2007/07/15 - 2007/07/15
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まみさん
2007/07/15(日)第8日目:バイア・マーレ2日目
【宿泊:Hotel Mara(バイア・マーレ)】
野外村落博物館、民俗博物館、自由広場とシュテファンの塔のあたりを散策(※県立美術館に入り損ねた(泣))、聖ニコラエ正教会
そのままほっといたら失わていたはずの、半ば見捨てられた伝統的な建築物。
その救済も兼ねてマラムレシュ地方の各地から集められたのが、野外民俗博物館です。
レプリカではありません。
だからでしょうか、木造教会は現役でした。
私が出かけたときにはミサが行われていました。
結婚式も行われたようです。
翌日合流した現地ガイドに話したところ、博物館内の教会が現役でミサもやれば結婚式を挙げるというのは、やはり珍しいようです。
それにしても、教会に行くのに、地元の人たちは博物館の入場料を払わなければならないのでしょうか───などと余計な心配をしてしまいました。ひょっとしたら信者はタダなのかもしれませんね。
しかし地元の人の出入りが多いのも、丘陵に広がる博物館の、教会を中心としたふもと近くのみでした。
丘に上がってしまえば、完全に私の独占状態@
人の姿がまるきりないのは、はじめちょっと心細かったものの。
撮影に夢中になって開き直り、たった1人なのに撮れてしまえば、「籠の中」の博物館ではなく、ホントの村落や野原をぶらついているようなカイカンすらありました。
ただし、それは、人の住まない、からっぽの村───。
ある日、突然、魔法にかけられたかのように忽然と人が消えてしまった、フェアリーテールの舞台の村。
そこへ、私は異次元から、何らかの力で引き寄せられたのです。
そんな想像が許されそうなほど、野外博物館の中は、時の流れが違う別世界のようでした。
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キオアール地方の家の貯蔵庫と積みわら
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入口に明かりのある貯蔵庫
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コドル地方のヴァレア・ヴィヌルイ(Valea Vinului)の家の三角形の納屋
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コドル地方のヴァレア・ヴィヌルイ(Valea Vinului)の母屋、19世紀初頭
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コドル地方のヴァレア・ヴィヌルイ(Valea Vinului)の家の納屋と家畜小屋
このように敷地内に母屋、納屋、家畜小屋があるのがマラムレシュ地方の典型的な農家です。 -
コドル地方のヴァレア・ヴィヌルイ(Valea Vinului)の家
レースフラワーがたくさんのところを@ -
コドル地方のヴァレア・ヴィヌルイ(Valea Vinului)の家の家畜小屋
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コドル地方のヴァレア・ヴィヌルイ(Valea Vinului)の家
母屋から見た納屋
あの三角屋根の納屋、気に入ってしまいました@ -
キオアール地方のフィンテウス・マーレ(Finteusu Mare)の家、19世紀中頃
家は木造ですが、外壁は漆喰で覆われ、青く塗装されています。 -
キオアール地方のフィンテウス・マーレ(Finteusu Mare)の家の居間
機織りとテーブルと長椅子のある向かって左半分。
外壁は青い漆喰でしたが、室内は白い漆喰の壁となっています。
壁にはガラス・イコンや陶器の皿が掛けられ、イコンの周りには飾り布が掛けられています。 -
キオアール地方のフィンテウス・マーレ(Finteusu Mare)の家の居間
テーブルと長椅子とベッドと揺りかごがある右半分。
この家の主の両親と思われる写真も、飾り布で飾られています。 -
バイア・マーレ地区の家、19世紀
バイア・マーレ市内ではなく、近郊の村の家でしょう。 -
バイア・マーレ地区の家
3部屋構造のうち、真ん中の玄関部分
展示されている道具は、魚取り用の網かご(たぶん)、木の揺りかご、糸つむぎの道具(たぶん)、木の長椅子、樽。 -
バイア・マーレ地区の家の室内
ベッドと揺りかご。
ここの家では壁の飾り皿にも飾り布が掛けられています。
天井のむき出しの梁も、いかにも田舎の家というかんじでよろしい@ -
バイア・マーレ地区の家の室内
戸棚とベッドのある部屋 -
バイア・マーレ地区の家の室内
さきほどの部屋の続き
長椅子と衣装箱のある部屋
オールド・ファッションな椅子もなかなか素敵です。
ブカレストの農村博物館には、こういう古い椅子のコレクションがあります。 -
バイア・マーレ地区の家
母屋の玄関から見た家畜小屋 -
バイア・マーレ地区の家の敷地内
立葵の花と積みわら -
バイア・マーレ地区の家の敷地内
りんごの木と積みわら -
2種類の塀とレースフラワー
野外博物館見学は、途中、日差しにやられたのか、立っているだけで疲れました。
ほとんど丘陵でしたので、結構歩いたと思いますしね。
この日も、風は時々吹いたものの、ほとんどなく、息苦しいほどの暑さでした。
湿度が低いのは幸いでしたが、代わりに日陰を離れると、直射日光をもろに浴びているというかんじでした。
夏の旅行なのでペットボトルのミネラルウォーターは常時、持参していますが、喉が乾いて乾いて、約2時間半の見学に、500mlのミネラルウォーターではとても足りませんでした。 -
野外博物館前に到着した花嫁・花婿
今日は日曜日なので、結婚式日和なのでしょう。
それにしても花嫁・花婿が野外博物館に一体、何の用があるのでしょう。
と思ったけれど、すぐに思い出しました。
ここ野外博物館の教会は現役で、ミサも行われていたことを。 -
結婚式の参列者の車の一台
参列者の車はすぐに分かります。
こうやって飾られていますからね。 -
屋内の民俗博物館(Muzeul de Etnografie)
この建物はかつて夏の劇場だったそうです。
どうりで、まるでギリシャ神話風の列柱のある、なかなかシャレた建物だと思いました。
入場券は野外博物館と共通です。
写真はダメでした。
3室のみでしたが、この手の博物館の展示として一通りそろっていると思いました。
農業、牧畜、漁業の道具、鍛冶の道具、トウモロコシ挽きなどの道具、木製・ガラスのイコンや十字架、室内装飾に使われている赤い刺繍の飾り布などなど。
イコン・コレクションはなかなかそろっていました。
ガラス・イコンは、専属の絵師や僧侶によってではなく、農民の手で生み出されたものです。比較的自由なモチーフで描くことができるため、民衆によって素朴に理解された信仰が単純な構図で表現されています。
なるほど厳密なイコンと違って、いろいろな聖書の場面ものがありました。アダムとイブ、受胎告知、イエスの誕生、聖母子像、キリスト洗礼、エルサレム入城、最後の晩餐、十字架磔、ピエタ、復活など。また、題材とされている聖人は、ニコラウスのほかには、ドラゴン退治する聖イオアン(ジョージ) が多かったです。
制作年代はだいたい19世紀で、Centrul NICULAとあります。ガラス・イコンが生み出されたというニクラ村のもののようです。
ガラス・イコンが生み出されたのは17世紀頃ですが、ガラス絵は14世紀に発展し、当初より宗教画に利用されてきました。
ガラス・イコン・コレクションは、去年(2006年)にブカレストの農民博物館でたくさん撮ってきました。
イコンという様式美に昇華されているため、どこか似ています。
関連の旅行記
「2006年ハンガリーとルーマニア旅行第22日目ブカレスト3日目(3):農民博物館(2)イコン・コレクション」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10158482/
民俗博物館には、サプンツァの墓標もありました。ただしペイントはされてなくて、木がむき出しのままでしたが、絵柄ですぐにピンときました。
こういった道具やイコンは他の民俗博物館でもたくさん見てきましたが、この博物館ではマラムレシュ地方の風景や村の様子、農民の生活を題材にした絵画がところどころに飾られていました。写真を撮っていけないのが残念!
それらの絵はバイア・マーレ美術館所蔵品のようでした。
というわけで、バイア・マーレでは野外・屋内の民俗博物館さえ押さえられればOKと思っていたのですが、見終わってしまえば、次の欲が出ました。美術館です!
ところが、美術館は、道を間違えてなかなかたどり着けなかったため、タイムアウト、結局、入れませんでした(泣)。
この屋内の民族博物館でいくつか作品を見てとても楽しみにしていただけに、かなりがっかりしました……。 -
野外博物館の教会で式を挙げて戻ってきた新郎・新婦
私が屋内の民俗博物館を見学している間に式が終わったようです。
民族博物館を見学していた時間は30分ほどでしたけどね。 -
野外博物館脇に停まっている結婚式の参列者の車の一台
もっとも参列者たちのほとんどは徒歩でここまでやってきていました。
もしかしたら新郎・新婦の車かもしれません。
これからどこかで披露宴でしょう。
このあと旧市街を散策しているとき、ペンション・ユニオンのそばを取りかかったとき、中から音楽が大音響で漏れていました。
天涯付きのベッドがハネムーナーに人気だというペンションなので、もしかしたらさっきのカップルの披露宴が行われていたかもしれません。
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