2006/08/19 - 2006/08/25
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ライオンベラーさん
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※ 3 (http://4travel.jp/traveler/wanyamapori/album/10324198/) の続きです。
[クイズ:フラミンゴの群れは雨が降るとどんな行動をとるでしょう? 1.飛び立つ 2.岸に上がる 3.その他 (答はこの旅行記の中に出てきます。)]
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 航空会社
- ケニア航空
-
さあ、いよいよ国立公園の入り口に近づいてきました。
日本でもよく見る風景です。
しかし、この中にライオンやらゾウやらキリンやらが住んでいるのです。
信じられないことです。
こんな普通の道でそんな動物と会えるとは・・・。
その瞬間を思い浮かべただけでも、体が凍り付いてしまいます。 -
少し、心の準備をする時間がほしい・・・。
そう思う間もなく、車は入り口の門を通過して行きました。
白いワンボックスタイプのサファリカーが、数台走っていました。
乗り合いのようです。
私の方はジープタイプで、しかも後部の席はすべてひとりで独占しています。
実に贅沢(ぜいたく)なことです。 -
ところで、このサファリカーは屋根の部分が50〜60cmぐらい持ち上がっていて、その間から覗けるようになっています。
よく見ると、屋根は上がったまま固定されていて、手では閉められそうにありません。
ライオンなどの肉食獣が来ても大丈夫なのでしょうか?
・・・・・。
ここはガイドの感覚を信頼して、それ以上深く考えないことにしました。 -
気持ちは、どんどん昂(たかぶ)ってきます。
林の向こうに湖が見えます。
間違いなくナクル湖でしょう。
これまで見てきた写真はどれも、この湖は一面のフラミンゴで埋め尽くされています。
もしやと思ってよく見ると、何と湖岸はピンク色をしているではありませんか。
おおおおぅ!!!
すごい! フラミンゴの色です! -
「ウォーターバック!」
と、ジェフさんが言いました。
おおぅ、ウォーターバックとはどんな動物だろう、と思って見ると、そこには、何頭かのシカがいるだけでした。
シカなら日本にもいるけど、まあ、序の口としてはそれで十分だと思いました。
シカを見た、シカを見た。
さあ、次は何だろう?
わくわくしてきました。 -
「あっ、白黒コロブスがいます!」
ん? シロクロ・・・コロブス? 何だそりゃ?
車が止まりました。
まわりの木がガサガサと揺れています。
ガサガサッ、ガサガサッ、・・・
ものすごい数のようです。
ガサガサッ、・・・
ああっ、どこだどこだ、どこなんだ!? -
あちこちにサルのような大きさのものがいるけど、ビデオカメラを向けると、ものすごい速さで逃げてしまいます。
まるで、リスのようなすばしっこさです。
こんなにたくさんいるのに、一向に姿を撮れません。
ガサガサ、ガサガサ、と音だけが聞こえます。
そのうち、すっかり隠れてしまって、辺りは静かになってしまいました。
白黒・・・という名のとおり、パンダのような白黒模様のサルのようです。 -
それにしても、ビデオカメラを向けたときの反応は尋常(じんじょう)ではありませんでした。
「これは、人間を見たら逃げるんですか?」
「・・・。」
「あまり、関係ないんですか?」
「・・・。」
ジェフさんは、少し間を置いてから言いました。
「白黒コロブスねえ・・・、今は少ないです。」 -
「?」
「多い、ハンティングでしょ。」
「え?」
「メニピープルハント・・・。(たくさんの人が狩をして・・・。)」
「ハント? できるんですか?」
「そうです。スキン(毛皮)・・・。」
「ふぉぉ・・・、え?、許可されているんですか、ハントは?」 -
ジェフさんは黙ってうなづきました。
「へぇぇ・・・。」
「これはユーフォビアです。」
「ユーコビアですか?」
「ユーフォビア!」
ビデオカメラを回しているのですが、まだ買ったばかりなので、なかなか上手く撮れません。
台詞(せりふ)を入れながら、撮ろうとするのですが・・・ -
「ユーフォビアの樹です・・・あらっ? ちょっとピントが・・・ピントが合いません・・・また、練習しましょう・・・。」
「ユーフォビアとサボテンは違うでしょ。」
「はぁぁ?」
「サボテンは、果物食べるね。」
「はぁ。」
「ユーフォビアは、毒あるでしょ。」
「はぁぁ。」 -
少し行くと、またもやウォーターバックがいました。
少し離れているので、ズームアップしようと思うけど、このビデオカメラは買ったばかりなので、まだよく使い方がわかりません。
あれこれいじっているうちに、ズームアップしたまま、戻し方がわからなくなりました。
仕方なくアップのままで撮影しました。
「巨大なウォーターバックになってしまいました・・・。」
という台詞(せりふ)を入れました。 -
続いてシマウマがいました。
まさに、アフリカの象徴であるシマウマです。
しかしこれは先日、天王寺動物園のサバンナコーナーで見てきていたので、それほど驚きませんでした。
そのとき見たものと、まったく同じでした。
やはりシマウマも、アップのままで撮影せざるを得ませんでした。
「巨大なシマウマになってしまいました・・・。」
という台詞を入れました。 -
現在、時間は夕方の4時半です。
たくさんのサファリカーと出会います。
この時間帯は動物がアクティブ(活動的)になるようです。
「おお! いました。いました。」
「あれは、インパラのハレムです。オスは1匹です。」
「ほぉーう。すごいねぇ。オットセイみたいですねぇ。」
「うぅーん、そう。」 -
さすがにジェフさんは、動物に詳しそうです。
最初は英語が少し話せて、日本語はほとんどわからないと言っていたけど、実際は日本語もなかなかのものです。
だだの運転手かと思っていたけど、さにあらず。
まさに専用ガイドです。
こんな贅沢なことになるとは、思ってもいませんでした。
来る前は、どうせ大勢の旅行者といっしょに、訳のわからない英語の説明を聞きながら周るのだろうと思っていました。 -
とてもラッキーです。
さて、このインパラの群れも、オスは角が生えている1頭だけで、あとはすべてメスのようです。
メスは数十頭もいました。
ここで、ひとつ疑問が生じました。
オス対メスが1対数十なら、オスの数は極めて少ないということになってしまいます。
インパラもきっとライオンのように、群れをもたないオスがたくさんいるのではないでしょうか? -
尋ねてみることにしました。
「オスは単独行動ですか?」
「そう。」
ジェフさんが続けました。
「ここは(オスの)縄張りでしょ?」
「はい。」
「それはねぇ、メスのグループが・・・、ゼイカムイン(その縄張りに入って来て)・・・」 -
なぜか、途中から英語になってしまいました。
とにかく通じさせることを最優先にすると、日本語も英語も関係なくなって、こうなってしまうのでしょう。
「イェエ?(はい、それで?)」
「イトワズキープイン。(そこに留まります。)」
「イャア?(はい、それで?)」
「パッシングシートね。」
「???、ウヮットパス?(何を通過するのですか?)」 -
「シート。」
「???」
「それはすぐのグループね。(一時的なグループ?)
チェンジなわばりでゼイゴートゥーアナザーメイルテリトリー。(メスたちはそのオスの縄張りを出て、別のオスの縄張りに向かいます。)」
「??、イ、イェエー。(は、はい。)」
「それはヒーステェイリビングゼアアローン。(そのなわばりではオスは単独で暮らしています。)」 -
ジェフさんは、ガイド口調で続けます。
「ソーサムタイムワンデイ。(だから時として1日に)」
「イェエー。(はい。)」
「ザットグループ、ハレムの。(そのハレムのグループは。)」
「イェエー。(はい。)」
「メイビ、ゴートゥルートゥリーメイルテリトリー。(おそらく、3頭のオスの縄張りを訪れることもあるでしょう。)・・・・・ははは・・・、わかりましたか?」 -
あまりよくわかりませんでしたが、一生懸命説明してくれたので、わからないとは言いにくい状況でした。
とにかくライオンもハレムなので、苦し紛れに聞いてみました。
「え、・・・ええ・・・あ、・・・ラ、ライオンに似てますか?」
後でよく考えると、ライオンなどの群れはオスも同じ群れに留まるのに、インパラはオスが群れを渡り歩くので、その点では異なっています。
「ライオン?」
ジェフさんは少し考えていたけど、答えました。 -
「・・・イエス(はい)!・・・ライオン、チーター、ヒョウ・・・とハイエナ!」
どうやら、ハレムを形成するという点では、似ているので、似ていると答えたようです。
「・・・群れは似てますか。」
「そうです。」
また、ジェフさんが言いました。
「インパラは速いです。・・・ グッドジャンプ(大きく飛び跳ねます)!」 -
「ほぉう。そういうところは見れますか? めったに見れない?」
ジェフさんは残念そうに小さな声で言いました。
「うーん、めったに見れない・・・。」
「ライオンが追いかけているところは見れますか?」
「・・・・・。」
「今もライオンに気をつけていますか?」
「・・・今は、OKです。」 -
「今はOKですか。」
「今はOKです。たぶん、ライオンは遠いです。」
「でも、見張っているんですね、ライオンを。」
「・・・。」
「たまにですか、食べられるのは、ライオンに。」
「・・・。」
私はどうしても、テレビで見るような、肉食動物が草食動物を追いかけているシーンを思い浮かべてしまいます。 -
「インパラのライフスパン(寿命)はトェルブイヤー(12年)です。」
「ライフスパンがトェルブイヤーですか。」
「はい。動物園はもっと長いです。」
「動物園は長いですか。どうしてでしょう?」
「ダクタリがいるでしょう?」
「?」
「ドクター(医者)!」 -
「ああ、そうですか。ドクターのおかげで動物園は長生きするんですか・・・ははは。」
「ははは。」
動物が群れをつくるのは、えさが探しやすいとか、敵を発見しやすいとか、狩がしやすいとか、交尾の相手を見つけやすいとか、いろいろな理由があるのでしょう。
インパラの場合、オスが単独というのは、オス1頭だけであれば、肉食動物から身を守ったり、えさを探したりすることが、可能なのでしょう。
メスは子をはらんでいるときや、子供連れのときは身を守りにくいので、群れをつくるのだろうと思います。 -
オス同士はなわばりをつくりあい、メスや子どもはそこに自由に滞在させるというのが、この環境でのインパラの生活スタイルだということが、わかりました。
-
水牛がいました。
以前は、水牛はアメリカ大陸にいるものだと思っていました。
しかし、ずっと前になりますが、中国の桂林で川下りしたときにも確かにそこにいました。
でも、アフリカを舞台にしたマンガなどでは、あまり登場しないので、まさかアフリカにもいるとは思いませんでした。
この旅に出る前に、パンフレットなどで見て、初めてアフリカにもいることを知りました。
実際に見ると、かなりのインパクトを受けました。 -
ただの牛の仲間なのに何がそんなにすごいのだろうと、後で考えてみました。
やはりその角と、それをもっているがための威風堂々とした態度がすごいのでしょう。
その目はまるで、「何か用か?」とでも言っているような目です。
他の草食動物のようなおどおどした様子はまったく感じられません。
実際に、ライオンでも集団でかからなければ倒せないほど強いようです。 -
カンムリヅルのカップルがいました。
日本の動物園で下見したとき、アフリカにいる動物ばかりを探して、見て来ました。
そしてそのとき、このカンムリヅルも、アフリカの動物だということで、しっかり見ていました。
そのために、今ここで本物に出会ったので、感激も一入(ひとしお)でした。
(動物園のも一応本物には違いないのですが・・・。)
鳥類の多くはオスが羽を広げて求愛するそうです。 -
このオスも羽を広げて求愛ダンスを踊っていました。
その様子がおかしかったので、思わず笑ってしまいました。
動物は、このように1対1でカップルをつくるものや、1対多や多対多などいろいろあるようです。
人間の場合もこのアフリカやアラブなどでは1対多が普通のようです。(1の方は男だけですが・・・)
日本でも昔の殿様などはそうでした。
しかし、このカンムリヅルを見ていると、1対1でも十分に幸せになれるのではないかという気がしてきました。 -
さあ、いよいよ湖岸に出ます。
フラミンゴとの出会いです。
そもそもフラミンゴがアフリカにいるということは、この旅を計画してから初めて知りました。
それまでは、どこにいるかわからなかった・・・というより、どこにいてもあまり関心がありませんでした。
しかし、それが大量に群れをつくるということを知ってから、関心が出てきました。
大型のピンク色の鳥が大量に群れている、そんな場面を想像するだけで、鳥肌が立ってきます。 -
ケニアの中でも、それが見られる観光地は、このナクル湖だけです。
旅行社で、このコースを勧められたとき、迷わずそれに決めました。
動物園に下見に行ったときも、特にフラミンゴに関心をもって見て来ました。
雲行きが怪しくなってきました。
今にも雨が降り出しそうです。
と、そのときです。 -
突然、空がピカッと光りました。
ガガガッ、ゴロゴロゴロッ・・・
辺りに轟音(ごうおん)が響き渡りました。
降り始めれば、車から出ることができなくなります。
せっかくここまで来たんだから降らないでくれと、祈るような気持ちでした。
湖岸に出ました。
湖の色は真っ白です。 -
うおおおぉぉぉぅ!
いました、いました! 大量のフラミンゴです!
大量のフラミンゴが、湖岸一帯を埋め尽くしています。
その数はとても図り知ることはできません。
湖岸には、数台のワゴンタイプのサファリカーがいました。
西洋人らしい観光客たちが、砂浜に降りてフラミンゴを見ています。 -
私も早く降りて、近づきたい、という気持ちでいっぱいでした。
ようやく、車が止まりました。
カメラを持って、降りました。
うわぁ、ものすごい風です。
舞い上がる砂ぼこりのために、カメラを抱え込んで、風下を向くのが精一杯です。
風が吹いているときは車の陰にかくれて、吹き止んだ一瞬に飛び出して、撮影しました。 -
まるで、今回は砂漠の旅を選んでいたのかと、本気で錯覚してしまうような状況でした。
間もなくザザザザザーッと雨が降り始めました。
観光客は皆、急いで車に乗り込みました。
すぐそこにフラミンゴがいるのに、近づくことができなくて、とても残念でした。
でも、土砂降りになる前に、少しだけでも車から降りることができたので、もう少し遅くて、まったく近づけなかったことを思えば、とりあえずは、ぎりぎりでも間に合ってよかったという満足感もありました。 -
ふと、フラミンゴの方を見ると・・・
うわぁあぁぁぁぁ!
なななな、何だ何だ!?
何と、先ほどまで岸辺一帯に広がっていたフラミンゴが、集まって雨宿りをしているではありませんか?
ななな、何という光景なんでしょう!
思いもよらなかったできごとにしばらく唖然(あぜん)としてしまいました。
こんなことは、まったく予想していませんでした。 -
とにかく、信じられないままに、その様子に見入ってしまっていました。
鳥にしてみれば、とにかく雨に濡(ぬ)れたくないという一心によってとる行動なのでしょう。
なるほどこうすれば、雨を受けるのは上部だけになるので、濡れる部分はずっと少なくなります。
今回は、真っ青な湖の中のフラミンゴは見ることができませんでした。
また、彼らのすぐ側まで近づいて行って見ることもできませんでした。 -
でも、激しい砂ぼこりの中を逃げる体験をしたり、フラミンゴの雨宿りを見たりして、それなりに面白い体験ができて、とても満足しました。
フラミンゴが塩水の湖にいるのは、肉食動物や他の動物が水を飲みに来ないので、餌(えさ)を独占できるためだということです。
彼らは、上くちばしのまわりについている毛で、植物プランクトンを塩水からこしとって食べます。
その毛は上くちばしのまわりに生えているので、実際にこしとるときは、頭を真下にして、上くちばしをスプーンのようにしてすくうようです。 -
帰り道でサイと出会いました。
最近の動物園は、自然の風景が再現してあるものが増えてきました。
だから、目の前にこのようなサイがいても、ついついそのような人工的に造られた環境のように思えてしまいます。
しかし、実際には、ここは動物同士を隔てる柵のようなものは何もありません。
ここは、動物同士が食ったり食われたりしている弱肉強食の世界なのです。 -
少し遠いので、カメラをズームにしたいのだけれども、まだこのデジタルビデオカメラの使い方がわかりません。
出国直前まで仕事があったし、他の準備を優先させていたので、まだ説明書も読んでいません。
まあ、基本機能ぐらいはすぐにわかるだろうと思っていたけど、何とズームアップの方法がわかりません。
ようやく、それらしいつまみを見つけましたが、思うように動かせません。
かなりの慣れが必要なようです。
ああぁ、と落胆していると、ジェフさんが、 -
「私が撮ってあげましょう。」
と、いいました。
これは、ついこの間発売された最新式のカメラです。
失礼ながら、ハイテク先進国の製品を、この農業国の運転手さんが扱えるはずはないと思っていました。
でも、
「私たちはいつも観光客の人のカメラで彼らを撮ってあげるので、使い方には慣れています。」
と言うので、それを信用してカメラを渡しました。 -
ジェフさんは、レンズをサイに向けると、いとも簡単に、ズーム機能を使いこなしていました。
へええぇーと感心しました。
「ここを、こうするんです。」
と、言って私に教えてくれました。
「ポレポレ(ゆっくり)、ポレポレ・・・です。」
「オーケー、ポレポレですね。」
「ポレポレ・・・。」 -
「ポレポレ・・・。」
「ははは・・。」
「ははは・・。」
だいぶ暗くなりました。
何と、キリンがいました。
でもキリンなら、今まで動物園で何度も見ています。 -
そのときは、ああ、キリンか、と思ってしまいました。
しかし、実際にはここは、動物園でもサファリパークでもありません。
だから当然、人間がえさを与えたり、夜に宿舎に入れたりというようなことは一切していません。
そう思うと、ああ、これはすごいことだったんだということに初めて気がつきました。 -
さあ、いよいよロッジに到着します。
コースを決めるときから、ロッジとはどんなところだろうといろいろ想像をめぐらせていました。
ロッジと言う名前から、最悪山小屋のような、簡単な自炊設備しかなくて、大勢が狭い部屋で寝泊りするようなところかも知れないとも思っていました。
今、ケニアは治安が悪いということも、ずっと気になっていました。
ロッジが強盗に襲われて犠牲者が出たというニュースもあったので、とても心配でした。
まったくの自然の中にあるので、そこにいる警備員を上回る人数で強盗が襲撃してきたら、お手上げではないか・・・
などといろいろ考えていました。
到着しました。 -
何と玄関にはたくさんのサファリカーが停まっていました。
想像していた簡素な小屋よりもずっと、大きくて広いところでした。
宿泊客も多くて、これなら安心できそうです。
ここからは、一人です。
ジェフさんは、翌朝ここへ迎えに来ます。
スタッフ(従業員)たちは、きちんと会釈して、
「ジャンボ!(こんにちは)」
「ジャンボ!」
と、言って気持ちよく迎えてくれます。
チェックインをしました。
ホテル並みの感じのいいところです。 -
あっ、ポーターがいます。
昔はこんなときはすべて、荷物は自分で運んでいました。
チップの節約のためです。
しかし、今回は違います。
時が過ぎ、今は私もそれなりの仕事をもっています。
そして、それなりのツアーで周っています。
そんな私がここでチップをケチるとなると、これはあれあれ???というような感じになってしまいます。
ここのボーイたちは、皆、素朴で素直そうでした。ここで彼らを大きく落胆させることは、後々悔いが残るような気がしました。
敢(あえ)てここで100円をケチるような必然性はまったくありません。 -
と、いうことで、荷物はポーターにまかせました。
チップをあげるときは本当に有難うという気持ちになって渡さなければいけません。
有難う有難うと心で繰り返すと、本当にそういう気持ちになって、態度や仕草に表れてきます。
ポーターもいかにもそれに応えるように、かしこまった様子で、礼儀正しく案内してくれました。
庭にはたくさんのロッジが建っており、その中の1つが私の棟でした。
丁寧に説明してくれたので、
「サンキュ。」
と言って、チップを渡しました。 -
相手も
「サンキュ。」
と、言ってニコッと会釈して、下がって行きました。
スマートなサービス振りです。
部屋はそれなりのグレード(質)の満足のいくものでした。
ベッドには蚊帳(かや)が吊(つ)ってあるので、まるで、王様か貴族の寝室のようです。
荷物を整理しなおしたりした後、日本に電話をかけてみました。
日本で借りてきた携帯電話で直通です。
時差が6時間なので、日本は夜の11時前です。
かかりました。 -
これで、もう、どこで何が起こっても、即座に連絡が取れるということが確かめられました。
ひと安心です。
夕食は別棟のレストランです。
広くて大きな建物です。
時間までその近くで待ちました。
西洋人の旅行者が多くいましたが、家族連れが多いようでした。
日本人慣れしていないのか、特に私に話しかけて来るようなことはありませんでした。
ようやく入場すると、中もゴージャスでエキゾチックな雰囲気でした。
ビールを注文しました。 -
観光客向けといっても、日本よりもだいぶ安いようです。(1杯200〜300円)
サービスも洗練されていて、話しかけると適度に謙(へりくだ)りながら、にこやかに答えてくれます。
ビールを注いでもらったあと、
「キュッ!(有難う)」
と言って、1ドル渡すと
「サンキュ、サー。」
と言ってにこやかに受け取ります。
本当に気持ちよく、サービスを受けることができます。
料理はセルフサービスで、食べ放題です。
内容はフランス料理で、素材も調理法もかなり手の込んだものでした。 -
何度も皿を変えながら、1回ずつ盛り付けを工夫して、ゆっくりといろいろな料理を味わっていきました。
超高級料理のフルコースです。
フルーツ、デザート、コーヒーも、すべて工夫を凝らして仕込みに仕込んだ高級品でした。
大満足、幸福なひと時でした。
部屋に戻りました。
荷物を整理していると、何やら人の叫び声や、太鼓の音が聞こえてきました。
何かのショーをやっているようです。
しばらく休んだ後、行ってみることにしました。
カメラを持って、部屋を出ました。 -
ダンスは広場に特設の観覧席を設けたところで行われていました。
これが出発前に何かで見た、マサイ族の観光用のダンスでしょう。
とにかく、最初はその迫力に圧倒されました。
席はいっぱいだったので、私は客席の横でビデオカメラで撮影しながら、そのテンポのよいリズムに酔い痴(し)れていました。
ひと通りの踊りが終わると、彼らは退場して行きました。
拍手が起こり、それが終わると今度は、新しいリズムに変わり、やがて別の衣装を着たダンサーたちが登場して来ました。 -
しばらく踊った後、彼らは客席にやって来て、観光客たちを踊りに誘い始めました。
私は横の方にいたので、誘われませんでしたが、せっかくなので、是非いっしょに踊ってみたくなりました。
周りは善良そうな観光客ばかりだったので、彼らに会釈をしたあと、そこにカメラをセットして、舞台に降りて行きました。
太鼓のリズムに乗りながら、ダンサーたちに近づいて行きました。
すぐにひとりの踊り子が向き合ってくれました。
しばらくいっしょに踊っていると、今度は手を取ってくれました。 -
ひと通り踊って、さあ、カメラのところに戻ろうとすると・・・
ん?
彼女は手を離しません。
ん? あれあれ? 何なんだ〜〜???
まるで、獲物を手にした野獣のようです。
お、おりょっ、よいしょ、むむむむ〜〜・・・
一向に離れません。
悪戦苦闘するうちに、相手の手をぎゅっと強く握ってしまいました。
一瞬、相手が怯(ひる)みました。 -
よし、今だ!
ほりゃっ!
すぽっ・・・。
ああ、ようやく離れました。
はぁ、やれやれと安堵(あんど)した後、バイバイと手を振って、カメラのところに戻りました。
彼女も手を振ってくれました。
何だったんだ?
予想もできないようなできごとに、アフリカの野性のようなものを感じました。 -
新ためて、ここはアフリカなんだ、ということを実感しました。
小屋に戻るとき、地元の観光客らしい女性に声をかけられました。英語でした。
「私もあなたと同じビデオカメラを持っているんだけどバッテリーが切れたんで、充電器を貸してほしい。」
というような、意味でした。
突然なので戸惑いました。
使うからと言って断ってしまえば簡単なのですが、それでは面白くありません。
せっかく旅行しているので、少しでもいろいろな人と交流したいところです。 -
しかし、疑って考えれば、同じ製品(ビクター)を持っているということ自体、極めて偶然のことだし、暗闇で見分けることができたのも不思議です。
それでは、遊び半分で人を困らせて喜んでいるのでしょうか?
それともどこかに売ったりするのでしょうか?
しかし、外見上はそんな風には見えません。ごく普通の観光客です。
人は見かけによらないので、本当は悪者なのでしょうか?
私のバッテリーは2〜3日分の余裕があるので、もしものときは、使用を制限すれば持ちそうです。
そして、もし彼女が悪者だとすれば、その存在を知るだけでも旅の収穫ですし、ホテルや旅行社が適切な対応をしてくれるかも知れません。 -
と、いうことでとにかく貸してあげることにしました。
差し詰め、彼女が善人か悪人かの可能性は7対3ぐらいのところでしょうか?
いや、部屋まで教えてくれているので、ほぼ9割は大丈夫でしょう。
部屋に戻ると風呂に入って、少しビデオカメラのマニュアルを読んでから寝ました。
今日1日は、本当にいろいろな体験をしました。
初日にサイやキリンまで見れたことは満足でした。
まだ、あと3泊もあります。
これからどんな動物に会えるのでしょうか?
とても楽しみです。
(5 http://4travel.jp/traveler/wanyamapori/album/10411459/ に続く)
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