2006/08/19 - 2006/08/25
368位(同エリア466件中)
ライオンベラーさん
- ライオンベラーさんTOP
- 旅行記230冊
- クチコミ0件
- Q&A回答0件
- 286,310アクセス
- フォロワー1人
※ 5 (http://4travel.jp/traveler/wanyamapori/album/10411459/) の続きです。
マサイの村を出た後、マサイマラ動物保護区へ向かいます。ライオンベラーがライオンに出会う感動の瞬間です。野生の中で野性に目覚める・・・。それが今回の旅のテーマです。さあ、いよいよメインステージの幕が開きます・・・!!!
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
-
土色の大地を走り続けてようやくマサイマラ動物保護区の入り口に到着しました。
そこではカラフルな民族衣装に身を包んだ少女たちが、車で訪れる観光客を相手に、土産物を売っていました。私たちの車にもやってきました。
価格が手ごろなものがあったので、荷物にならないものを数点買いました。
何と、マサイの村よりもだいぶ割安でした。
ここでどれを買ったかは忘れました。
彼女たちは余りにきれいな衣装を身に着けていたので、品物を買ったということもあり、写真を撮らせてもらうことにしました。 -
私が「ユー、オール、ピクチャー、オーケー?(皆の写真を撮ってもいい?)」
と尋ねると、彼女らの内のひとりが言いました。
「テンダーラー!(10ドル!)」
私が言いました。
「オーノー!(うわぁ、だめだ!)」
私は、さよならという感じで手を振りましたが、
念のためと思って、尋ねてみました。
「ピクチャー、ワンダーラー、オーケー?(写真、1ドルでどう?)」
何と、彼女たちは言いました。
「オーケー、オーケー!(いいよ!)」 -
おおぅ、何といういい加減さ! 私は
「オーケー!(よし!)」
と言って彼女たちの写真を撮りました。
そして、1ドルを渡しました。
そして、「バーイ!(さよなら!)」と言って手を振って出発しました。
彼女たちも手を振ってくれました。
マサイマラは見渡す限り、薄茶色でした。
このような風景が延々と続いています。
ここへ来る前は、サバンナは緑色の草原だと思っていました。
しかし、目の前に広がっているのは枯れ草の草原です。 -
ぽつぽつと樹木が見られる他は、見渡す限り薄茶色です。
走っても走っても、見渡す限り枯れ草の色です。
あああ、これが本物のサバンナなんだ・・・!
そのときは、素直にそう思いましたが、後で調べると、雨期になると新芽が出て緑色になるようです。
しかし、1年間の半分はこの色だということは、まったく知りませんでした。
もしこの中にライオンがいたとしても、どこにいるのかまったくわかりません。この色はライオンの保護色でもあるのです。
そして、こんな単調な草原の中に多様な動物が住んでいるなんて、まったく信じられませんでした。 -
やがて、ジェフさんが車を止めました。
「ヒョウがいます。」
ヒ、ヒヒヒ、ヒョウ!!!???!!!?
ど、ど、どこにいるんだ? ヒョウが・・・・?
「あの樹の上です!」
ずっと向こうに立ち木がぽつぽつと生えていました。
ジェフさんが指差す方を見ても遠すぎてよくわかりません。(この2つ前の写真)
ビデオカメラの画面をズームアップしてみました。
あ、樹の上に何かいました・・・!!! -
ぶら下がっているように見えます。
ヒョウ?
ヒョウにしては少し変です。シカの頭のようにも見えます。
獲物?
そうです。どうもこれは獲物のようです。背筋が凍りついてきました。
ヒョウはどこだ? どこにいるんだ?
もう少しズームアップしてみました。 -
あああ、右上です! 獲物の右上に確かに何かいます!
ヒ、ヒ、ヒョーーーーーーーーーーーーーッ!!!
ヒョウです! まさしくヒョウです!
獲物を樹の上に引きずり上げているのです!
こんな大きなものを運び上げるなんて・・・
しばらく身体が凍りついてしまって、身動きができませんでした。
私たちはただ黙って、その光景に見入っていました。
やがて、ヒョウは獲物の下まで降りてきました。 -
まるで忍者のような動きです。
私たちはじっとその様子を見続けていました。
「きれいです・・・。」
しばらくしてジェフさんが、ため息混じりに言いました。
本当に”きれい”という表現がぴったり当てはまるかも知れません・・・。
「食べていますか、餌(えさ)を?」
私が聞きました。
「違います。」 -
ジェフさんが答えました。
どうも今は餌は食べていないようです。お腹が膨れているので、満腹状態のようです。
獲物の首はそのまま残っているので、上にいたとき胴の部分を食べていたのでしょう。
しかし、よく考えると、自分とおなじぐらいの獲物を1匹平らげると、身体の重さと大きさはほとんど元の2倍になるはずです。
どう考えても1度に食べつくすのは無理でしょう。
また、私が聞きました。
「餌を残してカミンダウンする(降りてくる)ことはありますか?」 -
「時々です。」
「アゲイン(再び)登るんですか、もう一度餌を食べに?」
「サムタイムズ(時々)ね。」
「サムタイムズ、餌を残して、樹の上に?」
「うん・・・。」
ジェフさんが、ヒョウに気遣って極めて小さな声で話すのが気になります。
もしかして、この距離でもヒョウには人間の言葉が聞こえるのでしょうか?
ヒョウは一度に長い距離を走れないことと、今は腹がいっぱいであることで、この状況では、私たちは安全なのでしょう。 -
いきなり凄(すご)いものを見てしまいました。
このあとこれ以上感動することなどあるのだろうかと、余計な心配をしてしまいました。
少し行くと、あ、ヌーがいました。
ヌーの大群での移動シーンは何度もテレビで見ています。まさしくそのヌーです。
ここでは2〜3匹ずつ10頭近くいただけでしたが、いずれそのような大群に出くわすであろうという予感がしました。
半ば信じられませんでしたが、気持ちは次第に昂(たかぶ)ってきました。 -
しばらく行くと・・・遠くで何か動いています。
あああ!!! キリンです!! 2頭います!
く、首が長い・・・。
足が草で隠れているので首の長さが目立ちます。
普通に歩いているようですが、ものすごい速さです。脚が長いせいでしょうか。
そして、歩くリズムで首が大きく前後に揺れます。
あ、あああ、こんな野生の姿は初めてです。動物園では決して見れない姿です。
そうです! 映画です! これは映画の中で見たシーンです。 と、とんでもないスケールです! あ、あああああ・・・絶句・・・!!! -
あ、キリンたちは首を降ろして低木の葉を食べ始めました。
「低い草も食べるんですね?」
と、言ったそのときです。2頭のキリンがそろってこちらを向きました。
??? 距離は百メートル以上も離れています。
でも確かに私の声に反応しています。
おおおおお!!!
背筋に寒気が走りました。何と、この距離の声が普通に聞こえているのです! -
な、何ということでしょう!!!
これが本当の野生の姿なのです!
「み、耳がいい、こっち側を見てますねえ・・・!」
「そうです・・・。」
と、いうことは、猛獣も同じように私たちの声やら匂(にお)いやらを遠くからかぎ分けているのだろうか・・・?
何だか、とても恐ろしい気持ちになってきました。
キリンはしきりに私たちの様子を気にしているようでした。
しばらく観察してから、そこを離れました。 -
ああ、こんなところにこんなものがいました。
ゾウです。
ゾウはナクル湖でも見ましたが、ここでこんなに早く現れるとは、思っても見ませんでした。
本当に見渡す限りの草原なので、こんなところに大型動物がいるとは、とても考えられなかったからです。
もっともっと探し回って、やっとその痕跡がみつかるか、結局、今回は残念だったとあきらめることになるかもしれない。
そのくらいのことも覚悟していました。
しかし、こんなにも簡単に現れるなんて・・・。 -
感慨も一入(ひとしお)でした。
ゾウは女系家族で、大人のメスと子供だけで群れをつくるはずです。
と、いうことはこのゾウは大人のオスということになるのでしょうか?
しかし、子供のようにもみえます。
「もう、単独行動ですか?」
「・・・?」
「一匹だけですか?」
「・・・?」 -
「ノーファミリー(家族なし)?」
「あれは・・・、ブッシュ(茂み)の中です。」
「ああああ、い、いるんですか・・・。」
何と、このゾウの群れがこの茂みの中にいるそうです。
おおおおお、すごいことです。
しかし、今は出てきてくれませんでした。
でも、ジェフさんの様子から、またどこかできっと、群れと出会うチャンスがあるに違いないと、そんな予感がしました。 -
この光景を見てください。
これこそがサバンナの光景なのです。
地平線の彼方(かなた)まで樹と草の他には何も見えません。
360度同じです。
樹は数百メートルおきにぽつぽつと生えているだけです。
これはアカシアの樹だそうです。
ここではほとんどこの樹だけだそうです。
今は、この樹の上にハゲワシがいるということで、ここに停車しています。 -
カメラをズームしていくと樹の天辺(てっぺん)に確かにいました。
ハゲワシです。
ハゲワシという名前を聞くと、誰もがまず、頭部を見てしまいます。
私もそうでした。
確かにはげています。
直接的でわかりやすい名前がついています。
私はハゲタカという名の方が聞きなれていますが、ハゲワシとハゲタカはどのように違うのでしょうか? -
帰国後に調べてみると、大きめのものをワシと呼び、小さめのものをタカと呼ぶことが多いということでした。
でも、慣習によるもので、例外も多いということでした。
ハゲタカ、ハゲワシの呼び方も慣習のようです。
しかし、正式名としてはハゲワシしかないようです。
そもそもその正式名とはどのようなものなのでしょうか? (正式名と学名とは違うようです。)
私にとって動物の分類の世界ははまだまだ知らないことばかりです。
でも、この分類の仕方も遺伝子の研究が進むと大きく変わってしまうようにも思います。 -
そのときになってから調べた方が、より納得できて、より満足できるだろうと思いました。
このときは、その風貌(ふうぼう)に見入るだけでしたが、後になってこの鳥は死んだ動物に群がって、その肉を食い尽(つ)くす鳥だということを思い出しました。
このサバンナの空にハゲワシが一羽、旋回(せんかい)すると、その下には動物の死骸(しがい)が横たわっていることになります。
それを見た仲間のハゲワシやら、陸上のハイエナやらが次々とそこに集まってきます。
それはすさまじい光景に違いありません。 -
また少し走ってから、ジェフさんは今度はイボイノシシがいるということで、車を止めました。
そのときはイボイノシシなんて、全然、頭の中にありませんでした。
本当に、ここへ来ることになったのは、突然のことで、そのため、ここにはどんな動物がいて・・・といったようなことは、ほとんど知りませんでした。
イボイノシシなどは、アジアかどこかの村で飼われている家畜のように思っていました。
そのため、ここでその名を聞いたときは、ん? イボイノシシ? という感じでした。 -
イノシシなら日本にもいるし、それほど大したことはないだろうと思いました。
ところが、その姿を見たとたん、うぉぉぉぉ! 何とその容貌(ようぼう)と動きに強い衝撃(しょうげき)を受けてしまいました。
辺りの様子を敏感に感じ取りながら、素早く草を食べています。その研(と)ぎ澄(す)まされた感覚がそのままこちらに伝わってきます。
これこそが野生なんだ!
と、身震いするようなインパクトでした。 -
一目ぼれとでもいうのでしょうか、今ここで、すっかりこのイボイノシシという動物の虜(とりこ)になってしまいました。
今、ここにいるのはこの一頭だけです。
鼻を地面近くにつけて匂(にお)いをかぎながら、細長い尻尾をぶんぶんぐるぐると振り回しています。
私たちにはまったく無関心です。
そのまま早歩きで、車の数十メートルほど先を横切って、どこかへ行ってしまいました。 -
ジェフさんは、しきりに無線を聞いています。
どうやら、サファリカーどうしで情報交換しているようです。
それを聞きながら、素早く車の向きを変えながら、移動していきます。
しばらく走っていくと、数台のサファリカーが集まっていました。
ジェフさんはその後ろに車を停めました。
右前方に薄茶色のやや大きな動物がいました。 -
ライオンです!
一頭だけです。
たてがみがありません。
メスでしょうか?
その時は
たてがみがないライオン=メスライオン
と、思っていました。 -
でも、オスの子供ライオンは、これぐらいの大きさになってもまだたてがみが生えていないということを後で知りました。
だから、ここではこれはてっきりメスライオンだと思っていました。
私たちの車の数メートル前を横切って行きます。
1秒に2〜3歩ぐらいの速さで歩いていきます。
草音はまったくしません。
まるで猫のような歩き方です。 -
周りにはたくさんのサファリカーがいます。
「綺麗(きれい)です。」
ジェフさんがいいました。
いつの間にか、もう一頭のライオンが前方の車の間を横切って出てきていました。
このライオンたちはお腹をすかしているそうです。
しかし、辺りに草食動物は見当たりません。
人間を襲ってきたりしないのでしょうか? -
この車の屋根は上に固定されていて、閉めることができません。
飛び掛ってこられたら、簡単に車の中へ入り込まれてしまいます。
危ないときは急発進して逃げるのでしょうか?
そもそも車の加速力とライオンの加速力はどちらが勝っているのでしょうか?
そしてもし逃げようとしたとき、エンストとかのトラブルが起こったら・・・ -
しかし、ライオンたちは私たちにはまったく関心を示さずに歩いていきます。
そして、私たちの左前方へ歩き去って行きます。
やがて2頭はこの左前方にある木立の影に隠れ去って行きました。 -
前方の車が、ライオンを追って動き出しました。
他の車もそれに続いていきます。
サファリカーは全部で6〜7台はいるでしょうか。
私たちの車もそれに続いて行きました。
先ほどのライオンは木立の影で休んでいました。
ここの動物は朝夕に食事をして、日中はこのようなところでごろごろしたり眠ったりして過ごすようです。 -
特に暑いとは思えませんが、木陰に入るのは、太陽が眩(まぶ)しいからなのでしょう。
せっかく、ここで休もうと思っていたのに、また車に囲まれてしまいました。
車の方もできるだけ配慮して、静かに囲んでいます。
でも、無線の声や、観光客同士の会話などで、ライオンにとっては耳障(みみざわ)りかもしれません。
耳は私たちよりもずっと敏感なはずです。
また鼻も敏感なので、多くの人間の匂(にお)いで落ち着かないかもしれません。 -
とうとう一頭が、木立の影を離れて、車の囲いの外へ歩き出してしまいました。
もし、このライオンが人間に初めて遭遇(そうぐう)するとしたら、ここでもっと興奮して、人間を追い払おうとして威嚇(いかく)するか、走って逃げ去っていくはずです。
しかし、それほど興奮することもなく、しかも、囲みの真ん中を通って、歩いていきます。
このことからして、このライオンたちはもう、何度も -
人間に遭遇して、完全に慣れきってしまっているように思いました。
野生動物というよりはむしろ、動物園の中にいる動物に近いように思いました。
と、いっても昔の動物園のように、狭いところで人間から高圧的に扱われていたときよりも、ずっと穏やかで、人間に対してもそれなりの親近感を感じているように思えました。
つまり、ここのスタッフも観光客も動物愛護の精神が浸透していて、ライオン側からしても、時々騒さいと思っても、威嚇して追い払ったりするほどでもないといっ -
たところでしょうか?
とうとう一頭はサファリカーの間から反対方向へ歩き去ってしまいました。
そして、すぐにもう一頭もその後に続きました。
そして、最初の一頭に追いつきました。
二頭は並んで、早足でサバンナの中を歩いていきます。
ジェフさんによると、今彼らはお腹を空かしているということです。 -
でも、人間を襲うような気配はまったくありません。
人間が上手にかかわってきたので、人間とは共感しているのでしょうか?
しかし、ここから見渡す限り、このサバンナの中には餌(えさ)となるようなるような動物は一匹も見当たりません。
今は夕刻です。
ライオンにとってはこれからが活動の時間です。
はたして、この広大な草地の中に餌となる動物を見つけることができるのでしょうか? -
彼らの足取りも、とぼとぼとした、半ばあきらめをも感じさせるようなものです。
しかし、今は夕刻なので、翌朝まではまだまだ、時間はあります。
きっと、こうして歩き回っているうちに何らかの動物と遭遇して、食事ができるのでしょう。
彼らは遂にサバンナの彼方へと去って行きました。
そして、どのサファリカーも、もうそれを追うことはしませんでした。
このタイミングこそが、観光と自然保護との適切なバランスなのでしょう。 -
さあ、ここで最も出会いたかった動物、ライオンに出会ったわけですが、何か少し物足りません。
やはり、ライオンといえばたてがみです。
たてがみの長い雄ライオンに会ってみたいと思いました。
しかし、もしかしてライオンに会えること自体珍(めずら)しく、今回の旅でライオンを見るのはこれで最後なんだろうか?
そんな予感もしてきました。 -
少し走ると、またたくさんのサファリカーが集まっていました。
西洋人の観光客が多いようです。
私がこんなに思い切って決断して、はるばる日本からやって来たのに、もしかしてヨーロッパから見るとここケニアは手近なリゾート的なところなのでしょうか?
いささか拍子抜けしてしまったような気持ちになりました。
一応、ここはイギリス連邦なので、同じ連邦の人たちにとっては気楽に来れるのでしょうか? -
外から見るとこのようなサファリカーの方がそれらしくて、私も乗ってみたい気がしました。
しかし、冷静に考えると、私が乗っている車(トヨタ製)の方がはるかにかっこよく、しかも一人なので、私の都合に合わせて走ってもらっているようです。
こんなに贅沢(ぜいたく)なことはないでしょう。
しかし、ここにはどんな動物がいるのでしょうか?
彼らの様子から何かすごい動物のようです。
大型動物には違いないでしょうが、何でしょうか? -
茶色い大型動物が寝ています。
オオオオオ、オオオッ!
ライオンです! オスです! オスライオンです!
ああああ、ね、寝ています・・・
池のほとりでライオンが寝ています・・・
す、すごい・・・・・・・・・
王者です・・・
正に王者の風格です・・・! -
じっと見ていますが、ライオンは眠り続けたままです。
しばらく見続けていましたが、やはり彼は動きません。
「お腹空かして、もう死んでるのと違いますか? ははは。(笑)」
「・・・はは。(笑)」
「餌(えさ)獲れないと死んでしまうんですね、オスは。」 -
「・・・メス、ハントでしょ、それオス食べるでしょ・・・(メスが餌を獲ってそれをオスが食べるでしょ?)」
「はあ。単独のオスは死んでしまうんですね、餌が無いと?」
「・・・???」
ジェフさんは考え込んだまま黙ってしまいました。
しかし、このライオンは王者にしてはあまりにもよく眠り込んでいます。
これだけ多くの人間に囲まれても、まったく気にせず -
に眠り続けています。
耳や鼻がいいので、近くに人間がいることは分かっているはずです。
実際にときおり耳がぴくぴくと動きます。
どうして追い払おうとしないのでしょうか?
これは私が思うことなのですが、このライオンはもうすっかり人間に慣れきってしまっているのではないでしょうか?
人間を始めて見るとすれば、もっともっと警戒するはずです。 -
しかし、平気で眠り続けているところを見れば、ここではこのようなことは日常茶飯事(にちじょうさはんじ)で、特に害を加えられるようなこともないのでそのまま寝ているのではないでしょうか?
私たちが船や飛行機の中で、知らない人たちの中でも平気で寝てしまうのと、同じようなことなのでしょう。
しかし、トラやヒョウもこのようなのんびりした姿になることがあるのでしょうか?
動物園などで見る限り、トラやヒョウはもう少し警戒心が強いように思えます。 -
ライオンは生態系の頂点にいるので、他の動物に襲われる心配がないからでしょうか?
でも、それならトラも同じことでしょう。
トラも生態系の頂点に立っているので、トラを襲ったりする天敵はいないはずです。
でも、トラがライオンのようにのんびりゆったりしていることはあまりないように思われます。
同じように寝ているときでも、ライオンのように安心しきった姿になることは少なくて、少しのことでもキッと鋭いまなざしになるように思います。 -
これは私が思うことなのですが、このようにライオンがのんびりと寝ているのは、ライオンが群れをつくるという特性によるのではないでしょうか。
ライオンはトラやヒョウなどと違って、群れの中で育ちます。
幼少時より群れの中で学習してきているので、人間に対しても、ある程度は社会的な関係をつくることができるのではないでしょうか?
このライオンを見ていると、そのように思えてきます。
無線で知らされて、次々とサファリカーがやって来ます。 -
まるでここ全体が巨大な動物園になっているようにも感じられます。
この保護区の広さは大阪府の面積ぐらいだといいますが、毎日これだけたくさんの車が走っていれば、人間と動物が遭遇する機会も多いはずです。
あ、寝ていたライオンが動き出しました。
流石(さすが)に騒々(そうぞう)しいと思ったのでしょうか?
それとも、そろそろ餌(えさ)を獲(と)る時間なのでしょうか? -
ライオンは、実際には、狩(かり)をして餌を獲るのはメスたちで、群れのオスは自分で獲ることはしません。
メスたちが獲った餌をいっしょに食べるだけです。
オスはたてがみが邪魔(じゃま)になるのでしょうか、餌を獲ること自体、あまり上手くできないようです。
獲った餌を横取りされないように、ハイエナたちを追い払ったりするのはオスの役目です。
オスは専(もっぱ)ら縄張りを守ったり、このような用心棒のような役割を担(にな)っているようです。 -
このようなオスの姿は、どこかで見たことはありませんか?
今は、なかなか見かけなくなってしまいましたが、昔はそこかしこにいました。
そうです、これこそいわゆる”オヤジ”の姿ではないでしょうか?
家庭では「オトーサン」、職場では「ブチョ−サン」とか「カチョ−サン」とかいわれて、たいして仕事もしなくても自動的に昇進して奉(たてまつ)ってもらっていた頃の男性の姿に似ていないでしょうか。 -
存在するだけで収入が得られ、食事もすべて女性(ライオンの場合はメス)に作ってもらえる。
家庭の中ではごろごろしていても、家を守っているということで、尊敬されて至(いた)れり尽(つ)くせりの身の回りの世話もしてもらえる。
事実、かつて日本にもそんな時代がありました。
そのような時代の社会構造と、このライオン社会は実によく似ているような気がします。
そしてその家族の頂点として君臨(くんりん)するの -
がオヤジ、すなわちオスライオンではないでしょうか?
このような視点で見ていくと、オスライオンの行動というものが、実によく理解できます。
そのオスライオンは日の暮れかかったサバンナの彼方(かなた)へと去って行きました。
さあ、そろそろ私たちも、今夜の宿へ向かわなければなりません。
ジェフさんは再び車のエンジンをかけました。 -
サバンナの夕暮れは実に幻想的でした。
一面の草原をオレンジ色に染め抜いていきます。
延々と続く大地のシルエットが広がります。
そしてときおり、その中に動物のシルエットが現れます。
こんな、一見何もないような草原の中にも、おびただしい数の動物たちが暮らしています。
これから眠りに着くものや、これから活動するものなどその生態は様々です。 -
これが太古の昔から今日(きょう)まで延々と続いてきた大地と生き物が織り成す光景なのでしょう。
今日は一日、本当にいろいろなことがありました。
朝、ナクル湖のロッジを出発してから、また、町の中を通りました。
昨日は日曜日だったので、人々は教会に通ってお祈りをしていました。
そして、今日は月曜日なので、子供たちは学校へ行き、大人たちは働いていました。 -
ここへ来る途中、マサイの村にも立ち寄りました。
普通なら、もっと観光客慣れしているように思えますが、彼らはまだまだ純粋でした。
観光客と交流しながらも、伝統的な家に住み、伝統的な生活を守っていました。
彼らが代々受け継いできた、誇り高いマサイの精神が、そうさせているように思えました。
そして、この保護区に入ると、ヒョウ、キリン、ゾウ、そしてライオンなど、アフリカを代表する動物たちと出会うことができました。 -
「全部ヌーでしょ?」
ジェフさんが言いました。
「あ、ああああ、あ、おおーーー!!!」
ヌーです! 辺り一面、ヌーの群れです!
ものすごい数です。
ついに見ました!
テレビでよく見てあこがれ続けていた光景です。 -
今、本当にそんな光景の中にいるなんて、とても信じられないことです。
しかし、目の前は確かに、どこを見てもヌー、ヌー、ヌーです!
ヌーたちは、ギュオー、ギュオ と鳴いています。
泣き声は牛によく似ています。
(でも分類上は牛ではないようです。)
マサイマラ一日目にして、こんなにたくさんのものを見てしまっていいのだろうかという気持ちになりました。 -
ロッジに着きました。
今日からここに2泊します。
ジェフさんとは明日の朝までお別れです。
ひとりでチェックインしました。
スタッフたちが並んで笑顔で迎えてくれます。
気持ちよく滞在できそうです。
(7 http://4travel.jp/traveler/wanyamapori/album/10411630/ に続く)
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
ライオンベラーさんの関連旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
58