2025/11/24 - 2025/11/24
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戦争で絵を描くことを断たれた若者たちの作品が展示されている「無言館」。
知り得た時、激しく心揺さぶられた。絵の紹介とまつわる話に、遺族の戦後と作品が納められた道程を知れば知るほど、行かなければと思った。
無言館
なんと象徴的な名称なのだろう。恐れと共に心に沈んだ。
東京を朝7時半に出て、大宮駅で北陸新幹線に乗り換え、JR上田駅からは上田電鉄別所線に乗車。最寄り駅「塩田町」駅に降り立った。
秋の信濃路は、静かで透明だった。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 家族旅行
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 新幹線 JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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大宮駅。新幹線「はくたか」に乗車、8:17発。木のカラーが新鮮で、初めての土地を訪れる気分を高めてくれます。
大宮駅 駅
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551バッグがピクニック用に。
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上田駅。9時18分着。速いですねえ。見とれて感心する場合ではありません。
乗り換え時間は少ない。次の改札口に急いだが、異なる鉄道。上田電鉄はまだ向こうの改札口と教えられ、あたふた、切符を買う時間もありません。(駅員)「そのまま乗ってください。降りるときに払えます。」上田駅 駅
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始発の上田駅では、二つの車両の後ろから乗車したが、下車するのは運転席そばの扉だけ。ワンマンカー。
空いている。楽しげな子供たちを眺めていた。と、挨拶もしていないのに引率者の一人に話しかけられる。「芋ほりに行くんです。・・・騒がしくてすみません。・・・」祭日の今日、年齢もまちまち、学校遠足でもないのにと思っていたら、♂「学校が終わって、子供たちが過ごすところが校内にあり・・・。」尋ねてもいないのに、説明して下さる。教育学部の学生さんかな。そんな雰囲気を持つ青年。乗車してきた手押し車のお年寄りにも手を添える。
素敵な雰囲気なので、彼に断って写真に。バレーボールの構えだと安定するよと青年が言うと、子供たちが一所懸命レシーブポーズをしだした。 -
遠くの山並みにこの稲田の広がりは、季節のせいばかりでない。紀州では見かけないきりりとした情景。
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塩田町で芋ほりグループも一緒に下車し、反対の方向に歩いていきます。もうひとりの引率年長男性の首にかけられていた名札は、ひらがなで「〇〇くん」。クマのプーさんを連想する彼は、無言館に行くという私達に「いいところですよ。」と、念を押すように真顔で声をかけてくださった。
塩田町駅 駅
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連絡よろしく10分もしないうちに、無言館行のミニバスがやってきました。200円を運賃箱に入れます。
私たちを含め、乗客5人全員無言館へ。 -
坂を上がったところが無言館バス停でした。風もなく好天気の今日。紅葉の美しさに見惚れて辺りを見渡す。
観光バスがやってきました。降りてきたのは、皆さんそろって年配者。車いすや杖をつく80歳をこえているような人達が静かに歩き始める。戦争をかすかに知っておられるか戦後の混乱時を生きてこられた人たちでしょう。もしかしたら、展示されている学生さんの縁戚の方がおられるのかもしれません。彼らの後をゆっくり無言館に向かいました。 -
上り坂を曲がって曲がって、ようやく向こうに見えました。
まるで教会ではありませんか。
心整えざるを得ません。戦没画学生慰霊美術館「無言館」 美術館・博物館
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館内から見える景色。
遺品と絵画の保存のためか、天井近くの小さな窓からの自然光とわずかな電灯。
暖房は、ありません。
壁に掛けられた窪島誠一郎氏の文に
「・・・至純な歓び・・・ひたむきな生の軌跡・・・」と
残された時間の中、彼らの絵画や彫刻に向かう凄絶な姿が表現されていました。 -
無言館からの出口は、入館料を払う窓口の脇にあります。
作品の絵葉書を数枚選びましたが、山之井龍朗”神竜丸の最後”はありませんでした。
扉を開けた外の世界。あの世とこの世の境目と一瞬錯覚。 -
上ってきた途中で見かけた建物は、オリーヴ館。こちらも戦没者画学生の作品が展示されています。やはり、キャプションにこみ上げます。
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膨大な蔵書に圧倒される図書コーナーが併設され、窓辺に沿って一人用の木製の机と椅子が置かれています。しばらく読書をして過ごしました。
戦没画学生慰霊美術館「無言館」 美術館・博物館
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帰りのバスまで40分もあります。頭と心はいっぱいでも、身体は冷え切っています。
自然にお互い、「歩こうか。」ということになりました。
電車は、一時間に1本はあるらしい。 -
上田電鉄の線路わきの柿の木は、何本もたわわになっていました。
道端にはこの一本。 -
ああこの辺り、山の辺の道に似ています。
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遊歩百選に認定されているのですか。歩いてよかったね。
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立派な木が天を突くようにそびえたっています。
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欅の木だそうで、謂れが書かれていました。
昭和10年代までここで死者を送る儀式が行われたこと。
戦争で亡くなった人は、それさえできないので途絶えたのかもしれないと思えてきました。 -
六文銭
真田氏の地を訪れている実感。 -
結構な人が乗車し、乗客は朝より多い。
塩田町駅 駅
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来る時と反対側の窓から眺めを楽しみます。
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朝の学童グループは、焼き芋もすると言っていたので、もう少し後の電車かもしれないなあ。
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数年前スキーに訪れた時は、お城跡を見ていなかった。
真田氏が築いた石垣を見て手に触れ、見事な紅葉を楽しみました。 -
公園では、家族連れが楽しんでいます。観光客は少数派、町の人たちのお城。
京都の喧騒は、遠い地の出来事。上田城跡公園 公園・植物園
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二の丸橋から見下ろすと、お濠の跡は整備された遊歩道。
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良い季節に訪れたねと何度も私たちは言い合います。
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こんなに平和な世の中にいる私たち。思うままの所に出かけ、美しいものを心おきなく味わい、美味しいものを口にしている。
無言館で紹介されている画学生に、上田市出身者がただ一人おられました。
「あなたもきっとこの橋を渡っておられますね。」 -
お昼の時間はとっくに過ぎていて、お目当ての蕎麦屋さんは閉店時間。
私一人、気になる小道に入って、あとで合流。
鼻が利きました。
遠くから文字が見えたときから、わくわく。上田映劇 名所・史跡
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静かすぎるが、どうやら現役映画館。
上田映劇 名所・史跡
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ドアもピカピカ。ガラス越しの床タイルも素敵。
日に6本上映の入れ替え制でした。
上田市は、真正(私基準)映画館を持つ町。記憶しました。
コザに松山や日田の街が重なります。ゆるぎない文化が根っこにある町たち。
5,60年代の歓楽街と思える通り、歩いているのは私一人でした。上田映劇 名所・史跡
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相方が買って帰りたいものがあるという。
上田駅からの大通りを戻ってみれば、右手アーケード街の向こうに人だかり。
かつては食堂も併設されていたような店構え。富士アイス グルメ・レストラン
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無骨さが美味しそうな大判焼き。
通路に木のベンチが2脚。手前には若い二人組がコート姿で手にソフトクリーム。富士アイス グルメ・レストラン
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あんこを三つ、カスタードクリームを三つ。
新聞紙に包んでいるのもへぎをのせているのも古い町の古いお店の証。
熱々たまらず一つを。カスタードクリームがたっぷり過ぎて、こぼしそうでした。
”信濃毎日新聞”も嬉しくて東京へ。
口をつぐめ、眸をあけよ 見えぬものを見、きこえぬ声をきくために
―戦没画学生慰霊美術館「無言館」ごあんない より―富士アイス グルメ・レストラン
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