本当に素晴らしい列車でしたが、無能な人々によって潰されました
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- 旅行時期:2014/10(約11年前)
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by OE-343さん(非公開)
札幌 クチコミ:2件
本当に素晴らしい列車でしたが、無能な人々によって潰されました。北斗星は、稼げている列車でしたし、 JR北海道の象徴としても絶対に必要な列車です。どこでも走っている新幹線如きより何十倍も価値がある列車です。しかし、北海道新幹線に固執する無能な政府、そして何よりこの素晴らしい列車の使い方を知らないJRの無能な経営陣によって潰されたのです。
北斗星の利用客の主体は観光客です。これは変えようがありません。しかし、観光客だけを頼りにするのももったいない列車です。なぜなら現在JRがメインのターゲットにしている観光客と言うのは、大体昭和30年代あたりに生まれた退職者達で、そのような人々は、2つのパターンの観光の概念に囚われている人たちだからです。その2つのパタンと言うのは(1)「修学旅行」で教え込まれた、ガイドブックに載っている「正しい」観光先を、ガイドブックが正しいかどうかを自分で訪れて確かめるという観光客です。もう一つのパターンは、(1)にプラスしてマイカーブームの世代の、自動車で、修学旅行のような旅を実践しようと言う人たちです。この2つのパターンは、どちらも北斗星の利用客には当てはまらない人たちなのです。なぜなら、ガイドブックに載っている観光地を修学旅行のように回る人たちにとっては、行帰りと言うのはただの移動時間に過ぎないからです。別に昼でも飛行機に搭乗したらアイマスクを降りるまでつけていても何も気にならない人たちです。そしてレンタカーで北海道を回る人たちにとっては、空港に降りてすぐ使って戻れる空港のレンタカーが便利なのです。
つまり、今までJRがターゲットだと思って営業してきた例えば「大人の休日」のような人たちは、北斗星にいくら興味を示しても、いざ旅行の計画をするとなると、飛行機に飛びついてしまうのです。そのような人たちは、パッケージツアーに頼る割合も大きいですから、飛行機の割安パッケージに好どうしても目がいってしまいます。ですから、北斗星の利用は、最後の10年間位は伸びなかったのです。さらに、この年代は、学生の頃などに、10系、20系客車で編成された夜行列車に何度も乗車しており、夜行列車には、昔の郷愁といった観点の憧れしか存在せず、わかったつもりになっていってるので実際には乗らないと言うこともあります。
では、どのような人たちが今のターゲットになり得るのでしょうか。
まず、このような行き帰りを意識する工程を組むにはマスを相手にしたパックツアーだけではどうしても対処できません。つまり、修学旅行的な旅行を求める人たちでなく、例えば、スカイスキャナーで自分で航空券を探して、自分でホテルを見つけて、自分でいろんなものを予約して海外を回るような人たちが相手になります。
それから、新幹線が定着してきた後の年代で、なおかつ、断片的ながらも、この北斗星のロイヤルや現在ならば「ななつ星」などで、寝台列車と言うものに、なかなか手が届かない、特別な存在としての憧れを持っている年代です。
しかしその人たちは現役世代で、決して時間にもお金にも余裕があるわけではありません。しかしだからこそ「ななつ星」ではなくて、北斗星やトワイライトエクスプレスの出番なのです。
私は、この北斗星、トワイライトエクスプレスのことを「総合寝台特急」と呼んでいます。開放式B寝台からロイヤルまで、あらゆる価格帯の寝台があり、つまり豪華なロイヤルでも、また家族連れで、あるいは出張でも乗れるB寝台でも、どちらもありな列車です。あまりお金のかけられない家族旅行や、当然豪華寝台等は範疇に入らない出張移動などでも、乗ろうと思えば、特に金銭面でもその他でも大きな違和感なく使えるのです。そのような利用者層に対してのアピールがなかったことが問題なのです。例えば、飛行機に普通運賃で乗っているのは出張者だけです。つまりその人たちはB個室位だったら普通に北斗星に普通乗車券で乗れるわけです。バタバタバタバタした毎日が続く中、特別な体験を、大旅行をせずに、普段の出張や国内旅行で体験できる、そのような使い方をもっと売り込んでいくべきだったのです。
例えば落ち着いた車内で、コンセントがしっかりあれば、その間もいろいろ作業ができるわけですし、夜行ですから、16時間かかったとしても日中の拘束時間はせいぜい数時間なわけで、そんなに飛行機に比べて拘束時間が長すぎるわけでもありません。観光客であればもっとです。
車内の構成としては、かつての北斗星1.2号の体制でほぼ問題はないと私は思います。後はどのように営業していくかなのです。復活の可能性はほぼないでしょうが、このような考え方が役立つ点は様々なシーンに存在すると思います。
- 施設の満足度
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5.0
- コストパフォーマンス:
- 5.0
- 人混みの少なさ:
- 5.0
- 乗り場へのアクセス:
- 5.0
- 車窓:
- 5.0
クチコミ投稿日:2016/12/01
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