2008/05/25 - 2008/05/25
249位(同エリア545件中)
ショコラさん
シュヴァルムシュタットは赤ずきんの故郷とされているところ。この地方の民族衣装に赤い帽子があることからそういわれているようです。ここで年に1度催されるお祭り《ザラートキルメス(Salatkirmes)》では、その?赤ずきんちゃん?たちの大パレードを見ることができます。今回の旅をこの時期にしたのも、このパレードが見たかったから。
お祭りの開催場所はシュヴァルムシュタット・ツィーゲンハイン(Schwalmstadt-Ziegenhain)という町。ちなみに、シュヴァルムシュタットというのは11の町村の総称なのだそうです。パレードのスタート時間は午後1時半。会場の駐車場が一杯にならないうちにと、ノルテン・ハーデンベルクのホテルを早々にチェック・アウトし、シュヴァルムシュタットへと向かいました。心配なのはお天気。車で走り始めて間もなく雨が降り始め、とうとう土砂降りに。パレードが中止なんてことになったらどうしよう……。
「雨よ、やんでくれ~!」の願いが通じたのか、町に着いたときには雨はあがりました。でも、まだ厚い雲があたりを覆っています。とにかくお祭りのサイトで案内されていた駐車場へ急ぎました。
ところが、なんと駐車場には車が1台もとまっていません。もしかして本当に中止になっちゃったの?! そのときの時間は11時半。パレードまでまだ2時間ありますが、これほど車がとまっていないとなると、かなり不安になってきました。それとも日にちか時間を間違えてしまったか? でもサイトでは今日の13:30からとたしかになっていたはず……。
車をとめ、通りにでてみましたが、人がぜんぜんいない……。ますます不安になり、持参した地図を夫とふたりで見ながらどうしようかと話していたら、通りの向こうからご夫婦らしき人に呼びかけられました。わたしたちが道に迷っていると思われたようです。とにかく、これ幸いと「今日、パレードはありますか?」と聞くと、「ありますよ」との返事。ほ~っ。わたしたちが早く来すぎただけだったのか。
★ザラートキルメス公式サイト:
http://www.ziegenhainer-salatkirmes.de/
※2009年は6月12日~15日開催予定(パレードの日時はサイトにて要確認)。
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そのご夫婦は、詳しいことは観光案内所で聞いたほうがいいからと、わたしたちをそこまで連れていってくださることに(なんていい人なの〜)。
ご主人は「この町は赤ずきんの故郷といわれてるんだ」と、ちょっと自慢そうにいいながら、「パレードを見るなら、あのあたりがいい」とアドバイスをしてくれました。とても話し好きな方で、「うちの子どもたちも、小さい頃はパレードにでてたんだ」とか、「以前、文化交流で日本のある町の団体がここに来たことがある」とか、「あそこに見える鉄格子のはまった建物は刑務所だ。ただの刑務所じゃなくて、凶悪犯が入所してるんだ」と、ガイドまでしてくれました(町なかにあるのでちょっとびっくり)。
観光案内所に着くと、ご夫婦はスタッフに「彼らにパレードについて説明してあげて」と言って、わたしたちを託して帰って行かれました。なんて親切なご夫婦。お二人に感謝!
写真は観光案内所近くにあった案内板。上の表示には、踊っている?赤ずきんちゃん?の姿が。 -
案内所の方はパレードのルートや、パレード終了後に行われるイベントの場所、パレードを見るには観覧料2ユーロが必要なこと(子どもは無料)などを説明してくれました。案内所に来なかったら、知らずにそのまま沿道で見ていたかも。
←これが観覧者の札(紐付き)。
パレードを見るときにはこれを服に付けておくようにとのこと。写真では拡大されていますが、実際は5センチ四方くらいの大きさで、枠内にスライド・フィルムがはさまれています。フィルムの絵はグリム童話の『ガチョウ番の娘』かなと思いましたが、女の子が小さいからちがうかな。 -
観光案内所近くにあった、この石造りの建物は郷土博物館(Museum der Schwalm)。ここではシュバルム地方の昔の暮らしぶりが再現されているそうです。この日は閉まっているようでした。お祭りの日だからかな。
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パレードまでまだ時間があるので、早目にお昼ごはんを食べることにしました。
←食事したレストランの窓のステンドグラス。民族衣装を着たふたりが踊っています。 -
昼食後、まだしばらく時間があったので、散歩をかねてパレードのルートの一部分を歩いてみました。
町の中心部は濠に囲まれていて、パレードは濠の外から出発して濠の内側へ入り、町の中心を通ってまた外へ抜けるというルートになっています。
歩いていて目を引いたこの木組みの建物は、町のランドマークにもなっている家。現在はホテル・レストラン(Hotel Rosengarten)になっています(1620年築)。 -
向こうからビニール・シートをかぶったトラクターが――パレードの山車だ〜。パレードのスタート地点へ向かっているようです。
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カメラを向けると、乗っていた人のひとりがこっちを向いてわたしたちを指差しました。「俺たちを撮ってるぞぉ!」なんて言っていたのかな。
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今度は馬車がやってきました。赤い帽子だ! 馬もおめかししています。
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パレードの時間が近づいてきたので、午前中会ったご夫婦のアドバイスにしたがって、この場所(濠の上の道)で見ることにしました。お天気は次第に回復して、空には青空が。よかった〜。
午前中は閑散としていた通りも、かなり人が増えてきました。沿道の人たちは観覧の札を身につけていますが、札のチェックをしているスタッフは……いませんねぇ。
パレードのスタート時間の1時半になりましたが、先頭がここまでくるにはまだしばらくかかりそうです。沿道の人たちはパレードのくる方向を見つめながら、今か今かと待っています。
そして20分くらい過ぎたころ―― -
パレードの先頭です!
男の子ふたりがブラスバンドを従えてやってきました。持っているプラカードには「シュバルムシュタット・ブラスオーケストラ(Blasorchester Schwalmstadt)」と書かれています。
このお祭りには毎年テーマがあるらしく、今年は《シュヴァルム地方の四季(Vier Jahreszeiten in der Schwalm)》。このテーマにそって、パレードではさまざまな時代における、この地方の季節ごとの生活が表わされるようです。 -
大人の?赤ずきんちゃん?の登場! このコップみたいな赤い帽子が赤ずきんと結びついたのね〜。
この帽子は?ケプフェレ?と呼ばれていて、かぶる女性によって色が決まっているそう。少女は赤、若い既婚の女性は緑、中年の女性は紫、老人や未亡人は黒なんですって。スカートはなんと5枚も重ねてはいているそうです。刺繍のほどこされた胸飾りもとても綺麗〜。
ところで、このふたりが運んでいる籠の中身は「サラダ菜」。お祭りの名《ザラートキルメス》も、訳せば「サラダ菜祭り」。1728年に始まったこのお祭りは、もともとはジャガイモやサラダ菜栽培の成功を祝うものだったそうです。 -
市長(それとも町長?)ご夫妻と町の子どもたち。
この女の子、まさに赤ずきんちゃん! -
少年たちが持っているプラカードが町の紋章。町の名「ツィーゲンハイン」は?ヤギの森?の意味。だから紋章もヤギなんですね。でも足はニワトリ。なんで?
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というわけで、本物のヤギ登場!
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キュート〜♪
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きゃぁ、赤ずきんちゃんがいっぱい♪
かわいい、かわいずぎる〜っ!!
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[追記]
(株)タニタヘルスリンクの会員サイト「からだカルテ」の『歩数イベント ドイツ編』にこの写真を提供しました。 -
シュヴァルムの馬乗りたち。
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凛々しい女性騎手。
ここまではテーマの「季節」とは関係のないパレードでした。
ところで、お馬さんの1頭がわたしたちの目の前にりっぱな?落し物?をしていきました。このため、パレード終了までずっと視界に入ることに……。 -
ここからが《春》。
「イースターの水汲み」
これってどういう意味かなと思ってあとで調べてみたら、こんな言い伝えがあるとか。
イースターの夜明け前に娘たちがひとことも口をきかずに泉や小川から清めの水であるイースターの水(Osterwasser/Easter water)を汲んできて、それを恋人にふりかけることができたら、近いうちに結婚できるというもの。
また、この汲んできた水を小瓶に入れておくと、その1年ずっと病気や災いから守ってもらえるという言い伝えもあるようです。
知らなかった。 -
「イースターの卵市」
おばさん、いい笑顔〜♪ -
抱っこで参加のチビ赤ずきんちゃん。
抱いているのはパパですね。目元がそっくり。 -
「5月到来」
ちょっとふくれっ面の赤ずきんちゃんもいるぞ。 -
プラカードによると、「野外ハイキング」らしいのだけど、うーん。
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「聖霊降臨祭の木」
どうやら、?五月柱としてたてて飾る木?のことのようです。 -
赤いコップ(ケプフェレ)じゃなくて、赤い頭巾をかぶった女の子がいます。これぞ、まさしく?赤頭巾?。
実はこの子、沿道から飛びだして、パレードに加わっちゃいました。左の女の子が笑いをこらえているみたい。 -
プラカードには「Schwaelmer Pfingstbuegel」と書かれていましたが、わたしには意味わからず。直訳すると、「シュバルム地方の聖霊降臨祭の洋服掛け」??? ますますわかんない……。
おわかりになる方がいらっしゃいましたら、教えてくださいませ。 -
「花嫁行列」
すごい! なんて綺麗なの〜。ため息がでちゃう。この町の女性たちは今も結婚式のときにこの衣装を着るのでしょうか? -
小さな花嫁さん♪ ちょっとおすまし?
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[追記]
(株)タニタヘルスリンクの会員サイト「からだカルテ」の『歩数イベント ドイツ編』にこの写真を提供しました。 -
あっ、パレードのスタート地点へ向かっていたあの馬車だ!
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沿道にはこんなに人が増えています。
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ここから「夏」のシーン。
テレビ局の人でしょうか、パレードを撮影しています。 -
素敵な笑顔。
パレードを見ているわたしたちも楽しいけど、参加している人たちはもっと楽しそう♪ -
あっ、これもパレードが始まる前に目の前を通った山車です。「ビール馬車」らしいですが、おじさん、すでに飲んでない? なんかすごくご機嫌そう。
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「干草の刈り入れ」
天使みたいな女の子。 -
「夏の散歩」
赤い頭巾をかぶった女の子を発見! -
ベソかいてる男の子。もう疲れちゃった?
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この女の子、沿道の人たちに水をかけまくってました(笑)。
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この赤ずきんちゃん、ちょっとお疲れ? でも、ちゃんと手を振ってます。
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ここから「秋」のシーン。
大人に混じって太鼓をたたいていた男の子。 -
「ジャガイモの収穫」
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「へッセンの猟犬の群れ」
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わんこたち、かわいい〜♪
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「猟期」
なかなかカッコイイ猟師さん。 -
こちらはもちろん、「オクトーバーフェスト」
地元のビール会社のようです。沿道の人たちにビールをふるまっています。ビール好きの夫がこの山車をだまって見送れるはずはなく、しっかり1杯もらってきました。ちなみにこのビール、なかなかいい味でした。 -
ここから「冬」のシーン。
「糸紡ぎの部屋」の素敵なおばあちゃん♪ -
冬といえば「クリスマス・マーケット」
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赤ずきんちゃんがキャンディーを投げています。
かわいい! -
眠そう。今日はパレードのために早起きしたんだろうな。
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おばちゃま、いい笑顔。
この写真、けっこうお気に入り。 -
昔のベビーカー?
プラカードの意味、ぜんぜんわからない……。 -
「カーニバル」
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パレードはマーチングバンドの演奏でフィナーレ♪
プログラムによると、パレードの参加グループは62。行進時間は1時間くらいありましたが、なんだかあっという間でした。 -
パレード終了後、沿道の人たちは濠の外にある「お祭り広場(Festplatz)」へぞろぞろと移動。
広場には移動遊園地や屋台がたくさんあって、すでに賑わっています。 -
広場の奥には巨大テント。
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テントの中央にはステージが設けられています。
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出番待ちの赤ずきんちゃんたち。
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伝統の踊り。
小さな女の子もとっても上手に踊ってます。この日のためにずっと練習してきたんだろうな。 -
軽快なダンス。
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まだまだ演目は続くようですが、残念ながらわたしたちはそろそろ帰らなくてはなりません。
本当に来てよかった!!!
シュヴァルムシュタットのみなさん、ありがとう〜!
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この旅行記へのコメント (4)
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- hirootaniさん 2020/06/29 22:14:01
- 懐かしいお写真ですね
- ショコラさん、こんばんは。
パッと写真を拝見して、もしかしたら我々がヨーロッパに住んでいた頃のものかなと思ったのですが、やはりそうでした。もしかして、当時もこの赤頭巾ちゃんの写真を4トラに出されていませんでしたか?なんとなく見覚えがあるように思えます。
10年以上昔の話なので、勘違いかもしれませんが・・・
ヨーロッパは、遥か昔になってしまいました。本当は、今年3月にイタリア旅行を計画していたのですが、ちょうどコロナがイタリアで爆発している時期にあたり、結局キャンセルせざるを得ませんでした。
早く行けるようになることを望みます。
hirootani
- ショコラさん からの返信 2020/06/29 23:47:15
- RE: 懐かしいお写真ですね
-
hirootaniさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
赤ずきんの写真、ご記憶くださっていたのですね!
hirootaniさんの記憶力、すごいです〜。
この写真、10年前にフォートラベルのカレンダー企画に応募したことがあります。不採用でしたけど〜(爆)
今年の春はイタリア旅行のご予定だったんですね。まさかこんなことになるなんて……。うちもGWの旅行(国内ですが)をキャンセルしました。
ヨーロッパは、我が家もはるか昔になってしまいました。次の海外旅行は久しぶりにドイツへと思っているのですが、いつになったら行けるのか。
早くワクチンができてほしいですね。
ショコラ
-
- ElliEさん 2010/08/05 05:54:32
- 民族衣装が素敵!
- はじめまして。お邪魔します。
なんて素敵なパレードなんでしょう!
こういう民族衣装がたくさん見られるなんて、パレードならではですね。
行って見たくなりました。
パレードが季節別にオーガナイズされているところは、やっぱりドイツって感じがしたんですが・・・。
私は、カナダに住んでますが、こっちのパレードだったら、単に受付順で内容なんて考えていないと思う。
素敵な写真をありがとうございました!
- ショコラさん からの返信 2010/08/07 00:51:14
- RE: 民族衣装が素敵!
- hastingsさん、こんにちは。
コメントありがとうございます!
赤ずきんちゃんたち、民族衣装がすごく似合っていて本当にかわいかったです♪ 見ているわたしたちも楽しかったけれど、パレードしている人たちのほうがさらに楽しんでいたのではと思います。このパレードは年に1回だけなので(しかも毎年開催日が違う)、ドイツに住んでいても日にちを合わせるのがなかなか難しかったのですが、滞在3年目にしてやっと見に行くことができました。
ところで、hastingsさんはカナダにお住まいなのですね。我が家の次に旅したい国の1番がカナダなのですが、今だ行くチャンスに恵まれず。。。先ほどバンクーバーのお祭りの旅行記を拝見して、楽しそうなお祭りと街の明るく爽やかな雰囲気にますます行きたい気持ちがつのってきました。来年こそは実現できるといいなぁ。
ショコラ
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