2009/09/01 - 2009/09/05
212位(同エリア374件中)
世界攻略者さん
- 世界攻略者さんTOP
- 旅行記213冊
- クチコミ2件
- Q&A回答0件
- 2,414,023アクセス
- フォロワー69人
ラダックのピーク観光シーズン(7-8月)を、無理矢理2週間延長するかのように設けられたラダックフェスティバル。 期間中、パレード、コンサート、マスクダンス、ポロの試合などの各種文化イベントが行われます。 果たして、これらは見に行く価値があるものなのでしょうか。各イベントの様子を詳しくレポートしたいと思います。
**情報は2009年9月前半のもの。1ルピー=1.9円で計算。
==インド・ラダック夢の跡 シリーズ一覧==
①真夏のダライラマ対策 (ティーチング)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10446819/
②マルカ谷 D.I.Y.トレッキング (執筆予定)
③ラダック・フェスティバル 非公式ガイド (チャム・ダンス) <==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10437919/
④その素晴らしき日々 (滞在情報、ティクセ・ゴンパ、バイクでゴンパ巡り)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10641487/
==カシミール観光白書 シリーズ一覧==
① スリナガル ハウスボート大全
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10438056/
② モスリムという生き方 (モスク、ラマダン、イスラム)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10452111/
③ スリナガル グリーン・グリーン (グルマルグ、カシミール鉄道)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10545380/
2012/02/01 ラダック夢の跡シリーズに統合。大幅加筆。
PR
-
[目次]
ラダック・フェスティバル
パレード
開会式
チャム・ダンス
ポロ
アーチェリー
ロードショー
コンサート、演劇
王宮セレモニー
まとめ
[ラダック・フェスティバル]
ラダック文化を紹介するラダック・フェスティバル(以下ラダフェス)は、毎年9/1 - 9/15の15日間に渡って行われます。イベントのスケジュールは、ツーリストオフィスで配ったり、街に張り出されたりしますが、ネット上には見当たりません。いずれにせよ、詳細な公式ガイドは存在しないようです。そこで、私が政府観光局に代わってラダフェスを紹介することにしました。おせっかいな!
写真: 2009年度スケジュール。クリックで拡大。 -
[パレード]
それでは一つずつイベントを見ていきましょう。初日の9/1、開会式とパレードが行われます。ますパレードですが、伝統衣装を着たグループがレーのメインストリートを練り歩き、大変見応えがあります。参加人数が多く、衣装もバラエティに富んでいます。各グループは近隣の村や特定の団体などを代表して参加しているようです。 -
立ち止まって踊りを披露しながら進むので、写真やビデオも楽勝。このパレードは11時の開会式に間に合うように出発するため、メインバザールを通過するのは、だいたい10時半ごろになります。
-
メインバザールを直角に曲がり、南に向かいます。
-
フレンドリーゲート(写真右)の手前で、ポログラウンドに続く道に入ります。
-
開会式が行われるポログラウンドに到着です。先に到着したパレード参加者は、とりあえず奥のスタジアム席のほうに移動して待機します。しかしながら、伝統衣装を着た人達が一堂に集まる姿は圧巻です(写真)。もっと沢山写真を取りたいところですが、ここで油を売っている時間はありません。なぜなら開会式の出し物は逆側、VIP席の手前で行われるからです。そちらの席取りに急ぎます。
写真: コブラのような装飾品ペラクを被った女性。 -
[開会式]
11時過ぎに開会式が始まりました。最初は関係者の退屈なスピーチが続きますが、ここは我慢。その後、パレード参加者による歌と踊りが、VIP席前のスペースで披露されます(写真)。観客はそのスペースを囲んで、地べたに座って見学。一番良い席は、踊りが正面から見られるVIP席の真下の場所でしょうか。観光客向けのイベントということもあり、観客にはランチボックスが配られます。
写真: ラダックダンスはゆっくりとした踊り -
午後一時、パレードの中から選抜された7,8組の踊りがすべて終わったところで開会式が終了。最後のグループは、観客を呼び込んでの踊りでした。二時間半の充実のイベントでした。
このパレード+開会式はラダフェス最大のイベント。これだけ見たら、他は見なくていいという意見もあります。それはある程度正しいのですが、せっかくなので他のイベントも見ていきましょう。 -
[チャム・ダンス]
続いてチャム・ダンスです。仏教の話を基したストーリーを、ゴンパ所属の僧侶達が演じます。これは、メインバザールそばにある僧院 - チョウカン・ゴンパの中庭で行われます。期間中5回、ほぼ一日置きにあるので、ぜひ見にいきましょう。普段は各ゴンパで年一回程度行われるチャムが、手軽に見られるわけですから。 -
私が行った時は、朝10時にスタート。この会場は決して広くないので、少し早めに行って、いい席を確保しましょう。西側に階段状の観客席があり、その真ん中あたりがベストポジションです。チャムは全部で3,4種類ほど演じられます。見た目はスローなダンス。仮面をつけたものが有名ですが、そうでないものもあります(写真)。ダンス中の手拍子、拍手は厳禁。客席から厳かにダンスを見守ります。
-
その一方、チャムの演目の間には、道化師役のアツァラが出てきて会場を和ませまてくれます(写真)。最前列に座っていると、足元すくわれたりといろいろちょっかい出されるので覚悟しておきましょう。
-
[ポロ]
お次はポロマッチ。この地方では、ポロは人気の観戦スポーツでもあります。場所は旧市街近くのポログラウンド。期間中6回、ほぼ一日おきに開催されます。どうも、地元チームの勝ち抜き戦をやっているような感じです。地元の人が多く観戦に来るので、大変盛り上がります。ラダック語の実況あり。
写真: 後ろの山はストック・カングリ -
私が見に行った時は、午後4時からのスタート。フィールドの正面に小さめのスタジアム、さらにフィールドの両サイドに階段状の客席があるので、そこから観戦できます。すぐ近くで球の取り合いが演じられることも多く、見えていて迫力があります。試合は前半、後半20分ずつで、だいたい1時間で終わります。
写真: 馬は速くて強いザンスカール・ポニー -
私のお勧めの観戦場所は、南側のゴール裏での立ち見です。ゴール目がけてボールと馬が突っ込んでくることもあるので、スリル満点。最悪の場合、自分も逃げます。また、レー王宮を背景にして見るポロの試合は、大変絵になります(写真)。
-
[アーチェリー]
スポーツとしてはもう一つ、アーチェリーがあります。冬には大きな大会も開かれる人気スポーツですが、ラダフェスのものは余興のノリです。期間中、午前10時より、近郊の村で計4回行われます。レーからすこし離れているため、観客は少なめ。だからという訳ではありませんが、頼めば矢を打たせてもらえます。 -
[ロードショー]
6日の夜7時にロードショーという呼び名のパレード(写真)が行われました。メインバザールの端から端まで、踊りながら進みます。初日を見逃した人は、これを見れば一応、代わりになります。 -
全部で4,5チームが参加。45分ほどのバレードでした。初日のパレードと比べれば、規模が小さいのは否めません。しかし、夜に行われるため、また違った盛り上がりがあります。
写真: ゴンダ(シルクハットのような帽子)を被った男性と女性。 -
[コンサート、演劇]
レーから車で10分、チョグラムサルの少し先に、シンドゥー・ガートというインダス川沿いの広場があります。ここの屋外ステージで、夜七時半から歌と踊りのショーが行われます。ほぼ一日おきに計5回開催。内容はパレードや開会式で見たものに似ています。
レーから少し離れているため、観光客は少なめ。逆にチョグラムサルの集落から徒歩で来ていた地元民がけっこういました。 -
同じ会場で、一日だけ(9/9)ラダックの地元劇団による演劇(写真)が行われます。この時の演目は、ラダック版のシンデレラ。王様は靴ではなく指輪を使ってシンデレラを探すようアレンジされていした。俳優はラダック語を話すため、細かいところまではわかりませんでした。
-
[王宮セレモニー]
ラダフェスの隠れメインイベントがカトック・チャンモ(9/10)。かつて王宮で行われていたセレモニーを再現したものです。これはレー王宮の中庭で行われ、原則、招待客しか入れません。
写真: 会場の中庭。テーブルと絨毯がある場所が観客席。まだ準備中。 -
早めに行って中を見学していると、二階の部屋で軽い歓迎ショーのようなものが行われていました(写真)。私も席に座ってバター茶をいただきます。
-
早めに中庭に下り、場所を確保して待つことにします。開始時間が近づくにつれ、いつの間にか会場は見物客でいっぱいになっていました。本当にすごい人で、中庭は立錐の余地もありません。溢れた人たちは、王宮の屋上まで回っています(写真)。
-
どう見ても定員オーバー。どうも、入り口の門番(写真)が招待状のない客も入れてしまったようです。招待状の入手方法ですが、私はその辺抜かりないので、レーの観光局まで行って所長から招待状をもらいました。他の欧米人団体客などはガイドから渡された人が多いようです。
-
午後8時、王が派手に入場して式典開始です。王様は二階の部屋に陣取り、窓からセレモニーを見守ります(写真)。
-
中庭の中心で燃える炎を囲んで、踊りなど各種出し物が披露されます。全体的に娯楽性が強く、宴会を兼ねた儀式といった感じです。基本的に、王様に向かってのセレモニーなので、観客からは見にくい演目もあります。
-
セレモニー中、中庭に陣取った客には、地酒のチャンやお菓子が振舞われます。客席を回る家来役の男性に合図すれば、好きだなけコップに注いでくれます。味は果実酒のような味で、常温でいただきます。
このカトック・チャンモは擬似宴会のようなイベントですが、私も伝統セレモニーの「招待客」役を演じていると言えなくもありません。最後のほうになると、観客席はチャンの飲み会のような雰囲気になり、知らない者同士、和気あいあいと盛りあがっていました。
写真: 門番としてはいまいちでも、酒係としては優秀な家来。 -
ところで、観光客の大半は気づいていませんが、王様席に座っている人は王様ではありません。「王様役」の人です。本物の王族の末裔は、向かって右側の建物にあるVIPルーム(矢印右)から見物しています。
-
どうして気づいたかって? なぜならこの王様役の男性(写真)は、昨日のシンデレラでも王様役を演じていたからです。つまり、彼は劇団員なのです。
それを裏付けるように、進行役の女性は「王の許可の元、○○○のパフォーマンスを執り行います」と微妙な言い回しで次の演目を紹介しています。 -
なんだかんだで1時間半ほど出し物が続いた後、最後に王様が中庭に下りてきました。何が始まるのか見ていると、王様は弓矢に火をつけ、それを豪快に天に向って撃ち放すのでした。これで、今日のセレモニーはすべて終了です。あー面白かった。
-
[まとめ]
これでレーから行ける大半のラダフェス・イベントをカバーしたことになります。残念ながら最終日の閉会式には参加できませんでした。ラダフェスは9月に観光客を引き止めるために、州の観光局が考え出した商業的なイベント。商業的ながらも長く続いているところを見ると、結構支持されているのかもしれません。お金もかからないしね。
というわけで、もし9月前半にレーにいるようなことがあれば、是非ラダフェスを覗いてみてください。特にパレード・開会式がおすすめです。以上、ラダック・フェスティバル非公式ガイドでした。 -
[リンク集]
==インド旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?view_mode=&dmos=os&level1=1&level2=609&level3=&sort=when
==海外旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?dmos=os&sort=when&view_mode=list
==国内旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/?dmos=dm&sort=when&view_mode=list
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
31