2019/03/23 - 2019/03/23
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無人(muto)さん
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2019年3月 アメリカに行ってきた。
推しバンド(Asterism)が初のUSツアーに行くのに乗じて、かねてから見てみたいと思っていたヒューストンのNASAを訪れ、またこれも見てみたいと思っていたモニュメント・バレーなどの自然公園エリアを訪れた。
第1日:羽田⇒ダラス Asterism ライブ ダラス泊
第2日:ダラス⇒ヒューストン Asterism ライブ ヒューストン泊
第3日:NASA見学 ヒューストン泊
第4日:ヒューストン⇒グランド・ジャンクション
グランド・ジャンクション泊
第5日:コロラド・ナショナル・モニュメント
キャニオンランズ国立公園 モアブ泊
第6日:アーチーズ国立公園/モニュメント・バレー
モニュメント・バレー泊
第7日:グランド・キャニオン グランド・キャニオン サウスリム泊
第8日:グランド・キャニオン ウィリアムズ泊
第9日:セドナ フェニックス泊
第10日:LAX経由で帰国
記憶をたどって書いていたら長くなったので以下6編に分割して掲載することにした。
その① ダラス/ヒューストン編
その② キャニオンランズ編
その③ アーチーズ編
その④ モニュメント・バレー編
その⑤ グランド・キャニオン サウスリム 編
その⑥ セドナ編
本編は、第6日のアーチーズ国立公園についての 「その③ アーチーズ編」 である。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- レンタカー
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
この日は、前述の鈴木謙介さんの写真教室に参加したときに教えてもらったアーチーズ国立公園(Arches National Park)を訪れた。もし、教えてもらっていなかったらヒューストンからフラッグスタッフ(Flagstaff)へ飛んで、モニュメント・バレー(Monument Valley)へ向かったと思う。そんな経緯もあって、アーチーズは自分の中ではモニュメント・バレーに次いで「ぜひ見たい場所」だった。
さて、ホテルを出て前日来た北の方角へ。4kmほど走ると「Arches National Park」の案内板が現れ、右折して分岐に入る。1kmも進むと公園のエントランスがあり、パスを提示して問題なく通過。園内には「アーチーズ・ナショナルパーク・ロード(Arches National Park Road)」という舗装道路が整備されていて、基本的にはこの道路沿いに絶景ポイントが点在している。なお、駐停車できる場所は指定されており、路肩などに自由に停めることはできないので要注意である。 -
まだ「朝日」と呼んでもよさそうな柔らかい光が赤い岩塊に反射していて、その存在感は圧倒的だった。ということで、さっそく撮影タイム。
ここの岩塊はパーク・アヴェニュー(Park Avenue)と名付けられている。この写真ではよくわからないが角度がついているところから見ると薄い板のような形状である。少し手前の駐車場に短時間だけ車を停めて、この方向を覗いてみたが、板が並べてあるような感じに見えた。この岩塊の裏を徒歩で抜けるトレイルがあるようだったが、次に来てもたぶん歩かないだろう。
これから見えるであろうアーチのある風景を期待していたので車から降りもしなかったのだが、朝の光を浴びている姿を見たらやはりこの辺りでも一枚撮っておきたくなり思い直して次にあった路肩パーキングエリアに停まったのだった。
なお、アーチーズでは、ほとんどの岩塊やアーチ状の地形に名称がつけられていて驚かされる。名称や位置を詳細に紹介しているウェブサイトもあるので、興味がある人には非常に便利だ。
https://www.cccarto.com/wmaps/arches/#11/38.7267/-109.5915 -
道路の反対側には独立した島のような岩塊が見える。
右手に見える岩が「コートハウス・タワー(Courthouse Towers)」だそうだ。メサの一部だったと思われるが、長い時間をかけた風化と浸食によって建物のファサード(建物の正面で、教会などでこの面だけ特別にデザインされることもある)のようになったらしい。そのファサードが裁判所(コートハウス)のようだということからこの名前になったそうだ。後で横を通過する時に「へー」と思うほど薄くて驚いた。
左手に見える3本の細長い岩柱は、「スリー・ゴシップス(Three Gossips)」と呼ばれている。遠目には小さく見えるが、これでも高さは100メートル以上あるという。ビルで言えば30階建てに相当するスケールだ。これらの岩柱はフードゥー(Hoodoo)のようにも見えるが、実際にはビュート(Butte)の部類に入るらしい。頭の部分の岩が特に硬いというわけではなく、全体が浸食によって形作られているとのこと。名前の由来は、三人の貴婦人が内緒話でもしているように見えるからだとか。 -
北側の遠くにも奇岩群が見えた。ボールが乗ったような岩柱もみえワクワクしてきた。
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アーチーズでぜひ見てみたいと思っていたのは、検索すれば真っ先に出てくる「ランドスケープ・アーチ(Landscape Arch)」だった。そのため、一気に北上し、ランドスケープ・アーチに近い駐車場を目指した。公園入口からは約30km、30分ほどのドライブ。アーチーズ・ナショナルパーク・ロードの終点付近である。
駐車場に設置されていた案内板を見ると、ランドスケープ・アーチまでのトレイルは“グリーン”の扱いで比較的容易。一方で、さらに奥のダブル・オー・アーチ(Double O Arch)やプリミティブ・アーチ(Primitive Arch)を周回するトレイルは難易度が上がり、所要時間もかなりかかるようだった。というわけで、今回はグリーン・トレイルだけを歩くことにした。デビルズ ガーデン 自然・景勝地
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トレイルのエントランスから歩き始めると、いきなり切り通しみたいなところを通る。しかし切り通しではなく2枚の岩板の狭間である。この薄い岩板の存在がアーチーズの奇景、絶景を生み出している要因となっている。
ともあれ、この隙間を歩き出すとワクワク感がぐんぐんと高まっていく。 -
これだ──!
こんな一枚が撮りたかったのだ。
※この日は雲が浮かぶ晴天。光が強く、撮る方向によっては陰影が極端になり、日陰の部分は真っ黒に写るほどだった。空の色も撮影条件によってまったく異なる印象に写っている。そんな偶然も旅写真の面白さのひとつ。ランドスケープアーチ 自然・景勝地
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出発点から20分ほど歩いたところに設置されていた展望所からの眺めである。このアーチ、スパンが93.3mと広い。そして細い。よくこの形状を保っているものだ...と思っていたら、1991年には下部が崩落するなど、いつ崩壊してもおかしくない状態なのだとか。危険なため、近づくことは禁止されている。
だからこそ、今の姿を見ることに価値があるのかもしれない。
*崩壊時のビデオがある。 URL= https://www.nps.gov/media/video/view.htm?id=12AA9277-D6E4-D97E-DAF1BEC7A384653F -
せっかくなので記念にセルフィー。柵の質感もまた、この場所らしい雰囲気を演出している。
写真フォルダーを見返すと、この旅ではセルフィーはほとんど撮っておらず、これは貴重な一枚だった。 -
ここで引き返す予定だったのだが、右手に何やらアーチの一部がちらりと見えた。登っている人もいるようだったので、気になって2、3歩だけ近寄ってみた。
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確かに小さく人が見える。つまりあのアーチは相当大きく、かつ、かなり遠いうことだ。この一枚を撮ところで引き返した。
パーティション アーチ 自然・景勝地
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戻りの道からの風景。奇岩が林立し、その向こうにはおそらくラサール山脈と思える山が見えていた。
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戻りの道から脇道に入ると見えるのが「トンネル・アーチ(Tunnel Arch)」
岩壁に開いた大きな穴がまさにトンネルのようである。その近くには、アーチやウィンドウになりそうな窪みも複数見られる。いずれも褐色の層にあって、ところどころ白い地層が挟まっている。
アーチはすべて砂岩でできているらしい。だとすると、この褐色の層が砂岩なのか? 白い層は何だろう……と、写真を整理しているうちに疑問がわき、地層のことを調べ始めた。考えてみれば、事前に調べておけばよかったとも思うが...
調べて整理した結果は、アーチの形成過程とともに、本編の末尾に追記として記載した。
この後、パイン・ツリー・アーチ(Pine Tree Arch)へと進んだ。トンネル アーチ 自然・景勝地
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メイン・トレイルから分岐した小道の突き当たりにあり、行き止まりのためか、訪問者の滞留時間が長いようだ。この時は10分弱待って撮影した。
そこからメイン・トレイルへ戻り、デビルズ・ガーデンのトレッキングを終了。所要時間は約1時間半だった。パイン ツリー アーチ 自然・景勝地
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次に訪れたのはスカイライン・アーチ(Skyline Arch)。
巨大なフィンに開いた高所のアーチで、その名のとおり「空の稜線」に抜けているように見える。近くまで登れるようだが、ここは片道150mのトレイルの途中から眺めて引き返した。
次に立ち寄ったのは、サンドデューン・アーチ(Sand Dune Arch)である。スカイラインアーチ 自然・景勝地
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ここでは薄い岩板(フィン)が立ち並ぶ地形がよくわかる。狭い隙間を抜けた先に、砂が敷き詰められた空間があり、そこにアーチがあるという。しかし、訪れた時は人が多く、人ひとり通れるくらいの隙間通路は順番待ち状態。そこまでして…と思い、立ち並ぶフィンの1枚だけ撮影して終了。
次はアーチーズ・ナショナルパーク・ロードを7kmほど南下し、デリケート・アーチ・ロード(Delicate Arch Rd)へ入る。その名の通りデリケート・アーチを見に行くためだ。とは行っても往復3時間はかかるというデリケート・アーチ・トレイルを歩いて近くに行こうとは思っていなかった。トレイルの入り口のデリケート・アーチ・トレイル・ヘッドを通り過ぎて更に10kmほど行ったデリケート・アーチ・ロードの突き当たりにあるデリケート・アーチ・ビューポイント・トレイルの駐車場まで進んだ。(なんか「デリケート・アーチ」の繰り返しがうっとうしい)サンド デューン アーチ 自然・景勝地
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下部展望所(Lower Delicate Arch Viewpoint)へ行ってみたら、ちゃんと見える。ユタ州で最も有名だといわれるアーチの拝顔 Done!
自動車のナンバープレートのイラストに使われていることから有名だということは誰かが言っているという程度とはレベルが違う有名さである。 -
前に書いたとおり近くまで行く気はなかったけれど、できる限りの望遠レンズで撮っておいた。遠目に見ている時は気にならなかったが、何という人の多さ。やっぱり行かなくて良かったと思う。(負け惜しみ感全開w)
一度アーチーズ・ナショナルパーク・ロードへ戻り、4kmほど南下、左折してウィンドウズ・ロード(The Windows Rd.)へ入る。2kmほど走ったら左に存在感がある岩塊が見えてきた。「←エデンの庭展望所(Garden of Eden Viewpoint)」という案内板があったので入ってみた。駐車場は少し高いところにあった。デリケートアーチ 自然・景勝地
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駐車場からすぐ前は丘のようになっていて、その上に岩柱などがある。丘はナバホ砂岩のようだ。ここをちょっと登ると眺望が開けていた。雪を冠したラサール山脈をバックにエデンの庭から南東の方向である。次に訪れるウィンドウ・エリアの岩塊が見えているーーこの写真はお気に入りになった。
なお、真ん中辺りに小さく見えているオープニングはエレファント・パレード(Elephant Parade)のアーチだと思われる。撮った時には気付いていなかったけど、整理している時に見つけて Google Map でチェックしてみた結果である。 -
すぐ近くにはフクロウ岩(Owl Rock)というビュートがある。これを入れて撮るとちょっと違う印象になった。
なお、このフクロウ岩はロッククライミングできるらしく、ネット上でいくつか記事を見つけた。高さは30m程度。西側というからちょうど見えている割れ目を登るらしい。なんか凄い。 -
また、この丘の上には、デビルズ・ゴルフボール(Devil’s Golf Ball)がある。フクロウ岩や何回も目にしているバランス・ロック(Balanced Rock)と同じような形状である。
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南の眺望も迫力がある。手前のビュートは化石化している砂丘(Petrified Dunes)にあるものだが、そのうしろは最初に停車して撮影したパーク・アベニューやコートハウス・タワーあたりになる。ここエデンの庭辺りはかなり標高があることがわかる。
エデンの庭を後に向かったのはウィンドウズ・エリア。数多くのアーチが存在するエリアである。 -
駐車場からすぐ大きなアーチが見えた。「人が豆粒のようだ...ここは、もういいや」と、近づかなかったのは有名なダブルアーチ。真下まで行かなくても、もう少し近寄っていれば空に抜けるところが見られていたと思うと、その時の意欲も根気もなかった自分が悔やまれる。
ダブルアーチ 自然・景勝地
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すぐ左手の岩塊にも穴が開いている。エレファント・パレードと呼ばれる岩塊である。
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右手に目を向けると、フィンに大きな穴が開いている。北窓アーチ(North Window Arch)という。
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更に右の方を向くとタレット・アーチ(Turret Arch)がある。
このようにいくつものアーチがあり、トレイルも整備されていてゆっくりと回りたいところだったが、この時午後1時30分ぐらいになっていた。
実は、この日はモニュメント・バレーまで行き、かつ、夕陽を撮りたいという最大級の目標があった。とすれば、日の入りが午後7時30分頃なので、マジックアワーを楽しむためには遅くとも午後7時にはスタンバイしてしたい。距離的に250kmほど、時間的には少なくとも3時間かかる。途中での休憩などを考えると、アーチーズを遅くとも3時には出たい。できればもう少し早く...と思っていたので、残りは1時間30分ほどとなっていたのだ。まだ、ランチも取っていないし。ということで、ここは駐車場の辺りから撮影しただけで終了とした。タレット アーチ 自然・景勝地
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少しだけ走った道路沿いに文様の美しい砂岩が見えたので、路肩パーキングに停めて撮影。アーチになりかけのような窪みのある部分はやや濃い色をしていて、文様のある部分は淡い色。以前行ったアンテロープ・キャニオンなどによく似ている。
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振り返るとダブルアーチ。
撮った時は意識していなかったけれど、ダブルアーチの2本とも撮っていたことになる。2本の間の空間が撮れてないのは残念至極だけど、仕方ない。
これで、このウィンドウズ・エリアも終了。 -
2回は素通りしていたバランス・ロック(Balanced Rock)に3度目の正直で立ちこれ寄った。
この駐車場からの方向が最もスリリング。ホントに危なっかしく見える。
比較的硬質の砂岩が丸く残って柱頭に留まり、その下の柔らかい層が積み重なっている様子も見える。柔らかい層は固い層より浸食が早いため上が大きく下が細い「キノコ型」の岩が形成されるのだそうだ。
高さは39mで、ここのロッククライミングは禁止されているそうだ。バランスロック 自然・景勝地
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デビルズ・ガーデンに行く前に、「凄い岩があるなぁ バランス・ロックかぁ」などと思って路肩のパーキングに停めて撮った一枚。逆光になっているが、方向が違うと見え方も違うという証。
これで、見てみたいと思っていたスポットは一応行ってみたことになるので、出口へ向かうことにした。 -
アーチーズ国立公園を出る前に化石砂丘展望台(Petrified Dunes Viewpoint)辺りで車を停めてランチ。といってもマフィン、クッキー、りんごにコーラですませた。毎度の簡単食。この公園内にはレストランがないので持参するしかない。しかも、車内は猛烈に暑くなるので、生ものは持ってこられない。これから行く方はご注意を。
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ランチの場所からの眺望。
この園内に広がっている砂岩層に含まれる化石化した砂丘だそうだ。圧力をかけた上部のアーチを形成した砂岩層などは全部なくなっているわけだ。しかし、全地域でなくなっているわけではなくもっと新しい層が露出しているところもあるようだ。 -
前方(南)の眺望。
手前のグレート・ウォールなどに連なる岩塊とその後のパーク・アベニュー辺りの岩塊が見える。一番奥にはモアブ断層(キャニオンランズ・エリアとアーチーズ・エリアの間に走る活断層)のキャニオンランズ側の断面が見えている。 -
もう一ヶ所だけ路肩パーキングに停めた。
正面に見えるのは「マーズ・ホテル(Mars Hotel 火星のホテル)」という名の岩塊。高さは152m。往路では全く気付かなかったのに、復路ではしっかり目に入ってきた。見る角度によって印象が大きく変わるのだと実感。 -
そして、北の方を振り返ってアーチーズ最後の一枚。
化石化したナバホ砂岩の平原の後方にウィンドウズの岩塊群が見えた。右側には南窓アーチ(South Window Arch)とおぼしきアーチも見えている。締めくくるに良い写真だった。 -
この旅行記を書くことは、実際に行ったのはどんなところだったかを調べる良い機会だった。行く前は教えてもらっていたランドスケープ・アーチのことぐらいしかピンときていなかったのだが、現地では出てくる景色がどんどん変化し、それも驚くような景色ばかりだった。しかし、「それが何か?」、「どこか?」、「どうしてできたものか?」などという部分は現地ではほとんどスルーしていた。
今回、まず、どこをどんな順番で見たかを整理し、それを1枚の画像にプロットしてみたところ、主な見どころはだいたいカバーできていたようだ。もっと時間をかけたかった場所もあるが、まずまずの満足度。
振り返って、反省点は、
・ ランドスケープ・アーチ以外の見どころも調べておくべきだった。
・ ウィンドウズ・エリアは時間をとって計画すべきだった。
注意点は、
・ 走行距離は約60kmだった。原則車でしか行けない。
・ エントランス・パスは確認しておくこと
*2022年以降だか入場時間に予約が必要になったと聞いた。要注意
・ むやみに駐停車してはいけない。パーキングエリアに停めること。
・ 園内にレストランなどがないので、飲料、食料は十分持って行くこと
・ 駐車中の車内は高温になるので食料を含む残置物に注意すること
・ 岩や砂地などを歩くのでトレッキング・シューズなどを履くこと
・ 日よけの帽子、サングラスは必須
長袖がお薦め。半袖だと日焼け止めは必須かと。
そして、感想は、
・ 来て良かった!
「その⑤ グランド・キャニオン サウスリム 編」へ続く。
その前に、このアーチーズの写真整理をしている時、地層やら地形の形成過程の地学的なことがらに、ふと興味がわいていろいろ調べたので整理して追記することにした。
*アメリカ合衆国国立公園局 National Park Service (URL= www.nps.gov)の解説を元に、ウィキペディアなどの情報を加えたものである。
*本文では個々の地層の名称などは極力記載しないようにしたので、かえって理解しづらいかもしれないがご容赦を。最初は記載していたけど、二日ほどおいて読み直すと全部忘れているという事実を踏まえ大筋だけを記述することにした。
*素人が自分の理解のために整理したものであるので、事実に反することを記載しているかもしれない。これも、ご容赦を。また、修正すべき点など、ご教示頂ければ幸いである。 -
アーチーズ国立公園を含む、これまで訪れた絶景の共通点は、コロラド高原(Colorado Plateau)にある場所であること。
コロラド高原は、アメリカ南西部のほぼ中央に位置し、約335,000平方キロメートルに及ぶ広大な地域である。この高原はアリゾナ州・ユタ州・コロラド州・ニューメキシコ州の4州の4州にまたがっていて、北東にはコロラドロッキー山脈、北西にはユインタ山脈、そして西・南西・南東には南北方向に細長く伸びる乾燥した谷と山脈が交互に入り組む地形のベイスン・アンド・レンジ地域に囲まれている。 -
Google Mapの上にネット上であったコロラド高原のエリアを示すイラストと、訪れた場所をプロットしてみた。
このエリアは20億年前の地球上に生物が現れる前の先カンブリア紀からの安定した地層が重なっている。古生代、中生代、新生代を通して隆起と沈降を繰り返した。海中にあった時は石灰岩、砂岩、シルト岩などが、また、陸地であった際には、砂や泥が堆積したり、古い地層が侵食されたりした。中生代には、大規模な隆起の影響で発生した西側の褶曲により発生した火山の噴火により、噴出物が一帯に堆積し、広大なナバホ砂漠の岩盤が形成されるというようなイベントも発生している。
地質学的な意味での現在、コロラド高原の大部分は半乾燥地帯となっているが、コロラド川とその支流により、北および東にあるロッキー山脈での雪解け水や降雨による豊富な流出水が流れ込んできている。これらの川は高原全体にグランド・キャニオンを含む数多くの峡谷を刻んだ。
といっても、グランド・キャニオンの浸食が始まったのが7,000万年前ぐらいだろうと言われているので、地質学的に考えれば、最近のことといえるだろう。さらにアーチーズのアーチ形成などはもっと最近で堆積したエントラーダという砂岩の層が地表に露出した200万年前頃から形成され始めている。
このコロラド高原のそれぞれの場所では、生じたイベントにより現れている地層が異なり、特徴的な地形が形成されたと言える。 -
キャニオンランズとアーチーズは、モアブ断層(Moab Fault)という大断層を挟んだ南北に位置している。この断層の断層面はアーチーズ国立公園のエントランスからほど近い展望所から見ることができる。そして、NPSが作成したこのモアブ断層の断面イラストが自分には一番わかりやすかった
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*このイラストはNPSが作成し、モアブ断層展望所にあった案内板のもの。ネット上にはあるが、Google Mapでみると更新されているようだ。
キャニオンランズ側の断面では、約2億9,500万年前(ペンシルバニアン紀 or 石炭紀後半)に堆積した岩石層(ホーナーカー・トレイル層 Honaker Trail Formation)から、約2億年前(ジュラ紀初期)の砂岩層(ウィンゲート砂岩層 Wingate Sandstone)までが見られ、アーチーズ側では、ウィンゲート砂岩層の上に同じジュラ紀に形成されたナバホ砂岩層(Navajo Sandstone)、カーメル層(Carmel Formation)、エントラーダ砂岩層(Entrada Sandstone)など見られる。すなわち、約1億年分差ができていることになる。アーチーズ・エリアが最大960m下降したわけだ。 -
モアブ断層は撮らなかったけれど、アーチーズから南方を撮った写真の背景に断層面が写っていた。手前はアーチーズの表面に表れているナバホ砂岩の大地である。ーーちゃんと撮れば良かったと思うけど、後の祭りである。
-
柱状図をみるとこんな感じである。「見たくない」と思うのか、わかりやすいのか...
*このイラストもNPSのサイトから拝借したもの
キャニオンランズでは古い層が見られ、アーチーズではその上に堆積した層が見られるわけだ。別の言い方をすると、アーチーズではまだ浸食されずに残っている層がアーチなどを形成しているし、キャニオンランズではより多くの層が浸食されてなくなってしまったということだろう。 -
アーチーズのエリアでは、地下1~2kmに約3億5,000万年前の古生代の層(上記ホーナーカー・トレイル層の下のパラドックス層 Paradox Formation)のなかに塩の層が存在する。塩は軽くて変形しやすく、上部に更に堆積した地層の重みなどで上昇し、その上の層は隆起し逆U字の「背斜構造」などをつくる。現在、隆起した逆U字の上部は浸食されてしまったが、まだ残って地上に露出した層がアーチを構成する母体になったということになる。
アーチーズのウィンドウズ・エリアの案内板に「どのようにアーチができたか」というイラストがあった。 -
背斜の場合上昇圧力で上部の砂岩に筋状の亀裂が入り、そこから侵食が進むことになる。この多孔質な砂岩層の下には、砂と粘土からなる柔らかくて水を通しにくい層があったので、砂粒を結びつけていた方解石の結合がゆっくりと溶かされていき、岩が内部から腐るように弱っていく。冬には、亀裂に染み込んだ水が凍ることで膨張し、解けると収縮する。この繰り返しで、岩の割れ目は次第に広がっていく。
-
筋状の亀裂が広くなり、薄い岩板(フィン ラジエターの冷却板のような薄い構造物)が並んで形成されることになる。ウィンドウズ・エリアにあった説明板の左側の状態である。
更に浸食が進むと薄いフィンに穴が開く。ウィンドウであり、アーチである。
また、この状態が最終形というわけではなく、アーチは崩壊し、上部砂岩層はなくなりと浸食は進んでいくのである。
因みにアーチーズには全部で2,000個以上の穴が記録されている。
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最後になるが、4Travelにある bunbunさんの 「アメリカ グランドサークル アーチーズ国立公園」 URL= https://4travel.jp/travelogue/11678778 の付録が非常にわかりやすい地層の説明だった。ありがとございます。
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