現在でも実際に昔、使われていた街道を歩くことができます。
ただし、街道と言っても、東海道の旧街道ほど整備されておらず、“...
続きを読む歩きやすい登山道”レベルです。
車も通れる林道のレベルにも満たず、ひたすら森の中を行く道で、すれ違う人もおらず、本当にこの先、進んでいけるのか不安になるような箇所も一部、ありました。
なお、旧街道を行くだけならトレッキングシューズでも行けるレベルですが、月山登山の帰り道だったので、登山靴で歩きました。
湯殿山神社から田麦俣の集落まで旧街道を利用しました。
湯殿山神社の参道(有料道路のほかに旧道が残っている)と六十里越街道の本道と合流し、鶴岡方面に進んだ場合、細越峠までは多少の登りとなります。
昔の国道や県道にあたる道なので、さすがに急登は無いですが、ひたすら森の中の道で、沢近くでは局所的に湿地っぽくなっている箇所もありました。
細越峠を越えると、田麦俣まではわずかな登りはあっても、ずっと下りです。
逆方向に行った場合、急登でないにしろ、登りが続く場面もあるので、快適に散策したいなら、湯殿山からの下りがおススメです。
湯殿山神社から田麦俣まで、新旧の国道112号線のいずれを行くよりもかなりのショートカットができました。
また、有料道路料金が加算された季節(曜日)運行のバスも利用せずに済みました。
せっかく歩いた六十里越街道ですから、その歴史などについても知りたくなります。
旧街道からは外れますが、国道112号線沿いの月山の道の駅の文化創造館内に簡単な解説展示があります。
街道を歩くためルートなどの載ったパンフレットなども置いているので、できることなら街道を行く前に寄っておきたいところです。
ひたすら森の中を行く道ですが、途中には古人の残した遺物と出会えます。
湧き水へ下る道、月山を望む展望所への道、茶屋跡の石像群、石碑、そして熊の爪痕のように昔の人が木肌に残した生々しいメッセージまで。
遠い昔と思っていた人達が、まさについさっきまで、ここにいたような気分になります。
現在では既に亡くなっている古へ人との邂逅に、感傷的な気分にさせられる旅路です。
閉じる
投稿日:2018/07/25