2009/09/15 - 2009/09/21
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世界攻略者さん
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ラダック方面からスリナガルにやって来た時、まず感じるのが、空気の濃さと緑の多さ。ハウスボートに滞在しながら、近郊をめぐってみると、そこにはいつも緑溢れる風景がありました。そんなグリーン・グリーンなスリナガルをとくとご覧あれ。
**情報は2009年9月中盤のもの。1ルピー=1.9円で計算。
==カシミール観光白書 シリーズ一覧==
① スリナガル ハウスボート大全
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10438056/
② モスリムという生き方 (モスク、ラマダン、イスラム)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10452111/
③ スリナガル グリーン・グリーン (グルマルグ、カシミール鉄道) <==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10545380/
==インド・ラダック夢の跡 シリーズ一覧==
①真夏のダライラマ対策 (ティーチング)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10446819/
②マルカ谷 D.I.Y.トレッキング (執筆予定)
③ラダック・フェスティバル 非公式ガイド (チャム・ダンス)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10437919/
④その素晴らしき日々 (滞在情報、ティクセ・ゴンパ、バイクでゴンパ巡り)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10641487/
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[目次]
ベジタブルマーケット訪問
ナギン湖横断
ムガール庭園めぐり
インド最大のスキー場 - グルマルグ
インド最北の鉄道 - カシミール鉄道
まとめ -
スリナガルには、ダル湖のハウスボートを転々としながら、10日ほど滞在しました。その間、ただボートの中に閉じこもっていたわけではありません。「ハウスボートやモスク」以外のみどころを探して、連日街や郊外に出かけて行きました。その結果、いくつか暇つぶしのネタを発見することができました。今回、その一部を紹介したいと思います。
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[ベジタブルマーケット訪問]
ダル湖の周りを歩いていると、あちこちでシカラでの湖内遊覧のお誘いがかかります。コースや時間は自由に設定できますが、一番ポピュラーなのが1時間ほどで湖の見所を回るコース。みどころと言っても、①ロータス・ガーデン(蓮が固まって生えている場所,そこら中にある)、②フローティング・ガーデン(浮いた土の上に草が生えているところ。あちこちにある)、③マーケット(みやげ物屋など商店が固まっている水路)などしょぼいものばかり。一時間(100ルピー=190円)では、たいしたものは見れません。
その中で、私が、唯一お勧めするのが早朝の野菜マーケット見学。こちらは草ではなく、人を見るものなので、活気が感じられます。料金は思い出せませんが、確か300ルピー(570円)くらいだったような..。 -
野菜マーケットがあるのは、ダル湖のボート密集地帯から少し北側に進んだ場所。イードなどの祭日を除き、毎朝5:00- 7:30くらいまで開かれます。
前日、朝5時に迎えに来るよう予約。しかし、実際にシカラ乗りが来たのは午前6時過ぎ。残された時間はあまり多くありません。急いで出発です。湯気のような朝霧の中、水路に沿ってシカラは進みます。この時間帯は水辺の水鳥たちも活発で、野鳥観察にも最適です。懸命に船をこぎ、30分ほどでマーケットに到着しました。 -
すでに6時半を過ぎていましたが、まだボートが50隻ほど残っていました。何とか間に合ったようです。マーケットは水上の広場に、野菜売りを乗せたボートが数十隻集まり、買い付けに来るボートと取引をします。その周りを囲むように、数隻の観光客シカラと、それ目当ての物売りシカラが停泊する、そんな構図です。ボートの数は多いものの、やはり時間帯が遅いせいか、売買はさほど活発ではありません。
ここで売り買いされる野菜は、湖の中の農地で取れたもの。町の価格より3割り程度安く、卸売りの役割も果たしています。 -
ここスリナガルはイスラム圏のど真ん中。マーケット参加者も物売りもすべて男性です。残念ながら、東南アジアの水上マーケットのような華やかさはありません。売っている野菜も近所で取れたものが中心で、カブとか地味なものばかり。せめて、花売りの子供くらいは...と期待するものの、寄ってくるのはオジサンばかり。ほうれん草や青唐辛子などをさかんにセールスしてきます。
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そんなもの買っても扱いにこまるので、飾りにもなりそうな蓮の実(写真)を買ってあげました。蓮などそこら中に自生しているので、仕入れ値はゼロでしょう。 観光客目当てのシカラの中には、お菓子や宝石など、いろいろな売り手がいるので、長時間いても退屈することはありません。
一通り見た後、帰ることにします。私より前に来ている欧米人カップルは1時間以上見学しているようです。今思えば、シカラ乗りが遅れてきたのも、私がマーケットで長居するのを嫌ったせいかもしれません。この男だらけの早朝野菜マーケット、スリナガルに来た時は必見です。 -
[ナギン湖横断]
続いて私が訪れたのはダル湖の北に位置するナギン湖。ナギン湖を初めて訪れた時、一番驚いたのが到着直前に橋から見える風景。水路を除き、辺り一面のハス景色です(写真)。
ダル湖やナギン湖には、蓮の自生地帯が多数あります。その中でも特にきれいなのがこの2つの湖をつなぐ橋から見る風景。橋の上からの眺めるだけでは物足りず、実際にその水路を通ってみることにしました。
バスでナギン湖東側の集落に向かい、村の500メートルほど手前で途中下車します。橋のそばにシカラ乗り場があるので、そこで貸切料金を交渉します。ナギン湖のシカラ相場はなぜか高めで、通常湖を東西に横断するのに100ルピー(190円)、一時間の貸切で200ルピー(380円)ほど。いろいろ交渉した結果、ハスの道散策とナギン湖の縦断と組み合わせて150ルピー(290円)で交渉成立。だいたい1時間半くらいのコースです。 -
シカラ乗り場を出発した船は、橋を潜ってダル湖側へ入ります。蓮に囲まれた水路をゆっくりと進んでいきます。辺り一面の広大な蓮畑はまさにロータス・ガーデン。水は透明度が高く、小魚が水中を泳ぐ姿もはっきり見えます。十分風景を堪能した後、木が2,3本生えた辺りでUターンして、橋まで戻りました。ここまで30分ほど。
さすがに、水面に来てしまうと、橋から見下ろしたような絶景はありません。それでも、両方体験してみるのはいいものです。 -
ナギン湖に戻ると、なぜか男性はシカラから降り、乗り場にいる男と話を始めます。早く出発するよう催促すると、ヤギを連れて戻ってきました。どうも、船着場にいたジプシーからヤギを買ったようです。当然のように自分のシカラに同乗させて、再度出発です。
ヤギと共に、ナギン湖を南に進みます。普通、ナギン湖をシカラで遊覧する場合、北の方をぐるっと一周するか、西側にあるハウスボートまで客を運びます。私は、地図を見て、ハウスボートのない南側が面白いのでは..と感じていたので、今回そのルートを試してみた次第です。 -
湖の南側は、比較的浮き草の多いエリア。こちらでも小さな蓮の水路をいくつか通過していきます。湖の南端にある集落が見えてきました(写真)。
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シカラの男性は、あと少しで船着場に到着..という所で船を止め、シカラを岸に固定しはじめました。「ここがオレの家だ。せっかくだからお茶でも飲んでってくれ」。突然のシカラ漕ぎの自宅訪問です。
彼が嬉々とながらヤギを下ろす姿を見て、やっと状況が飲み込めました。つまり、私が指定した目的地と家がほぼ同じなので、ついでにヤギを買って運んできたわけです。まあ、それを見込んでの150ルピーだったのかもしれません。 -
この男性が住む集落は、街に近いものの、一応、湖の中の孤立した土地にあります。岸から村まで木の歩道が設置されているので、住民はそこを歩いて街に出ます。
このように辺鄙な場所なのですが、住民は皆、気さくで社交的。立派な家も多く、男性宅には大型テレビや炊飯ジャーなど家電製品が一通り揃っています。その一方、部屋の隅では、黙々と糸を紡いでいる女性がいたりして、伝統とモダンの共存を感じます。 -
お茶をご馳走になった後、バスを拾いに町に出ます。シカラ乗りの男性はシカラを使わず、水上の歩道を歩いて町まで案内してくれました。集落から岸のシカラ乗り場までは水草のようなものが水面をびっしり覆っており、緑色の池のようです。こちらもぜひシカラで横断してほしかったのですが、恐らく歩いたほうが速いのでしょう。
岸からは5分ほどでDal Gate行きのバスが通過する道に出ることができます。 この辺りは、オールドタウンやJama Masjid(リキシャ 2-30ルピー)からもそう遠くない、便利な場所です。このナギン湖縦断ルート、スリナガル観光のコースに加えてみるのも面白かもしせません。 -
[ムガール庭園めぐり]
少々意外な感じがしますが、スリナガルには公園がたくさんあります。この町が英国人の避暑地として開発されてきたおかげでしょうか。注目はダル湖の東に位置する複数のムガール庭園。17世紀、ムガール帝国時代に造られた庭園を整備したものです。大半はバスで行ける場所にあるので、庭園めぐりをしながら、ダル湖を一周してみたいと思います。 ちなみに、公園名に付くバーグ(Bagh)とは、庭園、公園の意味です。
ダル湖の南側、ブルバード通りでバスを拾い出発です。基本的に東方向へ向かうバスは、湖をぐるっと回ってハズラトバル(Hazratbal)まで行くので、適当に乗っても間違いありません。バスは湖上のネール公園(シカラ1分、無料)を過ぎ、ハウスボートのないオープンレイクに沿って東に向かいます。 -
湖の東側に来た辺りで、右にチャシマシャヒ方面に向かう道路が出てきます。そこで途中下車し道を奥に進むと、道路沿いに植物園(徒歩5分,10ルピー), チャシマシャヒ(Chasma Shahi,+徒歩15分、10ルピー), パリマハール(Pari Mahal,+徒歩25分, +2.5km、無料)と見所が続きます。この中で一番立派なのは、一番奥、山の中腹にある パリマハール(写真)でしょうか。
これらの場所にはバスが通っていないので、飛ばしてもかまいません。すべて回る場合は、ブルバードでオートリキシャを貸しきるのが便利です。 -
湖の前の道まで戻り、再びバスを拾います。湖の東岸に沿った道路を進むと、右側にスリナガルを代表する大型ムガール庭園、ニシャート庭園(Nishat Bagh,10ルピー)が見えてきます。10段の芝生テラスが奥まで伸び、その真ん中を大きな水路が流れます。
ニシャート庭園は、唯一湖のそばにあるムガール庭園。公園からダル湖を見ると、近くに橋(写真左上)のようなものが見えます。ダル湖は細い道で南北に分断されているので、この橋はボートがその道を越えるためのものでしょう。橋へは、公園外の乗り場からシカラで行くことができます。 -
再びバスに乗り、少し走るとシャリマール庭園(Shalimar Bagh,10ルピー)に到着します。この公園(写真)は、ニシャート庭園を少し小ぶりにした感じ。こちらはこちらで趣があります。
ここまでで、ダル湖東側のムガール庭園めぐりは終了です。この後、逆方向のバスで来た道を戻ることもできます。せっかくなので、私は湖の北側を回って西側のスポットも訪問してみることにします。 -
シャリマール庭園からダル湖西のハズラトバル・モスクへは、2通りの行き方があります。ひとつは、バスに乗り、来た道をそのまま進む少し遠回りの道。もうひとつは、オートリキシャ(40-50ルピー=75-100円)に乗り、売店横の細い道を、湖の北側に沿って走る道。景色はこちらのほうが断然いい。
リキシャで最短距離を走り、ハズラトバル・モスクに到着です。モスクととダル湖の間は公園になっていて、近くの住民の憩いの場。すぐ北側にはナシム公園(Nasim Bagh,無料)があります。これらはムガール庭園というよりは、普通の芝生の公園。ここでのポイントは眺めの良さ。西岸からダル湖を見た場合、背景にザバルワン山脈が来るので、景色が見栄えして見えます(写真)。 -
最後、モスクの北側にあるバスターミナルから、Dal Gateを通るバスに乗りダル湖のホテル街に戻ります。途中、先に紹介したナギン湖東の橋を通るので、左手に蓮に覆われた湖が見えたら途中下車してみるのもいいでしょう。
ここまで10の公園および景点を紹介してきました。バスは各区間5ルピー(10円)前後。公園の入場料は10ルピー(20円)または無料。特に公園好きというわけでもないのに、結局、最後までやり遂げました。その原動力は何かと言えば、恐らくコンプリートする楽しさでしょうか。このダル湖一周公園めぐりは、スタンプラリーに通じるものがありそうです。 -
[インド最大のスキー場 - グルマルグ]
インドで最も設備が整っているスキー場 - グルマルグ(2730m)。この場所は、「世界で最も安くスキーを習える場所のひとつ」として、パンフレットなどに紹介されています。以前、インドNo.3のマナリーのスキー場を見て、あまりのしょぼさに落胆しましたが、今回は期待できそうです。冬ではありませんが、とりあえず視察に出かけることにしました。
グルマルグはスリナガルから南西へ52kmほど行った先にあります。行き方は、まず市街地の西1.5km先にある西バスターミナル (General Bus Stand)まで行き、バス(20ルピー=38円)または、乗り合いジープ(40ルピー=75円)でタングマルグ(Tangmarg)を目指します。約2時間で到着。タングマルグでバス(10ルピー)かジープ(20ルピー)に乗り換え、グルマルグまで30分ほど。いずれの路線も、バスよりジープのほうが早く着きます。 -
スリナガルを出発して3時間ほどでグルマルグに到着。バス停前にはさわやかな緑の草原兼ゴルフ場が広がります(写真)。ここはスキー場ですが、夏の間はポニーライドやゴルフが人気です。ちなみにここのゴルフ場は「世界一標高の高い」ゴルフ場とのこと。本当かねー。
グルマルグの目玉は、標高3950mまで登るロープウェイ。スキーのシーズンに関係なく、通年営業しています。インド人観光客の多くは、ゴンドラで山の上まで行き、景色と残雪を楽しんで帰っていくようです。 -
せっかくなので、私もロープウェイで山の上まで行ってみます。ゴンドラの乗車駅は、バス亭から数百メートル離れた場所。そこまでは、徒歩かポニーライド(50ルピー=100円)で向かいます。
ここのロープウェイは2段構成。まず一段目の駅、コンドール(Kongdoor 3100m)まで登ります。そこでゴンドラを乗り換え、アファルワット駅(Affawat 3950m )までさらに急斜面を登ります。10分+15分で計25分。この2段目の区間は、2005年5月に完成したもので、「世界で一番標高の高いロープウェイのひとつ」、さらには「アジアで最長のスキー用ゴンドラ」という称号がついています。
写真: 麓駅。ここから2ステップで、雪の見える辺りまで斜面を登ります。 -
このフランス製のロープウェイはすばらしいのですが、問題はその料金。一段目が300ルピー、二段目が500ルピーの計800ルピー(約1500円)。とてもインドの物価とは思えません。思わず、「世界最安じゃなかったの?」と訊いてしまいます。
なお、途中駅までは馬でも行けるので、ポニー(300-500ルピー)で観光スポットを何ヶ所か回った後、二段目部分だけ乗ることも可能です。面白そうなプランですが、天気が崩れてきたので、急いでロープウェイで上を目指すことにします。
写真: 手前側が中間駅のある草原、森の先に見えるのが、麓駅のある草原とゴルフ場。 -
麓から30分ほどで、4000メートル近い頂上駅に到着です。何気に富士山より高いところがポイント。この近辺はまだ一部、雪が残っています。普段雪を見る機会のないデリー辺りからの観光客にとっては、これも十分なアトラクションです。私的には、ただ高い場所に登っただけで、特に感じるものはありません。小雨が降り始め、麓方面の景色もいまひとつでした。
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どうも頂上駅付近は、少々センシティブな場所のようで、近くに軍の施設らしき卵型シェルターがあります(写真)。チケットには制限時間が書かれ、40分後までに下りのゴンドラに乗らなければなりません。その一方、頂上の先にはAlpather Lakeと呼ばれる凍った湖があり、ガイドを雇って行くこともできます。
このロープウェイは開けた山の斜面に設置されているため、個人的には歩いて麓まで下りたいところです。残念ながら、チケットに片道設定がないうえ、本来ガイドをつけないと許可が下りません。なかなか思うようにいかないものです。20分ほどぶらぶらした後、麓に戻ることにしました。 -
帰りのゴンドラでは、たまたま職員と同乗することになりました。せっかくなので、冬の様子についていろいろ聞いてみたいと思います。彼によると、冬の場合、ゴンドラチケットが発行されて、2段目のチケットが250ルピー(480円、つまり片道料金)で一日乗り放題。一週間チケットなど長期チケットもあるとのこと。山の形から判断すると、慣れた人は、主に2段目のゴンドラを使い、全長5kmといわれる上級者用スロープを滑り降りるのでしょう。
初心者-中級者用のスロープは麓近くにあり、どちらかというとこちらの方がメイン。チェアーリフトやドラッグロープが用意されていて、リフト券はゴンドラと比べて割安。設備も揃っており、インド最大のスキー場であることは間違いないでしょう。 -
用具のレンタルやレッスン料も安いらしいので、先のキャッチフレーズもそれほど的外れではありません。 今度、冬に訪れる機会があれば、ぜひここの「世界一安いスキーレッスンのひとつ」を受けてみたいと思います。しかしながら、世界一好きの州の観光局には、「..のひとつ」というフレーズをなんとかしてほしい。その他の世界一が気になって仕方がないのは、私だけではないはずです。
写真: 冬の様子(パンフレットより)。スキーシーズンは12月中盤から3月 -
[インド最北の鉄道 - カシミール鉄道]
インドの最も北に位置するカシミール鉄道。2008年10月に部分開通したばかりの新しい路線です。今はカシミール盆地の一部を走るだけですが、将来的にはジャンムーで、インドの鉄道網とつながる計画です。
"最北"の響きにつられて、乗車してみることにした。路線はアナントナグ(Anantnag)からバラムラ(Baramulla)までの約100km。本数が少なく、スリナガルの市街地を通らないため、どこからどこまで乗るのか事前のプランニングが必要です。オンラインの時刻表(erail.in)にも正しい情報が載っていないので、早めに始発駅に行き現地で情報収集することにしました。 -
まずは、乗り合いジープでアナントナグの町へ。アナントナグ方面へは、Dal Gate近くのガソリンスタンドから乗り合いジープ(50ルピー=100円)が出ています。それに乗り込み、朝7:30時に出発。運転手は狂ったように飛ばし、1時間ほどでアナントナグに到着しました。途中、軍のチェックポイントがあるので、パスポートは必要です。
駅はメイン道路から少し離れています。駅への分岐点で降ろしてもらい、ちょうど交差点で客待ちしているハルナート行きの市バス(3ルピー)に乗りこみます。しばらくすると、右手遠方に駅のような建物が見えてくるので、ここでバスを降り、駅まで15分ほど歩きます。アナントナグ駅(写真)は、田んぼの真ん中に作ったような駅で、近くには売店さえありません。 -
駅で初めて時刻表を見ると、列車は一日4本。午前と午後にそれぞれ2往復しているようです。終点のバラムラまで行くのは一日1本だけで、基本的にはアナントナグとバドガム(Budgam)間の往復です。バドガム駅までの切符(12ルピー=23円、55キロ)を買い、二本目の便(10:50AM)を待ちます。
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初めは人ひとりいなかったプラットホームも、列車の時間が近づくにつれじょじょに人が増えてきます。発車時刻の20分前に列車が到着。少しでも早く中に入ろうとする乗客で、急に殺伐としてきました。
「黄色い線の後ろに下がるように!!」 ずいぶんと後方に引かれたイエローラインはこういった事情を考慮してのものでしょう。インド人に負けじと、私も窓からかばんを投げ入れて何とか席を確保。ラマダン明けのせいなのか、すごい混雑です -
客車は古いCCクラスの車両を活用したもので、席のレイアウトは3x2。AC/Fan兼用で、大きな窓に十分なレッグスペース。テーブル、電源に、車両の端には電光メッセージ盤まであります。それでも運賃は二等車料金で、席は自由席。
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列車はほぼ定時に出発し、農作地帯の中を一直線に走っていきます。まわりの景色はすべて田んぼ。途中駅も田んぼの中にポツンとあるだけです。ちょうどお米の収穫時期で、あちこちで稲刈りの作業をしていました。
この路線、人口の多い市街地からも、主要道路からも大きく外れています。物資の輸送用なのか、政治的、戦略的なものなのかはっきりしません。それでも、各駅で乗る人はそこそこいて、農村地帯に住む人たちの役に立っているようです。 -
1時間ほど走り、9個目の駅、スリナガルに到着しました。半分くらいの人がここで降ります。名前はスリナガル駅ですが、町の中心からかなり離れています。一応、駅の外には乗り合いジープが待機しているので、ここで降りるのもありです。貸しきりで200ルピー(380円)。同乗者がいれば一人20-30ルピー(40-60円)ほど。
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そのまま乗り続け、約10分後、終点のバドガムに到着しました。この区間だけは、田んぼ以外にも、家が多く見られました。
バドガム自体には、特にみどころはありません。駅の周りをぶらついた後、スリナガルに戻ります。駅を出て、左側に見える集落を抜け、T字路を右、バス停のある大通りまでだいたい15分くらい。道は単純なので、迷うことはないでしょう。大通りでスリナガル方面(北上、左方向)のバスを捕まえ、40分ほどでスリナガルのJahangir Chowkに到着です。ここから、スリナガルの中心、Lal Chowkはすぐ近くです。 -
半日使ってしまったものの、「インド最北の列車に乗る」という極めてニッチな目的は達成されました。 しかし、9月のカシミール地方は、暑くも寒くもない気候。「最北感」が全く感じられないインド最北の路線でした。
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[まとめ]
早朝、野菜売りと戯れ、シカラで蓮の森を抜け、ヤギと出会った。市バスで庭園をめぐり、ゴンドラから草原を見下ろし、列車は田園風景の中を走り抜けた。毎日自然を楽しみ、湖上の宿で静けさの中眠りについた。
ここでの生活は、意図せずして健康的なものになっていました。スリナガルはデリーからバスで2日。飛行機で1時間半。紛争地域ということに目をつぶれば、極めて魅力的な滞在地です。ハウスボートだけじゃないスリナガル・ライフ、ぜひ堪能してみてください。 -
[リンク集]
==インド旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?view_mode=&dmos=os&level1=1&level2=609&level3=&sort=when
==海外旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?dmos=os&sort=when&view_mode=list
==国内旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/?dmos=dm&sort=when&view_mode=list
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