2026/05/01 - 2026/05/01
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worldspanさん
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旅の始まりは、やはり勝手知ったる関西国際空港から。
今回のベトナム・ダナンへの旅では、おそらく私の人生において最初で最後になるであろう、ある特別な深夜便を選択した。アシアナ航空OZ117便、仁川国際空港行きだ。
実は航空券を手配する際、関空を深夜2時台に出発する大韓航空(KE)を選び、すべての行程をKEで美しくまとめ上げることも可能だった。しかし、選択肢の中に「アシアナ航空」の文字を見つけた瞬間、私の指は迷わずそちらをタップしていた。乗り継ぎ時間は長くなってしまうが、どうしても譲れない理由があったのだ。
ご存知の通り、大韓航空は「スカイチーム」、アシアナ航空は「スターアライアンス」と、本来は異なるアライアンスに属している。しかし、アシアナ航空は2026年12月をもって大韓航空へと完全に吸収合併されることが決まっており、その歴史あるブランドは間もなくこの世界から姿を消す。
「あの美しい5つ星のブランドが消失してしまう前に、一度はアシアナの翼に乗っておきたい」
そんな旅人の矜持が、私にこの便を選ばせた。幸い、すでに両社の統合プロセスは進んでおり、提携関係にあるため、関空のカウンターでダナンまでの航空券が2枚まとめて発券され、荷物も無事にスルーバゲージで預けることができた。
かつてアエロフロートなどの格安便を追いかけていた若き日から、数々の空を飛んできた。アシアナ航空といえば、韓国の中堅財閥である錦湖(クモ)グループをバックボーンに持ち、一時は航空会社の格付け「スカイトラックス」で最高峰の5つ星(ファイブスター)を獲得していた超実力派だ。当時のサービス水準は、時に大韓航空をも凌ぐとさえ評価されていた。
そんな名門エアラインが、まさか大韓航空に飲み込まれる日が来ようとは、10年前の私には夢にも思わなかった。
確かに、私の地元である広島空港では、着陸時にあわや大惨事となりかけた重大インシデント(2015年の着陸失敗事故)を起こすなど、暗い影を落とした時期もあった。それでも、その高いブランド力とアジアを代表するプレミアムなイメージは、私の記憶に強く刻まれていた。それだけに、今回の搭乗はどこか惜別の情が隠せない。
静まり返った深夜の関空から、いよいよ機内へと乗り込む。
今日の機材は、最新鋭のナローボディ機「エアバスA321neo」だ。
実際に座席に腰を下ろしてみて、正直な感想を抱いた。
「……思いのほか、クッションが薄いな」
近年のコストカットや軽量化のトレンドなのか、最新機材であるはずのシートは決して座り心地が良いものとは言えなかった。さらに、深夜出発かつ仁川までは2時間に満たない超短距離路線の悲しさか、運ばれてきた機内食も「まぁ、深夜便だしね」と苦笑いしてしまうような、少々味気ないものだった。かつての5つ星の面影を探すには、時代の流れはあまりにも残酷かもしれない。
しかし、シートの薄さも、ショボい機内食も、すべては「アシアナ航空をこの肌で体験している」という贅沢な事実の前に心地よいスパイスに変わる。機体は夜の帳を切り裂き、順調に仁川へと向かって高度を上げていく。
消えゆく名門の翼に揺られながら、まずは中継地・韓国へ。さあ、いよいよ20年ぶりのベトナム、憧れのダナンへ向けて、私の特別な旅が始まった!
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ベトナム中部の都市、ダナンから古都フエへと続く鉄道の旅。その幕開けとなるダナン駅は、レトロな雰囲気の中にも旅を愛する人々の期待感が満ち溢れている。そしてフエに向かう車両がホーチミン方面から到着し、レトロポップな外観の統一鉄道の車両。観光列車もダナンからフエまで走っているが、市民の足となっている列車に乗る方が楽しい。
その客車に一歩足を踏み入れれば、そこはベトナムの日常の世界。4人用コンパートメントの寝台に荷物を置き、ベッドに体を預ければ、日本のブルートレインを思い出す。かつて何度も広島と東京をあさかぜ、はやぶさ、みずほ、さくら、富士を利用して往復したものだ。
列車が走り出すと、車窓には、トンネルや緑の山々と海岸線が織りなす絶景が展開し列車はゆっくりと蛇行しながら進む。ダナンとフエ間の営業キロはわずか103キロ、それでも所要時間は3時間を要するのも理解できる。時には寝転がり、時には車窓に釘付けになり、寝台車両ならではの快適さと、刻一刻と変わる美しいベトナムの車窓風景を存分に満喫した、最高に楽しい鉄道旅だった。
【旅程】
4/29 KIX OZ117 0:15 - ICN2:15
ICN KE457 11:40 - DAD14:20
DAD 12番バス 15:12 -Đ?i Di?n 76 Nguy?n Chí Thanh15:33
…Hilton Da Nang
Hilton Da Nang-Grab-H?i s?n M?c quán Đà N?ngで夕食
Moc…Son Tra Night Market…Dragon Bridge…hotelへ
4/30 Hotel-Grab-My Son遺跡へ
My Son遺跡-Grab-Hoi An(旧市街散策)
・Aloha Restaurant Coffee & Blue Barで一杯
・IBERICO - TAPAS y VINO Hoi Anで夕食
Hoi An-Grab-Hotelへ
5/1 Hotel-Grab-Da Nang駅
SE10便9:06-Hue駅12:10
Hue駅-Grab-Hue Palace
・フエの宮殿を見学
・Homeland Coffee and Tea
Homeland -grab -3 February Park
バスの時間までビール
・DMZ Bar & Restaurantでピザとビール
・17時発のHop on Hop off bus 1時間周遊
3 February Park-grab-Nguyen Hoang Bus Station
バスターミナル発19:30 -寝台バス-NHÀ XE HOÀNG MINH (HAPPYCAR Da Nang) 21:30
NHÀ XE HOÀNG MINH (HAPPYCAR)-grab-hotel
5/2 Hotel…ダナン大聖堂…ハン市場…N?i Café…Hotel
Hotel-grab-コン市場
コン市場-grab-マーブルマウンテン
マーブルマウンテン-grab-お土産物屋Hantou
Hantou…Hotel
Hotel…Le Bambino French Restaurant…Hotel
5/3 Hotel - grab-DAD
5/3 DAD KE458 15:55 - ICN22:30
5/4 ICN KE723 9:35 - KIX11:20
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ヒルトン・ダナンの高層階から外を眺めると眼下には穏やかなハン川が広がっている。遠くの山並みの向こうから太陽が昇り始め、雲の切れ間から柔らかな朝焼けの光が。
ハン川 滝・河川・湖
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プール目泳いだあと、ヒルトンダナンで朝食
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ライブキッチンで一杯ずつ丁寧に作ってくれるベトナム朝食の定番。透き通ったスープに、たっぷりのもやしと爽やかなハーブ、そしてアクセントの唐辛子を添えていただく。あっさりしていながらもダシのコクが深い。これは毎日食べたが一番美味しかった
ヒルトン ダナン ホテル
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こちらも外せないローカルメニューのおかゆ。ひき肉やゆで卵、そして驚くほどたっぷりの刻みネギとフライドオニオンをトッピングした。ザクザクとした食感と香ばしさが加わり、お粥の優しい味わいを引き立ててくれる。
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ヒルトン・ダナンの朝食ビュッフェは、ローカルフードから定番の洋食まで非常にバラエティ豊かだ。
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パンコーナーからもいくつかチョイス。綺麗な層を作って焼き上げられた美しいクロワッサンは、外がサクサクで中はしっとり。その他にも、小麦の香りがしっかりと引き立つハード系のパンなど、どれも専門店に引けを取らない仕上がり。
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これから向かうダナン駅の場所地図の通り。空港も駅のすぐ南側に位置しており、車やタクシーであれば約10分~15分前後で移動可能
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ということて、朝からたんまり燃料補給してGrabでダナン駅へ。
ダナン駅の歴史は、ベトナムがフランスの植民地(仏領インドシナ)だった1902年にさかのぼる。1906年、ダナンとフエを結ぶ「ハイヴァン峠」を越える路線が開通した。
険しい山々と断崖絶壁に線路を通す工事は当時としては至難の業であったが、これが完成した。
ダナン駅 駅
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ダナン駅前にある蒸気機関車。フランス製の「141型」と呼ばれ、車輪の軸配置が通称ミカド型(日本のD51などと同じ配置)。
かつてベトナムの鉄道(南北統一鉄道など)の主力として活躍していた、ベトナム鉄道の歴史を物語る機関車だ。 -
駅の入口には売店があり、スナックやアルコールまで購入することができる。
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鮮やかなライトブルーの車は、ベトナム初の国産自動車メーカーである「VinFast(ビンファスト)」が製造している100%電気自動車(EV)。フロントにある「V」をあしらった特徴的なエンブレムとLEDライトが同社のアイコンとなっている。
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ベトナムの鉄道は事前にネットでチケットを購入できるのでとっても便利。スマホに表示したQRコードを改札の機械にかざし、無事にチェックインを済ませ待合室へ。
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日本の駅のようにいつでもホームに降りられるわけではない。列車が到着し、乗車準備が整うまでガラス扉のゲートがしっかりと閉められている。ゲート上には黄色い文字で「QUÝ KHÁCH ĐẾN GA TRƯỚC GIỜ TÀU CHẠY 30 PHÚT(列車出発の30分前には駅にお越しください)」と書かれている。
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駅にはVIPラウンジがある。特定のVIPカードやゴールド・シルバー会員、または一般の乗客でも有料(20,000ドン=約120円ほど)を支払うことで利用できるシステムになっている。
利用料金には「ミネラルウォーター1本が含まれているようで、静かな空間でエアコンを浴びながら快適に列車の到着を待つことができる。 -
待合室で助かるのは充電器ゾーンがあること。日本のAタイプのプラグでもそのまま挿し込める形状になっている。スマホをぽんと置ける木目調の小さなカウンターが設置されているのが絶妙に気が利いている
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列車がホーチミン方面から滑るように入線したが、対面のホームだった。どうやって渡るのかと思っているとホームと反対側の扉が開き始め降車と乗車がはじまった。
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乗客は線路上に降りて隣のホームに停車する列車に乗り込んでいく
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日本では考えられないような光景だ。列車が来ないんだろうな、と思いながら線路上に降りていくが、やはり怖さがある
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ホームの段差もないのでスーツケースを持っていると階段を伝って登らなければならず、結構大変だ。
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駅を出発した列車は、街中を抜けると大きなカーブを描いて北上を開始。車窓の外にはダナン湾の美しい海岸線が広がった。
リゾート施設や「三日月(Mikazuki 365)」のウォーターパーク、地元のローカルな港町を横目に、列車はどんどん北へ。風に揺れるヤシの木と青い海が見えてくるだけで、旅のテンションは一気に跳ね上がる。 -
いよいよベトナム屈指の絶景スポット、ハイヴァン峠へ。ハイヴァン峠(ベトナム語:Đèo H?i Vân)は、ダナンと古都フエの境に位置する標高約500mの険しい山塊。「海」から湧き上がる「雲」が常に峠にかかることから、「海雲(ハイヴァン)峠」と名付けられた。
アンナン山脈が海へと直接落ち込むような地形になっており、気候や風土を北と南で大きく分ける自然の壁となっている。
山腹の断崖絶壁に沿って進むため、眼下には透明度の高い海と白い波打ち際、緑豊かな山々が織りなす大パノラマが広がっている。いくつものトンネルを抜けるたびに変わる景色、カーブやトンネルを通り抜けるたび、異なる角度から海や海岸線が見え隠れし、退屈することはない。ダナンからフエに向かう場合、絶景が広がる海の景色はすべて車窓の右側に現れる。 -
今回利用するのは4人個室の車両。日本の昔のブルートレインで言えば、みずほやさくらに連結していたカルテットに近い。ロシアで言えばクーペに相当する。
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扉が付いているが昼行なので、閉めることはまず無い。上段の人は上にのぼり、寝そべって乗車
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夜行ではないのでふとんはない。下段のほうがスペースが広く窓からの眺めも楽しめる
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ダナン駅をいよいよ出発。しっかりと定刻を守っていた
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扉方面を見ると壁の真ん中にフックのようなものが見えるが、これが階段だ。
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ダナン駅をゆっくりと出発していき、フエを目指す。列車はダナンに到着した方向とは逆向きで進み始めた。ホームには多くの店があったことに初めて気づいた。列車が到着するまでホームに出れないんだからいつのタイミングでここで買うんだろうか?
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洗面所は中国の客車と全く一緒で2つが横並びだ。中国の昔の車両なのかな?
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サモワールもある。っていうことはやはり中国の古い車両か!?
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ダナンの北部に位置する南北線の「キムリエン駅(Ga Kim Liên)」である。南国の植物や花に囲まれたのどかな佇まいで、制服姿の駅員がプラットホームに佇む光景が印象的である。
ダナン駅からは約14km強の距離にあり、列車に乗って20分~30分ほどで通過する。この駅を過ぎると、いよいよ車窓に美しい海岸線の絶景が広がるハイヴァン峠へと差し掛かる。 -
ハイヴァンナム駅(Ga H?i Vân Nam)。
?先ほどのキムリエン駅を過ぎ、本格的な山越えルートであるハイヴァン峠(海雲峠)へと入った最初にある信号場(駅)だ。三角形のユニークな形をした駅名標のモニュメントが特徴的。
?一般の乗客が乗り降りする駅ではないが、険しい山肌を縫うように走る列車が、行き違いなどのために停車・通過する峠の要所。 -
ハイヴァンナム駅などの信号場や駅に停車中、または低速での通過時に、世界の車窓からでおなじみの統一鉄道(リユニフィケーション・エクスプレス)の客車が間近に迫る、鉄道旅ならではの臨場感あふれる一コマ。
峠は単線路線なのでこうして行き違いでしばらく停車する -
海に突き出た山肌を縫うように、大きく東へ迂回しながら走る。沿線にはBanana BeachやHòn S?n Chà(ソンチャ島)を臨む絶景ポイントが連続し、断崖絶壁の上から南シナ海を見下ろす大パノラマが広がる。
峠を北側へ抜け切ったすぐ先(画像上部)には、美しい白砂が広がるリゾート地「ランコー」が位置する。東側には南シナ海、西側には広大なラグーン(汽水湖)が隣接し、細長い陸地に囲まれた幻想的な地形を見ることができる。鉄道はこのラグーンの脇をかすめるように走り抜ける。 -
ハイヴァン峠の山肌に沿って大きくカーブを描きながら進む、南北線の車窓風景で、最大の見所。
手前に美しいブーゲンビリアの花が咲く景色や、急カーブを曲がることで前方のゆっくりと弧を描く長い客車列が見えるハイヴァン峠 & トンネル 自然・景勝地
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奥の山並みにはこれから通過するトンネルの入口も見えており、緑深いベトナムの自然を文字通り体感できる、ハイヴァン峠ルートのハイライトの一つ
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「ハイヴァン峠(海雲峠)」周辺の車窓風景がつづく。こんな場所でもビーチリゾートの建設が行われていた
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ハイヴァン湾・ダナン湾の麓)で山を背に海を一望する広大な敷地で、近年着工されたばかりの「Vinhomes Hai Van Bay(ヴィンホームズ・ハイヴァン・ベイ)」などの超大型高級リゾート・高級住宅街の造成エリアらしい。
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列車には飲食物の売り子さんが時折こうしてやってくる
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車やバイクの通るハイヴァン峠の道路よりも、鉄道のほうがより海に近い低い位置の断崖を縫うように走るため、この鉄道でしか見られないダイナミックな構図の写真が撮れることで世界中の鉄道ファンや旅行者に非常に有名な撮影スポット
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遥か彼方に見えるダナンの高層ビル群が。
海の向こう、うっすらと水平線沿いにそびえ立つ街並みが見える。
これはダナン市街地(ミーケービーチやハン川周辺)だ。岩肌を削って作られた線路と、そこを走る列車の長い車体が写っています。手前の土砂からも、常に自然の崩落と隣り合わせの険しい山岳ルートであることがわかる -
枕のクッション性も十分だ。昼間の移動であっても、人目を気にせずゴロゴロと横になれるのは最高に贅沢な移動
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列車は大きくカーブを描きながら、ゆっくりと坂を登っていく。窓に顔を近づけると、前方を走る青と赤の客車が、うねるように進む姿が見える
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列車は日本では考えられないような遅さで峠を登っていく。その間乗客は景観を楽しむことができる
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峠を越えた直後、車窓の右側に広がるのは白砂と青い海が美しいランコー(Lăng Cô)の街だ。しかし、列車がさらに北へ進むと、海の存在感はすっと消え、代わりに目の前を埋め尽くすのは鏡のように穏やかな大水面――東南アジア最大級のラグーン(汽水湖)システムの一部であるカウハイ湖(Đ?m C?u Hai)だ。
先ほどまでの荒々しい海の表情が嘘のように、湖面はどこまでも静かだ。
水上には地元の漁師たちが張った仕掛け網が幾重にも交差し、ポツリポツリと小さな木造船が浮かんでいる。時折、風に乗って水鳥が羽ばたく様子が見え、ベトナム中部の「水辺の日常」の中にゆったりと溶け込んでいくのを感じる。 -
峠の途中信号所や駅で列車とすれ違う。ベトナム国鉄おなじみの、青・白・赤のトリコロールカラーが鮮やかな車体だ。年季の入った塗装の剥げ具合が、長年この過酷な南北の路線を走り抜けてきた誇りを感じさせる
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テーブルに並べたのは、ベトナムの定番「BIA SAIGON(サイゴンビール)」。ゴールドの龍がデザインされたお馴染みのグリーン缶。車窓を流れる青々とした緑をツマミに、プルタブを引く。ガタゴトと心地よい揺れに身を任せながら、冷えたビールを喉に流し込む瞬間は、まさに至福のひととき
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ビールで喉を潤したあと、気分転換にコンパートメントを出て他の車両へ足を延ばしてみた。
通路を抜けると、そこは2列×2列のシートが並ぶリクライニング座席の車両。寝台車の静けさとは打って変わり、こちらは乗客たちの話し声や子どもの気配が漂う、ローカル感たっぷりの賑やかな空間 -
また峠の途中にある行き違い用のハイヴァン北駅かな?
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ようやく険しい山並みが終わりつつあり、「ハイヴァン峠」の景観がおわりをつげるんだろうな、というのがよくわかるり
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最もポピュラーな「エアコン付きソフトシート(Soft seat with AC)」*
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ハイヴァン峠を北側に越えてすぐ、トゥアティエン=フエ省の「ランコー(Lăng Cô)」周辺の景色。
列車が山肌を縫うように走り、トンネルを抜けると突然視界が開け、この息をのむような美しいラグーン(潟湖)と砂州、そして漁村の風景が飛び込んできます。左側に見える大きな橋は、国道1号線の「ランコー橋」だ。ランコー ビーチ リゾート ホテル
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奥に見える美しい水面は、ハイヴァン峠の北側に位置するトゥアティエン=フエ省の「ランコー湾(ランコー村)」の入り江。
ランコー湾は「世界で最も美しい湾」の一つにも選ばれたことがある名勝地であり、エメラルドグリーンの穏やかな海と、背後にそびえる広大な山々(チュオンソン山脈)のコントラストが素晴らしい。 -
素焼きの古い瓦が並ぶ屋根の下には、日差しを遮るための広い軒下(テラス空間)が設けられている。ベトナムの暑い気候をしのぐための伝統的な建築の知恵
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外に見えるグリーンに黄色のラインが入った車両は、ベトナム国鉄の少し古いタイプの客車
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ランコー駅(Ga Lăng Cô)」のホームと構内。これまでの大自然の車窓から一転し、鉄道旅の節目となる駅ののどかな風景だ。
右奥に停車しているのは、ベトナム国鉄の主力ディーゼル機関車の一つ、「D12E形機関車」(D12E-642号機)。
チェコスロバキア(当時)などで製造されベトナムに導入されたこの赤い機関車。 -
そしてこちらがランコー駅(Ga Lăng Cô)。フランス植民地時代を思わせるコロニアル様式の黄色いモダンな駅舎が特徴的。ランコー駅を含むダナン~フエ間の路線(ベトナム統一鉄道の一部)は、フランス植民地時代の1906年前後に開通した。
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ランコー駅を過ぎたあたり、フエ省側ののどかな田園・山岳地帯の車窓
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奥に見える険しい山々は、ベトナムとラオスの国境沿いを走るアンナン山脈のいちぶ。山頂付近に雲がかかっている様子が、いかに標高が高いかを物語っている。
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ハイヴァン峠を抜けると、一気に視界が開け、穏やかな汽水湖(ラグーン)や川の景色へと変化する。フエまで間もなくだ
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列車が街落や集落のすぐ脇をすり抜けるように走っていく。奥にある2階建ての建物は白い外壁にトタンや瓦の赤い屋根、2階ベランダのギリシャ建築を思わせる白い柱(コリント式やイオン式を簡略化したもの)、そして縦長の格子窓。これらは、フランス植民地時代の建築様式(コロニアル様式)がベトナムの気候や文化と融合して生まれた、ベトナム独自の住宅スタイル。
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3時間の列車の移動もいよいよ終わりフエ駅に到着だ
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車窓を流れる景色は、豊かな田園風景から少しずつ賑やかな街並みへと変わり、バイクの群れが行き交う賑やかな通りが目に入る。ダナンを出発してから約2時間半。絶景の海、静かなラグーン、そしてベトナムの原風景を巡る贅沢な車窓旅も、いよいよフィナーレ
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赤いディーゼル機関車は「D11H形(D11H-345)」、ベトナムの象徴である「金星(黄色の星)」、かつてルーマニアから輸入されたものなのだそうだ
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ダナンを7時台に出発する中Central Heritage Connectionという観光列車の車両がある。車内ではフエの宮廷歌曲の生演奏が聴けたり、郷土料理が味わえたり、車窓から「世界で最も美しい海岸線の一つ」と呼ばれるハイヴァン峠の絶景を眺められたりと、かなり贅沢な体験ができるのが特徴だ。
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青、白、赤のベトナム国旗を連想させるトリコロールカラーのカラーリングが特徴的。最初はヘリテージトレインにしようか迷ったが結果的に情緒あるこちらの車両でよかった
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列車のドアから次々と出される乗客たちの喧騒と、それを出迎える人々の活気ある声が、一気に旅人を包み込む
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駅舎は長いひさしを支える白い円柱が等間隔に並び、奥行きを感じさせる造りになっている。
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ホームの壁沿いには、先ほどよりもさらに賑やかな売店の店先が見える。
「LÝ KIÊN」の看板がみえるが、フエの名産品、お菓子やノンラー、調味料などを扱っているお店。
軒先には白いノンラーや、カラフルなパッケージのお土産用スナックが所狭しと吊り下げられている。フエ駅 駅
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フランス植民地時代の面影を色濃く残す洋風の建築様式のフエ駅。アーチ状の窓や中央に配された大時計がクラシカルな雰囲気を醸し出す。
ハノイとホーチミンを結ぶベトナム南北統一鉄道の主要駅であり、ホームに滑り込む寝台列車や、旅人たちの行き交うのんびりとした空気感は旅情たっぷり -
フランス植民地政府により1906年に開業した。ベトナムの伝統的な王宮の街に、西洋の近代建築が調和した美しい駅として当時から知られていた。
第二次世界大戦末期、1945年のベトナム八月革命でグエン(阮)朝が崩壊し、ベトナム民主共和国が誕生した激動の年、フエ駅は一時的に「チャン・ヴァン・カオ(Trần Văn Cao)駅」と改名された。これは当時の革命組織のリーダーや輸送拠点としての重要性を帯びていた歴史を象徴していたからでもある。
その後の第一次インドシナ戦争やベトナム戦争中、フエは南北の境界線(軍事境界線)に近く、激戦地となっていた。鉄道網や駅舎も幾度となく爆撃や破壊の被害に遭ったが、戦後に見事に修復・再建され、現在の姿を保っている。
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