2006/09/16 - 2006/09/24
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A・イリーさん
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4日目(9/19)の旅程は「カシュガル→ウルムチ」
10:35発の中国南方航空(CZ6804)に乗るため、タクシーでカシュガル空港に向かう。空港のカウンターは旅行客で大混雑している。中国では基本的に皆きちんと並ばないようので、私たちも横入りされないようさっさと動く。セキュリティを通ると、つれは不調を訴え、出発ロビーベンチで横になった。連日出かけているため、なかなか体調がよくならないようだ。近くでは中国人四人組(中年男性)は大きな声を出してトランプをしていた。お土産屋を見に行くが宝飾品ばかりであまり買いたくなるものは売っていない。
搭乗のアナウンスがあり飛行機に向かう。トラップに立つと心地よい風が吹き付けるが、つれは「寒い、寒い」と言っている。機内は欧米人の観光客が多く、隣の席の男性はロバート・ハリス(DJじゃない方)の小説を読んでいた。
【出納簿】
タクシー[チニワク賓館→カシュガル空港] 15元(≒224円)
- 交通手段
- 高速・路線バス タクシー
- 航空会社
- 中国南方航空
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ウルムチ空港に到着するとバスに乗り、ウルムチ駅に向かう。敦煌行きの寝台列車のチケット買うためだ。良い天気でTシャツ一枚でも暑い。バスからウルムチの街を見ると、高層ビルが並ぶ大都会で驚く。同じウイグル自治区でもカシュガルとは全く違う。漢民族も圧倒的に多い。
【出納簿】
バス[ウルムチ空港→ウルムチ駅] 10元(≒149円) -
バスの終点で降りると、ウルムチ駅(写真)周辺には大きなかばんを抱えた人々が大勢座り込んでおり、歩くのも困難なぐらいである。彼らは到着したばかりなのか、それともこれからどこかに行くのか。どの人の服装も粗末で、田舎から出稼ぎに来たような雰囲気である。でも結局のところ彼らと話したわけではないのでわからない。
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チケット売り場に入る。
事前にインターネット等で調べた情報によると、敦煌へは柳園駅行きの鉄道(Y502次)に乗ればいいということである。電光掲示板は次々と空席情報を表示しているが、ほとんどの車両が満席となっている。夕方発の柳園行きの電車に乗りたかったのだが残っていないかもしれない。旅の指差し会話帳と筆談用のメモを手に持って、窓口に並ぶ。 -
中国語とウイグル語で書かれた空席情報。英語表示が全くないので、困惑している欧米人の旅行者もいた。漢字からなんとなく意味を推測する。日本人でよかった。
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窓口では言葉がわからず苦労したが、結局柳園(敦煌)行きの寝台チケットは売り切れということで、明日の夕方発の寝台チケットを購入することができた。軟臥(軟らかいベッド)のシートを希望したが取れず、硬臥(硬いベッド)になる。帰りのチケットも同時に購入した。
写真はウルムチの駅前の様子。招待所や安い食堂などがたくさんある。
【出納簿】
鉄道[ウルムチ→柳園] 195元(≒2915円)
鉄道[柳園→ウルムチ] 207元(≒3094円) -
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電話をかける男性。
公衆電話は電話ボックスではなくて、このように店先においてあることが多い。 -
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朝から何も食べていないので、駅の近くの食堂に入る。ラグめんと豆腐の暖かいスープを注文した。やたら量が多い。食堂では中学生ぐらいの歳の女の子が働いている。
電車のチケットも購入し、やっとゆっくりできたので今後の予定について話し合う。敦煌行きが明日になり計画していた予定一日がずれてしまった。これからバスでトルファンに行くことも可能だが、またハードなスケジュールになるだろう。つれの体調を考えると、ここはおとなしくウルムチでゆっくりした方がいいだろうということになる。地球の歩き方を見て今夜泊まるホテルを決める。
【出納簿】
昼食[ラグめん、豆腐丸子湯] 22元(≒328円) -
靴磨きの女性たち。
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ウルムチ駅から市街地行きの路線バスに乗る。ウルムチのバスは新しく座席もきれいだ。前方に次の停留所を示す電光板表示(漢字のみ)もあるのでわかりやすい。『文化宮』という停留所で降りるが、間違ってしまったようで近くにホテルはなかった。もう一度地球の歩き方を開き、地図を見てホテルに向かって歩く。荷物が重い…。
【出納簿】
バス2路[火車南駅→文化宮] 1元(≒15円) -
ウルムチの信号機は待ち時間の秒数が表示される。
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初日が野宿、次が安宿ということもあり、今日くらいは4つ星以上のホテルに泊まりたいと思っていたのだが、決めていたホテル(予約は無い)に到着するも満室ということで断られてしまった。簡単に泊まれるものだと思っていたので第2希望を決めておらず、困ってホテルの前でたたずんでいると、ポーターの男性が近寄ってきて周辺にあるホテルを教えてくれる。この辺りには4つ星以上のホテルがいくつかあるようだ。気を取り直し、荷物を持って教えてもらったホテルに行くが、そこも満室らしい。しょうがないので、目に付いたホテルを一軒一軒まわることにする。しかし、どのホテルも「予約がない」と言うと困った表情になり「No Room」という返事だ。
結局すべてあたったが、どこも満室だった。知らなかった。この町では予約をしていないとホテルには泊まれないのか。「どうしよ…」とつれと顔を見合わせ交差点でたちすくむ。まさか今日も野宿なんてことは…とだんだん惨めな気持ちになってきた。さっきまで晴れていたのにいつのまにか空も真っ暗になっている。風が強く吹きつけ寒い。雨も降ってきた。 -
野宿だけはしたくない。しかし、ホテルはすべて満室。行き場を失った私たちが次に取った行動は、タクシーをつかまえ、ウルムチの5つ星ホテルへ向かうことだった。招待所のような安ホテルはわからないが、3〜4つ星程度のホテルはすでに予約がいっぱいである。となれば、もう5つ星しかないだろう。目指すのはガイドブックに最高級ホテルと掲載されている海徳酒店である。
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最後の頼みの海徳酒店であるが、フロントでたずねると「デラックスルームのみ空いている」ということだった。5つ星ホテルのデラックスルーム。日本であったら間違いなく払えない金額だが、しかし、ここはウルムチ。料金は16000円ほどである。もう他のホテルをあたる気力も体力もないので即決だ。
フロントで下手な英語で話していると、すっと日本語ができるスタッフがやってくる。いろいろと私達の希望を聞いてくれ「困ったらいつでもご連絡ください」と名刺を差し出した。このホテルではどの従業員もてきぱきと働いている。まるで日本のホテルにいるみたいだ。さすが5つ星。
【出納簿】
ホテル・海徳酒店 1080元(≒16145円)
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洗練されたインテリア。
テーブルの上にはりんごと梨のサービスがある。 -
ドリンクバーの他にミネラルウォーターも置かれている。
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広めのバスタブにはなぜかあひるちゃんが二羽。
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シャワーブースもある。
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当然アメニティも充実している。
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部屋がとても快適なので、もう外にはでたくない。というかここにずっといてもいいぐらいである。
つれの体調は相変わらずあまりよくない。ベッドで寝ているので、私も本を読んだりテレビを見て時間を過ごす。室内にあるパンフレットを見ると、海徳酒店には6タイプの部屋があった。スタンダードからキングスイートまで値段によってかなり差がある。私達が泊まったのは下から二つ目のランクのデラックスルーム。さすがにこれ以上になると払えない。このレベルの部屋が空いていてよかった。
写真は部屋から見たウルムチの町。
雨が降っていてとても寒そうだ。 -
晩御飯はホテル内のレストランでのディナーバイキングに決定。数時間前まで野宿の心配をしていたのに、ここにきて贅沢三昧である。
レストランではピアノの生演奏があった。メニューは中華とウイグル料理が中心で、ケーキやフルーツなどのデザートも充実している。つれは体調が悪いと言っていたのに、バイキングで一気に元気を取り戻し、ビールを二杯頼んだ。
【出納簿】
ディナービュッフェ(二人分) 210元(≒3146円) -
日本のホテルビュッフェの方が美味しいと思ったが、決して悪くはない。
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海老などの海産物を茹でるためのシェフもいた。
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とっても快適な海徳酒店だが、実は不可解な点が三つあった。
一つ目が左の写真にあるキットカットだ。ホテルのシールが貼らている。
部屋で本を読んでいたらドアをノックされたので開けると中年女性が立っている。シーツなどが積み重ねられたカートがあり、清掃担当っぽい。女性は中国語で話しかけるが、当然さっぱり意味がわからない。困っていると「チョッコレット」と言ってポケットからキットカットを出した。戸惑いながら受け取ると、ニコニコとうなずき去っていった。
なんだったんだろう…。 -
二つ目の謎がホテルのレストランに置かれていた絵だ。
正直あまり価値が高いとは思えない(下手な)油絵が数点もレストランの壁に置かれている。一流ホテルには似つかわしくない絵画なので、なぜこのレストランに飾る必要があるのかがわからない。ダリの『記憶の固執』をコピーしたようなものもある。社長の知人とかが描いたんだろうか。それとも何かのイベント(たとえば近隣の学校の生徒が描いた作品を展示とか)だったんだろうか。バイキング形式のレストランなので、客はみな食べ物を取ることに夢中で絵は見ないのかもしれないが。 -
三つ目の謎が部屋に置かれていたクマのぬいぐるみだ。
夕食を終え部屋に帰ってくると、ベッドにクマのぬいぐるみが置いてある。あれ、こんなのあったっけと思い、つれに聞くと「知らない」という返事だ。ふたりでぞーっと気持ち悪くなる。誰かが私たちがいない間に部屋に入り、クマのぬいぐるみを置いていったのだ。首にまかれたリボンには「プレゼント」と書かれている。クマの体を握り、爆発物ではないことを確認する。それでもまだ不安は残る。何のためにこんなことを…。
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