2006/09/16 - 2006/09/24
442位(同エリア489件中)
A・イリーさん
- A・イリーさんTOP
- 旅行記15冊
- クチコミ0件
- Q&A回答0件
- 28,143アクセス
- フォロワー1人
6日目(9/21)の旅程は、「柳園駅→敦煌→鳴沙山見学」
ウルムチ駅から乗車した寝台列車は向かい合わせの三段ベッドになっており、下段がウイグル人夫婦、中段が漢民族夫婦、上段が私たちだった。網棚にはすでに荷物が置かれていたので、カバンをウイグル人夫婦の足元に入れさせてもらう。車内はきれいに清掃されており塵ひとつ落ちていない。ベッドには枕と毛布が置いてありシーツも真っ白で清潔だ。上段なので少し狭いが、静かでゆっくり眠ることができた。思っていた以上に中国の寝台列車は快適だ。
柳園に到着する1時間半前ぐらいから、乗客は起きだして洗面所で歯を磨いたり、顔を洗ったり身なりを整え始める。窓辺に座り外を見るが砂漠地帯で電信柱以外何もない。
- 交通手段
- 鉄道
PR
-
-
-
電車の中の電光表示板
-
座席の下には飲料水の入ったポットが置いてある。
-
熱い湯も用意されている。中国人はよくお茶を飲むのでこういうものが完備されているようだ。水筒かステンレスカップを持っているといつでも熱いお茶が飲めて便利だ。
-
トイレの入り口。こちらも割ときれいに使用されていた。
-
洗面所。朝は身支度のため長蛇の列ができていた。
-
車内は禁煙。喫煙はデッキですることになっている。
-
向かいに座ったの男性はインスタントラーメンを用意していた。おいしそう。
-
定刻の8時26分に柳園に到着する。列車には日本人ツアーも多数乗っていたようだ。旗を持ったガイドが中高年の日本人を引き連れて歩いている。言葉をきいていると関西人のようだ。これまで何人かの日本人に出会ったがすべて関西人だった。関空から行きやすいルートがあるのだろうか。
駅を出たら敦煌行きのバスを探さなければならない。ここから敦煌までバスで二時間以上かかるということだ。 -
柳園駅を出るとすぐに声をかけられるがどれもタクシーの客引きだ。『地球の歩き方』には敦煌行きのバスは多数あるので問題ないと書いてあるが、どれもツアーの出迎えのバスのようだ。駅周辺を歩き回り人に聞いたりするがよくわからない。やっと敦煌行きのマイクロバスを見つけたときにはぐったり疲れていた。
-
バスの運転手は駅前で「敦煌!敦煌!」と声を張り上げ客を集めている。中が乗客ですし詰め状態になるとやっと運転手はエンジンをかけた。小さなマイクロバスなのに通路にも人が立っている。乗り込んでから30分以上経ってからやっと出発する。
しかし、駅から1キロほどの場所でバスが停止した。見ると運転手と警察官が話し合っている。どうやら定員オーバーのバスのため検問にひっかかったらしい。しばらくすると、運転手が戻ってきて、このままでは通れないので駅に引き返すということだった。せっかく乗ったのにこれではふりだしに戻るということだ。全く変なバスに乗ってしまった。げんなりしてしまう。
駅に戻る途中、敦煌に向かうバスとすれ違う。すると運転手はバスを止め、乗客にバスを降りすれ違ったバスに乗り換えるように指示した。数人がバスを降り、人数が少し減ったところで、もう一度検問所に向かう。通路の人は外から見えないよう隠れる。すると今度は無事通過できた。
ところで、中国人は気性が荒いイメージがあったが、このようなことで怒る人はいなかった。日本だったら怒鳴る人がいるかもしれない。私を含め電車が少し遅れるだけでイライラする人は多い。
【出納簿】
バス[柳園→敦煌] 20元(≒298円) -
バスは荒野を進んでいく。
-
敦煌が近づくにつれ緑が増え綿花畑が続く。ちょうど収穫の時期のようで畑で綿花を摘んでいる人の姿が見られる。あとで知ったのだが、綿花栽培の仕事は敦煌の人間はあまりやらないということだ。田舎の貧しい地域の人たちが出稼ぎでやっているらしい。
-
トラブルはあったが、二時間ちょっとで敦煌の町に到着する。バスから見る敦煌の町は小さい。高い建物といったらホテルぐらいで、あとは小さな商店が軒を連ねている。
バスを降りるとまたもすぐホテル探しをしなければならない。バス停の近くにある敦煌国際大酒店をたずねると空室ありという返事だった。今回はすんなり決まってほっとする。
【出納簿】
敦煌国際大酒店(1泊) 550元(≒8222円) -
野宿→安宿→最高級ホテルと来て、今回の旅行で最後に泊まるホテルの部屋である。清潔感のある日当たりのいい部屋で、値段といい、これぐらいが一番自分たちに妥当なあたりではないだろうか。日本人個人旅行者は大抵貧乏旅行なので、かなり贅沢と思われるかもしれないが…。
-
バスルーム。
-
アメニティ一式。
-
『地球の歩き方』によると日本人旅行者が集まるインインカフェというのがあるらしい。そこで情報収集しようと思ったのだが、記載されていた場所に行っても見つからない。もう店はつぶれてしまったのだろうか。お腹もすいたのでとりあえずレストランを探すため歩いていると『旅人の家』と日本語で書かれた看板を発見する。立ち止まって見ていると、中国人男性が出てきて「日本人ですか?よかったら中にどうぞ」と日本語で声をかけてきた。中には日本人と見られる男性が三人座っていた。
彼らと話したところによると、インインカフェはもうなくなり、今ではこの旅人の家が日本人旅行者が集まる場所としてあるようだ。先ほど声をかけてきた中国人男性はこの店のオーナーの隋さんで、何かと親切にしてくれるらしい。旅人の家では食事も出してくれるので、チャーハンとほうれん草の炒め物を食べる。鳴沙山の行き方を聞くと自転車で30分で行けるということだ。
一度ホテルに戻り休憩を取る。昼食の刀削麺を食べた後、貸し自転車屋から一台ずつかりて鳴沙山に向かった。これで商売していいのかというぐらい自転車は錆だらけでかなりぼろい。
【出納簿】
朝食[チャーハン、ほうれん草の炒め物]20元(≒298円)
昼食[刀削麺] 8元(≒119円)
レンタサイクル 3.5元(≒52円) -
自転車30分の距離は意外と遠い。2回ほど休憩をしてから鳴沙山に到着する。チケットを購入し門を抜けると目の前には砂漠の風景が現れた。見渡す限りどこまでも砂漠が続いている。広大な砂漠をゆっくりと横切るラクダ隊。まさに映画のワンシーンのような美しさだ。
【出納簿】
鳴沙山入場チケット 80元(≒1195円) -
-
こんな風景を見たからには、やはりラクダに乗るべきであろう。ラクダに乗るのは人生で二度目だ。一度目はトルコのカッパドキアだった。
ラクダ使いの中年女性によると、ラクダ隊はまず山の頂上まで行き、それからオアシスに寄るという。鳴沙山にある三日月の形をした美しいオアシスは、私たちも旅行前から見られることを楽しみにしていた。料金を支払うと、女性は私たちに砂よけ靴を履くように言った。オレンジ色の砂よけ靴は布製で靴の上から履き、ひざの辺りまで覆うようになっている。ほかの客と同じように椅子に座り、砂よけ靴を履こうとするとさっと男性が現れて砂よけ靴を履かせてくれる。こういうシステムなのかとありがたく思い「謝々」と礼を言うと、最後に男性は「10元」と金を要求した。なんだ、こういうことか、とがっくりする。
【出納簿】
ラクダ 60元(≒896円)
砂よけ靴チップ 10元(≒149円) -
ラクダの背に揺られて見た風景。
-
-
-
山の中腹あたりでラクダを引き連れていた青年は私たちに降りるように言った。
前に着いた観光客はみな梯子を上っているので、私たちも行くことにする。かなり傾斜のきつい長い梯子で途中で何度もめげそうになった。
ここを越えたらオアシスが見えるんだろうか。 -
梯子をのぼった頂上の光景が左の写真。風がものすごく強くて体が飛ばされそうだ。カメラにも砂が入るので、壊れないよう布にくるんだ状態で一枚撮った。口の中がざらざらする。私たちの体もどんどん砂に埋もれていくようだ。オアシスが見られることをを期待していたのにどこにもない。つれに「これって何のために上ったの?」と聞いても「さあ?」という返事だ。へとへとになって上ったのもつかの間、あまりに風が強いので早々に降りることにする。しかし、くだりはもっと怖い。急な傾斜だし、足元は砂に埋もれるため不確かである。それにもう疲れた。10元でソリに乗れるというのでこれで降りることにする。ソリはすべりが悪いので全然怖くない。
【出納簿】
ソリ 10元(≒149円) -
梯子を降り、待っていたラクダにまたがる。ラクダ引きの青年に「オアシスは?」と聞くと、彼はうなずいて来た道とは別のルートに連れて行こうとする。ついにオアシスのところにいくのだろうか。しかし、日が落ちて空が一気に暗くなっていく。
-
すれ違った日本人の中年男性は「これぞ月の砂漠だねえ」などと言っているが、月も見えないし、とにかく暗い。結局、オアシスと思われる巨大な池には到着したが、もう何も見えない状態だった。あんな梯子さえ上らなければ三日月のオアシス(月牙泉)が見られたかもしれないのに…。
-
私たちが最後の客だったようだ。鳴沙山の入り口に戻ると店もすでに閉店しており、照明も消え、ひとけがない。ものすごく疲れたがまた自転車でまた町に戻らなければならない。
するとここで予期せぬ事故が発生する。自転車が鍵のかかった状態で壊れてしまい、自転車に乗ることができなくなってしまったのだ。古い自転車のため鍵ももろくなっていたようだ。かといってここに捨てていくこともできない(デポジットに100元払った)。なんとか鍵をはずすことはできないのかと試みるがまったく動かない。こういうところだけは頑丈である。
自転車を担いで帰ろうかという話になるが、そこに運よくタクシーが通りかかったので、私はタクシーに壊れた自転車を乗せ町に戻り、つれがもう一台の自転車に乗って帰ることになった。お互い疲れているのに、自転車で帰る方を嫌がらずにやってくれたつれに深く感謝する。
写真は鳴沙山の入り口の門。 -
レンタサイクルに着くと、壊れた自転車を見せ、主人のおじいちゃんに説明をする。おじいちゃんはあわてた様子もなく「ああそう」といった感じで将棋を見物しに行った。よくあることなのだろうか。つれが戻るまで私も一緒に見ることにする。
-
丸い駒には「馬」「車」と書かれている。見物しながら周りの人たちもいろいろ口出ししてくる。
数分後、つれも到着する。汗だくになっている。おじいちゃんはデポジットの100元を返してくれた。鍵の修理代に1元を払う。
ホテルに戻ったらすぐに眠る。今日は疲れた。。。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
この旅行記へのコメント (2)
-
- こまちゃんさん 2006/10/20 14:02:13
- インインカフェ(英英珈琲屋)
- はじめまして。
英英珈琲屋のことが書かれていたので、書き込みさせて頂きます。
英英珈琲屋は、つぶれたのではなく、昨年9月8日で閉店、6年の営業
を一旦終了しました。理由は、経営者のお子さんの進学の為です。
今年の営業を、彼らのご友人が引き継ぎ、「井井珈琲屋」と言う名前で
始める事になっていましたが、昨年呉れに来た新市長による乱暴な都市
再開発の煽りで、元有った場所が立ち退きになり、引っ越しを余儀なく
されました。
場所は、元有った場所から一条街を南下し、南楼門の東手に有ります。
http://4travel.jp/overseas/area/asia/china/dunhuang/tips/?SORTBY=&CAT=RESTAURANT&ID=7648&sel_year=&sel_month=&txt_keyword=
(現在、シーズン営業は終了したそうで、来年春再開)
尚、行かれた日本食堂は、英英珈琲屋の変な噂を流すひどい所です。
基本的に人は良いのですが、「他店の悪口」を吹聴するのは困ります。
(敦煌常連日本人の間では一寸有名。その行為が悪質(流す内容が)
なので、こまはここの旅行ブログで写真も記述も載せた事が有りません)
こま(現地で偶然知り合っただけの知人です)
- A・イリーさん からの返信 2006/10/20 15:52:12
- RE: インインカフェ(英英珈琲屋)
- こまちゃんさん、はじめまして。
インインカフェの情報ありがとうございました。
場所が変わったんですね。
『地球の歩き方』の情報だけを頼りに探したのでわかりませんでした。
諸事情について私はわかりませんが、今後敦煌へ旅行される方々の参考のひとつになればいいかと思います。
ありがとうございました。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
A・イリーさんの関連旅行記
敦煌(中国) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
2
32