2008/08/23 - 2008/08/23
962位(同エリア3743件中)
みにくまさん
京都世界遺産めぐり? 「本願寺(西本願寺)」
1994年に古都京都の文化財として世界遺産に登録された。
京都世界遺産巡りも4回目(8施設目)になりました。
今回は駅からすぐ近くの「本願寺(西本願寺)」に来ました。
私たちは事前調査を殆どしていないので、寺の正面に張られた「平成大修復」という看板を見てビックリ。御影堂や御影堂門などが修理のため見られなくなっていました。この約10年がかりの大修復は、08年末に終了するとのことでした。
世界最大級と言われる木造建築物、御影堂(修復工事中)・阿弥陀堂の両堂、国宝に指定されている唐門が見られました。
豊臣秀吉の聚楽第の遺構とも言われる飛雲閣(国宝)は、金閣・銀閣と並び京の三閣と言われています。
その他にも国宝・重要文化財に指定されている建築物は数多いですが、その殆どが限定公開となっているようです。
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本願寺(西本願寺)
本願寺は、すべてのものが阿弥陀如来の本願によって救われる念仏の教えを説く、宗祖「親鸞聖人」によって開かれた浄土真宗本願寺派の本山で、通称「西本願寺」と言われています。
当初は京都東山の大谷に創建されました。その後山科、大阪など各地に寺地を移しましたが、1591年豊臣秀吉によりこの地の寄進を受け、現在に至っています。 -
本願寺御影堂平成大修復
平成10年から始まった御影堂平成大修復が、今年の12月に完了となる予定です。
ろくに調査もしないで来てしまった私たちですが、もしこれを知っていたら、年末まで待って来たかもしれません。 -
御影堂門も修復工事中
尚、雲の色を見ていただければ分かりますが、雨が降ったり止んだりしています。
この後、もう少し本格的に雨が降ってくる予報だったので、なるべく早めに見学をしたいと思います。
傘を差しながらの写真撮影は初めてですが、かなりきついことが分かりました。
小雨とはいえ、カメラを濡らすのはとても怖いので、どうしても庇いながらの撮影となり大変です。 -
阿弥陀堂門
こちらも一部修復工事のカバーがかかっています。
御影堂門に比べて少し小さめですが、こちらの方が装飾が綺麗だそうです。 -
阿弥陀堂門 門扉
重厚な門扉には花?の模様が彫刻されていました。 -
阿弥陀堂門扉
龍の彫刻1 -
阿弥陀堂門扉
龍の彫刻2 -
阿弥陀堂 本堂 重要文化財
1760年再建。東西42メートル、南北45メートル、高さ25メートル。
とても大きな建物、少し遠くから見てもすごい迫力があります。 -
御影堂 重要文化財
1636年再建、東西48メートル、南北62メートル、高さ29メートル。
阿弥陀堂よりも一回り大きく、世界最大級と言われる木造建築物です。
この両堂の圧倒的な勇士を見られる日も近いですね。
御影堂の修復はほぼ完了しているようです。
御影堂と阿弥陀堂の間の通路はまだ修復中でカバーがされています。
こちらからは御影堂へ近づけないようになっていました。 -
京都市指定 保存樹 イチョウ
円形の樹形をしたとても大きなイチョウです。
境内にはイチョウが多く植栽され、古くから火災時の類焼を防止する防火樹の役割を果たしてきました。
かなり離れた位置からでないと全体が撮影できないくらい大きいです。 -
阿弥陀堂
阿弥陀堂は中に入ることができます。 -
阿弥陀堂外陣
中央に阿弥陀如来の木像が、両脇にインド・中国・日本の七高僧の彫像が安置されているそうです。
天井には巨大な釣灯篭がありました。今までに見た中で最大級です。 -
釣灯篭
阿弥陀堂の中に数個配置されていましたが、その中で中央の一つだけに光が灯っていました。
繊細な模様と装飾が美しいです。 -
阿弥陀堂外陣
建物の中、入ってすぐのぶぶんを「外陣」と呼ぶようです。
もう一段奥に「内陣」があるみたいです。 -
阿弥陀堂外陣
柵の奥の祭壇(という呼び方でいいのかな?)がありました。
荘厳な雰囲気で、写真を撮るのもはばかられるのですが、特に撮影が禁止されているわけではなかったので、記念に・・。 -
御影堂への通路
現在修復工事中です。
渡り廊下のような感じになっているのでしょうか。 -
廊下にて
雨がきつくなってきました。
降ったりやんだりの繰り返しなので、もう少し小雨になるまで待っていようと、雨宿り中です。 -
雨
屋根の大きさを物語るかのように大量の雨水が集まってきていました。
これだけの建物の大きさになると、雨壺(こんな名前でいいのか?)もこんなに大きいのが必要なんですね〜。 -
「古都京都の文化財」
世界遺産のゴールドプレート
阿弥陀堂の向って右のあたりにありました。
これを発見しないと、世界遺産を回った気になりません(^_^;) -
参拝会館
たくさんの参拝される方がいらっしゃいました。 -
飛雲閣 40分の1ミニチュア
参拝会館の中にありました。
ここは金閣、銀閣と並び、京の三閣の一つと言われています。
期間限定の一般公開と、予約制の毎日公開という2つの話があり、どちらが正しいのか分かりません。
一般公開の時には、一日に数千人の見学者が訪れるという情報もあり、順番を待つ時間だけで凄そうです。
いずれにしても、この中は写真撮影が禁止されているので、とりあえずこのミニチュアで我慢です。 -
経蔵
経蔵は一切経を納めた建物で、内部には書棚をもった八角形の堂があるそうです。この堂が回転する構造になっていることから、一転輪蔵と呼ばれています。 -
外堀
雨が小降りになってきたことだし、唐門を探しにいったん外に出ました。
堀の中に溝があり、そこには草が生えていました。
堀の周りの植木もなんだか美しいです。 -
外堀
反対側も
ここから外周沿いにぐるっと回って行けば唐門が見られるはずです。 -
外壁
左手は隣のお寺の外壁です。
右手が西本願寺の外壁で、この先に唐門があります。 -
唐門 国宝
桃山時代の豪華な装飾彫刻を充満した、入母屋造り、檜皮葺き(ひわだぶき)・唐破風(からはふ)の四脚門(しきゃくもん)で、伏見城の遺構。彫刻の見事さに日の暮れるのを忘れることから”日暮らし門”とも呼ばれています。 -
唐門
素晴らしい彫刻の数々。 -
扉
唐獅子の彫刻です。 -
上の方も
左が獅子、右が麒麟の彫刻でしょうか。
唐門というだけあって、中国の伝説の動物の他に、伝説の故事などの彫刻がされていました。 -
大玄関門
唐門から少し西に進んだところにある大玄関門は1847年に新築されました。左右に門番屋を持つ重厚な門で、江戸幕府では10万石以上の大名家の格式に準じたものと言われています。
さらに進むと、台所門があり、守衛の方の待機所になっていました。この門は本願寺中央幼稚園の入り口になっています。
守衛さんにこの中の拝観が可能か尋ねたところ、書院などの建物の中や飛雲閣の見学はできないが、それ以外は大丈夫とのことでしたので、中の方に進んでみました。 -
大玄関
1760年前後に創建。
本瓦葺き入母屋造りに唐破風を設けた施設で、公式の行事に際して来客を迎える時に使用されます。 -
書院(屋根だけ)
書院の中は今回は入れなかったので、外から眺めただけです。
本願寺書院には豪壮華麗な桃山文化を彷彿とさせる歴史的建築物が数多くあります。
◎国宝
対面所:別名「鴻の間」上段と下段になっており、下段は162畳の広大な座敷。
白書院:小広間と呼ばれ、門主の対面の儀式や賓客の接待に使われた。
黒書院:内向きの対面や接待、門主の寺務を行う場。
伝廊
北能舞台:現存する最古の能舞台。 -
扉
透かし彫りの扉からチラッと見えるのは、対面所の建物だと思います。 -
屋根
-
国宝 唐門
境内の内側に看板がありました。 -
唐門
先ほどとは反対側、境内側から見たところです。 -
松の木
台所門から飛雲閣に向かう道中には、このような松の木がたくさんありました。
斜めに生えていました。 -
松の木?
こっちにも。 -
玄関
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屋根
カラス?がいました。 -
御影堂
正面からは近づくことができなかった御影堂は、なぜか裏からは普通に目の前まで行くことができました。
修復工事中の場所には立ち入り禁止の柵が設けられていますが、よく見たら横に拝観進路?と書かれた道があり、ここまで抜けてきました。 -
御影堂
もう修復はほぼ完了しているようです。
内部はまだ作業をしているのでしょうか、入口のところにいくつかの靴がおいてありました。 -
天然記念物 大銀杏
御影堂の前にありました。
とてつもなく大きな木で、根っ子が上に伸びているように見えることから「逆さ銀杏」とも呼ばれています。
1788年の京都大火災の時は、御影堂に水を吹きかけて類焼を免れたという伝説があるそうです。 -
【国宝・重要文化財について】
京都の寺院巡りをしていると、重要文化財や国宝と言われる建築物がたくさんあることが分かります。
国宝の位置づけについてまず見てみましょう。
◎文化財保護法第27条第2項
「国宝とは日本の文化財保護法によって国が指定した有形文化財(重要文化財)のうち、世界文化の見地から価値の高いものでたぐいない国民の宝たるものであるとして国(文部科学大臣)が指定したものである。」
国宝といってもその種類は様々で、建造物・絵画・彫刻・工芸品・書跡・典籍・古文書・考古資料・歴史資料など多岐にわたっていますが、そのうち建造物だけで214件(262棟)指定されているそうです。
国宝の本来の持ち主は、寺院であったり公的機関だったり、また個人所有のものもあるかと思います。
国宝に指定されたもの、その所有者には、”国民の宝”を保護する義務が発生します。そうすると当然そのために管理する費用が発生するわけですが、ここに国民の税金が使われているわけです。
平成17年度の文化庁予算のうち、文化財保護の充実に関する予算は約580億円だということです。
この他、地方自治体の予算もあり、その額は分かりませんが、また、その金額が多いのか少ないのかの判断もできませんが、いずれにしても我々の税金が使われているということです。
何が言いたいかというと、私たち国民には国宝を閲覧する権利があるのではないかということ。
確かに上記のような理由から、寺院などでは期間限定で特別公開という形で、条件付きながら我々が閲覧できるようになっていますが、中には非常に閲覧が困難な場合もあります。
文化財保護という意味から、あまり人を近付けたくないというのは分かりますが、もう少し公開条件を緩和してもいいのではないかと思う施設が多々あるわけです。
西本願寺には、京の三閣と言われる「飛雲閣」という素晴らしい国宝があるにもかかわらず、公開条件の厳しさのために、金閣・銀閣に比べ、知名度が圧倒的に低いのが現状ではないでしょうか。
また、拝観方法を公式HPで調べようと思い、かなり探しましたが、そのヒントすら無いあたり、”見せたくない”という姿勢がありありと伝わってきて、とても嫌な気分になります。
建物の内部を自由に歩き回りたいという難しい事をいうのではなく、外からでいいので見てみたい、というのが私が思ったこと。金閣・銀閣にしても、手で触れることができるような距離に建物があるわけではなく、ある程度の距離が確保されていたように。
また、閲覧に対し特別拝観料を徴収してもいいと思います。
寺院の宝であると同時に国民の宝でもある、ということをもう少し尊重してもらい、閲覧方法の緩和をするという流れになってくれないかと期待します。 -
【写真撮影の禁止について】
写真撮影が、重要文化財に対して物理的な悪影響を与えるということがあるのでしょうか。
例えば絵画などについては、フラッシュ撮影による影響がある、ということを聞いたことがありますが、私が思うにその影響は本当に軽微なもので、あくまで念のためにというようなことではないでしょうか。
フラッシュ撮影をされたら困る、だけど撮影を許可すれば、誤操作によるフラッシュ撮影を止めることはできない、ならば撮影そのものを禁止してしまおう。
という流れなのかもしれません。
京都の世界遺産をまわっていて、重要文化財に関しては写真撮影は比較的寛容です。しかし、国宝の建築物に撮影禁止されているものが多いのには、正直辟易します。
撮影した時に物理的な損傷が考えられない以上、何のために禁止しているのか、寺院に問い合わせをしたわけではないので、理由は分かりませんが、私が納得できそうな回答が得られるとは到底思えません。
文化的価値の保護?
金閣や銀閣(今は修復中ですが)が写真撮影できることによって、文化的価値が低下したでしょうか。
誰でも写真撮影ができる、そして自分のブログ等でその写真を自由に公開できる。
金閣に行きたいと思っていた人が、ネット上で金閣の写真を見て、満足して訪問を取りやめるでしょうか。自分も自分の目で見てみたいと思う方が大多数ではないでしょうか。
金閣のことを知らなかった人が、ネット上で金閣を知り、自分も見てみたいと思ったりすることもあるでしょう。
つまり、撮影を認可していることにより、文化的価値は間違いなく上がっていると思うのです。
もう少し考えてみてください。
我々、国民の宝である国宝の撮影が出来ないということは、実際にその場に足を運んだ人でないと見ることができないわけです。
では、体が不自由など、物理的に行くことができない人には写真や映像ですら見る権利がないのでしょうか。
ネット上である程度は紹介されています、でも誰もがPCを持っているわけではないし、誰もがネットを利用できるわけではないのです。
世界中を見ると超有名な美術館でも、撮影が許可されている施設が多くあります。
今は大多数の人が撮影する機材を携帯している時代です。そんな時代に合わせ、世界的な流れは写真撮影に関し、容認の方向に流れているのではないでしょうか。
日本の美術館は、ほとんどの場合、撮影禁止です。
寺院の所蔵する書物などの国宝も、今までに撮影ができたことが無いくらい一貫して撮影禁止です。
世界的な流れに反するこの日本の隠ぺい体質は、どこかで流れを断ち切り、徐々にでもいいので容認の方向に持っていくべきだと私は思います。
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この旅行記へのコメント (5)
-
- 光の旅さん 2009/04/21 23:25:18
- みにくまさんへ
- こんばんは
西本願寺のことが書いてあったので・・・・
実は僕は本願寺派の僧侶です、知っていることを少しだけ
西本願寺には確かに一般公開していない国宝や建造物がありますね。
でも本願寺派の皆さんには普通にいつでも公開しているのですよ。
西本願寺はご門徒(浄土真宗本願寺派の檀家さん)と寺院の寄進によってのみ成り立っているお寺です、ですので拝観料という概念がないのです。
あと拝観料をお受けしない点で、管理上の問題で一般公開としていないのだと思います(これは確認していないので私見です)。
白書院や鴻の間や飛雲閣などは事前に予約しておけば、自由に拝観できます。但し、本願寺派のお寺の方が同行することが必要かも知れません。
もしくは紹介があれば、担当者が案内するときに一緒に周れるのでは?
写真にもあった参拝会館が窓口になっています、西本願寺に電話して参拝志納部に回してもらえば、詳しく聞く事ができると思います。
もし西本願寺に行かれる機会がおありでしたら、是非拝観して行ってください。何か問合せがあればいつでもどうぞ。
- みにくまさん からの返信 2009/04/22 00:08:53
- RE: みにくまさんへ
光の旅さん、こんばんは〜。
メッセージをいただき、ありがとうございます<(_ _)>
西本願寺の白書院・鴻の間・飛雲閣といった国宝は、事前予約という形で一般公開しているみたいですね。
また、飛雲閣の期間限定一般公開というのもたまに見かけます。その場合も、拝観料は必要無いのでしょうか。
私としては、拝観料は徴収してもいいと思いますけどね〜。
京の三閣の一つと呼ばれている飛雲閣、他の2閣に比べて余りにも知名度が低いのは、公開条件が厳しすぎるのが原因だと思うんですよね〜。
もう少し緩和してもいいと思うし、写真撮影も特に問題無さそうな気がします。
では〜今後ともよろしくお願いいたします。
-
- たらよろさん 2008/09/03 13:27:43
- 西本願寺
- こんにちは〜みにくまさま。
私は西本願寺にまだ行った事ないんです。
すぐ近くなんでその内に・・・と思っているうちに
まだ行けてません。。。(泣)
そういえば、長いこと修復工事してますね〜〜
今年の終わりには完了するんですね。
ずっとビニールシートかぶっているところが
いろいろあったんで改修中だなって思ってたのですが終わった頃に私も行きたいな。
門の龍はかなり素晴らしいですね。
そして灯篭の模様も装飾もとっても立派!
さすが古都京都の世界遺産建築ですね。
これからもいろいろご紹介くださいね。
たらよろ
- みにくまさん からの返信 2008/09/03 15:41:01
- RE: 西本願寺
たらよろさん、こんにちは〜。
なかなか近くにあると、行けない(行かない?)ものですよね〜(^_^;)
実際、京都に住んでいたら、毎日観光できていいな〜なんて思うこともありますが、そうなったらおそらく観光しないような気がします・・。
西本願寺は、年末に修復工事が完了しますね〜。同じ時期に、飛雲閣の特別公開も重なれば、最高だと思います。
京都の建築物や遺産には、毎回驚くことばかりで、目の保養をさせていただいています。
今週末にも京都に行きますが、今回はちょっと奮発して「俵屋旅館」さんに1泊できることになりました。
今後ともよろしくお願いいたします〜。
- たらよろさん からの返信 2008/09/03 21:37:32
- RE: 西本願寺
- わぉ〜〜〜〜
俵屋旅館さんですかっ!
いいなぁ。。。
旅行記楽しみにしていますね。
たらよろ
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