上海・南浦站までの道はディープです

2005/12/12 - 2005/12/12

我が家の近くに貨物駅があるということを最近知りました。
どこで知ったかと言いますと、王華さんという上海をディープに知ってらっしゃる方のホームページの掲示板で知ったのです。
王華さんのページ「大上海糖果號」
http://users.ejnet.ne.jp/~tangguohao/index.html

その貨物駅とは南浦站です。
そして、そこへの道が、すさんでいて寂れている、と言うわけです。
もう、興味を持ちましたね。
早速・・・では、ないですが、暫くして、気分が高まり行ってきました。
歩いて１５分です。
いやぁ、足を踏み入れてはいけないところに入っていってしまった、という感じでした。

文廟や豫園の裏道や、そういった上海のコテコテ下町とは違うんです。
こう言っちゃあ、なんですが、スラムと言っていいような・・・そんな道並みです。
それでも、どっこい・・・皆さん、シッカリと普通に暮らしてるのです。
たとえば王華さんが観察したように・・・
「淮海路をそのまま歩いててもおかしくないようなねーちゃんが携帯いじってたり、という風景も見かけましたしね。」
・・・・正に、そうなんです。
地方から出て来て住み着いてる人も居ますが、
もしかしますと大学に通ってる人も居たりするのかも、と思われたりするところもあるのです。

この道から西北西に３ｋｍ行けば上海の渋谷と言われる徐家匯です、
北へ３ｋｍ行けば上海の銀座と言われる淮海中路です。
そんなところに、こういう道があるってのが、上海らしいと言えるのかも・・・・。
いや、どこの都市でも、都市ってのは、そういうものなのかもしれません。

エリア 上海(中国)

この道は私が住む小区の西側を南北に走る道です。
この道の右側（西側）が徐匯区で、左側（東側）が盧湾区です。
今は瑞金南路と言いますが、私が住み始めた頃(９８年）は日暉東路と言っていました。
「瑞金」の名に変えたのは、この道の北への延長上にある道が、瑞金二路・瑞金一路ということで、そのブランドイメージを引き継ぎたかったからなのでしょう。
今でこそ、ご覧のように高層マンションが並ぶスッキリした住宅地になってますが、２０年前は、このあたりは、上海で一番臭いところ、などと言われていたそうです。当時は、このあたりには、泡を吹く水路が淀んでいたと、聞いています。

最近出来ましたトヨタの販売店です。
このあたりの道には、９８年当時には水路と言うか、動かないどぶ川がありました。

９９年に出来ました上海公安博物館です。
上海公安博物館に関しましては下記をご覧ください。
http://www.shanghai.or.jp/osaka-city/kanchiwan/39kan.html

瑞金南路の北端まで行き中山南路を渡りました。
この水路の左側の道が、わずかに残っています日暉東路です。
８年前は瑞金南路はすべて日暉東路だったんですが、今はここだけです。
当時は、こういった水路が今の瑞金南路にもありました。

中山南二路を西へ行きます。
出たぁーっ！！って感じですね。
お化けじゃないですが、お化けのような・・・・。
コレでも人が住んでるんでしょう。
モップがあり、肉と洗濯物が干してありますから。

中山南二路を西へ行き振り返って写しました。
右が南側ですが、中山南路の南側は、こういったバラックが多いのです。
左の白いものは・・・・年糕を薄く切って、干してるんでしょう。

中山南二路から南浦站へ行く道に入りました。
その角にある食堂と言うか・・・・・いや、食堂なんでしょう。
この風景の中で、私に中国を感じさせるモノが、３つあります。
まずは、左に立てられていますサトウキビ、次が、手前の緑色のビリヤード台、そしてトリコロール・シートです。

この道が南浦站へ向かう道です。
兆豊路です。「豊」と言う字は、簡体字では、こう書くのです。「豐」と言う字の、ほんの一部を取り出して作った字です。全く、豊かな感じがしません、貧弱です。豊作でなくて凶作ですね。

兆豊路をチョイ行きまして振り返りました。向こうが北です。
ここには踏切があったんでしょう。
信号機があり、そこに「小心　火車」と書かれています。

無料で血圧を測ってくれるようです。
「済安医療器械」製の血圧計の宣伝なんでしょう。

兆豊路を更に行きます。

革靴の修理屋さんです。
修理・皮鞋と書かれています。皮のわらじですね。
「脚臭立消浄」と言うのは、靴の消臭剤なんでしょうか・・？
崩れそうな家ですが崩れないんでしょうね。

家並みが道より低いですね。

こちらも崩れそうな家です。
写真で見る限り味わいがあります。（そう感じるのは・・・私だけかも・・？）
枕も売ってますし、靴の中敷も・・・・・
日よけ兼雨除けを支えてる棒が危なっかしくて・・・いとおかし、です。

兆豊路を更に行きます。
遠くに南浦站のゲートが見えてきました。
左脇から青いトラックが顔を出してますが、そのわき道が下の写真です。

コレがそのわき道の様子です。

紹興酒、ビール、コーラ、ジュース、粉石けんにトイレットペーパー、白酒にカップめん、あと子供向けの駄菓子やシールなども売っています。
色鮮やかで面白いです。

兆豊路から西へ伸びる脇道です。
こんな道にも名前が付いていまして兆豊西路というらしいです。
王華さんに教えていただきました。
この脇道には帰りに、奥まで入ってみました。

車がこの道に入っていきましたが、車両番号は渝A２４７９です。
この車には、帰りに寄ったときにも出会います。

カラッと晴れた日ですので、外で布団を干しています。
外にミシンを置いて仕事をしてる人も居ます。

南浦站のゲートです。
上海鉄路南浦站と言う看板が掲げられています。

ゲートを入ってすぐ左にあります鉄のインゴットの置き場です。
貨物列車で、どこかから運ばれてきたのか、ここからどこかへ運ぶのか・・。

貨物駅のプラットフォームのような・・・。

敷地の東側の塀にある鉄柵の間から撮りました。
向こうに見えるのは盧浦大橋です。
あの下には黄浦江が流れてると言うことです。

敷地側から北を写しました。
ゲートの向こうの道が兆豊路です。

南浦站を出まして、また兆豊路を行きます。

西側へ行く小道です。

こちらは東側へ行く小道です。

先ほどのミシンかけのおばさんです。
外でやってるというのは、
外で仕事のほうが都合が良いからなのか、
あるいは、日のあたる外のほうが家の中より暖かいから、なのか・・・。

貨物駅への道ですから、こういった大型トラックの行き来が多いのです。

お米を売っています。
屋根の上に物干し場を設けています。
右にある木も、両側の家に取り込まれてるようです。

兆豊西路へ入ります。
狭い道に野菜を並べて、道を更に狭くしています。
そこに小型自動車とリヤカーおじさんが鉢合わせです。

狭い道に種々雑多の店が種々雑多のものを並べて商売しています。
この女の子は、いかにも田舎の少女という感じです。

この道を、車が通る、って言うんですから・・・

車が来ました。
南浦站に向かうときに見た車と同じです。
車両番号が「渝A２４７９」ですから。
飛び出した屋根をどけるために、お兄さんが荷台に乗っています。
「渝」とは重慶のことです。

やっと、通り抜け出来そうです。

兆豊西路から、また本線の兆豊路に戻ります。
車は、もう出て行きました。

兆豊路に出ました。
また、どでかい車体の長いトラックが通り過ぎます。

南浦站へ向かうときにも、この店を撮りましたが、帰りにも、また撮ってしまいます。
やはり、何かしら引きつけるものがあるんでしょう、この家には・・・・。
屋根が低いので、屋根の上に靴が干されています。
いや、いや、こんな家でも（・・・なんていう言い方は失礼ですね）エアコンがあるんですね。

兆豊路は、もうすぐ終わります。
レールが走ってない踏み切りも見えます。
中山南路も見えてきました。
その向こうには高層マンション群が・・・・・。

兆豊路を出て、中山南路を渡りました。
中山南路の北側の道並みです。
中山南路を東に向かい帰路につきます。

中山南路から茶陵路に入りました。
このあたりも、つい３・４年前にはバラックのような家が立ち並んでいたんですが、今は綺麗になりました。

茶陵路に路上駐車してましたトヨタ車です。
トヨタ車はこの１年、ドンドン増えてるように思えます。
去年はホンダが多くなってきたなと感じたんですが、今年はトヨタもマツダも見るようになりました。
赤文字の「南」とはどういう意味なんでしょうか・・・
こまちゃんさん、見ていましたら、教えてください。

ということで最後は瑞金南路に出来ましたトヨタの販売店です。
そして、瑞金南路の両脇にそびえ立つ、高層マンション群です。
２０年前、このあたりは、上海で一番臭いところ、と言われていたとか・・・
今では思いも及ばないです。
でも、ホンの７年前には、この道にも淀んだ水路があったんです。

今日の散歩はコレにて終わりです。

この旅行記へのコメント （5）

• テル2000さん 2005/12/21 12:17:02

  凄いところですね

  南浦站の近くまでは、行った事がありますが、中山南路だけで、裏通りまでは行かなかった。今度覗いてみようかな。

  井上＠打浦橋＠上海さん からの返信 2005/12/21 20:35:31

  あと数年で消えていくでしょう

  テルさん、どうも。
  中山南路の南側は、まだ、こういうところが多いです。
  上海万博に向かって、こういうところは、ドンドン無くなるんでしょうね。
  いや、それでイイのです。
  上海政府も、上海人の大部分もそう思ってるはずです。
  でも、イロイロな顔を持った上海を面白がってる私には、チト寂しいかな・・・。
  でも、そんなことは部外者の勝手な思いであって、無視されるのが当然なんです。

• こまちゃんさん 2005/12/21 11:02:39

  何の番号かな・・・

  軍隊の番号かな？
  甲・乙・丙、の番号はかなり頻繁に見かけますが、南（しかも変なレタリング。。）は、余り見かけませんね。
  まぁ、取りも直さず、「軍関係の車」の筈が、完全に「マイカー」状態ですね、コレ。
  この公僕連中の「私用化」が横柄に行われている状況下、モラルが何処まで
  か・・・って見えてきますね。
  （まぁ、軍だけじゃなく「公」全般に。。。）
  
  この風景、この感じ、駐在当時の打補橋みたいです。(~_~；
  あと、宛平南路もこんな感じだった・・・駐在し始めで、当時の上海で、
  こんな感じの所まで来ると、結構緊張しておりました。。。(^_^；

  井上＠打浦橋＠上海さん からの返信 2005/12/21 20:28:56

  公僕は公僕たれ・・

  こまちゃんさん、どうも。
  
  私の呼びかけに答えていただき・・・・ありがとさ〜ん！！
  そうか、軍関係ですか、この赤字の「南」は・・・・・
  全く、もう、ホントに、許せん。
  どうしようもなく私用なんでしょうね。

  こまちゃんさん からの返信 2005/12/21 23:02:41

  RE: 公僕は公僕たれ・・

  >>どうしようもなく私用なんでしょうね。
  >>
  だから、「どうしよう（どう私用）」って言うのカモ。。。。(^ε☆)\バキッ！