ヨハネスブルグ旅行記(ブログ) 一覧に戻る
 南部アフリカの中心と言えば南アフリカ共和国。南アフリカは都市間移動ではバス網が発達しており、南アフリカを旅行する際には必ずインターケープやグレイハウンドと言ったバスにお世話になる。またこれらのバス会社は周辺国へも路線網を伸ばしており、南部アフリカの切っても切り離せない役割を担っている。これら南アフリカの大手バス会社の他にも周辺国のバス会社もあるが、ファシリティーでは大手に遠く及ばないので価格で勝負となる。その価格勝負のジンバブエのバス会社でのヨハネスブルクからジンバブエ第2の町、ブラワヨまで乗車したわけだが、今回はこれをルポする。 <br /><br /> 夕方6時前、私はヨハネスブルク中央駅前にいた。ヨハネスブルクのダウンタウンと言えば、戦火の地域を除けば世界でもっとも治安が悪い場所として名前が通っている。中央駅付近もその異様な雰囲気に流石に緊張していた。バスを待つ場所も、バスターミナルではなく、タクシーランプを抜けた場所にある広場のようなところだ。もし当日バスが来なかったら夜の中をどうやってタクシー乗り場まで歩いて行こうかと最悪の事態を想定すると不安ばかりが立ち込める。自分が位置しているのはタクシーランプから100Mも離れてないとはいえ、治安上かなり怖い。何せバス停から家の玄関まで数メートルしか離れていないにもかかわらず、バスから降りて家の扉にたどり着くまでに強盗に襲われてしまう国である。幸い!? 無事バスはやって来たのでホッとしたが。<br /><br />  バスが来ると、席は自由席だからか、近くにいた黒人たちは我先に入口へと駆け寄り、整列などという言葉はここではナンセンスだ。自分も慌てて駆け寄り、ごった返す人をかき分けて前へと進んだ。そのバスだが日本の長距離路線バスよりも少し大きい。とはいえ、座席が2‐3列の計5列は、相当圧迫感を感じる。横に大きな黒人たちが多く、隣りの席に横っ腹が溢れている人も少なくなく、3列側の真ん中になど席がなったら、悲劇としか言い様が無い。圧迫感に追い討ちをかけるようにシートピッチは狭く、からの大きな黒人達はシートに座ると言うより、むしろシートにハマり身動きが取れない状態になっていると言う表現の方が近いかもしれない。更に独特の体臭が自分の鼻をついてくる。エアコンなどあろうはずも無いオンボロバスの中は停車中、人の熱気で蒸し風呂状態の中での臭いは、自分の嗅覚が麻痺するまでは気分が悪くて意識が遠のいていく感じだった。 <br /><br />  バスは定刻より30分遅れた19:30に出発しヨハネスブルクを出発した。ブラワヨに到着予定は正午、17時間もの長い間すし詰め状態が続くのであれば2000円くらい高くとも、シートピッチも広くトイレも完備されたインターケープのバスでブラワヨを目指した方が楽だ。実際ジンバブエのバスを利用している客層をみると、殆どが南アフリカからの出稼ぎ帰りのような人たちばかりだった。 バスにはトイレが完備されていない為、途中休憩を取りながら進むのでとても時間が掛かるが、窮屈な車内から開放されるこの時間はホッとするひと時である。<br />

南アフリカ/ジンバブエのバスの旅~ ヨハネスブルク~ブラワヨ編

7いいね!

2004/04/15 - 2004/04/30

136位(同エリア243件中)

0

3

worldspan

worldspanさん

南部アフリカの中心と言えば南アフリカ共和国。南アフリカは都市間移動ではバス網が発達しており、南アフリカを旅行する際には必ずインターケープやグレイハウンドと言ったバスにお世話になる。またこれらのバス会社は周辺国へも路線網を伸ばしており、南部アフリカの切っても切り離せない役割を担っている。これら南アフリカの大手バス会社の他にも周辺国のバス会社もあるが、ファシリティーでは大手に遠く及ばないので価格で勝負となる。その価格勝負のジンバブエのバス会社でのヨハネスブルクからジンバブエ第2の町、ブラワヨまで乗車したわけだが、今回はこれをルポする。

 夕方6時前、私はヨハネスブルク中央駅前にいた。ヨハネスブルクのダウンタウンと言えば、戦火の地域を除けば世界でもっとも治安が悪い場所として名前が通っている。中央駅付近もその異様な雰囲気に流石に緊張していた。バスを待つ場所も、バスターミナルではなく、タクシーランプを抜けた場所にある広場のようなところだ。もし当日バスが来なかったら夜の中をどうやってタクシー乗り場まで歩いて行こうかと最悪の事態を想定すると不安ばかりが立ち込める。自分が位置しているのはタクシーランプから100Mも離れてないとはいえ、治安上かなり怖い。何せバス停から家の玄関まで数メートルしか離れていないにもかかわらず、バスから降りて家の扉にたどり着くまでに強盗に襲われてしまう国である。幸い!? 無事バスはやって来たのでホッとしたが。

バスが来ると、席は自由席だからか、近くにいた黒人たちは我先に入口へと駆け寄り、整列などという言葉はここではナンセンスだ。自分も慌てて駆け寄り、ごった返す人をかき分けて前へと進んだ。そのバスだが日本の長距離路線バスよりも少し大きい。とはいえ、座席が2‐3列の計5列は、相当圧迫感を感じる。横に大きな黒人たちが多く、隣りの席に横っ腹が溢れている人も少なくなく、3列側の真ん中になど席がなったら、悲劇としか言い様が無い。圧迫感に追い討ちをかけるようにシートピッチは狭く、からの大きな黒人達はシートに座ると言うより、むしろシートにハマり身動きが取れない状態になっていると言う表現の方が近いかもしれない。更に独特の体臭が自分の鼻をついてくる。エアコンなどあろうはずも無いオンボロバスの中は停車中、人の熱気で蒸し風呂状態の中での臭いは、自分の嗅覚が麻痺するまでは気分が悪くて意識が遠のいていく感じだった。

バスは定刻より30分遅れた19:30に出発しヨハネスブルクを出発した。ブラワヨに到着予定は正午、17時間もの長い間すし詰め状態が続くのであれば2000円くらい高くとも、シートピッチも広くトイレも完備されたインターケープのバスでブラワヨを目指した方が楽だ。実際ジンバブエのバスを利用している客層をみると、殆どが南アフリカからの出稼ぎ帰りのような人たちばかりだった。 バスにはトイレが完備されていない為、途中休憩を取りながら進むのでとても時間が掛かるが、窮屈な車内から開放されるこの時間はホッとするひと時である。

同行者
一人旅
交通手段
高速・路線バス
航空会社
マレーシア航空

PR

  • 南アフリカの首府は三都市あります。その中で首都と呼ばれているのがここプレトリア。南アフリカは三権<br />が3都市に別れています。プレトリアは行政の中心です。因みに立法府がケープタウン、司法府がブルームフォンテンに位置しています。<br /><br />

    南アフリカの首府は三都市あります。その中で首都と呼ばれているのがここプレトリア。南アフリカは三権
    が3都市に別れています。プレトリアは行政の中心です。因みに立法府がケープタウン、司法府がブルームフォンテンに位置しています。

  • プレトリアのユニオンビル。<br />プレトリアでは平日の日中は歩くのも問題ないですが、休日は人気が少ないので日中でも襲われる事が少なくないそうです。味のある町並みなんですけどね・・・。<br /><br />

    プレトリアのユニオンビル。
    プレトリアでは平日の日中は歩くのも問題ないですが、休日は人気が少ないので日中でも襲われる事が少なくないそうです。味のある町並みなんですけどね・・・。

  • プレトリアに位置する裁判所。<br />手前のチャーチスクエアーでは若者達が芝生でくつろいでいました。

    プレトリアに位置する裁判所。
    手前のチャーチスクエアーでは若者達が芝生でくつろいでいました。

7いいね!

利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。 問題のある投稿を連絡する

コメントを投稿する前に

十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?

サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)

報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。

worldspanさんの関連旅行記

worldspanさんの旅行記一覧

旅の計画・記録

マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?

南アフリカ共和国で使うWi-Fiはレンタルしましたか?

フォートラベル GLOBAL WiFiなら
南アフリカ共和国最安 551円/日~

  • 空港で受取・返却可能
  • お得なポイントがたまる

南アフリカ共和国の料金プランを見る

フォートラベル公式LINE@

おすすめの旅行記や旬な旅行情報、お得なキャンペーン情報をお届けします!
QRコードが読み取れない場合はID「@4travel」で検索してください。

\その他の公式SNSはこちら/

タグから海外旅行記(ブログ)を探す

PAGE TOP