2016/07/18 - 2016/07/18
285位(同エリア4282件中)
玄白さん
プラハ滞在3日目は、午前中はマラーストラーナ地区の聖ミクラーシュ教会、ストラホフ修道院などを巡り、午前中別行動だった連れ合いと滞在しているホリデイアパートで合流し、軽く昼食。
午後は、プラハ滞在のメインイベント、オペラ鑑賞が控えている。それまで、再び旧市街をブラブラしたり、ムハ美術館に行ったりして、早めの夕食はホスポダ「ウ・フレクー」でオペラ上演中酔っぱらって眠らない程度に黒ビールを飲む。
一旦、アパートに戻り、連れ合いはちょっとおしゃれしてエステート劇場へ。演目はモーツアルトの「ドン・ジョバンニ」。このオペラは、まさにエステート劇場で1787年10月29日にモーツアルト自身の指揮で初演されたのである。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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今日のランチは軽く日本から持ち込んだインスタントラーメン。しばし休憩後、のこのこと連れ立って、旧市街へ。
写真は、ウンゲルト広場の我がアパートの向かいおよび隣りにあるボタニクスというオーガニック化粧品、石鹸などの有名ブランドの店。左上の広い店は、中国人向けで混雑、右下のこじんまりした店は空いている。こちらには日本人店員がいて、日本語で買い物ができるという。午前中、連れ合いは何度もこの店に出たり入ったりしていたらしい。 -
まず、旧市街広場からツェレトナー通りを火薬塔方面に歩いた途中にあるブラックマドンナに行ってみた。ヨゼフ・ゴチャールという20世紀初頭に活躍した建築家による設計のキュビズム様式の建物である。建物の角に黒い聖母の像があるので、「ブラックマドンナ(黒い聖母の家)」と呼ばれている。
ともかく、プラハは、ロマネスク、ゴシック、バロック、ロココ、キュビズムと10世紀から20世紀まで、さまざまな建築様式がいたるところにあり、街全体がさながら建築博物館といってもよい。 -
キュビズムはいうまでもなく、絵画の世界では20世紀初頭にピカソらが創設した新しい絵画技法で、ルネッサンス以来続いていた一点透視図法を否定し、複数視点から見たモノの形を一つの画面に収める現代芸術として一時期隆盛を極めた。
だが、建築という三次元芸術にキュビズムを持ち込むことに無理があったのか(?)、わずか10数年で廃れてしまい、キュビズム建築はプラハでしか見ることが出来ない。
正直なところ、建築におけるキュビズムとはどういうものか理解できていないのだが、4日前に見たメルク修道院付属教会の階段の美しさに惚れ込み、にわか階段フェチとなってしまった玄白としては、この階段だけは見ておきたかったのである。
メルク修道院の階段は
「メルク修道院見学とヴァッハウ渓谷ドナウ川下り」
http://4travel.jp/travelogue/11211826
参照 -
イチオシ
どこが、どうキュビズムなのかは分からないが、たおやかな曲線の手すりの形は、エロチシズムさえ感じる美しさに溢れている。
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次に向かったのは、ムハ美術館。
アールヌーボーの代表的なグラフィック・デザイナー、アルフォンス・ムハ(フランス語読みではミュシャ)の作品を展示しているこじんまりした美術館である。作品は彼の家族が保管していたスケッチ、油絵、ポスターなど100点ほど。パリ在住時代に制作された女優サラ・ベルナールのポスターが一番の見どころだが、聖ヴィート大聖堂のステンドグラスのスケッチは、本体を昨日見ているので興味深かった。
残念ながら撮影は禁止なので、ここでは紹介できない。 -
一時間もかからずに、ムハ美術館の見学を終えて、ナ・プシーコピェ通りを横切り、夕方のオペラ上演会場であるエステート劇場の前を通り、再び旧市街広場へ。
写真は、ナ・プシーコピェ通り -
この辺りでもセグウェイに乗って観光している人達を見かけた。
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イチオシ
路地裏に入り込んで・・・
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マンホールの蓋のデザインの面白いものはないかとウロウロしたり・・・
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路地裏で迷いながらも、旧市街広場に舞い戻ってきた。観光馬車の女性御者の写真を撮らせてもらったり・・・
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広場に面したもう一つの聖ミクラーシュ教会に入ってみた。こちらはマラーストラーナの聖ミクラーシュ教会のように入場料を取られることはない。
この教会もバロック様式で、内部は壮麗な装飾でいっぱいである。 -
夕方のコンサートの準備で、自由に内部を歩き回ることはできなかったが、主祭壇の大きな壁画や・・・
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パイプオルガンの頭上のフレスコ画などは見ることができた。規模的にはマラーストラーナの聖ミクラーシュ教会よりコンパクトである。宗派も、マラーストラーナの教会はカトリック(イエズス会)だが、こちらはプロテスタント(フス派)である。
外観は、すでに別の旅行記で紹介してあるので省略。 -
天気が良いので、旧市庁舎の塔に昇ってみる。天文時計の右横でチケット(シニア料金で80コルナ)を買い、エレベータで昇るのだが、大混雑。15分ほどの待ち行列だ。
エレベータは円形のカゴで、円柱状の素通しの骨組みの中を登っていく。 -
塔の上の展望台
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展望台からは360度の眺望が開けている。
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オレンジ色に統一された家並みはどこを見ても美しい。
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どこから見てもティーン教会は目立つ。
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イチオシ
旧市街広場を見下ろすと、人が蟻のように小さく見える。
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広場に落ちる塔の影。
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ティーン教会の塔の金のボールが日に当たって輝いている。
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聖ミクラーシュ教会。
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西の方向。緑の丘は、マラーストラーナ地区のペトシーン公園
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その北側にプラハ城
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オペラは8時開演なので、少し早めに夕食を摂る。この日のホスポダは、黒ビールがうまいという評判の「ウ・フレクー」へ。文字盤の数字が変わった文字の大きな時計が目印だ。
歩くにチト遠いので、初めて共和国広場からトラムを利用して出掛けた。 -
創業1449年のプラハで最古のホスポダである。座席がたくさんある大きなホスポダで、いくつかの部屋に分かれている。かつては修道院だった建物を利用している。
ときどき、おじさんがアコーデオンの弾き語りのサービスをしてくれる。日本人観光客が多いのか、最後に「さくらさくら」を歌っていた。 -
ビールのジョッキーで作られたシャンデリア
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料理は安くてうまいが、何といっても黒ビールが美味。
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開演40分前にエステート劇場へ。(写真は昼間、下見に来たとき撮った)
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エステート劇場の隣にあるカロリヌム。カロリヌムとは、1348年に神聖ローマ帝国皇帝カール4世が創立した、中欧で最も歴史がある最高学府カレル大学の本部である。本部と併せて哲学部もここに入っているが、医学部など他の学部は市内あちこちに散らばっている。宗教改革者のヤン・フスも、この大学の学長を務めていた。
建物は創立当時の面影は残していないが、このゴシック様式の出窓だけが当時のまま残っている。この出窓を設計したのは、カレル橋の設計者でもあるペトル・パルレーシュという人物である。 -
エステート劇場で初演されたモーツアルト「ドン・ジョバンニ」が今日の演目。
かなり早い時期にネットから予約しておいた。めったに生のオペラ鑑賞をする機会はないので、奮発してミッテル・ロージェ(舞台正面のボックス席)をゲットした。
料金は、2330コルナ(\12,000弱)、日本でのオペラ公演はおろか、ウィーンのオペラと比べても格安である。 -
イチオシ
開演40分前に入場。
劇場はフランツ・アントン・ノスティツーリエネックという貴族が作らせたという古典主義建築様式の建物だが、建築当時の姿をそのまま残しているヨーロッパで唯一のオペラ劇場だという。 -
パリやウィーンのオペラ座ほどではないかもしれないが、豪華な雰囲気は十分。
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左サイドのロージェ
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天井には大きなシャンデリア
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もちろん、このシャンデリアはボヘミアングラスに違いない。
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ロージェの装飾も華やかな感じだ。
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天井部分の装飾
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天井部分の装飾
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座席は3階のミッテルロージェ。ロージェは3列4席だが、ミッテルロージェは5席でちょっと大きめ。幸い前列席が取れた! 最高の席である。ただし、イスの座り心地はよくない。ウィーンの国立歌劇場の昼間の見学ツアーに参加したとき、パルケットの座席に座ってみたが、そちらの方が座り心地は良かったように思う。
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オーケストラボックスに楽団員が続々入ってきた。女性のバイオリニストは、顔立ちから日本人のようだが?
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オーボエのラ音に合わせてチューニングが始まった。いよいよ開演!
歌詞やセリフの意味は理解できないが、事前にドン・ジョバンニのストーリーは勉強しておいたので、音楽も演技も楽しめた。ストーリーは、スペインの伝説上の好色放蕩貴族の男ドン・ファンの物語に基づいている。いたって単純な筋書きではあるが、それを演劇、音楽で彩る舞台芸術として楽しむというのは、歌舞伎に通じるものがある。
翌日は、プラハを離れモラビアへ撮影小旅行だ。 続く
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