1997/09/18 - 1997/09/18
139位(同エリア143件中)
まみさん
9/18(木)スース3日目:ケルーアン日帰り(ルアージュ(定期乗合タクシー)でアクセス)
ケルーアン観光:オクバ・モスク(大モスク)、メディナ(旧市街)、ビル・バルータ(目隠しされたラクダが汲む、由緒ある神聖な井戸)、ベルベル人の家を訪問、シディ・アビッド・ザウイア(ガリアニ霊廟)、アグラビット貯水池(アグラブ朝の貯水池)、シディ・サハブ・ザウイア(霊廟)
* * * *
ケルーアンは、マグレブ諸国の中でイスラム教徒が初めて町を造ったところです。
そしてエルサレム、メッカ、メディナに続くイスラム第4の聖都であり、巡礼地でもあります。ケルーアンへ7回巡礼すれば、メッカへの巡礼1回分になるそうです。
そのようなケルーアン、巡礼目的ではない非イスラム教徒にとっても、チュニジアの中の観光ハイライトのトップに挙げられるでしょう。
だからか、私が回ったチュニジアの都市の中では、ケルーアンは、街が全体的に観光客志向だと思いました。リゾートとは違う意味で、観光客がうろうろしていてもあまり違和感が感じられませんでした。
同時に、観光客目当ての客引きや押し売りガイドがものすごくしつこかったところでもあります。なにしろ、私は女1人ですから、格好のターゲットだったのではないでしょうか。
もっとも私も、押し売りガイドにはチュニスで懲りてましたから、用心していたつもりです。
でも、道案内が欲しかったり、情報が欲しかったり、現地の人とのふれあいという体験が欲しかったりして、ふらふらついていったりもしてしまいました……。
ケルーアンは鉄道が通っていないので、アクセスはバスかルアージュ(乗合タクシー)です。
スースからの往路は国営バス(SNTRI)を利用しました。約1時間です。
昨日のタクシーの運ちゃんの忠告、ケルーアンの見どころは比較的早く閉まってしまう、が念頭にありましたので、なるべく早く出発し、9時すぎにはケルーアンに到着しました。
ところが、前日にきちんとLonely Planetの内容を確認しておかなかったため、バスの乗客のうち観光客らしき人たちは、みな、観光案内所前の停留所で降りたのに、私はその先のメディナ(旧市街)の前まで行ってしまいました。
メディナの中に入り、さっそく、巡礼の地、ケルーアン最大の観光ハイライトである大モスクを見学しようとして───なんと、入場チケットは、さきほどの観光案内所で買うものなんだとここで初めて知りました(1997年9月現在)。ショックです!
というわけで、泣く泣く、観光案内所まで歩いて戻りました。
ちなみに、ケルーアンのメディナの近くにも観光案内所がありますが、そちらではなく、少し離れた、共和国大通りにある方の観光案内所です(1997年9月現在)。
チケットを買って、再び大モスクの入口に立った時点で、11時。1時間以上のロスです。
チケットは観光ポイント7ヶ所回れるセット・チケットですが、うち博物館2つは、1ヶ所は午前中に閉館(1997年9月現在)、もう1ヶ所はかなり離れた所にあるので、どちらも見学できそうにありません。
しかし、欲張ることはよしましょう。なにしろ、スースへ戻り最終バスの発車時刻が、なんと4時なのですから。
(表紙の写真は、共和国大通り(Avenue de la Republique)。の観光案内所の向かいです。「チュニジア・ハイライトその4:ナツメヤシのある風景」に載せたものと同じです。白装束の女性たちと、美しい邸宅が気に入ってシャッターを切りました。
撮ったのは、なんとか順当にケルーアン観光を続け、セット・チケットの観光ポイントのうち最後から2つめに訪れた「アグラブ朝の貯水池」を見学した後です。)
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(写真は、ケルーアンのメディナ(旧市街)にて。刺繍の美しい服が欲しくなってしまって、翌日、スースで買っていまいました@)
観光案内所への往復中に、早速、道でいろいろ声をかけられました。
「Hello!」とか「Japonaise?」程度でしたが、観光案内所への往復時間のロスのせいで、自分のミスとはいえ、気分がささくれ立っていましたから、話しかけられているのかな、と思っても、ニコリともせず、きれいに無視。
今日は、押し売りガイドにはひっかかるまいぞ!───まだ観光を開始していませんが、これ以上、気分を台無しにしたくありません。
ケルーアンは絨毯の特産地ですが、絨毯屋の客引きも、とてもうるさかったです。が、ツンとあごをそらしたまま、これも無視。
もちろん、これは無視するのが正解です。観光案内所のおじさんにも、そう忠告されました。
でも、大モスクを見学したあと、気分が浮上していたのでしょう。
「3つの扉のモスク(Mosque du Troits Portes)」に向かう途上、絨毯屋から、「うちのテラスから大モスクが見られるよ」と誘われて、上からの景色が見たいがために、ついていってしまいました。
ただし、それほど高さがなかったので、期待したほどではありませんでした。中庭を見下ろせる高さはないと、あまり面白みがありません。
誘いにのってしまったのは、どこかにメディナを見下ろせるスポットがあったはずだ、と中途半端に記憶していたためと、誘ってきたのが、ひげ親父でなく、12〜3才くらいの、とても可愛いらしい男の子だったからです。
テラスに上らせてもらいましたが、絨毯を買うつもりはありませんでした。
そう意思表示すると、大人たちは無理に薦めず、あっさり離れてくれましたが、男の子の方は、ずっとくっついてきてしつこく店の商品を薦めてきます。しまいには、無理強いするな、と大人に叱られていました。
最初は可愛い子だなぁと思ったのですが、商品の薦め方が、観光客相手にふっかけようと構えている親父くさくて、興ざめしてしまいました。
子供はもっと無邪気であって欲しかった、というのは、私の勝手な願いですけどね。
メディナでは、すぐに道に迷ってしまいます。
いかにも土地勘がない、というそぶりを見せないために、なるべく地図を持ちっぱなしにせず、こそこそと確認し、歩くときには見ないようにしていましたが、方向音痴の私には無理な話でした。
結果、道を教えてあげようか、と声をかけられると、つい、すがってしまうのです。
ただ、チュニスのメディナでは、ナンパ目的や押し売りガイドの男の子たちに、最終的には不快な思いが残ってしまいましたが、彼らの案内がなければメディナの散策の仕方、楽しめ方がわからなかったのも事実なのです。
もちろん、それは私の下調べ不足と、今までの西欧での観光のやり方を踏襲できると思っていたせいではありますが。 -
(写真は、ケルーアンのメディナにて)
次に、セット・チケットにあったビル・バルータなる所を目指しましたが、これもわかりにくかったこと!───方向を示すプレートは、一応、あるにはあったのですが。
そして、バルータ見学後、その場所を教えてくれたベルベル人の家に、誘われるままにふらふらとついていってしまいました。
結果的には、エピソードを求めていた私にとって、その望みは叶ったのですが、後からふりかえれば、やっぱり平和ずれした日本人の典型的なバカな例としか思えません。
相手と私との人づきあいに対する温度差もあったでしょう。
私はほんのちょっとだけお邪魔させてもらって、彼とちょっとばかりお話ができればいいだけのつもりでしたが、彼の方は、話に乗ってきた日本人と、できればちゃんと親交を深めたいと思ったのかもしれません。
ベルベル人の典型的な部屋というのを見せてもらいました。タピ(絨毯)やキリム(毛足のない絨毯で、折りたたんで持ち運べ、遊牧民の生活必需品)はこう飾るんだ、と見せてくれました。
ミントティーと昼食をごちそうになりました。彼の英語はわかりやすく、ケルーアンやチュニジアのことをいろいろ教えてもらいました。
ケルーアンに7回巡礼すれば、メッカに1回巡礼したことになる、とか、ハエのすごさも、いまはちょうど繁殖期だから、といったことを教えてくれたのも彼です。
部屋の扉を閉めたときも、ハエがひどいせいで、変なことをするつもりではないからね、と何度も念押ししました。
お姉さんを紹介してくれました。後で一緒にハマム(トルコ式の公衆浴場)や絨毯市へ行きましょう、と誘われました。
チュニジアに来たからには、お土産はやっぱり絨毯やキリムだそうです。
ただ、あいにく、絨毯は、値段と家には飾る場所がないという理由から、私にとっては買い物対象外です。
また、旅先では、パスポートなどの貴重品を身から離すことになるハマムには、貴重品を安心して保管できると確信できない限り、入るつもりはありません。1回やそこらの珍しい体験より、旅そのものの命運を握るパスポートを優先させるのは、言うまでもありません。
なので、せっかくのお誘いはお断りするしかありませんでした。
しかし、「僕はマッサージが得意だから、やってあげる」と言われたあたりから、だんだん居心地悪くなってきました。
それに、お家におじゃましてから、すでに1時間以上、たっています。
いつまでも居座っては相手に迷惑ではないか、という日本的気遣いよりは、そろそろ1人で残りの観光を再開したい、という気持ちが強くなってきました。
ところが、そろそろおいとましようとすると、次から次へと引き留められます。
そのうちに、とうとう、床にある絨毯を「75チュニジア・ディナールで売ってあげるから、買わない?」という話になってきました。
絨毯は、見るにはいいけれど、いくらお買い得であれ高品質であれ、買うつもりは一向になかったので断ると、はじめはこの絨毯は母が僕のために手ずから作ってくれたものだ、と言っていたのが、その母が病気で貧しくてお金をあげたいから、母のために絨毯を買ってくれ、ときました。
値段は75チュニジア・ディナールから50チュニジア・ディナールに値下がりしました。
しまいには、50のうち20は僕が払うから、あと20でいいから払ってくれ、となりました。
このころには、もちろん誘いに乗った自分がバカだった、とわかっていましたが、少なくとも金のことを言い出される前は楽しい時間を過ごせましたし、食事もいただきました。
小銭入れには10チュニジア・ディナールしかなかったので(でも別の場所に数10ディナールの現金を隠し持っていたのは伏せました)、それだけ払って、出てきました。
彼の行動の大半は、好意からだったと思いたいです。純粋に日本人という外国人に興味を抱き、相手も私から異国の珍しい話を聞きたり、親交を持ちたいと思ったろうと。
しかし、彼は私の言動から、表層的なつきあいしか求めていないこと、もっとはっきり言えば、ガイド的な利用のされ方をしてること、それから女1人で外国を旅行してしまえる倫理観と経済的な余裕を感じ取り、気乗りしないようでも押せばあまり断わらなかった曖昧な私の態度が隙だらけで、だんだんつけ入りたくなったのではないのでしょうか。
まあ、彼も、なんか可愛いところもありました。
京都の絵はがきを大事にとっておいてあって、宝物のように見せてくれたり。
チュニスについて書かれた日本語の新聞記事の切り抜きが机の上に飾られてあったのも、妙におかしかったですし。
もちろん、彼には日本語が読めないのですが、日本語の文字が面白くて飾りにしているのだそうです。
その気持ちはわかります。私も、何が書かれてあってもアラビア文字ということで、飾りにしたくなることもありましたから。
もっとも、アラビア文字は、書道以上に文字そのものが建物のデザインなどに使われるものですし、そもそもアラビア文字自体がコーランを書き表す文字なので、とても神聖なものなのだ、とどこかで読んだ覚えがあります。 -
(写真は、ケルーアンのメディナで1番にぎやかな通りアリ・ベルホアン通り(Avenue Ali Belhaouane)です。)
ベルベル人の家を出たら、また道に迷いました。
ガリアニ霊廟(Zouia de Sidi Abid el-Ghariani)へ行きたかったのですが、きょろきょろしていたら、「どこに行きたいんだ?」と話しかけられました。
迷ったとはいっても自力で道を探せないこともないと思ったのですが、また案内してもらうことになりました。
もっとも、はっきり案内してくれ、と言ったわけではないです。私としては方角を教えてくれるだけでよかったのですが、「こっちだ」と先導されてしまったのです。
その男性は、お兄さんが「明子」という日本人と結婚しているのだそうです。彼女からもらったという日本語のハガキを見せてもらいました。
はあ、確かに「明子」さんからのハガキです。しかし、なぜそれを、あなたが持ってるの?
だいたい日本語が読めないとわかっている相手に、「明子」さんが日本語で手紙を出すかしら。
「だから日本に関心があるし、日本人と友達になりたいんだ」というのは、さすがに、もう、パスさせていただきました。
メディナの城壁外のアグラブ朝の貯水池(Bassin des Aglabites)へ向かったときは、また別の人に、「案内してあげる」と勝手についてこられてしまいました。
このとき私は、別に道に迷っていたわけではなく、目的地に向かってまっしぐらに歩いていました。
だから「いらない、いらない」と断り続けたのですが、到着すると、「これが小さい貯水池だ」「あれが大きい方だ」と、勝手にやりだします。そんなの、見ればわかるって!
私が行きたいところに先回りして行くので、なかなかふりほどけません。
しかし、無視し続けたせいで、さすがにお金を請求されることはありませんでした。もちろん、払ういわれもありません。
最後の目的地のシディ・サハブ霊廟(Zaouia Sidi Sahab)へ向かうときに勝手についてきた人は、1番しつこくて閉口しました。
自分でも、写真を撮ろうかな、と思っていた場所で、「ここから写真を撮るといいよ」と先に言われて気がそがれたり、相手のガイドに従ったみたいで、後でケチをつけられたら困る、と撮りづらくなったり。
相手はフランス語しか話さなかったので、私は日本語をまくしたて、言葉は通じないぞ、とアピールしてみましたが、それでもあきらめてくれませんでした。
さすがにチケットのいる霊廟の中までは一緒に入ってきませんでしたが、見学が終わって外に出ると、まだいます。
私がもう帰ろうとしているのがわかるのか、「バスステーションまで案内してあげる」と言われましたが、無視。
行きにバスが止まった観光案内所前の停留所をめざします。「バスステーションはそこじゃない」と言われましたが、無視。
ところが、観光案内所の人に確認すると、確かに帰りのバスはこの停留所には止まらないそうなのです。教えてもらった停留所の場所は、なんと、私が後にしてきた霊廟の近くです!
それなら最初にこの観光案内所で観光スポットのセット・チケットを買ったときに教えて欲しかった!と思いましたが、聞かれないことでも観光客にとって役立つ情報だと思うと先に親切に教えるのは日本式。世界の基準では、自分から聞かないものは、教えてくれません。
今から戻っても最終バスの出る4時には間に合わないかもれません。
泣きそうな気分で来た道を戻りましたが、さっきの押し売りガイドが、言わんこっちゃない、という顔で、あいかわらず私の後にくっついてきます。さすがにこのときは、彼の言葉に素直に耳を傾ければ良かった、と思いましたが……。
バスステーションのすぐそばにはルアージュ(乗合タクシー)ターミナルもありました。スース行きがすぐに見つかりました。やれやれです。
もっとも「あれがスース行きのルアージュだ」と教えてくれたのは、ずうっとついてきた押し売りガイドです(そのころには、私も多少ならフランス語がわかるのがバレていました)。
それは、まあ、感謝しているのですが……その後、ますますひどくなったので、それで今までのことが相殺されるどころか、天秤は悪い方に傾きっぱなしです。
なにしろ、ルアージュの中にまで、乗り込んで来たのです。
停車中とはいえ、すぐ隣に座られてしまっては逃げられません。
私のスース滞在ホテルを聞きだそうとしたり、メイク・ラブしよう、とか言いながら、肩を抱いたり、足を触ろうとします。
ただの「ノー」だけでは引き下がらないので、私は人妻で、ホテルに旦那が待っている、とデタラメを言ってみましたが、「ノー・プロブレム」ですって。一体、どこが!!
このままスースまでついてこられたらどうしよう、とあせりましたが、乗客がそろって出発しようという時になったら、車を降りて去ってくれました。
ルアージュに乗り合わせた人にも、ちょっとくどかれました。
他にも乗客がいるせいか、幸い、それほどしつこくありませんでした。
それにしても、用心のために自分のことは正直に言わない方がよいだろうと思ったせいで、私の経歴が、どんどんデタラメになってきます。
このルアージュの中で、私は、26才で、歴史の先生をめざす学生、ということになってしまいました。年齢も身分も職業志向もみんなデタラメ。
でも、ケルーアンの観光自体は、セット・チケットのおかげでわりと効率よく観光が出来て、楽しめたと思います。
入場料をとるようなところは、逆に言えば、街にとって、観光客を惹きつけるものがあると自慢できるポイントと言えるでしょう。たぶん。ビル・バルータのようなところはありましたけれど、2つの霊廟は、行く前はそれほど注目していなかったので、セット・チケットがなければ逃したかもしれません。
また、私の方も、チケット代を払ったのだから、できるだけ見なくては損だ!という根性が働き、意欲的に見て回ろうとハリキリます。
もちろん、金を取らないところにも魅力的なものがたくさんあるでしょう。有料スポットへ急ぐあまり、逆にそういうのを見逃した可能性もあります。
しかし、初めて訪れる街で勝手がわからないのであれば、まずはオーソドックスな観光方法の方が、観光した!───という充足感、というか、ノルマをこなしたような満足感が得られるのも確かです。
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