2005/10/26 - 2005/10/26
900位(同エリア1642件中)
春風さん
西安(Xi'an しーあん)。二千年の都。自分は辺境の地、東京(dong jing とんじん)から来た田舎者だという気がしてしまう。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス
- 航空会社
- 中国南方航空
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敦煌発、西安行、中国南方航空CZ6895便。中国の交通機関は常に混雑していると聞いていたが、この時期の敦煌空港は例外のようだった。今日の出発便は3便、空席が目立つ。おかげで手続きもスムーズだった。
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空港からシャトルバスで市街地へ。バス案内所もすぐに見つかったし、こちらが中国語を理解できないとわかるとすぐ英語に切り替えて話してくれた。さすが世界有数の観光都市、旅行者にもわかりやすい。
まず街へ出た。西安の街の中心にある鐘楼(zhong lou ちゃんるぅ)。いまでも時おり鐘の音が響く。地下入口から入り20元払って登ってみた。 -
初めて見る西安の街。大都会だ。建物ひとつひとつが大きい。交通量が多い。バスは広告付きで色とりどり。渋滞している。道はまっすぐで遠くまで良く見える。
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歩いて清真大寺へ行った。イスラム教のモスク。ちょうど夕飯時で、ムスリムたちが忙しく立ち働いていた。彼らは外国人観光客をどう思っているのだろう。スペイン語を話す団体が賑やかにやって来て去って行った。イスラム教では偶像を用いない。だから異教徒がここで見るべきものは多くはない。
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静かになった夕暮れの境内にひとりたたずんでいると、ここは「祈りの場所だ」という想いが感じられた。私はイスラムのことはわからないが、ここは異国の地で自分の信じる神に祈りを捧げた人たちの想いがこめられた場所なのだ。何世紀も前からずっと。
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清真大寺へ通じる参道にはイスラムの人々の商店が立ち並ぶ。北院門街と化覚巷。食品、日用品から土産物、ガラクタまがいの骨董品などたくさん売っている。見ていて楽しい。
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買い物は難しい。日本にいると物の価格は絶対的なものだと思ってしまう。原価・手間賃・運送費、それに儲けを足して、売り手が値段を決める。
こちらでは違う。買い手が品物の価値を判断して買いたい価格を決める。売り手は買い手を見て、いくらで買ってくれそうか考え交渉する。交渉が成立したら、それがそのものの値段だ。金持ちの外国人には高く売りつけられて当然だし、自分にとって価値があると思ったら買えばいいのだ。
写真は書院門古文化街の筆や硯を扱う店。天井から筆が所狭しと吊り下げられている。 -
物の価値を判断できないと、良いものを安く買うことはできない。ラベルと定価がないと価値がわからないなんて、いままでの私は物そのものを見てなかったんだなあ。
安物をいろいろ買ってみよう。自分で価値が判断できそうなものを。どんなものを売っていて、いくらで買えるのか。どのくらい値切れるものなのか。片言の中国語で話すのと英語で話すのでは、やはり値段が違うのか。良いものを買おうなんて思わない、失敗したっていい、そう思ったら買い物が楽しくなってきた。
写真はお茶屋さん。塊になったお茶を売っている。 -
碑林博物館へ続く道。書院門古文化街。筆硯や骨董品などのお店が並ぶ。店の造りは昔の建物の雰囲気をそのまま残してある。
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書院門古文化街の道端で。鳥籠を軒先に吊るしたり道端に置いたりして鳴き声を競わせている。
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道端に紙の棋板を広げ中国将棋を始める男性、蹴鞠のように羽根を足で蹴る遊びに興じる子供。のんびり見て歩くだけでも楽しい。
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西安での宿は西安鐘楼飯店。このホテルを選んだのは、どこかで迷子になってもここなら確実に帰って来られると思ったから。
鐘楼のある交差点。西安の街の中央を東西・南北に走る大通りが交差するところ。東京で言えば銀座4丁目交差点の角に建っているようなロケーション。都会の中心地ならホテルも小さく部屋も狭いかなと思っていた私は中国を甘く見ていたようだ‥‥
写真は鐘楼から見たホテル。 -
ホテルに泊まっている人たちは、フランス語を話す若い女性グループやロシア語を話す老夫婦など、国際色豊かだ。日本人の宿泊客をひとりも見なかったが、5ツ星か日系のホテルにいるのだろうか。
部屋はきれいで、洗面所のインテリアが素敵。洗面台はガラス製。
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この旅行記へのコメント (4)
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- nao0880さん 2009/01/26 01:10:33
- 鐘楼飯店
- 春風さん、こんにちは。
2008年7月に西安を訪れました。
出張で西安に行くなんて思ってもいませんでした。
そしてホテルは鐘楼飯店でした。
窓から鐘楼が正面に見えて、夜のライトアップも美しかったです。
部屋も広かったですね。朝食も品数がおおくてよかったみたいです。
もっとも、1日だけで、翌日には外の食堂で餅を食べていました。
朝食に70元も使うのがもったいなく感じてしまいました。
大雁塔と小雁塔も訪れました。
どちらも登ることはできませんでした。
回民街も夜に少しだけ散策しました。
餃子で有名な徳発長で餃子宴も楽しませてもらいました。
西安もまた訪れてみたい都市です。
兵馬俑に行く時間がなかったのは残念でした。
ではまた。
- 春風さん からの返信 2009/01/26 20:46:11
- RE: 鐘楼飯店
- nao0880さん、こんにちは。
書き込みありがとうございます。
2008年7月と言えば、オリンピック直前!
中国、少しは綺麗になってましたか。。。?
鐘楼飯店は、予想よりずっと大きくて立派で、
泊まった部屋も広くて、
ひとりで持て余し気味でした(笑)
nao0880さんは限られた日程の中でも
西安を楽しまれたようですね。
見るべきところがたくさんあって、
私も西安はぜひまた訪れてみたいと思っています。
ではまた!
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- 背包族さん 2005/12/01 00:33:34
- 同感!
- 春風さん、ご訪問ありがとうございます。
砂漠の景色とても新鮮です。
機会があれば、シルクロード方面にも行ってみたいと思っています。
中国での買い物の件、同感です。
定価のない中国での買い物は醍醐味でもあり苦痛でもあります。
わたしは、駆け引きが面倒で、また苦手でもあるので、自分ひとりで買い物するときは、定価の店で買い物することが多いです。
〉物の価値を判断できないと、良いものを安く買うことはできない。ラベルと定価がないと価値がわからないなんて、いままでの私は物そのものを見てなかったんだなあ。
まさにそうですね。
変な話ですが、桂林で女性用の下着の購入すると、洗濯するとすぐワイヤーが出てきたり、いつも失敗してるので、今回は少し高くてもいいものを買おうと、ワイヤー部分の布がしっかりしてるか手で触ってチェックしてみたんですが、いまいち質の良し悪しが見分けられませんでした。
やはり、値段で判断するしかないのかと思いますが、定価がないので微妙です。
デパートにはワコール製品も売っていて、質は確かですが、平均月給1000元の桂林で、350元ととても手のでないお値段です。
私も、中国語のはじめの一歩はNHKのラジオ講座からでした。
旅行記の新作、期待しています。
- 春風さん からの返信 2005/12/01 19:37:02
- RE: 同感!
- 背包族さん、こんにちは。
書き込みありがとうございます。
そうそう、「定価がない」って、カルチャーショックでした。
売値を聞いて『高いからいらない』と言うと、
それならって、あっという間に半額に下がってしまったり。
いったいどうなってるの???ということが何度もあって、
結局、買い手が判断するしかないのか、と思ったわけです。
私は短期間の旅行だったので、
質の良いものは日本で買ったほうがいい、と思いましたが、
生活するとなるとそうもいかなくて大変ですね。
背包族さんのたくさんの旅行記、
日本との文化の違いや、旅で出会ったいろんな疑問に
驚いたり感心したりしながら少しずつ読んでいます。
これからもどうぞよろしく。
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