京都の奥深さは途方もないもの
- 5.0
- 旅行時期:2023/06(約1年前)
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by たびたびさん(男性)
二条・烏丸・河原町 クチコミ:399件
京都絞り工芸館は、日本で一番古い染色技法といわれる京の絞り染めのあれこれを紹介する施設。絞りの作品や染色の道具類を見せながら館長さんがニコニコして説明をしてくれましたが、こうした技術が今後滅びゆくリスクが高いという深刻な問題意識があってこの施設を開設したのだとか。
私も絞りの着物が着物の最高峰であるということはなんとなく知ってはいましたが、一個の絞りは糸を9回巻くのですが、熟練の職人が一日に巻ける数は400個くらい。ひとつの柄で2万個くらいの絞りが必要なので、総絞りというとまたその何倍。子供の頃から糸を巻く技術を学んでもお金が取れるようになるのはやっと嫁入りできるくらいになってからとか。もちろんこれは絞る職人のことであって、ほかにも絵を描いたり、染める職人や仕立てる職人に、それらの道具を作る職人まで関わる職人は数多くいて、それぞれがまた特別な技術の持ち主。江戸期にたびたび倹約令が出され絞りが奢侈禁止の対象となったのは分からないでもないですね。
やっぱり、京都の奥深さは途方もないもの。またひとつ素晴らしい物語を知ることになりました。
- 施設の満足度
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5.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
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- お買い得度:
- 5.0
- サービス:
- 5.0
- 品揃え:
- 5.0
- バリアフリー:
- 5.0
クチコミ投稿日:2024/05/09
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