海南歴史民俗資料館
美術館・博物館
3.12
クチコミ・評判
1~1件(全1件中)
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黒江漆器や「紀州流土木工法」の始祖である井沢弥惣兵衛、ミノルタカメラ創業者の田嶋一雄関連資料など、意外に盛り沢山の展示があります
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- 旅行時期:2014/01(約12年前)
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ここは、市街地からやや離れた住宅地の中にある資料館ですが、内部では当地の地場産業である漆器づくりの歴史や、以前ご紹介した治... 続きを読む水の天才、紀州流土木工法の始祖である井沢弥惣兵衛(いざわ やそべえ)の功績、熊野古道一の鳥居「藤白神社」をはじめとする熊野古道の紹介、など、意外に盛り沢山の展示が行われています。
しかし、私が今回ここを訪ねた本来の目的は、そこではありません。
実は、ここには、なんと、「ミノルタカメラ」の貴重なカメラが多数展示されているのです。以前から行きたいと思いつつなかなか機会に恵まれなかったのですが、このたびやっと念願がかないました。
何故ここにそんな貴重な展示があるのか?
ご存じの方も多いとは思いますが、ミノルタの創業者である田嶋一雄(たしま かずお)氏は海南市(当時は海草郡日方町)の生まれなのです。一雄氏は、市立和歌山商業学校を経て慶應義塾大学を卒業した後、神戸市で父が経営していた貿易会社へ入社します。その際にヨーロッパで光学機器の工場を見学したことがきっかけでカメラ製造を決断し、昭和3年(1928年)に「日独写真機商店」を設立します。これが、ミノルタカメラ(現在はコニカミノルタ株式会社)の前身となるのです。
海南市歴史民俗資料館には、ミノルタカメラや関係者から寄贈されたカメラがたくさん展示されており、それぞれに解説も添えられています。私が興味を持ったカメラでいえば次のようなカメラがあります。
ミノルタハイマチック・・・世界で初めて宇宙飛行士が使ったカメラとして、ミノルタが世界的に有名になる大きなきっかけとなった商品。ちなみに、このカメラが乗った宇宙船が「フレンドシップ7号」で、これ以来ミノルタの主要モデルには「7」の数字が使われることになりました。
コーナン16・・・甲南大学写真部OBが作った「甲南カメラ研究所」が開発し、千代田光学(当時のミノルタカメラの社名)が販売した超小型カメラ。いわゆる「スパイカメラ」の類で、マニアには大人気でした。私も欲しかったなぁ~。
ライツミノルタCL・・・ドイツの名門ライカと共同開発した小型高級カメラ。あの「ライカ」がミノルタと! という驚きがありました。
SR-T101・・・ミノルタ一眼レフの初期のベストセラー機。大学生の頃に中古で買ってしばらく使ってましたが、道具として信頼できる使いやすいカメラでしたね。
XE・・・高校時代、写真部に入っていた友人が買ったのでちょっと使わせて貰ったことがあります。非常に質感の高い、使いやすいカメラでした。
X-7・・・ご存じ、「今のキミは、ピカピカに光って~」という宮崎美子のCMでお馴染みの一眼レフ入門機。1980年発売。当時熊本大学の学生だった宮崎美子も今や50代半ばですからね~(^^;
α7000・・・ミノルタ初のオートフォーカス一眼レフ。事実上、世界で初めて商業的に成功した(=実用になった)AF一眼レフと言われています。個人的には押しボタン式の操作感覚にはあまりなじめませんでしたが、未来的ではありました。
このほかにも昭和初期のモデルや二眼レフ、実験機的なモデルなど書ききれないほどのカメラが展示されているのですが、実は、ここには展示できないぐらい多数のカメラがまだ未展示で保管されているのだそうです。
ミノルタカメラについては、会社がコニカと統合したばかりか、カメラ事業そのものがソニーに売却されてしまったので、系統立てた情報を入手できる場所がなくなってしまいました。
海南市歴史民俗資料館が所蔵するミノルタカメラ収蔵品を一挙に公開するような特別展があれば楽しいんですけどね。 閉じる投稿日:2015/09/24
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