お盆休みに九州に行くとトラブルに見舞われる Part 1 ほとんど運休編

2025/08/11 - 2025/08/13

暑さに弱いのでお盆休みにはあまり出かけないことにしているのに、昨年に広島と博多に行ってしまい、山陽新幹線で乗ろうとしていた列車が運休したり、博多駅で落とし物をしたりとトラブルの神さまに大暴れされました。お盆に出かけるとこういう目にあうことを全く学習せず、今年のお盆休みも九州に出かけます。今回はまじめに調べて、本数が少ないローカル線を含めて九州北部で計画的にいろいろ乗るという課題を設定しました。
しかし、前日の8月10日から出発日の11日にかけて九州に大雨予想が出てしまいました。
私の行く手をトラブルの神さまが阻み、1日目から課題は何も片付かないという事態になったのでした。
やっぱりお盆休みに九州に行くと何か起きます。

エリア 熊本

8月11日 6:35 京都駅 地下東口
今日はここから。
さすがにこの時間はガラガラ。
左上のモニターでは「特急ひだ25号」の運休のお知らせが表示されていました。

6:44 京都発 快速 姫路行き
これから乗る新幹線のきっぷは山陽新幹線内のみの設定なので、新大阪までは在来線に乗って移動します。
昼間時間帯は快速といっても高槻までは各駅に停車しますが、早朝の時間帯は本当の快速になっていて、高槻までの間に停車するのは長岡京だけです。

新大阪
新幹線のりば
階段にあるのりば表示の文字が、昭和っぽくてかわいい。

7:50 新大阪発 みずほ605号博多行き N700系
小倉まで行きます。
表示は山陰本線のスーパーおきの運休を知らせています。
今回、九州までの往復は「WESTERポイント特典きっぷ」を使用。これはGWやお盆など超繁忙期でも、半額相当のポイントで山陽新幹線に乗れて、発券まではいくらでも乗変できる超スグレモノ。
みずほ605号は、本来は当然鹿児島中央行きですが、九州新幹線の博多ー鹿児島中央は運転見合わせで「博多行き」になりました。
自動音声は「鹿児島中央行きです」と言ってましたけど。

みずほ車両のグリーン車の紺色の椅子は楽ちんで、美しい。
朝ごはんは、たらこのおにぎりととうもろこしごはんのおにぎり。おにぎりは自分で作ると、好きな具でしっかり塩を効かせて、味付け海苔で作れるからおいしい。
写真のお茶は持参ではなく、買ったもの。
九州新幹線が運転見合わせをしているので、どこかで足止めになるかもしれません。とうもろこしごはんのおにぎりと家から持ってきたお番茶は、後のためにとっておきます。

新山口
たらこちゃんは、今日も転車台の上で元気。

小倉
なかなかめずらしい「みずほ 博多行き」でした。

小倉
お見送り。
この後、指定席券売機で「ハロー自由時間ネットパス 北部九州版」を発券します。

小倉
門司港・下関方面も、鹿児島本線も折尾経由で筑豊本線に行く列車も運転見合わせ。日豊本線だけ動いています。
はい、乗り鉄の予定は全部アウトです。
今日の課題は筑豊本線でした。

11:09 小倉発 さくら547号 博多行き
宿泊先が熊本なので、とりあえず博多まで行かないことにはどうしようもありません。ここは別途課金して博多へ。この日はお盆期間でのぞみは全席指定でしたが、さくらは自由席があります。
デッキまで満員。
新幹線に立って乗ったのは初めてです。

博多
新幹線改札内の涼しい待合室に座って、落ち着いて考えましょう。
・この時点で九州新幹線、鹿児島本線、高速バスともに運転見合わせ
・福岡県、熊本県はすでに線状降水帯から外れた
・熊本県の一部には大雨特別警報が出ているが、熊本市には出ていないし、ホテルから何も連絡がないので、ホテル自体の被害はなさそう。
・駅の放送では、九州新幹線は「いつ運転再開するか未定」という表現をしていて、「終日運休」とは言っていない。橋が落ちたり土砂崩れはなさそう
・山陽新幹線は動いていて空席もある。天気予報によれば山口県、広島県方面は線状降水帯がかかることはなさそうで、京都に帰ろうと思えばいつでも帰れる

ということで、九州新幹線か高速バスが動くか動かないか、少し待ってみることにしました。

博多
みどりの窓口はこんなことに。
とりあえずバスターミナルに行ってみたり、どこかでラーメンを食べようと、しばらくウロウロ。
博多駅はとても広く、地下街も広くて暑くて、行ってみたいと思うラーメン屋さんは長蛇の列であきらめました。早々にクタクタに。しかし、駅にいるというのはご利益のあるもので、13:30発の熊本行きつばめから、博多ー熊本間で運転再開するという放送を聞くことができました。

博多
一番列車は混雑するので、その次の14:00発のに乗ることにして、九州の駅でよく見るシアトルズベストコーヒーでアイスコーヒーを飲んで涼んだら、体力が回復。
すぐ座れて涼しい、大きいサイズのコーヒーがある、電源があるという3つは、こんな日の重要事項。

博多
全車自由席なのではなく、普通車は全席自由席。

14:00 博多発 つばめ393号 熊本行き
つばめ393号というのは臨時列車で、時刻表には載っていません。後から少し調べた限りでは、繁忙期に前もって予定して増発するような臨時列車は、こういう番号にはならないようです。
イレギュラーな1日だったことを象徴しているということで、この列車を表紙にしました。

つばめ393号車内
7号車、8号車は立っている人がいましたが、前のほうの車両は空きがあり、窓側に座れました。
私が鈍いのかもしれませんが、徐行している感じはありませんでした。

博多
がらーん。
ここがこんなにすっからかんなのはめずらしいのではないでしょうか。

と思ったら、（多分）リレーかもめが出ていきました。
あいかわらず、鹿児島本線の大部分は止まっています。

新大牟田
雨が打ちつけてきます。
「この電車は終点熊本駅に到着後、そのまま鹿児島中央行きになることが決まりました。」という放送がありました。熊本ー鹿児島中央間も運転再開。パチパチ

熊本
熊本にたどり着いて一安心。課題がまったく手つかずなことは忘れておこう。
ええねん、熊本でごちそう食べるんやもん。

乗ってきた列車は、そのままつばめ399号鹿児島中央行きになりました。
熊本市内は、この日の朝がとにかく体験がないほどの大雨だったとか。
2019年の台風で北陸新幹線の長野の車両基地が水没した経験を踏まえ、地上の車両基地から熊本駅周辺の高架上に車両を避難させるということが行われました。新幹線車両が縦にずらっと並んでいるというめずらしい光景を、後日インターネットのニュースで見ました。

熊本駅の新幹線改札内のコンビニ
駅の商業施設であるアミュプラザ熊本も臨時休業でした。

定期列車もさくら409号から動き出すようです。

熊本
JR九州さん、動かしてくださってありがとうございました。遅延理由が日本語は「大雨」ですが、英文は “Accident”
何でもこれで済む。

熊本 新幹線改札内
くまモンにごあいさつ。
きっと、さびしいと労働意欲をなくすタイプ。

熊本駅内郵便局
ポストの上のくまモンが持っている手紙の封印はイルカとカモメで、夏休み感を出していました。

熊本駅前電停
雨はもう降っていません。
市電に乗ってホテルに向かおうとしたら、こんなことに。
新幹線は動いているのに、市電止まってた。

今日のきっぷたち
新大阪ー小倉は、WESTERポイント特典きっぷ。
通常のきっぷの半額相当のポイント使用で、乗車券が4450ポイント、特急券（グリーン）が5650ポイントです。小倉ー博多は、普通に買った新幹線の自由席用のきっぷ
隣の駅なので自由席が安い。のぞみは全席指定の期間でしたが、さくらの自由席に乗って（いやデッキに立って）、ここはケチりました。
九州新幹線区間はハロー自由時間ネットパス北部九州版です。これはアバウトに言えば（厳密には違います）豊肥本線より北の九州新幹線、西九州新幹線、在来線特急列車、普通・快速列車に連続する3日間乗り放題、指定は6回まで可で11,300円というきっぷです。青春18きっぷの3日間用が10,000円であることを考えれば、かなりお得だと思います。

WESTERポイント特典きっぷ　10,100ポイント
ハロー自由時間ネットパス北部九州版の使用実績：
運賃
博多ー熊本
2,420円
特急料金
博多ー熊本（自由席）
2,890円

計 5,840円

いつものダイワロイネットホテル熊本
手前の荷物台は、あるとうれしいアイテム。

お手洗いとお風呂はセパレート
これもうれしい。

なんと、お部屋は熊本城ビューでした。
城「お前、また俺のところに挨拶なしか」
そーっと晩ごはんを食べに出かけましょう。

桜町バスターミナル
がらーん。
ここは市内の路線バス、市外に行く中距離バス、高速バスから阿蘇や天草に行く観光路線までが集約されている、ものすごく大きいバスターミナルです。
この「誰もいない」加減は信じられない光景。

桜町バスターミナル
のりばもがらーん。

産交バス、熊本都市バスは運休していましたが、熊本電鉄バスは運行しています。
運休の青い表示が並んでいますが、私が乗るのは黄色い字の「運行前」と書いてある熊本電鉄バス。
これで藤崎宮前まで乗って、晩ごはんに出かけます。

蘇月
4回目です。
お通しは銀杏の素揚げ。
宮崎産の岩牡蠣。これは夏の味ですね。
※撮影、掲載は許可をいただきました

天草産のうに。すみません、食べかけです。
ここのうにを楽しみに来ています。
右は天草産もずく。
酢の物が酸っぱすぎず、絶妙な加減。器が唐津焼で、金継ぎが施されていました。唐津焼は割と脆い。この金継ぎは女将さんの手によるものです。そういうの、素敵ですね。

しゃく味噌
しゃくの塩辛のようなもの。のけぞるほどおいしい。香りと旨みが押し寄せてくる。日本酒がこれでグラス一杯なくなりました。しゃくは鮮度の関係で地域外には来ません。これを食べることを目的に熊本に来てもいいと思うほどでした。

今日のお酒たち
萬坊 純米吟醸、賀儀屋 生原酒、ルーチド マルコ デ バルトリを、すべてグラスで。
好みを伝えただけで、あとは丸投げで店主に選んでいただきました。
しゃく味噌に夢中になりすぎて、日本酒は細かいことは覚えていません。
ワインはイタリアのシチリア産の白ワインでさっぱりとした飲みやすい系。これを酒販店で見つけたら買うと思います。和食を邪魔しない、バランスが取れていて満足度の高いワインでした。
あと生ビール2杯。
飲みすぎや。

大分産鱧の天ぷら、とうもろこしごはん。
とうもろこしごはんのちょっとしたコツも教えてくださいました。

すべて、大変おいしくいただきました。
満足満足。
翌日のことは、朝になってから天気予報とJRの運行状況を見て決めることにします。場合によっては、ホテルでおとなしくしておくという選択肢も覚悟しないといけません。

Part 1はここまで
Part 2につづく

この旅行記へのコメント （3）

• Tagucyanさん 2025/12/21 19:32:03

  新幹線に乗って熊本に行って、うまいものを食べた１日

  つららさま
  こんばんは
  
  日付を見ますと私が家族で北海道に行っていた時期と重なっておりまして。私たちがトラブルにも巻き込まれず家族旅行できたのは、トラブルの神様が西日本方面全域に出張していたからなんですね。
  
  最初の目的が筑豊方面ということで、あのへんは路線が入り組んでいるのでさぞかし考え抜いた行程を組んでいたことでしょう。それが小倉に着いた時点であっさりバサッと切られて、むしろ淡々としていた様子がうかがえます（私も経験あるので）。
  
  ひとまず作戦を変えて、博多まで行って冷静に考え直すのは正解だったかもしれないですね。前進するのも、引き返すのも、どちらもできますし、駅にいれば最新情報も入ってきますしね。
  
  結果的に熊本行きの臨時列車に乗れたようで。しかも出発してからまた行き先が変わるという。京急ほどではないけど行っとけダイヤ（笑）　小倉まで、博多から、レアな列車に乗れて、しっかりネタを２つ仕入れられました。
  
  そしてネタといえば、すっかり行きつけとなったお店での宴。路面電車も一部バス会社も全面運休するぐらいの状況でしたが、このお店だけは予定通りで、とりあえずここまでのことは置いといて満足できて何よりです。
  
  翌日以降もどういう展開になるか、違った意味で楽しみです（←不謹慎）。
  
  ---
  Tagucyan

• 毛利慎太朗さん 2025/12/21 09:12:35

  トラブル…

  つららさん、昨日はどうも。
  「お盆なにかある」→と思ってつららさんの昨年の旅行記をおさらいしたら、お菓子が買えなかったり、時計をなくしたり…今年は集中豪雨で1日目の筑豊本線の予定が吹っ飛んでしまいましたか～、どう挽回されるか気になりますね～
  これに関してではないですが、昨日ワタクシ、新幹線で買ったばかりの「旅と鉄道」を列車においてきてしまい、多少なりともショックを隠せず…です。
  忘れ物チャットというものをはじめて利用して、かえってくるのか…なんなんですよね～「買えば」といわれそうですが、新刊書籍なので勿体なくかんじて…ですね。
  
  さあて夕食は旬の幸ばかりでご満足のようでしたね～
  蘇月さん、牟礼のお寿司屋さんなみに常連になりつつありますね～私にとって「いづみや（大宮）」みたいなもんでしょうか（違うか笑）
  気になったのは「しゃく味噌」ですかね～、こんなの見せられたら、日本酒の味わすれちゃうくらいのインパクト、わかりますよ～
  甲殻類のお味噌ってなんであんなにおいしんでしょうね～
  
  毛利慎太朗

  つららさん からの返信 2025/12/22 20:29:15

  トラブルは忘れた頃にやってくる…

  毛利慎太朗さま
  こんばんは
  
  そうなんです。昨年は博多駅で時計を落としてしまいました。
  「旅と鉄道」は出てきましたか？
  新幹線だと折り返しごとに清掃されるので、残っている可能性も割とあるのではないかと素人考えでは思いました。着払いの宅配便代がかかってしまいますが、もし戻ってきたら、私なら「旅と鉄道」が旅をしてから家に帰ってきたという小ネタにニンマリするかも。戻ってくることをお祈りしています。
  
  海老とかカニとか甲殻類の味噌はおいしいですね。
  しゃく味噌は、思わず目をつぶって「ん～」という音（幸せを表現する音です 笑）を発してしまうほど、ものすごくおいしかったです。インターネットで調べると、お味噌を混ぜているタイプと塩辛タイプがあるようで、ここのは塩辛タイプ。少し強引にいうとコノワタとか、あと昨冬に自作した牡蠣の塩辛をマイルドにした感じでした。しゃく味噌に集中するあまり、日本酒のことは「おいしかった」以外の記憶が飛んでます。
  
  毛利さまの「いずみや」しかり、「ここに行ったら、外れなくおいしいお料理を食べて、幸せな気分で帰れる」鉄板のお店は大切ですね。
  今年の秋に長野県に行った時は、牟礼のお寿司屋さんは満席で予約が取れなかったので、そろそろお寿司の禁断症状が出ています。
  
  つらら