タイ人観光客の日本観光 in 浅草とか

2016/12/10 - 2016/12/10

前回の旅行記から少々時間が飛びますが、2016年12月某日、ワイフの小学校の同級生から『今月日本に遊びに行くよー！』と連絡を受けました。ワイフは来日してからは母国時代の友達とは疎遠になってしまっていたので、せっかくの親睦の機会なので一緒に東京巡りでも、と思い都内へ出掛けます。
灯台下暗し、東京近し。だかしかし、そのうち行けると胡座組み、繰り出すことなき東京見物。なかなかベタな観光をする事がないので、そういう意味でも調度いい機会ですね。

到着前後に日本観光のプラン立てにお付き合いしましたが、いかに地元（広い意味で）とは言えど慣れないとなかなか観光プランを立てるのは楽じゃないですね。都内から鎌倉の移動時間とかパッと出てきませんし、それぞれの観光所要時間とか考えた事もなかったかも。大雑把に半日、とか一日がかり、とかは解りますが…。

ってな訳で先方の旅行期間中、ワイフ、私双方が休みとなる日が1日だけあったのでその日に浅草をメインに半日観光をする事になりました。

エリア 東京

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• グルメ: 4.5
• 交通: 3.5

• 同行者: 友人
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 私鉄 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

当日は午前中横浜へ行くとの事で15:00に浅草で待ち合わせ。我々の方がちょっと先に到着したのでフラフラ雷門の前の交差点とかで散歩して時間調整。
なかなかWi-Fiスポットがなかったのか、この日に一緒に観光する話が途絶えていたのでプラン自体が立ち消えになったのかな？と思っておりましたが、無事合流！

雷門 (風雷神門) 名所・史跡

昼食をまだ食べていない、との事でしたので、少し遅めですが合流後昼食を食べに。
いつもの居酒屋でグルメ担当の友達に浅草でオススメの天婦羅屋を聞きそちらへ。

やってきたのは新仲見世商店街にある『下町天丼 秋光』。
グルメ担当D氏が進める事に加え、Facebookでの評価が4.5/5と高評価だったのも決め手。

幼馴染みさんカップルは天茶と天婦羅 中。天茶はテーブル挟んで向かいに座っている私にまで出汁の良い香りが届いて食欲をそそります。

下町天丼 秋光 グルメ・レストラン

私は『天丼 イ』。
あくまでも個人的な好みになってしまいますが、私はもう少しカラッと揚がっている方が好きかなぁ。ご飯の湯気で天婦羅の外側がしなるのはやむを得ないとして、衣の内側が海老からの汁気でベチャっとなっているのが残念。
とは言え、タレもうまいし全体的には美味なる天丼でした！そうそう、漬け物も良い塩梅でたまりません。

下町天丼 秋光 グルメ・レストラン

「今日の観光で何かリクエストある？」と伺った所、「東京スカイツリーの写真を撮りたい」との事。また後ほど行きますが、雷門の前の交差点から（ほぼ）全身を写せるので一先ずここで写真を。
あくまでも「昇りたい」じゃないのがミソ。高いもんね、昇るの。

雷門 (風雷神門) 名所・史跡

トーキョーに来たらアサクサ！アサクサと言えばカミナリ・ゲート！

ってな事で雷門にやってきました。
正式名称は風雷神門と言うんですね、知りませんでした。さぞかし風神は「俺の知名度…」となっている事でしょう。近々アメトーークの「じゃない方芸人」回に招待される事、必至。

雷門 (風雷神門) 名所・史跡

そもそもこんなにデカデカと雷門って書いていたら、風神の立場は薄れるわな。
幼馴染さんカップルにも雷神の説明では「あの太鼓の音が雷の音、だから雷の神様」と、適当な説明はできますが風神さんの説明はできません…。
ちなみにこの提灯は松下電器寄贈。「Panasonic」って言ったらピンときてくれました。さすが松下幸之助様。

雷門 (風雷神門) 名所・史跡

皆さん、雷門ではこの提灯の正面から撮った写真が主流ですが、提灯の底部分にある龍の浮き彫りもなかなか立派なものです。もし通りかかった際には是非一見してみて下さい。

雷門 (風雷神門) 名所・史跡

門を潜ると参道両脇にずらりと店舗が並ぶ仲見世通り。
みやげ物とつまみ食いの店舗がずらりと並ぶ眺めは圧巻ですね！

仲見世通り 名所・史跡

仲見世通りは買い食いに限りますね！
昔は『食べ歩きダメ』と言うルールなかったと思うけど、今は店頭か店内スペースで食べるってルールを厳格化しているみたい。外国人観光客が増えて何かトラブルが増えたのか、それとも日本人が神経質になりすぎているのか。共存の問題…かな？

『浅草きびだんご あづま』で最初の立ち食い。
キュートな店員さんにたっぷりきな粉をまぶしてもらいます。

浅草きびだんご あづま グルメ・レストラン

控え目な甘さのきびだんご、江戸時代からの日本の大衆お菓子って感じがしていいですね！（お店は昭和15年かららしいですが）
少ーーし甘さが足りないかな？と思うけど、甘酒と一緒に食べる事によって良い塩梅に変身。酒と肴の食べ合わせを考えるのが好きなので、食べ物と飲み物がコンビネーションでより美味しくなる瞬間に出くわすとホント幸せー。

『甘酒』110円
『きびだんご 5本』300円

浅草きびだんご あづま グルメ・レストラン

日本のつまみ食いと言えば団子ですよねー！
みたらし団子を2本買って買い食いします。
実はワイフは日本に来た頃はみたらし団子が好きではなかったようです。甘いのにしょっぱいのが納得行かなく、優柔不断な味と思ったとか。でも今では大好物の様子。
店のお母さん、私に英語で話しかけます。ええ、こう見えても日本人でございます。

喜久屋 グルメ・レストラン

東京の他所はクリスマス気分に浮かれている師走の初めですが、仲見世通りにはそんな空気はどこ吹く風、ここは天下御免の観音様のお膝元でございます。
既にここでは正月飾りが施されたジャパニーズカルチャー一色でございます。

縁起物の飾りの説明を色々と（ざっくりと、半ば適当に…）説明しながら参道を進みます。

仲見世通り 名所・史跡

揚げ饅頭も食べてもらいたいなぁ、と思いながらも、夕食の時間までが短いので我慢。

と思っていたら後ろで彼氏さんがせんべいをつまみ食いしております。いいけどさ（笑）
ちなみにワイフの親戚が日本に来た時はあまりせんべいを好きじゃなかったようで、皆さん「しょっぱい」とばかり言っておりました。

壱番屋 グルメ・レストラン

宝蔵門へやってまいりました。
それにしても浅草、外国人観光客の数が多い事多い事！
もっとも我々グループも4人中3人（見た目なら全員）外国人なんですけどね。

宝蔵門 名所・史跡

タイも仏教だから色々と仏様（大仏）とか観音様とかの登場人物とかも結構かぶっていたりするんですけど、仁王様はどうなんでしょう。
宝蔵門には仁王様が正に仁王立ち。阿刑像と吽刑像に対になっておりますが、阿吽の呼吸の事とかについて説明しながら境内へ。

宝蔵門 名所・史跡

お寺に来たら忘れられないエンタテインメントがおみくじですよね！
今のご時世、浅草寺や成田山等、外国人が多く訪れるお寺のおみくじには英語での説明もあったりするので外国人観光客の方も楽しむ事ができます。

来年は素晴らしい年になる事を願いまして六十三番！

えいや！

がびーん！！

あ…うん…ジャパンでは「凶」はそれ以上悪い事にはならないって意味で…だから転じてグッドラックなのさ…としどろもどろしながら「ホントかよ」視線を一身に浴びて説明します。
そうそう、凶はバッドラックだからここに結んで、風にバッドラックを吹き飛ばしてもらうのさ！

浅草寺には立派な常香炉があります。
この煙を悪い所、良くなってほしい所に充てると改善するんだよ！
彼氏さんはハートに充ててました。うーん、素晴らしい心になるように、と素晴らしいい心がけ！

…方や我がワイフは懸命に煙を財布に充てております…。

本堂での参拝は生憎17:00までだったので、心の中でご挨拶を済ませるに留まらせ、次へ。
紅葉がきれいですね！

浅草寺 寺・神社・教会

吾妻橋のたもとからスカイツリーとアサヒビール本社、そして炎のオブジェを眺めます。
昼間だとアサヒビール本社の建物がビールをイメージしているのが解るんですけど、この時間だとちょっと解りませんね…。
一方目立つのが黄金に輝くう〇こ…じゃなくて、炎のオブジェ。どうしても〇んこに見えるんだよね、って言うと幼馴染カップルも納得してくれました。あ、ちゃんとあれは炎を表しているとは説明しましたよ！

吾妻橋 名所・史跡

歩いてやってきたのが東京スカイツリー。
私「昇る？」
友「いいや、（値段が）高いし。」
私「だよね」

もう少し値段が下がれば昇るけど。とは言えドバイのバージュハリファよりは安いけどね。

東京スカイツリー 名所・史跡

ちなみにピコ太郎先輩はタイでも大人気です。
東京観光プランを手伝っていた時、紙とペンを借りたくて「Do you have a pen?」と不用意に聞いたところ「I have a pen♪」と歌いだされてしまいました。

今の内に荒稼ぎしとけ、的なピコ太郎先輩の戦略、あからさまで嫌いじゃないぜ。

ビール好きな幼馴染み彼氏さん。ガイドブックにワールド・ビール・ミュージアムなるものを見つけたらしく行きたい、と。でも実際に行ってみたら博物館的要素はなく、色々なビールを売っている売店とビアホールみたいなレストラン。
私もビール好きとしては気になりましたが、思っていたのと違ってガッカリ。
でもアイアン・メイデン好きな友達がずっと探していたアイアン・メイデン・ビールをお買い上げできたので良し。

今宵の夕食、予約には早いし何かするには時間足りないし…と帯襷みたいな状態になっていた所、ワイフが携帯電話をどこかに落としていた事に気付きます。
電話してみたら知らないお兄さんが「近くの交番に届けるところです」との事。どこのどちら様か存じませんが、この場を借りて御礼申し上げます。

指定された交番に行き、イケメンな若いお巡りさんに変換の手続きを。
幼馴染みカップルは「すごいね！タイだったら絶対出てこないよ！」と。
確かに日本のこうゆう所は誇りに思えるかも。

本所吾妻橋駅から地下鉄に乗って移動します。
配管だらけのなんだか不思議な空間。

本所と言えば鬼平犯科帳で長谷川平蔵がたむろしていた場所ですね。鬼平のような遊びにも長け、仕事もでき、周囲の皆から慕われるようなオッサンになりたいものよのう、佐嶋。

本所吾妻橋駅 駅

やってまいりましたのが新橋駅。
後日ディズニーランドに行くとの事だったので、ここはサラリーマンのディズニーランドと呼ばれている事を入念に説明させて頂きました。
酒好きな幼馴染彼氏さんは興味津々。

SL広場 名所・史跡

有楽町から歩いても等距離くらいでしたが、新橋の雑多な感じを体験してほしくこちら周り。ガード下の居酒屋も是非次回は連れて行きたいですネ！

そしてこちらが今夜の夕食処。
『AKITA DINING なまはげ』

なまはげ 銀座店 グルメ・レストラン

寿司や天婦羅もいいけど、実はあまり観光客の方が食べる機会の少ない（と思われる）鍋を食べさせたく、ここにしました。
やっぱり日本の冬と言えば鍋でしょう！

酒が得意でないワイフ以外は秋田の地ビールで乾杯です。
なまはげIPAビール、苦みが強いホップ香りが特徴、幼馴染彼氏さん担当。
あきた吟醸ビール、日本酒の酵母を用いた秋田ならではのビール、私担当。
秋田美人のビール、コラーゲンの分解を防ぐホップの特製を活かしたビール、幼馴染さん担当。

なまはげ 銀座店 グルメ・レストラン

秋田の郷土料理で飲ませる店なので、売りはやはり日本酒。
「取りあえずビール」の文化を説明し、二杯目以降は日本酒に移ります。
『鰤の刺身』やはり刺身は日本酒に合う肴ですね！

なまはげ 銀座店 グルメ・レストラン

この時はちょっと料理の出るペースが速いかな？と思いましたが、最後の方にはこのペースがちょうどいいと思うほど多くの食べ物でした。
『秋田産豚のホイル焼き』はちょっと肉に火が通りすぎてたかな？でも一緒にホイルに入っていた長ネギが美味！

なまはげ 銀座店 グルメ・レストラン

秋田の冬の食べ物と言えばハタハタ！
『ハタハタと葱と豆腐を炊いたもの』は優しい出汁の旨さももちろん、ハタハタの卵のヌルヌル感が楽しい！食にエンタテインメント制が融合した感じですね。

なまはげ 銀座店 グルメ・レストラン

「えーー！このヌルヌルしたのどうやって箸で食べるの？」
日本人のオッサンにも難しいです。諦めてお行儀よく手づかみで行きましょう（笑）

なまはげ 銀座店 グルメ・レストラン

ここでコースには入っていなかった『松尾牧場産プラチナ馬刺し』を注文。刺身をもう一品、と思ったのと同時に、タイ人にしては食へのハードルやタブーが低いのを良い事に桜肉を食べてもらいたかったので。
「臭みもなくあっさりしていて食べやすいね」と好評！

なまはげ 銀座店 グルメ・レストラン

ここで投入したのが秋田美人な店員さんに辛口のオススメをお願いしたら出たのが、『刈穂』。
彼氏さん、酒の飲み方がまるでワインのテイスティングをするかの如く香りをすごく大切にする飲み方。酒を酔う為の物より、おいしく食と合わせる飲み方、嬉しいですね！

なまはげ 銀座店 グルメ・レストラン

とは言え、私は酒と肴の相性を大切にしたいと思いながらもペロンペロンになる事もしばしば…。

秋田の酒を飲むにあたって、外してはならないのが『いぶりがっこ』。秋田が誇る漬物と燻製の良いとこ取り！この香りが酒と混じって最高です。

なまはげ 銀座店 グルメ・レストラン

ここでとうとう本丸に到達、『きりたんぽ鍋』です！
色々と見ていると来日外国人観光客の方々ってあまり鍋を食べる機会がない様子。これほど多種多様な鍋が日本にはあるのになんとも勿体ない。

なまはげ 銀座店 グルメ・レストラン

次のお酒は由利正宗。
確か店員さんの地元って事でこれをチョイスしたように記憶しておりますが、酒が入った時の私の記憶力はアテにしてはいけません。アテにするのは旨い肴でお願いします。

なまはげ 銀座店 グルメ・レストラン

いい感じに煮えてきました。
当初はワイフが鍋に具材を入れておりましたが、一気にドバーっと入れるまるで闇鍋的な入れ方。やはりプレゼンテーションは大事って事で鍋奉行の参勤交代、私が仕切らせて頂きます。
きりたんぽの主役はやはりセリでしょう。しかもここのセリは葉だけではなく、貴重な珍味、根っこも入っております！セリの根、香り高くてシャキシャキとした歯ごたえがたまらなく旨いんです。機会があればぜひ！

なまはげ 銀座店 グルメ・レストラン

ちなみに彼女さんの手元にあるのが大館曲げわっぱ、これ秋田の伝統工芸品でめっちゃ高価なんです！あの器一つで数万円するそうな。ひょえー！

なまはげ 銀座店 グルメ・レストラン

お腹がなかなか膨れてきた所、店内に雷鳴が鳴り響き、秋田新幹線こまちに乗ってなまはげ先生がお出でましました。
「うおぉぉぉぉ！泣ぐ子はいねがーーー！？」と四股を踏みながら客を威嚇して回ります。

なまはげ 銀座店 グルメ・レストラン

なまはげ先生、我々のテーブルにも着席頂きもてなしをさせて頂きます。
「是非、秋田の旨い酒っこのんでけれ」とグラスを渡すと「ん？そうか？」と野太い声で仰せになりグイッと。さすがなまはげ先生、良い飲みっぷりです。毎夜このなまはげさん、結構な量を飲む事になるでしょうから大変ですね（笑）

なまはげ 銀座店 グルメ・レストラン

「なまけものはいねがー！？」と四股を踏みながら回るなまはげ先生。
しかし彼氏さんは「一緒に写真撮りましょう、はい、お酒です、撮りますよ！」とセルフィー開始。さすがセルフィー大好きタイ人、なまはげ先生タジタジにございます（笑）

なまはげ 銀座店 グルメ・レストラン

火入れをしていない生酒を是非試して頂きたく、『雪の茅舎』を一合。
「フレッシュな感じだね！」との事。オッサンは残念ながら繊細な味覚を持ち合わせておりませぬが、おいしゅうございます。

なまはげ 銀座店 グルメ・レストラン

仲良しとワイワイする和食の真骨頂である鍋を楽しみ、エンタテインメント的ではあるけれどもなまはげを体験して頂きました。幼馴染さんも、彼氏さんも楽しんで頂けた模様。特に彼氏さんは秋田に行ってみたい、との事でしたので、私なりの日本紹介は成功裏に終わったと言えるでしょう。

ほろ酔い気分で今宵は解散ッ！

新橋駅 (JR・地下鉄) 駅