2024/11/09 - 2024/11/09
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morisukeさん
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オッサンネコです。
岐阜県南西部に位置する「養老」
養老と言えば、孝行息子が山奥で甘い酒が湧き出ているのを発見し、
父親に与えて病気を治す「養老の滝」の逸話があまりにも有名ですが、
古来より養老は、この逸話と自然信仰がマッチングし、
霊験あらたかな場所として、修験道の基盤が形成されました。
結局、養老の修験道は戦国時代の大火で衰退の一途を辿る事になるのですが、
その修験道の栄華の跡からは、当時の信仰を物語る石仏がわんさか出土し、
掘り出された石仏群が面妖な景観を織りなしているそうな。
その景観「柏尾廃寺千体仏」と云ふ。
何でも石仏は円錐状の雛壇を形成し、あたかも美しき曼荼羅を描いているそうな。
そんな神秘に満ち溢れた世界がそこにあるのであれば、行かねばならぬでしょう。
果たして石仏が描く曼荼羅とはどの様なものなのか?
自己責任が過ぎるテーマパーク「養老天命反転地」と合わせて訪問してみました。
その時の記録です。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 新幹線 JRローカル 私鉄 徒歩
-
どうもどうも、オッサンネコことモリネコです。
本日は出張にかこつけて少しマニアックなスポットに足を運びます♪
まずはJR大垣駅から養老鉄道に乗り換えて、養老駅で下車。
今回、旅のプランニングとしてピックしたのは主に3ヶ所。
① 数多の仏像が円環状に並んだ ”柏尾廃寺千体仏”
② 自己責任が過ぎる理解不能なテーマパーク ”養老天命反転地”
③ 令和の時代に残る奇跡的な現役の昭和遊園地 ”養老ランド”
それでは早速①の柏尾廃寺千体仏から行ってみましょう (`∀´*) -
まず、目指す柏尾廃寺跡は養老山地の麓にあります。
駅からは徒歩で20分程…でしょうか。
のどかな田舎の住宅街を抜けて、山に続く細い道を登っていきます。
木立の隙間から差す11月の日差しは暖かく、そして優しいのです。 -
途中にあった神明神社。
神社を見るとついつい寄ってしまうのは旅人の性でしょうか。
特に目を引くものはありませんが、とてもキレイに保たれています。
雰囲気が何より素敵…(*´∀`)♪ -
本殿の前のコマさん。
こちらも堂々たる佇まいにワビサビがあります(と思う…) -
神社を過ぎて、林道を山の方へ歩いていくと…
おやぁ…
木々の隙間からなんかすんごいのが見えてきたぞぅ ( ゚Д゚) -
柏尾廃寺千体仏
観音立像を頂点にして、雛壇状に石仏がみっちり配置されている光景。
おおぅ なんか異世界感が半端ねぇ (゚ロ゚;三;゚ロ゚)!! -
イチオシ
横から見ると、円錐状がはっきりと分かるのです。
さて、この千体仏を語るには養老修験の説明が必要になります。
養老は、古くから「養老の滝」の伝承が残るゲンのいい場所であり、
険しい谷や渓流、森などの隔離された自然環境が広がっていたため、
山岳信仰の理想的な行場として、修験道が栄えた場所でもあるのです。
その修験道のキーワードとなるのが、柏尾寺をはじめとする多芸七坊。
多芸七坊とは、かつて養老山麓に実在した修験道の寺院の総称で、
七つの坊(寺院)が修験者や参詣者の受け入れを担っていました。
要は、七つの寺院が互いに連携して霊場を運営しとったというわけ。
その中でも柏尾寺は、多芸七坊の中心的存在(本山)であったので、
各方面から多くの石仏が奉納されたと言われています (`∀´*) -
そいで、これだけ由緒ある多芸七坊が廃れてしもうた理由ですが、
運命の分かれ道は戦国時代の織田信長にまで遡ります。
信長が軍事力を有していた比叡山延暦寺を焼き討ちしたのは有名ですが、
その焼き討ち以降、信長の頭には、
大寺院や修験道勢力の宗教施設 = 武装蜂起してくるキケンな奴ら
という方程式がインプットされるようになりまして ( ゚Д゚)
多芸七坊は地元の有志や反・信長勢力と結び付きがあるかもしれない…
このまま放っておいたら、比叡山の武装集団と一緒になるよね。
やられる前にブッ壊してしまおう。
そんな背景もあり、美濃平定の煽りで多芸七坊は壊滅的に破壊され、
柏尾寺を含む坊群は再建されず、多芸七坊は歴史から消えていくのです。
その後、柏尾寺では細々と信仰だけが続いていくのですが、
明治の廃仏毀釈で修験道は禁止となり、遂には廃寺となった所以となります。 -
イチオシ
眺める限りの石仏。石仏。石仏。
視界に入る石仏が多過ぎて、ゲシュタルト崩壊を引き起こす感覚ぅ。
さて、最後にこの千体仏はどこから来たのかという話なのですが、
明治30年、地元の安田さんにある日突然、お告げが舞い降りてきます。
そのお告げに沿って、神明神社の境内をホリホリしてみたところ、
埋まっていた多くの千体仏が、わらわら掘り返されたそうです。
恐るべし、ジモトの安田さん… (σ゚∀゚)σ
その後、地元の方たちによって掘り出された石仏は円錐状に並べられ、
唯一無二のミステリアスな風景を紡ぎ出すことになったというわけ。
今対峙している石仏はすべて戦国時代以前に造られたもの…
うーん、そう思うと感慨深さもマシマシに感じるのは私だけでしょうか。 -
何度も言いますが、石仏は円錐状に並べられておます。ウリウリ。
観音立像を円(宇宙)の真ん中に見立てた世界観。
むむっ… これは「曼荼羅」ではないか…
是非ともこの曼荼羅を上から見たい。上から見たい。
というわけで、山の斜面をウリウリよじ登ってみたところ… -
あゝ美しき曼荼羅の世界観。
絶景…キタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━ッ!!
この光景を見ることができて大満足でございます。
これにて柏尾廃寺千体仏の探索はおしまい。
そのまま徒歩で次のスポット「養老天命反転地」に向かうとしませう。 -
話は一気に飛んで、養老天命反転地。
県立公園の敷地内にありながら独立した有料ゾーンという位置付け。
入場口で料金850円をお支払い。ちゃりーん。
それでは早速中に入って見ましょう (((⊃゚∀゚)ノアヒャヒャ -
この養老天命反転地、良くも悪くも評価が分かれます(笑)
現代アートを好む人、非日常的な体験を求める人にはハマる傾向があり、
特に写真映えや感覚刺激を求める若者や家族連れには比較的好評。
一方で施設内に説明は一切ないので、芸術の意図や構造に理解が追いつかず、
「期待外れ/時間とお金の無駄」といった否定的な意見もちらほら。
当方、”ああと”なんて高尚なものはまったく理解できませんが。
まぁB級スポットに近いニオイを感じるので、問題なく楽しめるでしょう。 -
まずは目の前に見えている丘のような場所を目指します。
斜めになっている地面には穴があったり、溝が掘られてたり…
穴の深さは2m程… 落ちたら多分タダじゃすみません。
とにかく歩きスマホができない場所、養老天命反転地…
さてさて、養老天命反転地の見どころは主に二つになります。
・楕円形のフィールド
・極限で似るものの家
( ゚Д゚)…。うん、わからん。
わからんものは体感するしかないので、ひとまず丘を登ってみましょう。 -
これが「楕円形のフィールド」の全容。
おおぅ。なるほど、なるほど。
広大な楕円形のすり鉢といったような感じ。
そもそも養老天命反転地とは何ぞや? という話になるのですが、
簡単に言えば、二人の芸術家が作り出した奇想天外のテーマパークです。
私たちが当たり前に思っている身体感覚や空間認識をひっくり返すことで、
命や存在そのものを新しい視点から再発見する場所とされてますが…
まぁ全然わからんので、簡単にまとめてしまうと、
地形の不規則さ、意味不明な建造物などを通じて、脳と身体に混乱を与え、
私たちが”こうである”と信じ込んできた固定観念をブッ壊したいんだとか。
( ゚Д゚)…。うん、わからんね。 -
でも丘の上から見下ろす景色はとってもキレイ。
ただ、すべての場所に傾斜があるので、歩きやすい靴は必須ざんす。 -
すり鉢の底まで降りてきましたぃ。
養老天命反転地の特徴は、とにかく平らな場所がないことなのですが、
底部もやっぱ例外なく斜めってるぅ ( ゚Д゚)
流石にアーティストが作ったハコニワ、ブレない強さを感じますだ。 -
ちなみに、この楕円形のフィールド…
すり鉢の中には幾つものパビリオンが存在し、それぞれ名前があるのです。
ただ、あまりにもネーミングが意味不明… ( ゚Д゚)
意味不明というか… モリネコには説明ができんという事で。
例えばこの迷路っぽいやつ、「宿命の家」というパビリオンですが…
( ゚Д゚)…。どういうことやねん… -
森の中に突然出現するソファ。
ふっかふか… ではなく、コンクリでカッチカチなやつ。
分かっちゃいるけど、座るとオケツが冷たくなるやつ。
このパビリオンにもちゃんとお名前がありまして…
「白昼の混乱地帯」
( ゚Д゚)…。どういうことやねん… -
とりあえず、よく分からんもので溢れている底部から脱出じゃい。
小学校の体育館に飾られてそうな、よくわからんもの目掛けて登ります。
めっちゃ滑ります。ヘタこいたら足首捻って終わります 。 -
恐らく「楕円形のフィールド」のメインオブジェ。
コレもまぁどう解釈すればいいか、全く分からん銀色のナニカ。
ただ、想像以上にでかいことは間違いない…( ゚Д゚) -
楕円形のフィールドでは、すり鉢の縁に沿って移動する事ができますが、
如何せん、この縁も急勾配の斜めで簡単には歩かせてくれない…
このブレない強さ、ちょっとずつ好きになってきました (*´з`)
そして目の前に見えているパビリオンのお名前は…
「もののあわれ変容機」
( ゚Д゚)…。ブレねぇ強さ!! -
斜めに普通に置かれているソファ。
ここに座ってくつろぐのは、もはや修験道の世界である。 -
ちょっと古めの流し台も斜めってます。
人間は5度以上の傾きで日常生活を送ると、精神が崩壊するらしいです。
そう考えると、カモシカってすげぇ ( ゚Д゚)フワッ
これは私個人の感覚なのですが、私たちの世代と違って今の子供達は、
”危険”を自分たちで考える機会が極端に減ったような気がしています。
危険を想定し、先を見据えて物理的に危険を排除する、
この考え方は間違いなく合理的で、今の時代の潮流になってますが、
人間の「危険回避スキル」は経験からしか学べないのもまた事実。
そういう意味では、養老天命反転地の意義は大きいのかもと思ったりして。 -
続いて「極限で似るものの家」を探索してみましょう。
丘の上から一目でわかる異形…
もはやRPGの世界にありそうな魔物の根城に見えてきた…。 -
イチオシ
下から見上げるともっと異形。
壁があらゆる方向に入り組んだ家。屋根には岐阜県の地図…?
っていうか、家…なのか、コレは?
それでは勇気を出して中にお邪魔してみましょう (*¯∀¯)ムッハー -
はい、ソファ埋まってました ウェ━━ (σ゚∀゚)σ ━━イ
もうね、分かっちゃいるけど、コンセプトがブッ飛んでます。
よくこんなモン作ったな…。 -
「反転地」の名前に相応しく、天井にもパラレルワールドがっ!
逆さまの世界で、椅子がちょこんと置かれてまっす♪
私にできることは、ただこのぶっ飛んだ世界観に感心するだけ。
一応リーフレットには製作者からの「提案」があるのですが…。
・自分と家とのはっきりした類似(点)を見つけるようにすること
いや、類似点ねぇわ (゚Д゚ ;)!!
・もし出来なければ、この家が自分の一卵双生児と思って進むこと
いや、できるかぃ━━ Σ(゚Д゚ ;)━━━━ッッ !! -
この極限に似るものの家、敷地外から見た方が規格外が伝わります。
つぎはぎ状に入り組んだ壁、どこにつながるかよく分からん扉。
なんか既視感あるなぁと思ったら、ハウルの動く城ですね |д゚)
こっちゃの家は、もはや住居としての機能は皆無ですが… -
最後に養老天命反転地の記念館にあるカラフルな隘路から。
天井にも相対的な風景が広がっており、プチ撮影スポットになってました。
というわけで「養老天命反転地」の探索はコレにておしまい。
噂に違わず、ぶっ飛んだ感性が雪崩の様に流れ込む、面白スポットでした。
この旅、もう少し続きます。
それではまた~。
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この旅行記へのコメント (2)
-
- さっくんさん 2025/08/23 18:06:42
- !!!
- いつも、マニアックな旅先に惹かれていますし、参考にさせて頂いております。そんな
morisukeさんに触発されたか?未だこれから挙げる旅行記なのですが、もしかして先を越されてしまったか!と一瞬驚いたのですが、岐阜にも素晴らしい石仏群があるんですねぇ。嗚呼行きたい!私は自元の東京と川崎の県境、よみうりランド付近に残る「ありがた山」を訪れました。この石仏に惹かれたら、お勧め出来るかもしれません。
- morisukeさん からの返信 2025/08/24 13:05:30
- Re: !!!
- さっくん様
毎度ありがとうございます (*´∀`)
ありがた山のことは存じ上げております(笑) コロナ前に実際に訪れて、東京方面の景色もさる事ながら、あのずらっと石仏が並んだ光景に心が震えたのを覚えています。当時から宅地開発のハナシが進んでいて、近いうち立入禁止になるような噂も流れていたのですが… まだ残っていると聞いて安心しました。
こういう場所って大体心霊スポ扱いされることが多く、歪んだ情報が流れちゃうのが往々にしてあるのですが、歴史的背景や景観にもっとフォーカスされればなぁと常々思っています。
実際に旅行記がアップされるのを楽しみにしています!
今後ともよろしくお願いします。
Mori Neko
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