2014/07/31 - 2014/08/11
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kazimさん
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ほぼ毎年のトルコ訪問、今年は、まずイスタンブールの友人宅に4泊、そしてトルコ東部に移動して5泊、またイスタンブールに戻って2泊した。ここでは、イスタンブールでの計6泊をまとめる。
イスタンブールでは毎年トルコ人たちと普通に生活をするだけだが、今年のメインは、競馬と大統領選挙とピクニック。交通関係の情報も少し加える。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 船 タクシー
- 航空会社
- ターキッシュ エアラインズ
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
〈競馬1〉
イスタンブールの競馬には10年近く前にも出かけたことがある。昨年も行こうとしたが予定が合わずにあきらめ、今年は昼間開催の日を確認して出かけた。
イスタンブールの競馬場、ヴェリエフェンディ・ヒポドゥロム(写真はその正門)は、バクルキョイ地区にあり、ゼイティンブルヌ駅からミニバスが頻発。この駅は、トラムのT1線と、地下鉄M1線、さらにメトロビュスのターミナルだから、市内のどこからもアクセスがよい。 -
〈競馬2〉
トルコにはイスタンブールのほかに、アンカラやブルサやイズミールなどにも競馬場があって、毎日どこかで競馬が開催されている。イスタンブールでは日・水・金の開催が通常だ。これらの開催情報については、ジャパン・スタットブック・インターナショナルのHPが大変便利。それによれば、昼間開催は日曜日だけで、あとはナイター開催だとわかる。www.jairs.jp/contents/courses/turkey.html
写真はパドック風景。 -
〈競馬3〉
各種スポーツ紙のうち、最も競馬に詳しいのは Fanatik 紙だそうだ。早速買い込んだが、出馬表には馬名・重量・騎手など通常の情報のほかには、持ちタイムと過去5戦の着順しか載っていない。これでは予想のしようもないが、別ページには過去3戦についてレース名や距離など、それなりの情報があった。それでも日本のスポーツ紙の詳細さに比べるべくもないが、場内では専門誌も発売されていた。
コースは1周約2000mの芝コースの内側に、ポリトラックとダートがある。写真はレース前の輪乗り。 -
〈競馬4〉
私が出かけたのは8月3日。第1レースが14時に始まり、30分間隔で最終9レースの発走が18時。5レースと6レースがG1(国内?)で、特に賞金が50万リラと最も高い6レース「バシュバカンルック・コシュス」(総理大臣杯?)がメインのようで、それなりの観衆が集まり、歓声と怒号が飛び交う競馬場らしい雰囲気になった。
都会の真ん中にありながら広々とした感じやスタンド(写真)は、東京競馬場に似ているが、レースは右回りだ。また、平坦コースなので、ほとんどが先行抜け出しや逃げで決まってしまう。馬の力に差があるのか、人気サイドで決まることも多い印象だ。 -
イチオシ
〈競馬5〉
トルコ語で単勝を「ガンヤン」という。事情がつかみにくい旅競馬ゆえ、ガンヤン一本で勝負しようと思っていたが、オッズを見ると、10倍を越えるものはまれで極端に低い。前記HPによれば、トルコ競馬の控除率は50%もある。
メトロビュスの車内で知り合って、マークカードの塗り方などを教えてくれたおじさんに尋ねたら、「誰もガンヤンなんて買わない」とのことで、6レースの勝ち馬を続けて当てる、いわば6重勝方式の馬券を勧められた。宝くじ並みの低い的中確率と思うが、結局、各レース2、3頭ずつを選んで買った。3レース目でそれがはずれ、20リラほどの負けで帰った。 -
〈選挙1〉
8月10日、この国はじめての大統領選挙が行われた。これまでは日本のように、直接選挙で議員が選ばれ、多数党の代表が大統領になっていたが、国民全員の直接選挙で大統領を決める。
その日の朝、「選挙に行く」と言って友人夫妻が出向いたのは、近所の「リセ」(高校)だった。写真のように近所の人たちが次々に訪れる。投票率は70%を超えたとか。 -
〈選挙2〉
高校の各教室が地区ごとに割り振られており、トルコ人なら誰でも持っている「キムリッキ」という身分証明書と、事前に配られている記入用紙を示し、名簿と照合して投票用紙が渡される。
投票立会人は、その高校の先生が行っているそうだ。3ヶ月も夏休みがあり、本来その間全く仕事のない(給料は支払われる)先生も、この日だけは特別の仕事をしていることになる。 -
〈選挙3〉
投票用紙を持ってブラインドに囲まれた一角に入り、名前を書いて投票。友人が「写真を撮れ」と言うので、撮ってしまったのだが、後ろに手だけ見える人は嫌がっている。
候補は3人が立っていたが、この国をここ十年あまり引っ張ってきて対外的にも実績のあるレジェト・タイユプ・エルドーアンの有利が伝えられていた。テレビCM、選挙カー、ポスターなどでも、彼の選挙活動が圧倒的に目立っていた。 -
〈選挙4〉
18時に投票が終わると、開票速報のテレビ番組が始まり、各県ごとの得票率が刻々と伝えられる。女たちはあまり興味はないようだが、男たちは写真のように番組に釘付けだ。
エーゲ海や地中海に面した県では2番手候補が強く、またイラクやイランに近い東南部では3番手候補が有利だが、他ではエルドーアンが予想どおり強く、彼の得票率は50%を少し超えたあたりで推移し、21時くらいになると、彼の支持者がクラクションを鳴らして市内を走り回ったり、花火が上がったりした。 -
〈選挙5〉
結局52%強の得票率でエルドーアンの当選が確定した。50%に満たない場合は決選投票というシステムで、約52%という数字はかなり微妙だし、昨年報道されたデモは反エルドーアン派によるものだったが、その後の騒擾はなく過ぎたのには感心した。
そもそも3番手の候補はクルド系を公言しており、だからクルド系の人々が多い東南部で強かったのだが、そうした候補が認められたこと自体、トルコの安定を示していよう。
写真は2番手候補のポスター。キャッチコピーは「パンのために」。 -
〈夜のピクニック1〉
旅の初日、トルコ航空が18時に着陸し、かなり長くバゲージを待たされ、19時近くにアタチュルク空港を出る。友人の家はアジア側のウムラニエ地区にあり、地下鉄、メトロビュスを乗り継ぎ、最後にタクシーを使って、20時半頃に彼の家に着く。夏のこの時期は、まだ暗くない。
夕飯を食べ、近くにある彼の姉の家に移動してお茶を飲み、23時近くに「さあ、ピクニックに行くぞ」と用意が始まる。日本ではもう朝なんですけど、と思いながらも、眠い目をこすって一緒に出かける。 -
〈夜のピクニック2〉
車2台に10人近くが分乗して、ウシュクダル地区、乙女の塔近くの海沿いに行った。この時刻でも駐車場所を探すのが困難なくらいの人出だ。確かに涼しい風が吹き、対岸のヨーロッパ側の夜景はすばらしく、とてつもなく気持ちがよい。持参のお茶を飲み、ひまわりの種をかじり、屋台のトウモロコシやサバ・サンドを食べて2時間ほど。こうした夜を過ごし、2時くらいにベッドに入るのが、私の友人たちの夏の過ごし方だ。 -
〈夜のピクニック3〉
こちらの写真は、私が東部を回ってイスタンブールに帰った日の夜。同じウシュクダル地区でも、北側の高台にある公園に行った。
これも0時近い時刻だが、子供たちでさえ嬉々として夜のピクニックを楽しむのには驚く。「日本の子供は22時頃には寝ているよ」と言うと、彼らの方が驚いている。 -
〈昼のピクニック1〉
8月1日。この日はバーベキューだと前日から言われており、夕方に出かけるのだと思っていた。
私が到着したのは前夜、夜のピクニックをして2時頃に眠り、10時過ぎに起きると(彼らと同じ生活パターンだ)、いつの間にか「朝食からピクニック」ということに決まっていた。
前夜とほぼ同じメンバーが集まり、食べ物や飲み物を買い込んで、近くの公園に出かける。松の木漏れ日の下に、ピクニック用のテーブルが並んでいる。 -
〈昼のピクニック2〉
私はトルコの朝食が好きだ。彼ら庶民の朝食は、パン、それに付ける各種のチーズやバター、オリーブの実、トマトやキュウリのサラダ、時によって卵料理やヨーグルトが付き、飲み物は冷たい水、コーラ、ファンタのたぐい、そしてお茶。特にパンがすばらしい、町中に「フルン」というかまを持ったパン屋が無数にあるから、できたてのパンを買って、すぐに食べるのだ。
ちなみに、通常のパンは現在、全国どこでも0.7リラに価格統制がなされている。これも大変よいことだと思う。 -
〈昼のピクニック3〉
折角バーベキューの用意があるので、肉は夕方に回すとしても、腸詰めだけはこの時に焼いて供された。それらで満腹して、お茶を1杯、2杯…。時間がゆっくり流れ始める。
こことは関係ないが、庶民の朝食で、ロカンタで出される「チョルバ」(スープ)もたまらないものがある。
写真は同行の女の子。前夜はおらず、誰かの妹の子供とか紹介されたがよく覚えていない。13歳らしい。 -
〈昼のピクニック4〉
12時頃に朝食が片付けられたテーブルでは、トルコ独特のゲーム「オーケイ」が始まった。一方で、女たちはおしゃべりに興じ、子供たちはビーチボールを蹴り始める。
「オーケイ」は「トルコ麻雀」と呼ぶのがふさわしかろう。1から13までの番号札が2組ずつ4色あり、基本的には同色の札を3枚以上番号順にするか、同数字の札を3枚以上そろえるかの組み合わせを作る。次の写真に見える手は、上がり一歩前だ。 -
〈昼のピクニック5〉
周りでも何家族かが同じようにのんびりした午後を過ごしているが、「今日は金曜だからすいているけど、土日だったら場所取りが大変」とのこと。かなり広い公園だが、ウムラニエ地区の人口も相当なものだから混雑するのだろう。私の友人のみならず、ピクニックやバーベキューはトルコ庶民にとって、夏の大きな楽しみなのである。 -
〈昼のピクニック6〉
私は午後の大部分をハンモックで眠って過ごした。おかげて時差ぼけがだいぶ解消された。
18時半に午後のバーベキューが始まり、鶏肉や牛肉を食べる。意外と思われるかもしれないが、こうした「もろに肉」という食べ物を庶民が口にすることは少ない。むしろ、野菜やフルーツを彼らは好むのだが、この時ばかりは特別だ。
また、通常は女たちが食事の用意をするのだが、ここではすべて男たちが肉を焼いて供していたのが興味深かった。 -
〈交通情報1〉
イスタンブールの交通機関は近年、次々に整備されている。
アジア側のウムラニエに住む友人宅から動くとき、最も便利なのはメトロビュスだ。アタチュルク空港への行き来も、競馬場へも、これを使ってヨーロッパ側へ渡る。
写真のように専用軌道を走る2台連結のバスであり、とにかく頻発。1分と待たずに次の車両が来るので大変便利だ。 -
〈交通情報2〉
ただし、それでも朝夕はかなり混雑し、市としては混雑解消のために料金の値上げを検討しているとか。写真はその車内、競馬からの帰りで、日曜の夕方なら、この程度の混雑である。トンネルのように見えるのは連結部分。スーツケースなど荷物が多いときには、この連結部に乗るのがコツだ。 -
〈交通情報3〉
昨年できた「マルマライ」にも乗ってみた。ボスポラス海峡の下を通る地下鉄で、ウシュクダルからシルケジまで、ほんとにあっという間だ。たしかに便利だけれど、観光的なおもむきは海峡を渡る船にはかなうべくもない。ガラタ橋からの典型的な写真を撮り、船でアジア側に戻ってきた。地下鉄の影響か、船の乗客はだいぶ少なくなった印象だ。ガラタ橋 建造物
-
〈交通情報4〉
市内の地下鉄には多くの延長計画がある。その1つがM5線で、ウシュクダルからアジア側の奥深くまで入り、来年にはその一部が開通予定だ。友人の住むウムラニエ(写真はその中心)にも駅ができ、現在工事が盛んに行われている。そうなると、タクシーも、ミニバスさえも使わずに空港から友人の家に行けることになる。 -
〈最後の晩1〉
私のトルコ滞在の最後の晩は、友人たちを近くのレストランに招待する。何年か前「私がお金を払うから、街で一番いいレストランに行こう」と提案したのが始まりで、以来恒例になっている。今年の参加者は、友人、その妻と娘、友人の姉とその旦那さん、さらにその娘。私を含めて7人が、ウムラニエ地区で「一番いい」とされる、「ジャン・ケバブ」という店に入った。
写真は、レストランに向かう友人の娘と友人の姉の娘。 -
イチオシ
〈最後の晩2〉
「いいレストラン」と言っても、庶民の街ウムラニエのことだから、メニューは素朴なものだ。各種ケバブがある中、多くがアダナ・ケバブを注文する。
写真は、そのアダナ・ケバブが並ぶテーブルで、付け合わせのサラダやキャベツの漬け物、さらにアイランが出ている。中央にいる友人の奥さんと右にいるその娘はスカーフをしているが、左にいる友人の姉の娘はスカーフをしない。彼女のお母さん(つまり友人の姉)は、黒ずくめの人なのに。 -
〈最後の晩3〉
ケバブ7皿、飲み物がアイランまたはコーラ、さらに娘たちが「キュネフェ」を頼み、お茶を飲んだのが3人。これで合計80リラ、約4000円。「いいレストラン」も庶民的で安いものだ。
なお、彼らの間でも日本の「スシ」が話題になりつつあるが、庶民は「え? 生の魚?」というレベルの反応であり、日本食が浸透するにはまだ時間がかかりそう。いずれその手の店に連れて行きたいと思うが、お金は数倍かかるだろう。 -
イチオシ
〈旅のデータ〉
最後に、イスタンブール滞在を挟んだ東部への旅行のデータを載せておく。これについての詳細は、次の旅行記に書く。
8月4日 イスタンブールからトルコ航空でアドゥヤマンへ。当地2泊(友人宅)。
8月5日 ネムルト山周辺を友人の知り合いの運転で周遊。
8月6日 アドゥヤマンからバスでオスマニエ(バス会社は「ギュララス」、30リラで4時間)、さらにミニバス(30分、5リラ)でドルトヨルへ。当地2泊(友人宅)。
8月7日 ドルトヨルからイスケンデルンへ日帰り旅行(ミニバス30分、5リラ)。
8月8日 ドルトヨルからアクサライへ(バス会社は「ジェット」、45リラで5時間)。当地1泊、ホテル「サアトジオウル」、110リラ。
8月9日 アクサライからイスタンブールに戻る(バス会社は「アクサライビルリッキ」、70リラで9時間)。ただし、イスタンブール市内の渋滞にはまり、途中のカルタルでバスを降り、地下鉄M4を使って帰った。
写真はウムラニエの街角で。アタチュルクの旗と猫。
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