南部お城めぐり２・・・久慈城・姉帯城・九戸城（続・日本百名城）

2025/04/07 - 2025/04/07

南北朝時代から江戸時代まで北東北を治めた南部氏です。南部氏一族が築いた城館・城郭を攻略してきます。かつて「三日月の丸くなるまで南部領」とうたわれた南部領の広さと歴史を感じてきます。
①種里城
　青森県西津軽郡鰺ヶ沢町大字種里町
②浪岡城（続・日本百名城）
　青森県青森市浪岡大字浪岡五所
③野辺地城
　青森県上北郡野辺地町野辺地
④七戸城
　青森県上北郡七戸町字七戸ほか
⑤根城（日本百名城）
　青森県八戸市大字根城字根城
⑥聖寿寺館
　青森県三戸郡南部町大字小向字舘ほか
⑦三戸城
　青森県三戸郡三戸町大字梅内字城ノ下
⑧九戸城（続・日本百名城）
　岩手県二戸市福岡字城の内、松の丸
⑨姉帯城
　岩手県二戸郡一戸町姉帯
⑩久慈城
　岩手県久慈市大川目町
⑪盛岡城（日本百名城）
　岩手県盛岡市内丸
⑫高水寺城
　岩手県紫波郡紫波町二日町字古舘
⑬鍋倉城
　岩手県遠野市遠野
⑭土沢城
　岩手県花巻市東和町土沢
⑮花巻城
　岩手県花巻市城内、花城町、仲町
⑯金澤城
　秋田県横手市金沢中野字安本館外

エリア 九戸・軽米(岩手)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• 交通: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 自家用車 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

1.久慈城
　岩手県久慈市大川目町
2.九戸城（続・日本百名城）
　岩手県二戸市福岡字城の内、松の丸
3.姉帯城
　岩手県二戸郡一戸町姉帯

4月7日（月）AM8:10北上出発　３箇所を登城します。
AM10:25普代駅到着

普代駅 駅

普代駅

普代駅 駅

道の駅 青の国ふだい
トイレ休憩

道の駅 青の国ふだい 道の駅

道の駅 青の国ふだい
駅前の猫　マンホール蓋（タテトプス）　自動販売機（イシツブテ）
解ってる人は解りますが、私は摩訶不思議です。

道の駅くじやませ土風館(土の館)

道の駅くじやませ土風館(土の館) 道の駅

⑩久慈城御城印を販売しています。
昼飯には早い時間だったので、テイクアウトにしました。

久慈城跡
入口に駐車場が有ります。

久慈城跡 名所・史跡

丁寧な説明版があり、概要が分かります。

駐車場から直ぐに入り口になります。

箱の中に地図が入っていて、見ながら回ることができました。
立て看板もあり、ただの杉林ではありません。

馬場跡
城址に登っていきます。

牛頭天王社

健脚坂
誰が名付けたかは知りませんが、健脚者でなくても登れる坂道です。

馬場登りの坂
コンクリートブロックが敷いてあり歩き易いです。馬には必要ないです。

みはらし通り
どなたが名付けたかは知りませんが全く見晴らしはよくありません。

郭坂
主郭・二の郭・三の郭をつなぐ坂です。

二の郭

やまびこの広場
クマよけに叫んでみましたが、やまびこは聞こえません。

久慈城跡は久慈市大川目町新町地区に所在する戦国時代の山城で、久慈地方を領地とした武士の一族「久慈氏」の居城でした。久慈氏は、北東北一帯を広く勢力下においた武家、南部氏の一族です。城跡は良好な保存状態で残されており、その文化財的価値が認められ、令和4年4月8日付で岩手県指定史跡に決定しました。

主郭跡
久慈備前守信実が文明年間(1469～87)に久慈城を一族の居城と定めたものと推定されています。以後100年以上の間、久慈氏は久慈城を拠点として久慈地方を治めました。

久慈城跡 名所・史跡

主郭跡
天正19年(1591)、南部氏の後継争いに端を発し、九戸城主・九戸政実と三戸城主・南部信直が争った戦「九戸の反乱」が起こり、豊臣秀吉の命により大軍勢が南部方に加勢し、久慈城主の久慈備前守直治は、娘婿久慈政則とともに九戸方の武将として参戦しました。

豊臣秀次を総大将とする軍勢は6万5千ともいわれ、九戸方5千は後退し、最後の拠点となる九戸城に籠城します。九戸方は善戦しましたが、 包囲軍の武将・浅野長政は九戸方に和議をもちかけ、九戸方はこれを承諾、ついに降伏開城しました。

久慈備前守直治・政則父子は、九戸政実と九戸方の武将らとともに捕らわれの身となり、処刑されました。

主郭跡

久慈氏の本宗は断絶し、久慈一党の多くは、九戸籠城軍に加わり九戸氏とともに滅びました。

堀切越えの道

「九戸一揆」の際に久慈城は戦場とはなりませんでしたが、城主である久慈氏の直系が滅亡し、城は豊臣秀吉の諸城破却命令により取り壊されました。天正20年(1592)6月の破却書立には「久慈山城破却」と記されています。

堀切跡

濠跡

西側道路より主郭を見上げる。まっすぐ登って攻めていくのは大変です。

馬場跡

気比神社

久慈城から九戸城に行きました。約47ｋｍ、１時間です。
九戸城跡ガイドハウス

続日本100名城スタンプラリーの「104　九戸城スタンプ」設置場所は２か所です。
（１）九戸城ガイドハウス（建物内）
　（所在地）　〒028-6101　二戸市福岡字城ノ内3-3（九戸城エントランス広場内）　※盛岡地方裁判所二戸支部となり
　（開館期間）4月中旬～11月　※期間中は原則毎日開館しています。
　（開館時間）10時～15時
　
（２）二戸市埋蔵文化財センター（受付）
　（所在地）　〒028-6101　二戸市福岡字八幡下11-1　※二戸税務署となり。二戸市総合福祉センター建物の３階。
　（電話）　　0195-23-8020
　（開館時間）9時～17時
　（休館日）　月曜日、祝日の翌日（土・日は除く）、12月29日～1月３日

九戸城跡 名所・史跡

九戸城ガイドハウスと九戸城跡配置図

城址は小高い丘の上に有ります。

九戸城跡 名所・史跡

写真左；城址の外周を時計回りに見物していきます。
写真中央；写真左上：石沢館（外館）跡
写真右；二の丸搦手跡
細い通路になっていますが、古地図の中には枡形の虎口が描かれています。
九戸氏の時代から重要な虎口です。

石沢館（外館）跡
搦手より

「荒城の月」歌碑
歌詞のモデルの城かも？・・土井晩翠
土井晩翠が仙台在住当時、昭和１４年林檎狩りに訪れ、九戸城の悲劇を聞き自ら筆をとり「荒城の月」の書を残し帰りました。九戸城址はモデル候補の一つです。

九戸城（福岡城）
九戸光政が明応年間（１４９２～１５０１年）に築城したと言われる中世の平山城です。

二ノ丸東側の堀跡
築城期（15世紀末～１６世紀前葉）、保存の為、埋め戻されています。

九戸城跡 名所・史跡

三戸城主南部２４代晴政には晩年まで嫡男が無く、一族の田子信直（たっこのぶなお）を後継者に指名したが、男子（２５代晴継＝はるつぐ）が誕生し、その後は信直を嫌い世継ぎを撤回し、争いになります。晴政の死後、南部は跡目を巡り、信直支持派と晴継擁護の九戸一派とが対立。晴継も１３才で謎の死を遂げ、混迷の中、信直が南部２６代目を継ぎます。

二ノ丸東側の段差
堀は埋められ、上下段は陸続きとなり、平場が拡張されました。

天正１８年（１５9０）、豊臣秀吉は小田原城攻略後、奥州仕置を開始。小田原不参陣の諸氏を追放したが、仕置軍が去ると残党が蜂起し、奥州地域は不穏な状況でした。この機に乗じ九戸政実は翌年３月に挙兵し、一時は南部信直は苦戦を強いられます。９月１日には奥州再仕置軍が馬淵川流域に到着。６万騎を敵に籠城軍は５千人。政実は九戸城を開門し，捕らえられ、処刑されました。

二ノ丸東側上段の門跡
上段平場への出入り口で、門の両側には柵が取り付いていました。

南部信直はこの城を福岡城と改め南部の本拠地としました。その子重直が盛岡城に本拠を移し、その後、寛永１３（１６３６）年に廃城となりました。

土塁のイメージ

二戸市にあるのに九戸城なのは九戸氏の居城＝九戸城だったからです。もとは現在の九戸郡を治めた南部氏の一族が九戸氏を名乗り、その後九戸の地と福岡地方を同時に統治するようになりました。
福岡城ではなく九戸城なのも不思議です。それは地元の九戸氏への強い思い入れです。百年以上治めた九戸氏に対し、南部公は短期間で盛岡へ移った事や、九戸方の悲壮な最期を目の当たりにした人々の思いは、謀反人であっても密かに弔い続けた事を記す古碑にも現れており、あえて「九戸城」と呼び続けたのです。

さわやかトイレ

九戸城跡 名所・史跡

九戸城 二ノ丸大手跡への入城口

九戸城配置図
本丸の入口に有ります。

本丸虎口跡（東側）　　本丸南虎口

本丸
城跡の中心に位置する曲輪で、城郭内で最も高位にあります。一辺が約100ｍの方形を呈し、東側と南側の二箇所に虎口が有ります。

『天を衝く―秀吉に喧嘩を売った男・九戸政実』2001年10月講談社、高橋克彦著
九戸城・久慈城他、知った名の戦国武将が登場して関係が良く解りました。

石垣
城郭の石垣では東北最古です。野面（のづら）の古式穴太（あのう）積の石垣は蒲生氏郷配下の穴太衆によるものとされています。

九戸城跡 名所・史跡

九戸政実は1536年(天文5年)に九戸信仲(くのへ のぶなか)の長男として誕生しました。
兄弟には、のちに南部家の後継者候補になる九戸実親(くのへ さねちか)、中野家に養子に入り南部家に仕えた中野康実(なかの やすざね)、久慈家に養子に入った久慈政則(くじ まさのり)がいます。

九戸政実の『政』の字は南部晴政より与えられたものとされており、南部家との良好な関係性と思われます。
九戸家は南部家の家臣ではなく、あくまで同列であったのです。

九戸政実は出羽国の大名であった安東愛季（あんどう ちかすえ/よしすえ）や斯波氏を撃退し、領土は、九戸、二戸、岩手、閉伊、斯波諸郡に広がり、南部宗家と肩を並べるまでの勢力となりました。北奥州最大の大名でした。
しかし、南部家の後継者争いに端を発し、豊臣秀吉と対決して敗れてしまいました。

板塀跡
柱を立てるための穴が並ぶように残っていることから、木の塀があったようです。
通路から見えないよう目隠しをするためつくられた。

九戸城は西辺を馬淵川、北辺を白鳥川、東辺を猫淵川に囲まれていて、それぞれの川床まで落差は20メートルにも及び、傾斜角45度以上の断崖となっています。豊臣軍も攻略するのは大変だったと思われます。

石垣

広い敷地に色々な建物が立っていました。

SB2　城主の建物跡：南北9.6ｍ、東西4.1ｍ　狭い感じ
SB4　倉庫や作業小屋跡：南北10.7ｍ、東西5.3ｍ　
SB3　大事な役割の建物跡：南北5.8ｍ、東西9.8ｍ

建物の礎石　　石階段

追手門跡

堀跡

天然の要害です。

九戸城から姉帯城　車　距離約18ｋｍ、25分

小型車がやっと通れる道幅です。
終点に、車2台が停まることが出来るスペースが有りました。

駐車場から坂道を5分程登っていきます。

姉帯城跡
馬淵川北側の50ｍ以上の断崖の上に造られた典型的な山城です。
東西二つの郭から構成されています。

中世南部氏の一族の姉帯氏の居館と言われています。
九戸南部氏とのつながりが深く、戦国末期の南部家の領主を巡る争いでは九戸政実方の有力豪族として戦っています。

天正19年（1591年）の九戸政実の反乱において、九戸軍の最前線の城として、姉帯大学と戸田帯力が中心となって230人の将兵が仕置軍と対戦したが、大軍の前に大半が討ち死にし、8月24日遂に落城し、9月4日には本拠の九戸城が落城した。

小屋に説明版が掲げてあります。

平成八年度から十年度の発掘調査の結果
火災に有ったと思われる建物跡
鉄砲玉の鋳型、槍先
墓と思われる穴（九戸の反乱による戦死者）等が新たに見つかりました。

姉帯兼信他一族郎党が討ち死にしたが、兼信の子（当時二歳）が乳母に抱かれて逃げて助かった。他

発掘された人骨。他

供養塔
姉帯大学兼興、五郎兼信兄弟や兼興の妻でなぎなたの名手小滝御前など

西の郭の端にある神社。

神社の祠背後には2.7mの土塁が残されています。さらに右側には西の郭と東の郭を区切る大規模な空堀があります。

川沿いに東西に伸びた舌状台地を2ヵ所の空掘で分割して、西の郭、東の郭とした天然の要害であることがわかります。

堀切
東の郭と東端の二重堀は未整備で訪問は諦めました。

姉帯城跡

城址から引き返します。
急な坂道です。
微かに、車が見えますが、2台停めるのがやっとです。
途中は非常に狭いです。

城の西側より城址方向

御所野縄文博物館
開園時間
開園 午前9時
閉園 午後5時（博物館展示室の入場は午後4時30分まで）
休館日
毎週月曜日(ただし月曜日が祝祭日の場合、その翌日)

世界遺産 御所野縄文公園(御所野遺跡) 名所・史跡

姉帯城「御城印」
販売場所；御所野縄文博物館　ミュージアムショップ

二戸市埋蔵文化財センター　　℡：0195-23-8020

二戸市埋蔵文化財センター 美術館・博物館

九戸城「御城印」
販売場所；二戸市埋蔵文化財センター
御城印販売；展示室が開館している時間（９:００～１７:００）
休館日；月曜日・祝日の翌日

御城印
九戸城・姉帯城の御城印は火曜日に購入しました。

続・日本百名城スタンプ