2005/11/07 - 2005/11/09
22878位(同エリア25767件中)
きっちーさん
朝。
帰国の日。
明日からはまた、横浜中華街での厨房ライフ。
ふっ、労働者はつらいぜ。
有閑マダムになりたい。
だれか、結婚してください。
と、いうのは置いといて、お母さん同伴なので夜遊びにも行けず、したがって夜はホテルの部屋で、テレビばっかり見ていたのですが、NHKや中国の放送もやってるんですね。
チャンネル数が、すごく多くてビックリ。
3チャンは、エロ放送オンリーなので未成年は見ちゃダメよ(笑)。
中国チャンネルでは「大長征」というドラマが放映中。
「大長征っていうのは、八路軍が日本軍に追われてあちらこちらへ、逃亡していたときの話なの。逃げた先で医療活動とかを行い受け入れてもらったそうよ。あ、この役者さんが毛沢東じゃないの?似てる~」と、お母さん。
へえ~。
物知りだね。
でも逃げてるのに、なぜ「大長征」なのか(笑)?
まあ、最後は日本に勝利してるんだから、そういう表現になるのかも。
しかーし!
毛沢東の役者さんは知らんが、蒋介石の役をやっているのはダオダオ(陳道明)じゃないの~っ!!
きゃあ~!
スキンヘッドも素敵~!
最後は毛沢東に追われて、台湾逃亡するのね~!
・・・こんなことやってるから、起きるのがつらいんです。
早く寝ろ。
PR
-
朝の、昌徳宮前。
ハングルの看板がなければ、外国にいる気がしません。
韓国と日本で行き来する人が多いのも、あんまりライフスタイルやインフラに違いがなくて、過ごしやすいからな気がします。
日本での生活で、銀政がいやな目にあっている場面にも遭遇したことがありますが、このソウルで短期間ではありますが、不快な思いをさせられることはありませんでした。
ソウルに感謝! -
宿をたつ前に、Yims Houseのご主人にシャッターを押してもらいました。
チェックアウト後も、シャトルバスの時間まで荷物を預かってくれるそうですが、また戻るのも手間なので、持って歩くか駅のコインロッカーへ預けることにしました。
私たちの荷物のちいささに、ご主人ビックリ。
「え?それだけなんですか?!」
「はあ・・」
二人とも旅行の際は、ほとんど何ももって行かないので。
いつもこんなんです。
この写真のままなんです。
少ないかなあ。 -
9:00。
今日1日うちらのために、お仕事を休んでくれた銀政と駅で待ち合わせ、世界遺産「宗廟」(ソンミョ)へ向かいます。
今日は昨日火曜日にお休みだった施設、宗廟⇒昌慶宮⇒景福宮⇒国立民族博物館をまわります。
12:30までに!
まわれるのか(笑)?
よろしくね、銀政。 -
世界遺産!
宗廟です!!
は〜い!
開いてな〜い。
つまんな〜い。
ので、銀政に韓国語パンフレットを読んでもらいます。
ハングル語と日本語のパンフレットだと、中身がちょっと違います。
銀政が読んでるやつは、位牌が祀られている歴代の王族の、名前とかが表になってて、かなり詳しく解説してあります。
なんだか誰もいないと、ちょっとさみしい。
祭礼がおこなわれいる時に見学した方が、絶対面白いと思われます。
そこはかとなくパンフレットを眺めていると・・・。
ありゃりゃ・・!
ここも秀吉に放火されてる!
朝鮮半島の歴史にとって、日本は疫病神なんじゃないかと不安になります。
「朝鮮半島脅威論」をまことしやかに論じる学者先生もいますが、歴史を振り返れば、日本が散々ひどいことをしてきた足跡はあっても、その逆はありません。
それにしても、なんか解説をしてもらわないと、学がないのでただ見ているだけでは、退屈です。
ツアーの団体さんがぞろぞろやってきたので、解説を盗み聞きます。
う〜ん。
つぎ、行くか。 -
廟庭は丁寧な石造りで、こうやって水はけもできるように設計されています。
本殿の方は覗けなくても、探せば面白いものがいろいろ発見できました。
当時、使われた井戸を覗いていると、銀政が嫌がります。
「なんで?」
って聞いたら、「貞子が出てきそう」
・・・って、リングかいっ!
宗廟の後門から、歩道橋で「昌慶宮」へそのまま移動できるということで、てくてく紅葉の小道を進みます。
「日本人かい?」
後門へ向かう朝日の差す小道で、腰のまがったおじいさんに、いきなり声をかけられます。
「え?はい、そうです」
「私も、昔日本に住んでいたことがあるんだよ」
やや、しゃべりづらそうですが、完璧なイントネーション。
銀政もお母さんも会話に加わる気はないようで、数歩先へ行ってしまいます。
何も知らなければ、「おじいさん日本語がお上手ですねえ」などと、うっかり口にしてしまいそうですが、朝鮮半島での皇民化教育の中で、母語を奪われ日本語を強制された世代のお年寄りです。
差しさわりのない会話をしなくちゃいけないのかな、と少し後ろめたさを感じながら、言葉を捜します。
台北で一人旅をしたときもやはり、日本語ができるというお年寄りに声をかけられ、戸惑ったことを思い出します。
お年寄りは嫌いじゃないのに、過去の未清算な問題が、時々私の中に善意の声かけにさえ、溝を生み出しているような気がします。
「おじいさんは、こちらのご出身なんですか?ええと、ソウルの」
「そうだよ。日本へは、船で下関まで渡ったんだ」
「あ、船ですか」
「台東区に住んでいてね。親戚が深川に住んでいたよ」
「今とでは、高いビルとかなくて、ずいぶん違う風景でしょうねえ」
「そうだねえ。もう昔だから、いまどうなっているのかはわからないけど・・。戦争にもいったよ。日本の兵隊と一緒にね」
「へえ・・」
つぎの言葉が見つかりません。
枯葉を踏みながら、一生懸命考えます。
「懐かしい、懐かしい、思い出だよ」
後門のところで、おじいさんは右手にゆるゆる進みながら、
「じゃあ、わたしはこっちだから・・」
「ありがとうございます。さようなら」
銀政とお母さんが門のところで立ち止まって、こちらを見ています。
それに追いつきながら、おじいさんともっと話してみたかったな、と残念に思いました。
おじいさんが「懐かしい」と、表現した言葉の後ろ側に広がっているもの。
個人的には良い思い出もあるでしょうが、戦時下で彼はどういう想いで日本へと渡ったのか。
深川に住んでいた親戚は、どうなったのか。
そのころの韓国はどんな暮らしだったのか。
昨日みた「刑務所歴史館」や、今の日本に対する想いは?
初対面の赤の他人にそこまで話してくれるとは思えませんが、もっと言葉を交わせたらいいのに。
銀政となら、そんなわだかまりも、友人としてフランクに話し合うことができますが、若い世代と前の世代とではぜんぜん違う話が聞けるかもしれません。
そんなチャンスがまた来るといいな、と思いながら、
歩道橋を渡ります。 -
歩道橋をわたると、チケットのチェックも特になく、「昌慶宮」(チャンギョングン)の敷地へ入ります。
広い公園に、ぽつりぽつりと建物がたっていますが、こちらもほぼすべて、秀吉の焼き討ちにあったものを立て直した、という説明書きだらけ・・・。
大河ドラマなんかだと、秀吉の朝鮮侵略ってあんまりリアルに放送されないけど、やられた方は忘れないし、こうやって明記されて、現代まで伝えられちゃうんだなあ。
朝の敷地内を、お年寄りがてくてく歩いて行きます。
銀政に聞くと、やっぱりお年寄りはこういった文化施設は無料だそうで、地下鉄も窓口でタダで切符もらってました!
銀政のお父さんも、ときどきお年寄りのフリして、登山の無料チケットをゲットしているらしい・・。
老けた容姿に自信のある方、ぜひお試しください。 -
地下鉄で「景福宮」(キョンボックン)へ向かうつもりでしたが、銀政が昌慶宮の入口にあるチケットボックスの係員の女性に尋ねたところ、バスを勧められます。
昌慶宮の門前にある通りの、真ん中にあるバス停から「景福宮」(キョンボックン)行きのバスが2本、5分おきくらいに出ていました。
残念ながらバスのナンバーを忘れてしまいましたが、チケットボックスで聞けば教えてくれるので、利用される方は、尋ねてみてください。
さて、一人旅ではなく連れがいるので、切符を買ったりする手間を省くために、コンビニで「T-money」カードを購入していました。
チャージはコンビにでは不可でしたが、駅の窓口でチャージしたい金額と一緒に差し出せば、オーケーです。
これが、バスにも通用するので、ラクチン。
個人でぶらぶらするときには絶対便利なので、要チェックです。
そうこうしているウチに、「景福宮」(キョンボックン)へ到着です。 -
ミョ〜な表情のニワトリと、銀政。
「景福宮」(キョンボックン)は、今まで見たなかで一番規模もでかいし、めちゃ観光地ってカンジ。
ヘタすると、世界遺産の昌徳宮より見ごたえあります。
人手も多いし、でかい観光バスが、がんがん停まっています。
つくりは、中国の紫禁城を彷彿とさせますが、韓国の文化施設はどこもきちんと整備されていて、気持ちよくまわれます。
本当に隅々まできれいにしてあって、すごい。
おすすめです! -
カラフルで、広々とした敷地内を歩いていると、おなかが空いてきます(笑)。
建物以外でなら、飲食もオーケーということなので、中庭のベンチに腰掛けて、銀政のお母さんが作ってくれた海苔巻きをいただきます!
ゴマの葉入りと、無しのヤツ。
ゴマの葉が口に合わない日本人が結構いるそうで、無しのも作ってくれたそう。
入ってた方がおいしかったです。
食べたあと、口のなかがさっぱりします。
ごちそうさまです!
と、ここでも静岡から来たというおばあさんに声をかけられます。
うーん、わたしってお年寄りウケするホルモンでも出てるのかしら(笑)。 -
あなたは「オンドル」について詳しいですか?
ワタクシ、なんだかわかりません。
「オンドル」って、銀政からだけじゃなくて、中国の友達からも言葉の上では聞いていたものの、「床暖房?壁暖房?」イマイチなんだかわかりませんでした。
今回、銀政に説明していただきましてようやくちゃんと、理解いたしました。
昔は「かまど」の火の余熱を床に通すことで、キッチンから部屋全体をあっためる「暖房システム」であったそうな。
ただし、当時は火の熱を利用していたので、火元の近くの部屋は暑すぎて大変だったそう。
現在では、ウォーター式が主流で、ぽかぽかぬくぬくの快適空間になるそうです。
写真は、屋外から火をたくオンドル。
金持ちのウチ(景福宮)は広いし、召使いもいるのでこういう贅沢もできます。
ウラヤマシイ。 -
景福宮の敷地内にある、「国立民族博物館」。
入場無料。
景福宮との共通チケットとはいいますが、別に見せなくても入れます。
「博物館」とはいいますが、どちらかといえば「展示館」みたいな雰囲気でした。
小学生低学年くらいの子供たちの、定番社会科見学コースのようで、恐ろしくいっぱい来てました(笑)。
「私が小学校のときは、こういうところへ学校で来なかった〜」って銀政、しー!
年がバレルよっ。 -
結婚式の装束。
こういうマネキンを使った、風俗の展示がメインでした。
ほかにハングル文字の仕組みや、家屋のミニュチアなど確かに子供にもウケそうな・・。
銀政は「ハングル文字の仕組み」のパソコンスクリーンに学生たちに混じって並んでまで、楽しそうにカーソルをいじってます。
並ぶの嫌いな人なのに・・。
そんなに楽しいか。 -
キムチの作り方や。
-
農村のお祭りなど。
-
いろんな展示があります。
これが昔の「かまど」。
こっから「オンドル」の熱が伝わるわけね。
ふーん。 -
これは何でしょう?
-
答えは「占い」の儀式だそうです。
術者が刃物の上に、のっているのがわかりますか?
姜尚中さんの著書「在日」のなかで、「ムーダン」と呼ばれる巫女の儀式のくだりがありますが、こんな感じでしょうか。 -
さて、韓国の昔の映画でときどき「畳」が出てくるシーンがあって、「畳って、もとは韓国から伝わって来たのかなあ」と、とっても親近感を持っていたのですが、これも日本の植民地時代に強制されたものだそうで。
ありゃりゃ、またか。
がっくし。
もともと室内で裸足というのは共通しているそうですが、基本的にはフローリングが韓国式。
銀政のお母さんが住んでいた昔の家には、畳があったそうです。 -
お母さんと魔よけ(笑)。
-
昔の韓国の農村の入口にはこうした、魔よけが立てられていた、という展示です。
-
魔よけとはいえ明るいところで見ると、表情がユーモラスで面白い。
逆に暗いと効果てきめん。
薄気味悪いし、お墓みたいです。
そうこうしているうちに、出発時間が来てしまいました。
景福宮の入口にあった「宮中遺物展示館」にも寄りたかったけど、残念ながら時間切れ。
地下鉄利用で、銀政の職場のホテルから、空港行きのリムジンバスが出ています。
切符はホテルのロビーで買えます。
銀政の話によると、近頃日本人客の多さに、駐車場係の従業員でも、就職試験で日本語の読み書きのテストをされるそう。
こわっ。
そんなに来てるのか。
つーか、うちらもだが・・。 -
銀政に見送られ、一路帰国の途に。
1時間30分くらいで仁川空港へ到着。
一般バスとそんなに時間は変わりませんでした。
有名ホテルの前で結構待つので、結構タイムロスかも。
フツーの人が多く乗ってた一般バスと違って、欧米系のビジネスマンぽい乗客が多かったです。
シートは広かったけど、一般バスでも十分でした。
オフシーズンなら、一般バスがおすすめです。
仁川空港でひたすら待ちます。
海外旅行ってこういう飛行機の待ち時間で、半日くらいとられちゃったりします。
お母さんは、ひたすらキムチを購入。
街中で買っときゃよかったのですが、今回はあんまりお土産時間とれなかったしなあ。
ごめんね、お母さん。 -
再び、アシアナ航空。
むむ、行きより機体が小さいぞ? -
ええ〜。
パーソナルスクリーンがない!
くそう。
行きにいろいろみときゃよかった。
映画が〜っ。観れない〜っ。
またね、韓国。
今までで一番短い滞在でしたが、銀政とお母さんのおかげで楽しかったし、充実した旅行になりました。
一人旅もいいけど、道連れもいいよねっ!
メシがさみしくないし。
最後になりますが、ちょ〜有名ホテルの免税店で働く銀政をみたら「うーんちょーん!」と、声をかけてみてください。
ほほほ。
きっとビックリするだろうな(笑)。
へへへ。
それでは、最後まで読んでくれた方、長くてすみません。
ありがとうございました!
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
きっちーさんの関連旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
24