2002/10/17 - 2002/10/17
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buchijoyceさん
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カトマンドゥ→パロ→ティンプー
10月17日(木)
ぐっすり眠ったのだが、早く寝たので夜中何度も目を覚ました。
カーテンをちょっと引いて外を見ると、オリオンが美しく光っていた。こっちが西だ。次に目をさますと、カノープスが高く上っている。
薄明が次第に赤く変わっていく。日の出だ。東側は見えないから赤く染まる空しか見えない。小鳥の声がにぎやか。カラスやはとの声も聞こえる。
7時過ぎNさんたちがHさんの部屋に来てにぎやかにおしゃべりするのを聞いた。そして階段を上っていくので、私も寝間着のまま、のそのそ起きだしていく。階段の窓から朝日を斜めに受けたヒマラヤは見える。ブラボー。ラッキー!
屋上へ上り、さっそく写真を撮っている。
すぐそばを黒白のセキレイに似たケリー(migpie robin)が飛ぶ。
8時朝食。野菜いっぱいのトマト味のリゾットが美味しかった。
9時半、この前は雨だったので、パタンのダーバ-スクエアの見学に歩いて行く。スザータからダーバースクエアまで歩いて15分ぐらい。スクエアへの入場料は一人200ルピー 。
ダサインのお祭りなので、にぎやか。人々は着飾って歩いている。物売りは相変わらず多いが、物乞いする子どもたちの数がぐっと減った。
全体として、町もきれいになっている。掃除をしている人の姿も見た。最後にゴールデンテンプルによって戻ってくる。ゴールデン・テンプルの拝観料は250ルピー。
12時スザータ出発。
空港使用料880ルピー。支払ってから荷物チェックを受け、預ける。そしてチェックインをすまし、二階の発着場へ向かう。
14:40分カトマンドゥ発。席は自由。ヒマラヤは進行方向左手になる。そこで、左手に席は取ったのだが、だんだんと雲が出て、下界はまったく見えず。
パロ空港に着く。ドアが開き、階段を下り、空港事務所まで歩く。空港ビルは伝統的な建物をした趣のある建物だ。入国ビザを書き、ビザ申請書を見せ、ビザ代20ドルを支払い、入国持込のカメラ2台とPCを申告する。申告書の黄色い紙は帰りに必要なのでとっておく。
イミグレイションを 通り、外に出ると、風の旅行社のガイドと運転手が待っていた。ガイドはチョンソ君、ドライバーはニマさん。二人とも若い。チョンソ君は26歳、ニマさんは22歳。二人とも独身。チョンソ君は船長さんとよぶことにすると、Nさんが息子に似ていると言うので、彼女の息子の名でヨウスケと呼ぶことにする。
構内から出て先ず感じたのは、空気が美味しいこと!
とはいえ単に物質的な空気が澄んでいるというのではなく、
なにかゆったりとした温かみを感じたのだ。
私の直感、first impressionというべきだろうか。
ティンプーまでの道はパロ川に沿って曲がりくねった道を行く。
1時間半はかかる。Yさんから急遽国王の電話回線がおかしくなり、その仕事が入り、迎えにいけなくなったと言う手紙が届いていた。
薄暗くなる山道をティンプー目指して車はくねくねくねった道を川沿いに下っていく。この川はパロ川。川をゾンカ語ではチューというのだそうだ。だからパロ川はパロ・チュー。焼酎だ、アルチューだと騒いでいる。
左手に僧院が見える。17世紀に、あの僧院を立てた人がパロ・チューに鎖の橋を何本もかけた。その橋は今はひとつだけしか残っていないが、その人が建てた僧院や尼寺は残っている。
6時半ごろホテル・ウォンチュクに着く。4階建ての建物。
ロビーでお茶を飲む。ロビーはけっこう寒い。だから熱いお茶はうれしい。ゴ姿のガイドの二人は寒い寒いとぼやいている。
ひざ小僧までのハイソックスをはいているが、スカートみたいに下があいているので寒いらしい。
「ブータンの90%の若者はゴを着たくないと思っている」と彼らは言う。
「じゃぁ、どんな格好がしたいの?」と聞くと、
「ジーンズで皮ジャンを着て、バイクをとばしたい」のだという。若者はどこも同じだ。でも彼らにはゴがよく似合う。
チョンソ君はゴを着ないて罰金を3回も払ったと言う。違反金は一回300ヌルタムだとか。300ヌルタムというのは空港使用料と同じ額だ。
お茶を飲んでいるとYさんから電話が入った。そこでYさんの荷物を部屋に上げるのは重いので、出来れば今取りに来て欲しいと頼む。彼は近くのホテルに滞在していると言うので来るのを待つ。10分ぐらいでYさん到着。
YさんはNTTの職員で、JICAからの要請でブータンテレコムの仕事を指導するために派遣されている技術者である。
人との縁は不思議なもので、たまたまわが町でADSLにしようとNTTに交渉し、署名集めをした。その手前、いち早く私もADSLにした。その担当がSさんで、そのSさんがメンバーのNさんと同級生、ADSL接続でNさん宅にきたので、ブータン行きを話すと同僚がブータンに行っているとアドレスをくれたのが、Yさんと私のメル友の始まり。ブータンに知り合いがいるなんんて心強い限り。
「どうせ行くのだから、必要なものはお届けしますよ」ということで味噌、しょうゆなどの日本の食品を届ける役を買って出たのだった。荷物運びは慣れている。今回もネパールに届ける荷物も持ってきている。Yさんへの荷物を渡し、明日の約束をして、荷物が重いのでニマが車で送って行く。楽しそうな人だ。
部屋に荷物を置きに行く。4階だが、エレベーターはない。
トレッキングだと言いながら、あがったり下がったり。
部屋は広く、ゆったりしている。窓の正面からは山が見え、中ほどにホテルらしき大きな建物。すぐ下の道向こうにはサッカー場。サッカー場付属の小さな建物も伝統的なスタイル。ほとんどの建物が意識的に伝統的なつくり。おほ、まちづくりは日本より進んでいるワ。
夕食はブターン料理。
白いご飯。野菜の炒め物。ソバをリングに固く焼き、具がかけてあるもの。エマ・ダツィ、チーズと唐辛子の炒め物、などなどが並ぶ。唐辛子は辛いが、味は美味しい。ハーハー言いながらも、これは癖になりそうだと食べる。これでもレストランの料理は外国人向けに唐辛子は控えめなのだそうだ。でも、これならこれから先の旅は食事に期待が持てそうだ。
チョンソ君にゴがどういう具合になっているのか、着方をみせてもらった。恥ずかしがるのを強引に、オバサン・パワーで。
ゴは和服のようにストレートではなく、両サイドにたっぷりのマチが入っている。前でエリを合わせ、帯をし、後ろにきれいにひだをとる。このひだの取り方が難しいのだとチョンソ君がいう。だからいつもニマに手伝ってもらっているのだそうだ。
甚兵衛さんのように横についている紐を結ぶ。最後にカフスみたいに袖を折り返す。これは男性は白と決まっている。その白の長さは身分でまた違うのだそうだ。
エリから下襟を出して出来上がり。一様に黒や紺のハイソックスをはいている。ゴの模様はみなそれぞれ。茶やベージュの縞や格子が多いが、中には目立つ縦じまや無地もある。
部屋に戻って洗濯をする。オイルヒーターがあったので、洗濯物はすぐ乾く。ヒーターは一晩中つけっぱなしでいる。
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