パリ到着の翌日、フォンテーヌブローとバルビゾンに、日帰りで往復する。<br /><br />１９６０年代の終わり、パリ郊外ブローニュ・ビアンクールに住んでいた頃、夏になれば朝の森の冷気を吸いに、時おり朝食前にフォンテーヌブローの森にやってきたものだ。<br /><br />当時は道路の速度制限がなく、空いた南オートルートを快適に飛ばして往復１時間。<br /><br />この森はパリより広い。パリの周辺には、こんな森が幾つもある。いや、森の中にパリがあると言っても良いのかもしれない。<br /><br />日曜日には、子供と犬を連れてピクニック。<br />誰もいない森影で、一日裸になって遊んだ。<br />愛犬ソフィーもすっかりご機嫌で、そこいらじゅうを駆け回る。<br /><br />季節になれば蕨摘み。<br />フランス人は蕨を食べないから、半日もあれば太くて柔らかいものがバケツいっぱいになる。<br /><br />これを茹でて塩漬けにすれば、一年のストックが出来る。<br />我が家を訪れる日本からの客は、ピークで一ヶ月52人を数えたが、何よりのご馳走は日本流家庭料理だ。<br /><br />目玉は何と言ってもマグロのトロだが、蕨の酢の物も欠かせない一皿だった。<br /><br />マグロのトロは、近くのマルセル・サンバで毎週二度開かれる青空市場の魚屋さんに頼んで確保する。<br /><br />トロはフランス人から敬遠され、日本人が欲しがるまで赤身より安かったという。<br />私のいた頃でも、1kgあたり700円程度で、手に入れることが出来た。<br /><br />車はなくとも、パリ・リヨン駅から電車で４０分。<br />駅前でレンタサイクルを借りての森の散策は、最高に違いない。<br /><br />パリ滞在でのお勧めである。<br />平坦な中に岩が点在し、ロッククライミングの岩場としても、捨てがたい味があるようだ。<br /><br />10ｋｍの近くに、バルビゾンがある。<br />

フランス旅【４】フォンテーヌブローの思い出

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2005/04/13 - 2005/04/13

7523位(同エリア8496件中)

#自然

ソフィさん

パリ到着の翌日、フォンテーヌブローとバルビゾンに、日帰りで往復する。

１９６０年代の終わり、パリ郊外ブローニュ・ビアンクールに住んでいた頃、夏になれば朝の森の冷気を吸いに、時おり朝食前にフォンテーヌブローの森にやってきたものだ。

当時は道路の速度制限がなく、空いた南オートルートを快適に飛ばして往復１時間。

この森はパリより広い。パリの周辺には、こんな森が幾つもある。いや、森の中にパリがあると言っても良いのかもしれない。

日曜日には、子供と犬を連れてピクニック。
誰もいない森影で、一日裸になって遊んだ。
愛犬ソフィーもすっかりご機嫌で、そこいらじゅうを駆け回る。

季節になれば蕨摘み。
フランス人は蕨を食べないから、半日もあれば太くて柔らかいものがバケツいっぱいになる。

これを茹でて塩漬けにすれば、一年のストックが出来る。
我が家を訪れる日本からの客は、ピークで一ヶ月52人を数えたが、何よりのご馳走は日本流家庭料理だ。

目玉は何と言ってもマグロのトロだが、蕨の酢の物も欠かせない一皿だった。

マグロのトロは、近くのマルセル・サンバで毎週二度開かれる青空市場の魚屋さんに頼んで確保する。

トロはフランス人から敬遠され、日本人が欲しがるまで赤身より安かったという。
私のいた頃でも、1kgあたり700円程度で、手に入れることが出来た。

車はなくとも、パリ・リヨン駅から電車で４０分。
駅前でレンタサイクルを借りての森の散策は、最高に違いない。

パリ滞在でのお勧めである。
平坦な中に岩が点在し、ロッククライミングの岩場としても、捨てがたい味があるようだ。

10ｋｍの近くに、バルビゾンがある。