2014/11/27 - 2014/11/27
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fmi(ふみ)さん
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荒川の支流、黒目川と落合川は、東京西部、武蔵野有数の湧水群をもつ。池袋駅から20分足らず、距離も20km足らずという東京郊外の東久留米市に、柿田川油水地並みの有名な水郷があるというので、行ってきた。
特に有名なのが、東久留米の落合川流域、南沢湧水群だが、それにくわえて新座市の妙音沢(黒目川流域)も見て廻るため、池袋を東上線で出発、朝霞台でバスに乗り換え、まず妙音沢を散策、つぎにバスでひばりヶ丘駅まで行き、あとは徒歩で落合川の川沿いをひたすら歩く。
噂通り、綺麗な水草が繁茂した清流が音を立てて清らかに流れる姿は、開発にポリシーがなく、河川の治水も先進的とは言い難く、水源の谷戸は産廃で埋められ源流から汚染されている、北総の河川とは全く別の世界の河だった。整備はされているが自然や景観保護に留意した治水は先進的に感じた。
駅から結構離れているが、南沢湧水は、神社を中心とした周辺が、武蔵野の森そのままに保全され、その森と崖線の麓から、あふれんばかりの水が湧く姿は、都心から20kmとは思えない。東京都の水道局が水源として保護していることもあり、周囲は宅地ばかりの中に、このようなオアシス的なものがある、東久留米市が正直うらやましく感じた。
時期から、川沿いも、湧水の森も、紅葉が実に美しかった。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 高速・路線バス 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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東武東上線朝霞台駅、武蔵野線との乗り換え地点。
ここが出発。 -
ひばりヶ丘駅行のバスで、まず妙音沢を目指す。
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20分ほどで新座高校前バス停で降りる。ここから10分ほど歩く。
近くに関越道が通る。 -
新座市内を流れる黒目川、水量豊富。前に見える森が妙音沢。
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妙音沢入口。川岸(南側)が崖線になっていて、そこに森が保全され、湧き水が崖の麓から勢いよく湧出する。
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妙音沢、下の沢。崖線の法面が石積みで補強されており、その麓から水が豊富に湧き出しているのが分かる。
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湧出点、斜面から休みなく水が流れ出している。
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斜面は崖線一帯が森におおわれてるが、崖の上は普通に住宅地。
こういう所の麓から豊富に水が湧いてるのだ。 -
沢一帯の斜面には、木道の遊歩道が整備され、森の中、沢の源まで行ける。
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遊歩道の下を流れる沢、とても周囲が住宅地や学校がある場所とは思えない。
平成の名水百選に入っている。 -
妙音沢本流の水源部。石が積まれた法面の下から水が出ている。
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森の中はブナの種類が黄色く紅葉している。
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水源から黒目川へ流れる沢。
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再びバスに乗り、ひばりヶ丘駅へ。
ここのバス停は、道が狭いため、駅からは結構離れている。 -
西武池袋線の線路沿いに、東久留米駅の方向へ、落合川まで歩く。
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これが武蔵野を代表する清流、落合川。黒目川に支流で、荒川にそそぐ。
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首都圏最大級の清流であることは、この水草の植生の豊富さと、流量と流れの速さでもよく分かる。清流ファンの間ではかなり知られた川である。
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西武池袋線の橋梁。周囲の台地との標高差はそれほどなく、河自体結構勾配がある。護岸工事がなされているが、工夫がされ、川岸には多くの草木が自生している。それが紅葉するのでカラフルだ。
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川岸に豊富に映える広葉樹の黄色い紅葉と、川面のきらめき。
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西武線の鉄橋下あたりから、旧河道が分かれており、その先が湧水として保全されているので、そこへいく。
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旧流路ぞいに遊歩道がある部分があり、自然のままの小川沿いをゆくと、竹林公園に着いた。この竹林の下が、最初の湧水源である。
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崖線一帯にうっそうと茂ったモウソウチクの麓を、清らかで豊富な流れが続く。
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斜面林を緑地公園として保全しているわけだが、都市部とは思えない風景。住宅地の中に点在するオアシスだ。
湧水の涵養には、水源の周囲を比較的広く保全しないと枯渇するのだが、そんな気配など全くないほど水量は豊富。
http://www.city.higashikurume.lg.jp/kensaku/cityguide/pdf/wakimizu_map.pdf
上記サイトを見ると、落合川流域だけで東久留米市内に40か所以上の湧水が存在するわけで、国分寺と並び、武蔵野の水郷であることが分かる。 -
落合川にもどり、さらに上流へと進む。川の北岸は、親水公園になっているところもある。
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紅葉した木々の中を川が流れる。岸は護岸工事されてるが、流路周囲は土で保全し、自然な景観が残るような配慮がされており、水草の繁茂や葦原の形成に役立ってる。
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毘沙門橋と言う橋を越え、南沢水辺公園にやってきた。目指す南沢湧水は、この南岸に広がる森の中にある。
橋を渡る寸前で支流が分かれており、その支流がいわゆる南沢。氷川神社を本流との間にはさみ、神社の南一帯に、豊かな水源林が広がっているのだ。 -
氷川神社東側の道を南下、紅葉が綺麗。
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氷川神社横の公園。この公園の裾を細い自然のままの水流が流れる。南沢だ。
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氷川神社。
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氷川神社正面、大体湧水の豊富な所には、神社や弁天様などが祭られてることが多い。
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南沢湧水群の森から、氷川神社をのぞむ。向かって北方を見てる。神社の南、左手にこんなに広い森林が保全されているのだ。そして、この中を行く筋もの自然のままの小川が沢を作って音を立てて流れる。
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南沢源流のひとつ。宮前橋流路。さらさらと音を立てて流れてる小川が、東京都の武蔵野に残ってるとは思わなかった。沢のせせらぎが耳に心地よい。
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宮前橋の泉。結構大きく、深い。池の底まで透き通っている。
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南沢の本流、給水所流路。
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水は給水所(東京都水道局)から流れ出てる。水道局が、水源地を管理し、上水道を直接ここからくみ出している。要するにこの一大湧水地帯は、東久留米市などの住民の水がめなのだ。
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この森自体が、水道局と市が水源林として管理保全している。行く筋もの流れの奥は、湿地上の湧水地帯になっていた(いわゆるハケという地形)。
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森は単調な竹や杉ではなく、広葉樹が豊富で、このように黄一色に紅葉していた。
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水道局の施設(浄水場)と南沢の森をみながら帰路に着く。ここから東久留米駅まで徒歩20分くらい。
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帰途に通った落合川の岸辺、自然そのままに葦原が生える。
落合川湧水の噂は、色々なサイトで知ってはいたが、実際に目にして、池袋から西武電車で20分程度の所、しかも周囲は完全に宅地開発しつくされたところに、こんな素晴らしい武蔵野の原風景と水郷が存在することに改めて驚いた。
地元北総も、このように湧水群を大切にしてほしいと感じて西武の駅に向かった。 -
東久留米駅、2km足らずの距離で、こんな都会に出てしまうのが嘘のような今回の水紀行だった。
今回の旅程、成功。
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この旅行記へのコメント (2)
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- Decoさん 2022/05/12 21:03:48
- 南沢湧水群
- fmiさん、はじめまして。
こちらの旅行記と、石神井公園の旅行記を拝見しました。
私は今は九州に住んでいますが、十代の頃(大昔)石神井とひばりが丘に住んでいて、南沢と石神井公園はとても懐かしく、大好きな場所です。妙音沢も時々訪れていました。
南沢や落合川周辺は、本当に東京とは思えない程、自然が豊かな場所で、特に湧水地は、自転車で通りかかって見つけて、びっくりしました。fmiさんの写真、一つ一つが美しくて、懐かしくて、心に染み入りました。
石神井公園は、九州から東京に引っ越してきて、豊かな自然が残っていることに驚いたことを覚えています。こちらの写真もきれいで、懐かしくも、「あれ、石神井公園ってこんなにきれいだったけ?」と思ったり…。
素晴らしい旅行記を見させていただき、ありがとうございました。
Deco
- fmi(ふみ)さん からの返信 2022/05/13 14:45:32
- RE: 南沢湧水群
- Deco様、はじめまして、fmiと申します。私のつたない旅行記をご覧いただき、誠にありがとうございました。
西武池袋線沿線にお住まいだったことがあるのですか。実は私の兄弟が一時期住んでいたこともあり、石神井や大泉、東久留米には何回か訪れました。武蔵野台地の面影が良く残っており、個人的に好きな所です。
Deco様の旅行記も毎度拝見させていただいております、福岡県にお住まいなのでしょうか、大牟田、荒尾、山鹿や八女などの旅行記は楽しく読ませていただいております。私は幼少のころに、福岡市の大橋に住んでいたこともあり、筑後から熊本へはよく親に連れられて遊びに行った思い出があります。まだ新幹線が博多まで開通しておらず、福岡市内に路面電車が走っていました。八女も柳川も大牟田も、本当に懐かしいです。
今後とも私の旅行記をよろしくおねがいします。
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