
2007/12/28 - 2008/01/04
28位(同エリア35件中)
きっちーさん
nh155さん、紹介文をありがとうございます~。
そんなわけで(どんな?)、旅行した先deルパン・ネタ?をお送りします。
フランス旅行記で始めた、『行った場所を舞台にした、ルパン三世ショートストーリー』ですが、悲しいことに(?)旅行記そのものより好評で、どういうことなのって感じですが、12~1月の旅行記を5月に入ろうとも、いまだ書き終わらないという不手際なので、中弛みした時の頭の体操です。
ストレス解消のぐだぐだストーリーですが、ルパンファンの皆さんマニアックに楽しんでください!
題して・・・
『仙人の桃園』
「・・こいつぁ。オレのポケットには大きすぎら・・」
「んもうっ!なによ、お宝お宝って、この磨崖仏だっていうの?!」
「まあまあ。古文書に記された『仙人の桃園』の正体が、この渓谷いっぱいに彫られた、ほとけ様だったってのは、驚きだけっども・・・。みろよ、不二子」
「なによ」
「『仙人の桃園』とよばれるのにふさわしい、ロマンチックなお宝だと思わねえか?」
「いやよ。チャイニーズマフィアを出し抜いて、ようやく先に辿り着いたっていうのに、これじゃ持って帰れない」
「いいじゃないの。こうして地上の天使不二子ちゃんと、極楽天女さまの舞う悠久の歴史遺産を眺めるってのも、また格別よ」
「ばかね・・」
「けッ。みちゃいられねーや」
「拙者は、気に入った。しばらくこの地で修行に励むことにいたそう」
「どいつもこいつも、勝手にしやがれだ」
「次元・・」
「・・・?」
「る―ぱ―ぁんっ!!」
「あらやだ。とっつあんじゃないの。ムードぶち壊し・・・って、あれれ、不二子ちゃん?」
「くたびれもうけは、まっぴらなの。バ~イ、ルパン」
「不ー二子ちゃ~ぁん・・」
「ほっとけ。行くぞルパン、早く乗れ」
「まてまてまてまて!まてぇ~い!ルパン!まてまてまてまて!」
「ほほほ、とっつあーん!走って車に追いつこうなんて、常識とトシを考えなさーい。もうムリは禁物よお~」
「ハアハア・・常識をお前が言うな!・・ゼエゼエ・・まて~いっ!!」
「おい、ルパン」
「ん?」
「さっきの目配せ。ありゃなんだ」
「目配せってえ~?」
「とぼけるなよ。不二子の肩を抱きながら、変な目でみやがって」
「へへへ」
「・・狙いは?おまえが、女にほだされて獲物をあきらめた事は、何度かあったがな。今度のはそうじゃねえんだろ」
「ふうーん。つきあいが長いってのも考えもンだな、隠し事もできねえ」
「うそつき野郎・・」
「すねんなって。あの磨崖仏な、ふだんは川ン中に沈んでて見えない『水仏』ってやつなのさ。
夏のほんのいっとき、水位がさがって、ああやって見惚れるほどの極楽を拝ませてくれる。
温暖化か、地殻の変動かは知んねえけど、いまの時期に見ることが出来たってのは、オレも予想外だったぜ。
おかげで、お宝は磨崖仏!って、全員思い込んじまったってわけよ。不二子ちゃんにはちーっと悪いけっどもがよ」
「じゃあ、ほんとうのお宝が、あの谷に眠ってるってわけか」
「へへ、そーいうことォ」
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 高速・路線バス
- 航空会社
- 中国国際航空
-
「くそう〜!ルパンめ!」
「ボス、いけません。サツにみつかっちまう」
「まあ、いい。先は越されたが、やつは何も盗れず逃げたしな」
「何もって、この磨崖仏がお宝なんじゃないんですかい?」「そうですよ。これがお宝でしょう」
「これがお宝のわけがないだろう。
故宮にあった古文書の文句をよく思い出してみろ」
「はい。ええと・・『仏あゆみて、桃園の扉ひらかれる。まなこを開け、まどろみし龍。あらわれたるは、仙人の住処』」
「仏の足もと、つまりこの『大足』に仙人の桃園がある、と。それでここまで来たんですよねえ」
「そうだ。仙人の住処に、仙人のお宝だ。ほとけじゃない」
「スンマセン、おっしゃっている意味が分かりません、ボス」
「おまえたち、そもそも仙人っていうのは、どういうものか分かるか?」
「そりゃあ、杖をついたはげ頭の髭面じいさんで、高い山奥で修行なんかやってて・・」「雲に乗っちゃうんでしょう!」「そりゃ、孫悟空だろ」「仙人だって乗ってなかったか?」「囲碁やら将棋やらしてる連中さ」「それって、修行か?」
「馬鹿野郎どもっ!
いいか、仙人というのはな・・・。たとえば高い山とか、人里離れた仙郷に住み、仙術をあやつる、不老不死の連中をいうんだ」
「へええ〜」「さすがボス、博識だ」
「ンン、まあな。とにかく仙人のお宝だ。思いもよらないものに違いない」
「まさか、仙術が使えるようになる薬とか・・?」「不老不死の薬とか!」
「そういう価値のあるお宝が、きっと何処かにあるはずだ」
「じゃあ、ルパンはかならずここへ戻って来ますね」
「目を離すな」
「ハイ!」
まあそんな感じで、細々とアップしていきますので、気長にお付き合いのほどを。 -
こんだけすごいのに、ほとんど人がいないのは驚きです。
谷にあって人目につかず、木々のあいだにひっそりと見え隠れする世界遺産を前に、ルパンネタを考えているのも、どうかと思いますが。
『カリオストロの城』のラストシーンを連想したら、もうとまりません!
もう、心を盗まれちゃってますから〜☆
いわんや専門家でもガイドさんでもないので、なーんの解説もできなくて、申し訳ありません。
ルパヲタ仲間の方は、前半部分の読みきりネタを楽しんで頂けるとうれしっす。
「むしろ興味ない。どうしてルパン?」という方は、部分的にかっ飛ばして、変質的なほど枚数とって来ましたので☆
ねちっこーくしつっこーく撮りまくってきた写真を、じっくりとお楽しみください。 -
「ジーリンちゃぁん〜。忙しい手をちょっと休めて、ふたりの将来についてお話しましょう。ねえねえぇ」
「バカなこと言ってないで食べちゃって下さい、お客さん。冷めちゃいますよ」
「ジーリンちゃんが運んできてくれた料理ならァ、冷めてもミシュラン・クラスよ」
「もう、やだあー」
「ほほほっ」
「・・いい加減にしねえか、エロじじい」
「ひっでえ〜な。オレがじじいなら、次元ちゃんだってそうじゃないの」
「じじいで結構。俺にはエロはつかねえしな」
「色気がなくなっちゃ、男も女もおしまいよ?まあいいや。ところで例の古文書だけっども」
「何かわかったのか」
「このチャーハン最高だなァ。エビ蒸餃子も、なかなか!」
「ルパン」
「はいはい。『仏あゆみて、桃園の扉ひらかれる』それが、磨崖仏の谷を示すとしたら、つぎは『まなこを開け、まどろみし龍』だ。これをどう解くか・・」
「ざっと見ただけだが、あの谷には龍の彫りものなんざ、無かったぜ」
「だな。なにかの例えだろう」
「情報屋の爺さんから、古文書が記された当時の地図を手に入れた」
「どれどれ」
「これが、『大足』。磨崖仏の谷はここ」
「ふうん、意外と近いんだな」
「近い?」
「つまり―・・。ふせろッ次元!」
「・・っ!」
「ジゲンダイスケェェ―ッ!!」 -
「きゃあああっ!」
「うわぁー!!」
「け、警察を・・・!」
「次元ちゃん、熱烈にフルネームを叫んで乱射していらっしゃる方、お知り合い?」
「あァ、昔なじみだ」
「とうとう見つけたぞ、次元大介!」
「お前さんも、つくづく過去の多い男だね。そのうえ、どいつもこいつもストーカー・タイプ。別れかたが下手なんじゃないの」
「うるせえ」
「あ〜あ、お店をこんなにしちゃって、ジーリンちゃんに嫌われちまうじゃねえか」
「出てきな、次元。ケリをつけようぜ」
「・・コルゾフ、久しぶりだな」
「弟のかたきだ。死んでもらおう」
「・・・」
「まちな」
「ルパン」
「ルパン三世か、噂は聞いてるぜ。次元と組んでいるそうだな。お前には関係ない、ひっこんでな」
「コルゾフさんよ、敵討ちだかなんだか知んねえけっども、しばらく待っちゃくんねえか?次元はオレ様とお仕事中なのよ。
このヤマが片付いたら、敵討ちでも決闘でも好きにするさ」
「聞こえねえな、ルパン。俺は、いまここで、ケリをつけるんだ」
「さがっててくれ、ルパン。こいつとはいずれやりあう因縁だ」
「んな、のんきにやってる場合じゃないみたいよ」
「あーあー、ただいまマイクのテスト中。ルパーンッ!いるのはわかってるぞ!でてこーいっ」
「ほ〜ら、しつこいのが来ちまった」
「銭形」
「隠れてもムダだぞ、ルパン!ネズミのように燻りだして、チュウと言わせてやる!総員、構えッ!」
「抜きな!次元!!」
「悪いな、コルゾフ。勝負は預けたぜ」
「行くぞ、次元」
「てェ―ッ!」
「待て!次元・・・・っ!ゴホッゴホッ」 -
あーあ、そのへんを、ルパンが走ってないかなー。
なんて、ふざけたことを考えながら、ひと気のない小道を歩き、目に付いたものを写真におさめます。
誰が彫ったのかわかりませんが、こういった情熱には頭がさがります。
すごいよなー。
大きさはまちまちですが、いっこ彫るのにどのくらいの時間がかかるんでしょう。
私は死んだあとの世界を信じていませんが、それをひたすら追求し、作り上げていったイマジネーションは、職人さんたちの心意気を感じます。 -
「やつと何があった」
「ルパン、ニューヨークでお前と出会うまえの話だ。
東ヨーロッパ紛争地帯への武器輸送に、傭兵部隊があつめられた。
コルゾフはそのときの傭兵仲間だ。
部隊でならした俺は、マフィアに腕を買われ、モスクワであるファミリーの大親分の用心棒をはじめた。
当時、モスクワにはやつの弟が住んでいた。
コルゾフの弟、リトル・コルゾフは凄腕の情報屋で、俺が雇われたファミリーの下にいた。
兄弟そろって裏家業だったが、リトル・コルゾフのネタは正確で、信頼できるやつだった。
兄貴との縁から、俺もやつからネタを買うようになっんだ。
リトル・コルゾフの情報から、ファミリーは対立組織を急襲し、壊滅させた。
シマを広げた大親分の推薦で、今度はニューヨーク・マフィアのボスに雇われ、クラム・オブ・ヘルメスの番犬がわりだ。
そんなときに、俺はお前と出会った・・。
だが、モスクワで壊滅したはずの組織の生き残りが、リトル・コルゾフを襲った。
拷問の末に見せしめのように。
むごい死に様だった。
コルゾフの兄は、弟の死に狂っちまったんだな。
すぐさまモスクワへ戻り、弟を手にかけた連中を皆殺しにし、さらに大親分を血祭りにした。
あいつには、敵も味方もねえ。弟の死にかかわった者すべてが復讐の対象だ」
「残るは、お前か」
「ああ」
「やっこさん、お前を殺るまでおさまんねえか」
「たぶんな。――ルパン」
「んん?」
「俺が、やれなかった相手はお前だけだ。だが、奴は・・コルゾフは、部隊でも伝説的な男だ」
「・・・」
「負ける気はねえ。だが・・」
「がらじゃねえな、次元。お前らしくねえ」
「そうだな」
うっそ!
次元ちゃん、あなたはゼッタイいろいろしくじっていますでしょう。
ロシアの美人プリマに騙されたりとか、ハダカで窓を蹴破る革命家のフィアンセに命がけで絵画をプレゼントしてみたりとか、心理学者にとっ捕まって自家栽培のお野菜でスープ作ったりとか、ルパンにかなりストレートにフランス人形ねだってみたりとか、世界一のガンマンがそりゃねーだろ、むしろありえねー系の不祥事を、積み重ねていらっしゃるじゃないの。
・・・と、心の中で突っ込んでください(笑)。 -
『ルパン三世 GREEN vs RED』!
たったいま観終わりました(興奮っ)。
もう、ゼッタイ観てほしい!
癒される作品ではありません。
告発するような痛快さ。
セカンドシリーズでは、いくつか社会を風刺するような気風がありましたが、今回は『世界のどこかの国』ではなく、『日本社会』と正面きって対決しています。
こんな話だと思わなかったです。
(以下、ちょっとネタばれもあるので、注意してネ☆)
国家と軍隊
アイデンティティーの選択
日本の軍拡
戦争と見えざる犠牲者
ルパンは現代であり続ける――そういった人がいましたが、自分にとっては子どもの頃の再放送アニメであり、あまりピンときませんでした。
しかし、いまルパンは現代にやってきたと、思います。
ひさしぶりに、アニメが気を吐いたのではないでしょうか。
ゼッタイ観てほしい作品です。 -
引き続き、『GREEN vs RED』。(注)ネタバレ。
ルパンファンのブログをみると、ルパン世代交代ストーリーとして、賛否両論がおどっています。
ラストシーンをどう解釈するかで、ちがってくると思うんですが。
私には、紅屋の親爺(ルパン)による、ルパン(ヤスオ)育成ゲームにみえるんですけど・・。
ルパンとルパン(ヤスオ)の対決は果たしてどちらが勝利したのか?
バックミラーに揺れるネックレスが、ルパンの戦利品かヤスオの私物なのか。
どちらとも判断がつかないように、ルパンのジャケットはあえて赤いまま。
横に次元がいても劇中で次元に、
「本物かどうかなんて問題じゃねえ。組んだらほかのどんな奴とやるより面白れえ、そういう奴のことだろ、『ルパン』てなァ」
って言わせているので、ラスト彼がどちらについているのか判かんないようになっています。
でもですねー。
そうはいっても、ルパンがヤスオに負けていても、たとえ不二子のように一時的にヤスオサイドにまわったとしても、次元は最後にはいつものルパンの所へ戻ってくるような気がします。
監督の『面白いことをする奴がルパンだ』という意向もわかるのですが、一緒にすごしてきた相手を、盛りがすぎたからといって切り捨てられるほど、次元はドライな性格ではないと思うんです。
「おめーはホントに仕方のねえやつだ」とかぼやきながら駆けつけてくれそうな、くされ縁は大事にしてくれるキャラクターだと思うし、そんな次元ちゃんだからいじりがいが・・。
ところで、ヤスオの名前は山田康夫さんルーツなのかなあ? -
ちょこっと、『仙桃』裏話。
コルゾフ兄弟は、ロシア出身という設定で、ロシアっぽい名前をいろいろ考えてみたのですが、ロシアについてあまり知識がなくて、苦労しました。
名前の最後に○○スキーとか○○コフとか、○○スカヤ(女性?)とかもってきて、おまけで『兄弟』といれれば、ロシアっぽくない?くらいの勢いです。
けっきょく、音でイメージして『ボルゾフ』と『コルゾフ』にしぼって選びましたが、あとでネット検索したら、ポーランドの地名で『コルゾフ』ってあるんですね!
ロシア設定そのものが、破綻してしまった瞬間でした。
ちなみに、ロシア語ではリトルは、マーリンキー。
ポーランド語だと、マウェになります。
マーリンキー・コルゾフ・・マウェ・コルゾフ・・可愛すぎない?ワルそうに思えないじゃん。
う〜ん・・。
悩んだすえ、「わかりやすくいくか」と、リトル・コルゾフになってしまうのでした。
どこいった、ロシア。 -
「くそっ!次元め・・・。ん?」
「兄貴、ようやくルパンとその相棒の、ねぐらを突きとめましたね!
けど、なんだかようすがおかしくないですか」
「えらく、くたびれた格好だったな。服やら髪の毛やら、汚れちまって」
「それに、あの暗い顔。どうしたんでしょうね」
「まあいい。今夜は動きそうもないし、やつらが宿に戻ったことを、ボスに報告するぞ」
「はい、兄貴!」
「おい、お前ら」
「ああン?」
「次元・・いや、ルパン三世とその相棒は、どこにいる」
「なんだ、てめえ!」
「気安く声をかけてくれるじゃねえか。俺たちをどこのもンだと思ってる」
「兄貴は黒社会でも、名の通った大物だぞ!」
「・・俺の名は、コルゾフ」
「コルゾフ?」
「コルゾフだか、なんだか知らねえが、兄貴はなぁ!!」
「待て。あんた、あのコルゾフ兄弟か?」
「ああ」
「驚いたな・・」
「兄貴?」
「あんたも、ルパンを追ってるクチか」
「・・そうだ」
「いいだろう。ルパンたちの居場所を教えるぜ。
ただし、そのまえにオレのボスに会ってくれ。ボスはあんたと話がしたいはずだ」
「――」
「さあ、ついてきな」
「ね、ねえ兄貴・・!」
「なんだ」
「何者ですか、アイツ。あんな馬の骨、ボスのところへ案内しちゃって、大丈夫なんですか?」
「おまえ、コルゾフを知らないのか」
「へ?」
「超一流の傭兵さ。
たったひとりでモスクワの組織を、まるごと殲滅したっていう裏の世界でも伝説の男だ」
「なるほど。そうか、ボスがやつを雇えば・・」
「ルパン三世もかなわねえ。終わりさ。お宝はボスのものだ」
「さっすが、兄貴」 -
「はじめましてミスタ・コルゾフ。部下が失礼な口をきいたようだ。お詫びしよう」
「・・・」
「わたしは丁勇岱。四川省を中心にビジネスをしています」
「・・・あんたらの『ビジネス』に興味はない。ルパン三世の居場所を知りたいだけだ」
「噂はきいていますよ、ミスタ。あなたの標的はルパンの相棒、次元大介。どうです、依頼を受けてくれませんか。標的は、ルパン三世」
「ルパン・・」
「お望みの報酬を、支払いましょう。ルパンと次元を消して頂きたい」
「条件は?」
「ははは、たいしたことではありません。仕事がすむまで、連中に手を出さないでもらいたい」
「つまり・・」
「ええ、わたしは連中の狙っている、宝が欲しい。しかし、手がかりがないのです。
世界一の怪盗ルパン三世なら、故宮から持ち出した古文書の謎を、近いうちに解き明かすでしょう。
部下達に連中を見張らせています。宝がみつかった時こそ、ミスタ、あなたの力を借りたい」
「いいだろう。ルパンと次元は俺が殺る」
「契約成立、乾杯しましょう。おまえら!」
「はい!」
「オイ、ねーちゃん。酒持ってきな!」
「シャオジェ、小姐、ご注文はおそろいですか?小姐?」
「え?ええ、ありがとう。大丈夫よ」
「ごゆっくりどうぞ」
「・・ルパン!やったわね。あれが『仙人の桃園』だなんて、みくびられたものだわ。ただじゃおかないんだから」 -
見て見て。
また見つけました!
閻魔様と、地獄系キャラのみなさん。 -
仏といえば、地獄!
って・・逆か。 -
平遙でも見た、地獄の再現コーナー。
-
まあ、どんな地獄にせよ、人が考える地獄です。
-
人の心が作り出した、世界のひとつかも。
-
彫刻自体は、コワイの大好きなので全然問題ありません。
ですが、どこの宗教もクレームを寄せたいのが、このような厳罰主義を謳歌しているトコロ。 -
『拷問して、改心させる』なんて、どう考えても×。
ダメ。合わない。むいてない。
興味なくても、街を歩いてても、家でマッタリしてても、通勤電車のつり革広告みてても、いろんな宗教を目にします。
それなりに、どこも理想主義でそーゆうとこ好きなんですけど、「じゃあ、その規範に外れる人に対しては?」となると・・・やっぱゴートゥーヘル!
誰かに対して罪を償う、というのはアリだと思うのですが、思想信条を度外視して、このような拷問をやらかして罪を認めさせるっていうのは、なにかおかしい。
仏罰とか天罰とか使わずに、言葉で納得なり反省なりさせてみたらどうなのサ、神サマ仏サマなんでしょう、できるでしょう、ねえねえ?などと思ってしまいます。
刑罰の代行をする、恐ろしげな鬼だってなかには「こんなことしたくない」と思ってるタイプだっているかも知れないし。
拷問を他人に代行させないで、言葉で心底相手に納得してもらう事だって、神様なんだからそのくらいやってみせてくれ、と石刻を眺めながらひとり考えてしまうのでした。 -
「ふ〜っ!さっぱりした。あいたぜ次元、はいんねーの?」
「ルパン」
「ん?」
「すまねえ。俺のために迷惑をかけた」
「随分しおらしい事おっしゃる」
「これ以上、やつに仕事の邪魔はさせねえ。あいつは俺がやる」
「ひひひ、そんなホコリかぶった格好で、言われてもなァ」
「ルパン」
「あいつにオレの邪魔はできねえよ。信じられねえ?」
「・・・」
「いい子だ、相棒。風呂はいんねえなら、仕事の話をしましょ」
「わかったよ」 -
「ま、次元ちゃんの昔のオトコ関係は、慣れっこだからな。いまさらどってことねえさ。さあ、お仕事お仕事」
「・・気色わりイ言い方するんじゃねえや」
「次元、さっき見せてくれた地図は無事か?」
「ああ、ここにあるぜ」
「いいか、大足がこの場所。そしてここに陪都がある」
「陪都・・都市の呼び名だな。位置からすると、重慶か」
「そうそう」
「まてよ、ルパン・・このかたち・・」
「お前もそう思う?」
「ああ。そういや、万里の長城はむかしっから、巨大な龍にたとえられたりするな」
「だろう?この城壁のかたち、とぐろを巻く龍だ」
「『まどろみし龍』か・・。龍が城壁なら、頭は門。どの門だ?」
「『まなこを開け、まどろみし龍』。そのまんまじゃねえか、眠ってる龍が、眼を覚ますのさ」
「太陽が昇る方角、東の門か!」
「そーゆうことォ」
「東の門は、これだな。『東水門』」
「出発だ」
「おう」
「その前に、風呂は入れよ」
「ちっ」
「あ、あ、兄貴っ。見てください、やつら動き出しましたぜ!」
「よし!ボスに報告。追うぞ!」
「ヘイ!」 -
「この辺りだな、ルパン」
「城壁なんざ、どこにも残ってねえな。ふつうにビルばっか」
「重慶は町そのものが、1938年から1943年まで日本軍の爆撃で、徹底的に破壊されちまったそうだからな」
「おーお、ろくでもねえこと」
「どうする?」
「見な、交差点の真ん中を」
「ルパン!あのレンガのアーチ」
「ああ、門のファサードだけはかろうじて残っていたな」
「よっこらせッ」
「おーい、ルパン!どうだぁー?」
「仕掛けがあンな。レンガの一部が外れるぜ。こっちもだ」
「うわっと!」
「ナイス・キャッチ」
「阿呆、落としたらどうすんだ」
「どれどれ。これが『龍のまなこ』。ただの、ガラス玉だな」
「なにか、見えるか?」
「ふたつを目に当ててみな」
「大足の磨崖仏が見える・・それから・・」
「次元・・・!あぶねえッ」
「ルパン!」
「龍の眼は、頂いたぞ!」
「コルゾフさん、あとは頼みましたぜ」
「・・次元大介!」
「ルパン、ルパン!」
「・・腹ァかすっただけだ。心配すんな・・」
「いいざまだな、ルパン三世」
「コルゾフ!てめえッ」
「ゴホッ・・ゴホッ・・!」
「決着をつけよう。ルパンなら心配ない、迎えが来たからな」
「ルーパァン!御用だーっ」
「とっつあん・・また、うるせえのを呼んで・・くれた、じゃない・・の・・」
「ルパン、しゃべるんじゃねえ・・!」
「どうする次元、俺についてくるか?ここでやっても構わんが、流れ弾がお前の相棒にあたるかもしれないな。俺としては、仕事が片付いて一石二鳥だが」
「行こう」
「・・けが人をみ・・すてンのか・・よ?」
「ルパン、すまねえ。銭形!!ルパンを預けるぜ!」
「ルパン?なんだこの血は!オイ、しっかりしろ!次元、どういうことだ?!」
「じ、げん・・」
「なにがあったんだ?!ルパン――!」 -
「まったく!大げさなやつだ」
「だってよぉう」
「こんな小さい傷で、大量出血しおって」
「ジャケットに仕込んでいた血ノリの袋も一緒にやぶけちまってさ、心配した?とっつあん」
「だれがお前の心配などするか。日本へ戻ったら、即裁判、即死刑台おくりだ」
「つめてーの」
「次元はいいのか?・・お前のことを本気で心配していたぞ」
「あいつは、自分のケツは自分で拭くさ」
「まったく、お前らときたら訳がわからん」
「とっつあん、えらいタイミングよく駆けつけたな」
「市民から、匿名の通報があったのだ。『ルパン三世が重慶の東水門にあらわれた』とな」
「丁の子分どもか・・。このルパン様のうわまえをはねようなんて、度胸があるじゃないの」
「なにか言ったか?」
「なあ、銭形のとっつあんよ。この護送車は成都へ向かってるんだよなあ?」
「そうだ。むこうの施設についたら、故宮から盗んだ古文書のありかを、じっくり白状させてやる」
「成都へ行くってコトは、『大足』を通るんだよなあ」
「ああ、ちょうど通りすぎるところだな」
「時間切れだな、とっつあん」
「なに?」
「ごえもォォんっ!」
「な・・・っ!」
「け、警部、あぶないっ」
「アバヨ!とっつあ〜ん」
「ルパン、貴様ッ!もどってこーい!!五エ門!毎回、公共物を壊しおってッ」
「それじゃ皆さん、おたっしゃでえ〜」 -
「つまらん世話を焼かせるな」
「すまねえ、すまねえ。修行中だったんだろ」
「たびたび無線を送りおって。けたたましくて瞑想もできん」
「ははは、悪かった。機嫌直せよ五エ門ちゃん」
「ルパン、次元はどうした」
「さあねえ?」
「さきほど護送車のなかで、銭形が気にかけていたのは、なぜだ。次元に何かしたのではあるまいな?」
「オレの相棒は、へんなところで甘いからな。コルゾフに同情したって、オレが傷ついたら妙な情けなんぞ忘れるだろう」
「おぬし、次元をたばかったな」
「あんな、五エ門。
嘘つきはドロボウの初歩だよ。いまさら、ンなことゆってっと、ご先祖様が泣くぜ?」
「そうではない。おぬしのために平静を欠いた次元の身を案じておるのだ」
「そんな可愛いらしいタマかよ、あれが。
本気にさせてみろ、傭兵野郎みたいにムダ撃ちしやしない。ピンポイントで狙ってくるぜ。おっかねえんだから」
「しょっちゅう怒らせているからな。説得力があるな」
「おめえ・・最近オレに冷たくね?」
「ルパン、あれをみろ」
「いたいた。丁勇岱の一味だ」
「あやつら、何をしているのだ?」
「お宝捜しさ」
「宝だと?この美しい仏たちのほかに、まだ何かあるというのか」
「『仙人の桃園』、ホンモノのな」
「ルパン、その正体に見当がついているのじゃないか?」
「さあて、どうだかな。行こうぜ、五エ門」 -
ちょこっと、裏話?
丁勇岱は、ディン・ヨンダイと読みます!
大好きな中国の役者さんの、名前をまんま使っております。
別の旅行記で触れましたが、ダオダオと2回くらい共演しています。
共演2作目のドラマ『冬至』が、おすすめ!
パッとしない中高年の役をやらせたら、右にでるものがいないんじゃタイプの俳優さん。
中国行くたびに、ひそかに新作をチェックしてます。 -
「この辺りでいいだろう。
次元、お前が最後だ。お前を片付ければ、すべてが終わる。
なにか言い残すことは?遺言があるなら、きいてやるぞ」
「・・なにも話すことはねえ。やろうぜ」
「ひとつきいておきたい。弟とファミリーをつないだのは、お前なのか?」
「なんのことだ?」
「弟の拷問死は、組織の生き残りの仕業だ。
組織の連中を叩いたファミリーは、弟の情報をもとに動いた、と聞いている。ファミリーと弟をつないだのは、お前なのか次元?お前が、弟の死を招いたのか?」
「俺じゃない。
モスクワに入ったとき、お前の弟はすでにファミリーの傘下だった。たしかに、リトル・コルゾフは俺にも情報を売っていた。だが、組織をつぶすきっかけになったネタは、やつが直接ファミリーへ持ち込んだものだ。
だがもう、そんなことはお前には関係ないんだろう?俺を殺すまで、お前の復讐は終わらねえなら、そんなことは関係ないことだろう」
「そうだな・・もう、過ぎたことだ。
あの戦場が懐かしいぜ、次元。
お前とは、肩を並べて戦った。俺がお前の背中を守り、お前が俺をかばって退路を拓いた・・そんな時もあったのにな」
「くだらねえ話はよせ。ルパンが待ってる、望みどおり決着をつけよう」
「そうだな、くだらない感傷だ。・・いくぞ・・!」
「―ッ!!」 -
ちょこっと、裏話?
フランス旅行記でも、ルパンは非常に楽しかったのですが。
今回は、それをうわまわる個人的なお楽しみ要素を、入れてみました。
ルパン・シリーズ、パワーポイント☆
?トレジャーハント!←盗みは、盗む過程が面白い!やっぱルパンは謎多き宝捜しをして欲しいです
?ルパンと次元のかけあい←文句を言いつつルパンのそばを離れない、そんなガンマン希望
?次元のうしろ暗い過去←性格は良さそうなのに、友達はロクなのがでてきません
?中国を舞台に←ヨーロッパの古都を舞台に!も捨てがたいのですが、中国が好きなのでとりあえず中国で右往左往してもらいましょう
?展開に詰まったら銭形警部←ルパンサイドなので、取り扱い注意
いろいろ思い入れはあるのですが、素人だとこの程度でも手に余ります。
そのうち、また思いついたら、ガンバリマス。 -
「ルパン、見ろ。二対ならんだ仏像のひたいに、何かはめ込んでいるぞ」
「あれは、龍の眼に描かれていた仏像だな」
「・・!岩が割れる!!」
「よし、近づいてみよう。五エ門」
「承知した」
「ボス、岩が割れていく・・!」
「いよいよ、お宝が近いぞ。オイ、懐中電灯」
「ハイ!」
「なかは空洞ですね」
「何かあるぞ」
「祠だ!」
「小さい扉がついてます!」
「うすい紙で封印しているな。古代文字だ。読めるか?」
「『道を求めし者、大いなる雫を乾さん・・』?う〜ん、だめです」
「かまわん、開けてみろ」
「あ、ありました!」
「ちいさなビンに、なにか入っていますよ。薬みたいですね」
「仙人の秘薬か!ついに手に入れたぞ!!」
「そこまでだぜ。丁の旦那」
「ルパン――!」 -
「ルパン!」
「ルパンッ」
「ルパン、貴様・・」
「オレをだし抜こうなんて、身のほど知らずたァよく言ったもんだ」
「ルパン、お前がこうして現れたということは、コルゾフはしくじったということか・・」
「あんなストーカー野郎、オレが相手をするまでもねえヨ」
「でかい口も、そこまでだ。わたしが直々に引導を渡してやろう。おまえら!」
「くたばりやがれッ」
「死ね!ルパン!!」
「・・・・ッ」
「うあ・・っ!」
「畜生ッ!だ、だれだ!」
「ボウヤたち、扱い慣れねえハジキは、持ってるとケガするぜ」
「次元!」
「・・いよォ、おかえり」
「無事であったか」
「また、ルパンに引っ張りだされたのか、五エ門」
「人のことが言えるか」
「ふん、ちげえねェや」
「次元、血の匂いがすンなあ。やられたのか?」
「俺のじゃない・・」
「そうか、ならいい」
「お前は、ずいぶん元気そうだな、ルパン」
「おこないが良すぎて、地獄に居場所がないみたい」
「天国にも、だろ」
「不二子の隣がオレの居場所よ」
「ありえねえ・・」「ありえん」
「声をそろえて否定すんなよ」
「くそう、なめた真似をしおって・・お前らに仙人の宝は、渡さんッ!・・・ウッ・・・」
「ボ、ボス!?」
「あ〜あ、飲んじまいやがった」
「ボス!ボス!」
「しっかりして下さい!」
「ボスー!!」
「・・・・」
「ボス?」
「大丈夫ですかい?」
「・・・・・」
「ど、どこへ行くんですか」
「待って下さいよ!」
「ボス!」「ボス!!」
「ルパン、行ってしまったぞ」
「どうなってるんでしょうねぇー?」
「オイ、これがお宝じゃねえのか。置きっぱなしだぞ」
「少しだけ残っておるな」
「ン?祠にくっついてた、紙が落ちてるぜ」
「ふむ、中国の古代文字だ」
「わかるのか?」
「多少はな」 -
「ラテン語は得意だけっども、漢字は苦手だ。五エ門、お前さん中国語に詳しいだろ。
なんて書いてあるか、読めっか?」
「かしてみろ」
「『道を求めし者、大いなる雫を乾さん。歩み行きて、のちを振り返らず。然らば訪れん、彼岸の郷』」
「気取った文句だが、どういう意味だ?」
「謎かけには思えんが、拙者にもわからん」
「・・うくくくっ!あーはははっ!なるほどなあ!そうだったのか!!ひーひひひっ・・こりゃ、面白え!」
「なんだルパン!」
「気でも狂ったか、おぬし」
「はあああ〜腹イテ。おい、あの丁の親分は、もう戻っちゃこないぜ」
「なぜだ?」
「やつは、仙人の道を求めちまったからさ」
「仙人の道?」
「そ。
『道を求めし者』、つまり仙人になりたいやつは、浮世のかかわりを一切断たなきゃいけねえ。『歩み行きて、のちを振り返らず』ってわけだ。
しかし、だ。人間そう簡単に、すべてを捨てっちまうことは出来ねえ」
「・・拙者も、『仙人の桃園』の意味がわかったぞ、ルパン」
「だろうな」
「俺には、さっぱりわからねえ」
「だろうな〜」
「澄ましてないで、さっさと言わねえかッ」
「ブ、ブレイク・・次元ちゃん・・」
「で?」
「うん。つまりな、このビンに入っているのは、仙人をめざすのに不可欠な、断つに断たれぬ浮世のしがらみを、忘れっちまうための秘薬ってわけよ」
「丁は仙人の宝が、不老不死の妙薬かなにかとでも思っていたようだが、仙人にとっての宝とは、すべてを捨てて至るべき、桃園を探求するための薬」
「そうか。えらいものを飲んじまったな。
やっこさん、マフィアのボスの座も、なにもかも投げうって『彼岸の郷』へ行っちまったわけか。皮肉なもんだ・・」 -
「俗世のしがらみを忘れて仙人の境地へ、か。お前にぴったりじゃねえか?
なあ五エ門、ためしてみるか」
「くだらん!悟りの道は、仏に会うては仏を殺すもの。
妙薬によって到達できる境地など、論外。ご先祖様に顔向けできん」
「おい、どこへ行く」
「修行だ」
「あーあ、怒っちまいやんの。――次元」
「なんだ」
「おまえはどうする?これを飲めば、裏家業から足を洗うことだって、できるぜ。
どこか小さな町で店をひらいて、所帯をもつことだってな」
「・・・」
「飲んでみるか?」
「いまさらだぜ、ルパン。俺は頭の先からつま先まで死臭まみれさ。かたぎになったって、この臭いは消えやしない」
「相変わらず暗い男だね、お前は。んん・・・?あ――ッ!!」
「不二子かっ!」
「頂いていくわね、ルパーン!これで、許してあーげーるぅー!」
「不〜二子ちゃん!そんなおクスリ、使い道ないでしょうっ」
「あら、いろいろあるのよ。マフィアにとって、都合の悪い証人の記憶を消せば、ヘタに殺すより足もつかないし。起訴された悪党から、たんまり搾りとれるわよ!」
「なるほどねえ・・。って、ふーじこちゃあーん!ヘリの運転は危ないから、気をつけろよーう」
「もちろんよ!愛してるわー」
「あのアバズレ!」
「まあまあ、本物はここ。オレのふところさ。
不二子が持っていった中身は、シャネルの香水だよ。彼女愛用のナンバー5。パリの黄金のマリア像で、懲りたかんなァ」
「懲りただと?うそくせえ、プレゼントを持ち歩いてるやつがよく言うぜ」
「ホラ、次元ちゃん。撃っちゃって」
「・・・!」
「おーあたりぃー!」
「ルパン、よ」
「ン?」
「てめえは、よかったのか・・?」
「なにが」
「五エ門とは、ちがう。『ルパン一族』の血も『三世』の肩書きすら、お前さんにとっちゃただの、記号だ。
『ルパン三世』を廃業したって、器用なお前のことだ。あの薬ですっかり忘れちまって、人生を楽しむのは難しいことじゃなかったろう」
「まァな。けどよ、オレがよくても、次元ちゃんが立ち直れないでしょう。毎晩、どっかで深酒して『ルパンとの日々が忘れらんねえ』って駄々こねそうだからよう。オレ様、なんて相棒思い!」
「・・・・ッ!」
「ちょっと、次元ちゃん?オレのお話、まだ途中なんだけっども・・。まちなさいってば、どこ行くんだよォー」
「るぱ――んっ」
「げげぇ!そういうことかっ」
「そういうこったーっ」
「いつまでたっても、とっつあんと追っかけっこ。ま、これも『桃園』の一部かねえ?」
「いいから、はやく来い!」
「へいへい」
「まてまてまてまてーいッ!!」
「それでは、おったしゃで〜!」
『仙人の桃園』 お終い -
やべ。
鼻血がでるほど楽しかった・・。
銭形のとっつあんを、ステレオタイプにしちゃったのが、反省点かな〜。
それでも、
「あなたは、やつをご存じない!」
「ルパンのしわざです!」
「私にはわかる、ルパンに間違いありません!」
「なにをする、放せ!ルパンだっ。ルパンなんだよう〜っ!」
と、やってみたかったんだけどなあ〜。
とりあえず、めでたしめでたし。←猛省
ルパン三世ショートショートでしたっ。ういっす。
ルパンはテレスペがたまに放送されてますが、2時間長々とやんなくても、30分で面白いのを1本作ってくれれば満足です!
原作を最近全部読んで(仕事しなさい。by母)、あんまTVシリーズとかぶっていないのを知ります。
ってことは、ほとんど脚本家の人たちのオリジナルですか・・・まだ書いてた人たちは、現役なのかなあ?
脚本とかだったら、生涯現役で頑張れそうだし、ここはひとつまた30分枠で面白いのを観てみたい。
日テレさん、たのんます。 -
写真を楽しんで頂いているみなさんには、ルパンばっかですみませんでした。
ようやく気がすんだので、そろそろ本題に(笑)。 -
本題といっても、写真だけなんですけど。
-
ほとけ様ばっかり撮影してるのもつまらないので、こまかいものを撮ってみたりします。
これは、手擦りで遊ぶ子ども。 -
見ていただけるとお分かりになるように、石刻によっては解説のような石版がくっついているのですが・・。
見えねーっ。
位置、高すぎて見えねーっ。
もっと下に書けばいいじゃんーっ!
あ。それ以前に読めないかも。 -
再びおねだり買いした小学館『21世紀世界遺産の旅』を開きますと。
大足石刻とは・・・
『5万体を超える造像が残る石刻美術の宝庫。
仏教造像が残る宝頂山と北山、道教造像が残る南山と石門山、三教(仏教、道教、儒教)合一造像が残る石篆山の総称。
開鑿年代は唐から清時代にまで及ぶ。現在最古の石刻は尖山子磨崖造像で、7世紀半ばのもの。
制作最盛期は9世紀末から13世紀』
だそうです。
ふーん、清といえば『ラストエンペラー』ジョン・ローンなんですけど(違います、溥儀です)、清朝は1636年大清皇帝即位〜1911年辛亥革命まで幅広すぎなので、結局いつくらいまで作ってたのかは、分かんないですね。
日本でいうと1636年〜1911年は、将軍徳川家光〜夏目漱石の生きてた時代ってことで、やっぱ広すぎ。 -
お!
世界遺産の証。
これを見ると、「いや〜世界遺産に来ちゃったなー」という気分に浸れます。 -
そのお隣に、石刻みどころマップ!
大足のあっちゃこっちゃに、こうした磨崖仏を見ることが出来る場所があるようです。
いーなー。すごいなー。 -
かたすみの小さな掲示板に、宝頂山の修復過程(?)の写真が掲げられています。
-
宝頂山の石像は、切り立った崖に彫られており、したには川が流れています。
増水のせいなんでしょうか、石像が水に浸った写真などがあって・・・。
その色落ちした写真を眺めているうちに、『水に沈んだ世界遺産』→『カリ城ラストシーン』→『ふだんは川の底で見えない水仏なんていうのがあって、そこには中国っぽいお宝が眠ってたりして』→『ルパンがそれを探すっていうのはどうかなー』と、インザワールドに旅立ってしまった挙句が、「仙人の桃園」に行きついちゃったワケです。ハイ。
罪な写真だぜ、まったく。 -
最後にもっかい、宝頂山の至宝を、一枚。
すごいよ、中国。 -
美しい石窟群を離れても、川底への歩道はまだ続いています。
で、出口はどこヨ? -
階段を降りて行くと、建物発見。
小さなミュージアム・・・とみせかけて、大足石のおみやげ屋さん! -
天然石が作り出す美しい造形を、販売しております。
ちっちゃくて安いのがあったら、マイおみやに、と思いましたが、ひとりで、しかもビンボーそうなのでまったく相手にされず(笑)、店員さんが寄ってきません。
つか、宝頂山石窟のおみや店員さんたちは、みなさんあんまし熱心に商売されていない感じ。
こちらが声をかけなければ、いつまででも放って置いてくれます。
話しをすると、おだやかで感じのいい人たちなので、無愛想というわけでもないし。
歩合制じゃないのかな?
ひょっとして、公務員? -
まだ階段が続いています。
-
まだなにかあんのかなーと思ったのですが、特になにもなく(笑)、のぼり階段に変わります。
途中、扉の閉じたお寺さんがあったくらいでしょうか。
これが密教道場?
あとは売店と綺麗なトイレがあったくらいなので、来た道を戻ってもよかったも? -
ううむ、楽しかった☆
こんどは、北山石刻にいくぞーっ。おお〜っ!
やる気を出したところで、入ったゲートからアウト。
さきほどの、お姉さんやお兄さんが手を振ってくれます。
なはは。
お店の人よりゲートの人達のほうが愛想が良いのはどうして。
よけいなお世話かもしれないが、交代したほうが売り上げアップするんじゃ・・。
そんな感想を持ちつつ、一本道なので帰りは不安もなく、てくてく駐車場へ。
イヤ、待て。
大足市内へは、どうやって戻ればよいのじゃ?? -
とりあえず、バス停もなんもないんですけど、行きに降りたおみやげ屋さん前駐車スペースへ、行ってみます。
すると! -
フツーに停まってました。
大足行きマイクロバス。
時間とかは決まってなくて、ある程度お客さんが乗ったら、お金を集めて出発です。
そろそろ観光客ラッシュタイムらしく、バスは途切れることなく行き来しています。
ほとんど待つこともなく、大足行きが発車。 -
中国のバスのすごさは、なんといっても融通がきく所!
バス停なんか関係なく、車掌さんにお願いすれば、自宅前でも停めてくれちゃったりします。
さらにすごいのが、トイレ待ち!
途中、「トイレよりたい」という女性の希望をくんで、一時停止。
彼女が用事を済ませて戻ってくるあいだ、乗客全員が気を悪くしたようすもなく待っています。
観光バスじゃなくて、フツーの路線バスです。
日本や韓国だったら、ありえないかも。
時間にはうるさいもんなー。降ろしたら行っちゃうよなー。
中国だって都市部はタイムテーブルうるさいですが、良い意味でいいかげんさがけっこう残ってるのが面白い。
しばらく走っていると、となりの席に中学生くらいの男の子たちが乗り込んできます。
村から市内に遊びに行くらしく、楽しそうにふざけあっている3人組。
となりの席でカップル抱っこしたり、車内でまわしタバコしたりしています!
あんまり騒がしいので、一瞬またスリかと心配してしまいますが、そうではなくて、ただうるさいだけ(笑)。
まてまて、それよかどうみても未成年がタバコ吸っちゃまずかろうが。
中国のバスでは、『禁煙!』と書いてあっても、おいちゃんたちがフツーに吸ってたりします。
それにしても中学生くらいだもんなあ。
細胞分裂が活発なときに、遺伝子に傷がついて癌になりやすくなっちゃうよ。
喫煙で遺伝子が傷ついて、細胞分裂時にエラーおこして、その不正常細胞がいっぱいできて、癌になるって聞いたことあるもん。
私も高校時代は、楽しく飲み会活動で思いっきり飲酒したけどさあ。
あんまり人のことは言えないけど、タバコはなるったけやめといたほうが良いと思う。
つか、のど痛いからヤメテ。
という、もやもやを伝えられないまま、行きで乗換えをしたバスターミナルに到着。
終点です。
また、どこだかわかんない場所に着いちゃったよ。
もう、今回はこんなんばっかだな。
どうやって、北山へいきましょ?
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