九州国立博物館／特別展「法然と極楽浄土」

2025/11/07 - 2025/11/07

特別展
「法然と極楽浄土」
10月7日(火)~11月30日(日)
一般2,000円
法然による浄土宗の立教開宗から、徳川将軍家の帰依によって大きく発展を遂げるまでの浄土宗850年に及ぶ歴史が、国宝を含む貴重な文化財によって紹介されています。
展覧会構成
第1章 法然とその時代
第2章 阿弥陀仏の世界
第3章 法然の弟子たちと法脈
第4章 江戸時代の浄土宗

エリア 太宰府(福岡)

「法然と極楽浄土」
九州国立博物館開館20周年記念 特別展

五劫思惟阿弥陀如来坐像
鎌倉時代 12～13世紀／奈良 五劫院
この髪型は「五劫」という数百億年にもわたる思索の証しで、阿弥陀如来が「どうすればすべての命を救えるのか」を考え続けた末に髪が積み重なったという逸話が形にされたもの。人々の悩みの声をきちんと聞くことができるようにと、耳の部分はしっかりと露出されています。

漫画「落第忍者乱太郎」（アニメでは「忍たま乱太郎」）とのコラボ。

乱太郎たち「忍たま」を教える忍術学園の土井先生は、なんと法然上人がモデルなのだそう。

このコーナーは写真撮影OK

仏涅槃群像 （部分）
江戸時代 17世紀／香川 法然寺
釈迦の入滅を悼み、釈迦の弟子のほかにも、猿や鶏、カタツムリまで様々な動物が集まっています。

ここからの写真8枚はリーフレットより。

阿弥陀如来立像（見返り阿弥陀）(部分)
鎌倉時代 13世紀／山形 善光寺

大蔵経（宋版）菩提行経 巻第1
重文
中国・北宋～南宋時代12世紀刊 ／東京 増上寺
増上寺の3種の大蔵経「三大蔵」（宋版・元版・高麗版）は、総数12,000冊に及ぶ仏典の集大成。徳川家康が奉納。ユネスコ世界の記憶に登録。

貴重な文化財が九州国立博物館に集まりました。

阿弥陀二十五菩薩来迎図（早来迎）（部分）
国宝
鎌倉時代 14世紀／京都 知恩院

阿弥陀如来立像（部分）
重文
鎌倉時代 延暦2年（1212）浄土宗

平安時代末期、繰り返される内乱や災害・疫病の頻発によって世は乱れ、人々は疲弊していました。
比叡山で学び、中国唐代の阿弥陀仏信仰者である善導の教えに接した法然（1133～1212年）は、承安5年（1175年）浄土宗を開宗。貴族でも庶民でも「南無阿弥陀仏」と称となえれば極楽浄土に行ける。その教えは多くの人々を惹きつけ、徳川将軍家の帰依によって大きく発展しました。

法然上人絵伝 巻第6（部分）
国宝
鎌倉時代 14世紀／京都 知恩院
法然の生涯を伝える全48巻

法然に師事した聖光上人は久留米市に善導寺を開き、法然の教えを九州に広めて浄土宗の基礎を築きました。

法然上人坐像（部分）
重文
鎌倉時代 14世紀／奈良 當麻寺奥院

聖光上人坐像（部分）
重文
鎌倉時代13世紀 ／福岡 善導寺（久留米市）

五劫思惟阿弥陀如来坐像
鎌倉時代 12～13世紀／奈良 五劫院

選択（せんちゃく）本願念仏集（選択集）
重文
鎌倉時代12～13世紀／京都 盧山寺
宗祖法然上人（1133～1212）が、建久9年（1198年）関白九条兼実の要請に応じて撰述した浄土宗の根本聖典。16の章からなり三つの段から構成。極楽往生を遂げるためには、何より〝南無阿弥陀仏〞とお念仏をとなえることとする浄土宗の教えが説き示されています。

山越阿弥陀図
鎌倉時代 13世紀／京都 永観堂禅林寺

善導大師立像
鎌倉時代 13世紀／福岡 善導寺（福岡市）

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美術品として感動しながら鑑賞できる特別展でした。