都市空襲の記憶?～重慶爆撃とパンダだ☆成都だ！大足だ～（職人技です、北山石刻！）

2007/12/28 - 2008/01/04

旅行記『都市空襲の記憶』、続きものだヨ！
重慶→成都（三星堆博物館・青羊宮・杜甫草堂・武侯祠・成都動物園・昭覚寺・文殊院・永陵博物館）
→黄龍渓（古鎮）→成都
→大足（宝頂山石刻・北山石刻）
→重慶（三峡博物館・桂園・曾家岩５０号・紅岩村・徳意大（？）炸遺跡・十八梯・磁器口古鎮・文化宮・重慶動物園）

ずずいと中盤へ突入！
今回は、世界遺産大足石刻群の北山石刻♪



宝頂山石刻の見学を終え、大足市内から歩いて行けるという、北山石刻へ行くことに。

しかーし！
困ったことが、ひとつ。

エリア 大足(中国)

• 一人あたり費用: 20万円 - 25万円
• 交通手段: 高速・路線バス
• 航空会社: 中国国際航空

自分がいる場所がわからない。

致命的です。
ここはどこーっ！

宝頂山から、大足行きのバスに乗って辿りついたのが、このバスターミナル。
行くときに、乗り換えさせられた場所です。

大足市内には間違いないようですが、市内のどのあたりなのかわかりません。
歩き方の地図には、市外へ出るバスターミナル２箇所が紹介されていますが、ここは市内中心のターミナルのようで、どちらとも違います。

のどは痛いですが、歩くのキライじゃないので、徒歩で行こうと思ってたんですが、右も左もわからないんじゃあ仕方ないです。

困ったときの、タクシー頼み。

大都市圏とくらべて、大足中心部はそんなに大きくないので、タクシーがあまり走っていませんが、しばらく待つとタクシーがやってきます。

「あのー、我想去、北山石刻」

うなずいてくれる運転手さんに促がされて、乗り込みます。

車は軽快に飛ばします。
むかう方向から察するに、なぞのターミナルは市内の西に位置しているようです。

ほどなく、広い駐車場に車が停まります。

ついたー。

タクシーの運転手さんにお礼を言って、入場口で共通チケットを提示して、いよいよ北山石刻です！

うおお〜。
こんどは、登りか。
がんばんべー。

な、ながいよ、階段。
・・ハア、ハア・・うっき〜っ！

軽く登山です。

体調がふつうの時なら苦でもないのですが、成都で気管をコテンパンにされて、へんな咳が止まらないし、痰もひどくて参ります。

大足についてから、症状もやや緩和しましたが、それでもツライ。
咽喉と肺が痛い。

人がいないので、こっそり痰を吐きながら（きたねーよっ）、登り続けます。

ようやく、目的地についたもよう。
この山小屋みたいなの？

ついた、ついた。

むふふ。
これかあ。

ふうん。

あんまり、色とか残ってないし。

それに、だいぶ壊れちゃってる。

いまいちピンときません。

法頂山は、川の脇に切り立った崖に彫られていましたが、北山は山の岩肌を利用して彫られています。

保護のためか小屋が建てられ、そのなかを歩いてまわるといった趣向。

ここも、仏教の修行道場だったのかな。

宝頂山石刻とくらべると、キャンバスがちっちゃいせいか、石刻そのものも小ぶりだし、色もナシ。

やや、見劣りするかな。
あれ見ちゃうと。

少しガッカリしましたが、ふと見ると、部分的には細部まで美しいものもありました。

これは色も残ってます。

飛天が舞っています。

キレー。

細かいデザイン。

すこし磨耗しちゃてますが、完成当初の雰囲気が伝わってきます。

修復途中のものが多く、壊れちゃってるのが目につきます。

壊れているのは壊れている部分に、注目。

単純にひとつの石から彫ってるわけではないようで、コーティングされているのがみえています。

あれ？
足場が組まれてる。

思いっきり修復中。

学者さん？
石工さん？

なにか作業中。

そういえば、あたりに人っ子ひとりいません。
看板はでてなかったけど、立ち入り禁止だったらどうしよう。

一瞬あせりますが、補修してるのは部分だけで、見学に問題はないようです。

ならば、その作業中をパチリ。

リアリズムという点では、宝頂山の石刻は震えがくるほどでしたが、こちらは素朴な味わいがあります。

やわらかな表情。

ありがちな造形。
さわやかではあるのですが、もうちょっとこう、個性があるというか毒があるというか、強烈なものが好きなんだけどな。

「う〜ん。いまいちググッとこないかなあ〜」

こぼしながら進みます。

そうこうしているうちに、もう出口。

「なに〜ィ、しょぼーい！これだけ〜？」

失礼なことを言いまくっていますが、このとき私は知らなかったのです。

北山石刻の真骨頂はこれからだということを・・・。

（引っ張りマス。うふふっ）