敦煌 四日游・春天 vol.2

2024/03/15 - 2024/03/19

敦煌は甘粛省の河西回廊の西端に位置し、東は瓜州県に面、西部は新疆ウイグル自治区と接する辺境の地。古代のシルクロードの重要な拠点で経済文化交流の中心地。紀元前111年に漢の武帝が敦煌郡を建設して以来、敦煌は複数の民族が共存し、多元文化が共存する地域となった。このロマン溢れる街に遂に訪れることができた感動の記録。vol.2は莫高窟、又見敦煌ショーなど。

エリア 敦煌(中国)

おはようございます。朝食会場からの素晴らしい砂漠の景色を見れるのはこのホテルだけ。

シルクロード ホテル ホテル

本場の蘭州牛肉麺をその場で作ってくれる。

元気な一日の始まりは朝食から。

タクシーに乗って莫高窟デジタルセンターへ。ダッシュボードに何やら貼ってあると思ったら包車(チャーター)もやってるとのこと。メジャーと思われる路線2はいくらか聞いてみたら400元/台とのこと。

デジタル展示センターのチケット売場。現在莫高窟チケットはHPからオンラインで入場の1ヶ月前から予約販売で手に入れる。しかしまだ身分証しか対応しておらず外国人は窓口で買う必要がある。この時期は閑散期なので160元と安かった。ちなみにうち20元は外国語ガイド代。

デジタル展示センターで2本の動画を見てから莫高窟に向かう。外国人はイヤホンを貸してくれる。

1本目は莫高窟の歴史をドラマ仕立てで仕上げた映像を見る。

2本目はプラネタリウムみたいな部屋で莫高窟の代表的な窟の仏像や壁画について解説する動画。眠くなる。

それが終わったらバスに乗っていよいよ莫高窟へ。トイレが乗り場の隣にあるのでそこで済ましておく。

バスに揺られて15分くらいで到着。大泉河を挟んだ向こう側に石窟が見える。

大泉河はまだ凍っている。夏は暑い砂漠地帯。今は寒いけど寒すぎないいい感じ。

入口に並ぶ人は少ない。ガイド氏によると3月は閑散期で最大1600人の枠が埋まらないが、4月以降は平均で毎日4000人くらいが訪れるらしい。なお、一日の最大定員は6000人。チケットを買えなかった人のためにチラ見するだけの応急チケットを販売する時期もあるが、外から4つ見るだけ。

莫高窟 史跡・遺跡

石窟の中は撮影禁止。前期はインド風、隋唐の中期は漢民族風、以降は後期で唐様式を模倣して開削されたとのこと。

莫高窟の特徴は官製の石窟ではなく、厳しい砂漠の生活やシルクロードにおける行商の安寧を願う豪族の石窟が中心だという点。開削した人の資産背景により大きさが違う。

宋時代の壁画が一部残されている。莫高窟の多彩な壁画や仏像の数々の保存修復には日本人画家の平山郁夫氏と母校の東京芸大も大きく貢献した。

メインの第96窟にやってきた。ここには中国で3番目の大きさの大仏が保存されている。1番はやはり四川省の楽山大仏である。

第96窟は初唐時代に建造され、外側には赤い木造の屋根があり莫高窟のシンボルとなっている。高さは45メートルにも達し、遠くから見ると壮大な9階建ての楼閣のように見えるので、一般的には九層楼と呼ばれている。

今回ガイド氏に案内され見れたのは328、331、17、16、311、296、292 、259、249 、244、237、96の12個の石窟だった。通常は8から10個だけらしいので、やはり11月から3月の閑散期は寒さと砂嵐のリスクを差し引いてもお得だと言えましょう。

第96窟を遠目から。この時期いかに人が少ないことがお分かりでしょうか。

1987年にユネスコの世界遺産（文化遺産）に登録された。雲崗石窟、龍門洞窟とともに中国三大石窟のひとつに数えられる。これでついにコンプリートした。

隣接して設けられている文物保護研究展示センターに立ち寄る。

尊勝佛母銅像。一本腕を欠いている。月のような顔を持ち豊満な体つきで、優雅で美しい。この像は13～14世紀に制作され漢民族とチベット族の芸術の影響が感じられる。

壁画などの絵付けに使用された顔料。ラピスラズリやマラカイトが使われていた。撮影禁止なので残せないが、それらが使われると高価ながら今なお色褪せない。一方鉛ベースの顔料は酸化し黒ずんでいた。

劣化が激しい窟はごっそりこの資料館に移設している。ここも内部は撮影禁止なので遠めから。

既に入場から3時間以上が経過しお腹が減ってきた。一応莫高窟の近くにもレストランがあるが、まずそうでおまけに高いのでパス。

見学終了後、タクシーをぶっ飛ばして市内へ。城辺辺焼烤という西北バーベキューの店で遅めの昼食をとることに。

みんな大好き凉皮は18元。酸っぱ辛くて美味しい。

看板メニューの嘉峡関羊肉は10本で25元。エスニックな味付けでこれぞ西北。ビールが進む。

日本ではなかなか味わえない羊骨のスープは小が18元。小でも結構多い。臭みが少なく飲みやすい。

西北はヨーグルトが名物。鮮果酸奶は小が12元、大が23元。

腹ごなしにまた鳴砂山へ。チケットは3日間有効なのだ。

ケンタッキーは閑散期は営業していないがdicosはやっている。西北の味に飽きたらここへ。

鳴沙山 月牙泉 砂漠・荒野

ヘリコプターで砂漠を見るというアトラクションもある。上空は風が強そうだし、怖くて乗らないが、確か一人500元くらいだった。

鳴砂山風景区はアトラクションを楽しめるエリアと砂漠で写真を撮ったり遊ぶエリア、それから月牙泉のエリアの大体3つに分けられる。閑散期は中止しているアトラクションも多かった。

お、今日はちゃんと信号を無視せず渡っているね。ラクダちゃん。

ホテルで少し休憩した後は敦煌ならではのショー、又見敦煌を見ることに。こちらはチケット売場。何か場末っぽさが漂っている。大人1人298元。ホテルで頼んでも割引無し。

又見敦煌は莫高窟に関わった歴史人の当時のエピソードを現代に生きる研究者が紐解いていくという仕立て。ストーリー進行に合わせて移動していく珍しいショーで、最初の場面ではファッションショーのような感じで始まる。

又見敦煌 劇場・ホール・ショー

莫高窟に納められた数々の仏像に救いを求めるという情景を描いた一場面。

座って見れるのは最後の一場面だけ。中国らしい大道具、小道具を総動員させたフィナーレを迎える。

外から見る劇場はこのような感じ。かなり広大な劇場だった。

結局夕食のタイミングを逸したのでタクシーの運転手にオススメの牛肉麺の店を教えてもらい行くことに。牛肉麺は一杯なんと7元。

牛肉面はホテルの朝食でも食べれるので牛肉拌面(17元)にした。タクシーのおっちゃんのも奢ったがそれでもなお都会の一食と比べても安い。
(vol.3に続きます)