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------------------------------------------------------------------------------------------------------------------<br />外務省の海外安全ホームページにて、クルディスタンを除くイラクの大部分に「レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)」または「レベル3:渡航中止勧告」の勧告が出ています。<br />本旅行記はイラクへの旅行を勧めるものではありません。イラクへ行かれる際は、ご自身の責任にてお願いいたします。<br />----------------------------------------------------------------------------------------------------------------<br />個人の旅行の記録として書いていますが、皆様のお役に立つとおころがあれば幸いです。また、渡航国の性格から、出入国に関わる部分など、一部の公開を控えさせていただきます。ご興味のある方は、Bradt Iraqが2022年に改訂されていますので、そちらもご覧下さい。<br /><br />~日程~<br />2月18日 バグダッド到着後、バグダッド観光【バグダッド泊】<br />2月19日 バグダッド観光【バグダッド泊】<br />2月20日 バビロン、カルバラ【カルバラ泊】(Karbara)<br />2月21日 ウル【ナーシリーヤ泊】(Nasiriyah)<br />2月22日 メソポタミア地方の沼地(Marshes)【バグダッド泊】<br />2月23日 サーマッラ―、ハトラ【モースル泊】(Mosul)<br />2月24日 モースル【モースル泊】<br />2月25日 Mar Mattai, Lalish【ドホーク泊】(Duhok)<br />2月26日   Amedi【アルビール泊】(Erbil)<br />2月27日 アルビール【アルビール泊】<br />2月28日   帰国に向け出発、(ラマダン開始)<br /><br />(以下の説明にはシュメール人に関する都市伝説的な部分を含みます。シュメールに関する都市伝説が大好きで、申し訳ありません。一方、科学的な見地から超常現象を解明しようとする皆神竜太郎のような方も大好きです。)<br /><br />紀元前5000年頃からメソポタミア南部にはウバイド文化という先史的な石器文化が発達し、灌漑技術を持ち、農耕を中心に栄えました。しかし文字を有せず、詳細な記録は残っていません。<br />紀元前3800年頃から、高度な技術を有した民族系統不明のシュメール人(ウバイド人とのつながりは不明)がウルク、キシュなどの都市を築き上げていきますが、その中でも紀元前27世紀ころに成立したウル第一王朝時代に築かれたウルは最大の都市でした。シュメール人の都市は中心にジッグラトと呼ばれる巨大な祭壇を備え(ピラミッドが王の墓と言われている点とは異なる)ているのが特徴です。<br />シュメール人は最古の文字となる楔形文字を使用しており、この文字は後にメソポタミアではもちろん、エジプト、ペルシャなどで使用され、アレクサンダー大王の時代まで使用されます。<br />また、後のハムラビ法典のもとになる高度な法体系も有し、現在の時間のもととなる60進法、高度な天文知識を基にした世界最古の暦である太陰暦、青銅などの金属技術など、様々な画期的な技術を有しており、のちのバビロニア帝国の礎となっていきます。<br /><br />世界最古の文学作品と呼ばれるギルガメッシュ叙事詩には、大洪水の伝説があり、実際に大洪水の跡とされる粘土層が発見されているとされています。<br />この洪水伝説が後のノアの箱舟伝説につながったと言われています。なお、ギルガメッシュは実際に存在した王であると言われています。<br /><br />シュメール文明に関しては、通常の文明で見られる文明の発達段階を示す証拠が発見されておらず、最初から高度な文明を持っていたとされるなど、謎多き文明となっています。<br /><br />現在のウルが再建されたのは新バビロニアのネブカドネザル2世(紀元前6世紀)の時代ですが、その後はペルシャ帝国に征服され、文明の中心は東方へと移動し、ウルは紀元前400年頃には歴史から姿を消します。

202502 イラク(8)~4日目_ウル~

73いいね!

2025/02/18 - 2025/02/27

4位(同エリア34件中)

旅行記グループ 202502 イラク

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どらみ

どらみさん

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外務省の海外安全ホームページにて、クルディスタンを除くイラクの大部分に「レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)」または「レベル3:渡航中止勧告」の勧告が出ています。
本旅行記はイラクへの旅行を勧めるものではありません。イラクへ行かれる際は、ご自身の責任にてお願いいたします。
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個人の旅行の記録として書いていますが、皆様のお役に立つとおころがあれば幸いです。また、渡航国の性格から、出入国に関わる部分など、一部の公開を控えさせていただきます。ご興味のある方は、Bradt Iraqが2022年に改訂されていますので、そちらもご覧下さい。

~日程~
2月18日 バグダッド到着後、バグダッド観光【バグダッド泊】
2月19日 バグダッド観光【バグダッド泊】
2月20日 バビロン、カルバラ【カルバラ泊】(Karbara)
2月21日 ウル【ナーシリーヤ泊】(Nasiriyah)
2月22日 メソポタミア地方の沼地(Marshes)【バグダッド泊】
2月23日 サーマッラ―、ハトラ【モースル泊】(Mosul)
2月24日 モースル【モースル泊】
2月25日 Mar Mattai, Lalish【ドホーク泊】(Duhok)
2月26日 Amedi【アルビール泊】(Erbil)
2月27日 アルビール【アルビール泊】
2月28日 帰国に向け出発、(ラマダン開始)

(以下の説明にはシュメール人に関する都市伝説的な部分を含みます。シュメールに関する都市伝説が大好きで、申し訳ありません。一方、科学的な見地から超常現象を解明しようとする皆神竜太郎のような方も大好きです。)

紀元前5000年頃からメソポタミア南部にはウバイド文化という先史的な石器文化が発達し、灌漑技術を持ち、農耕を中心に栄えました。しかし文字を有せず、詳細な記録は残っていません。
紀元前3800年頃から、高度な技術を有した民族系統不明のシュメール人(ウバイド人とのつながりは不明)がウルク、キシュなどの都市を築き上げていきますが、その中でも紀元前27世紀ころに成立したウル第一王朝時代に築かれたウルは最大の都市でした。シュメール人の都市は中心にジッグラトと呼ばれる巨大な祭壇を備え(ピラミッドが王の墓と言われている点とは異なる)ているのが特徴です。
シュメール人は最古の文字となる楔形文字を使用しており、この文字は後にメソポタミアではもちろん、エジプト、ペルシャなどで使用され、アレクサンダー大王の時代まで使用されます。
また、後のハムラビ法典のもとになる高度な法体系も有し、現在の時間のもととなる60進法、高度な天文知識を基にした世界最古の暦である太陰暦、青銅などの金属技術など、様々な画期的な技術を有しており、のちのバビロニア帝国の礎となっていきます。

世界最古の文学作品と呼ばれるギルガメッシュ叙事詩には、大洪水の伝説があり、実際に大洪水の跡とされる粘土層が発見されているとされています。
この洪水伝説が後のノアの箱舟伝説につながったと言われています。なお、ギルガメッシュは実際に存在した王であると言われています。

シュメール文明に関しては、通常の文明で見られる文明の発達段階を示す証拠が発見されておらず、最初から高度な文明を持っていたとされるなど、謎多き文明となっています。

現在のウルが再建されたのは新バビロニアのネブカドネザル2世(紀元前6世紀)の時代ですが、その後はペルシャ帝国に征服され、文明の中心は東方へと移動し、ウルは紀元前400年頃には歴史から姿を消します。

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
ホテル
4.5
グルメ
5.0
  • 2月21日<br />カルバラをひたすら南下し、ウル遺跡に到着。5時間程度は走っていた計算になります。ジッグラトが目の前にあるなんて、夢のようです。

    2月21日
    カルバラをひたすら南下し、ウル遺跡に到着。5時間程度は走っていた計算になります。ジッグラトが目の前にあるなんて、夢のようです。

  • 遺跡のマップ<br />ウルは5%も発掘が進んでいないと言われています。

    遺跡のマップ
    ウルは5%も発掘が進んでいないと言われています。

  • 1930年に空撮された写真<br />ジッグラトがくっきりと映っています。

    1930年に空撮された写真
    ジッグラトがくっきりと映っています。

  • ウルの発掘の様子。<br />WoolleyとはLeonard Woolleyのことで、ウルの発掘で有名な考古学者です。

    ウルの発掘の様子。
    WoolleyとはLeonard Woolleyのことで、ウルの発掘で有名な考古学者です。

  • 数年前までは階段を登れたようですが、現在は不可。<br /><br />底辺のサイズは62.5m x 43mで、高さは11mです。この上には祭壇があったとされています。

    数年前までは階段を登れたようですが、現在は不可。

    底辺のサイズは62.5m x 43mで、高さは11mです。この上には祭壇があったとされています。

  • バグダッドの博物館にあったジッグラトの模型。ウルのものかではなさそうですが、基底部分の上に祭壇があります。

    バグダッドの博物館にあったジッグラトの模型。ウルのものかではなさそうですが、基底部分の上に祭壇があります。

  • 逆光と大きさから、なかなかいい写真が撮れなのが残念です。<br /><br />遺跡を見学する通路が設置されており、そこから出て写真を撮っていると怒られました。

    逆光と大きさから、なかなかいい写真が撮れなのが残念です。

    遺跡を見学する通路が設置されており、そこから出て写真を撮っていると怒られました。

  • 続いてマップの#3にあたるDublal-Mahk temple

    続いてマップの#3にあたるDublal-Mahk temple

  • 石板の家という意味のこの寺院は、最初はジッグラトへの入り口として使われ、のちに石板の保存庫、そして第3王朝末期には裁判所として使われましたと言われています。<br />この寺院は後に修復をされていきますが、アーチ状の入り口は紀元前1400年のもので、遺跡の中で最も古い建築物となっています。

    石板の家という意味のこの寺院は、最初はジッグラトへの入り口として使われ、のちに石板の保存庫、そして第3王朝末期には裁判所として使われましたと言われています。
    この寺院は後に修復をされていきますが、アーチ状の入り口は紀元前1400年のもので、遺跡の中で最も古い建築物となっています。

  • Khur Sag building(#5)<br />

    Khur Sag building(#5)

  • 全体図<br />サイズは59m x 59mで、寺院であったとされています。

    全体図
    サイズは59m x 59mで、寺院であったとされています。

  • The Royal Cemetry(#8)

    The Royal Cemetry(#8)

  • 70mx55m のサイズで、深さが10-13mあります。<br />数千の墳墓があり、そのうち16からは豪華な埋葬品が出土しており、王族のものとされています。

    70mx55m のサイズで、深さが10-13mあります。
    数千の墳墓があり、そのうち16からは豪華な埋葬品が出土しており、王族のものとされています。

  • ウル第3王朝の王の霊廟

    ウル第3王朝の王の霊廟

  • 王の遺体は建物の床の下に埋葬されており、この時期には埋葬の仕方が変化していたことを示しています。この時期にはRoyal cemetryは使われなくなっていきます。<br /><br />ジッグラト以外はあまり見るところがないというのが正直なところでしたが、シュメールの都市伝説好きとしては、ウルに来ることができ、感激です。

    王の遺体は建物の床の下に埋葬されており、この時期には埋葬の仕方が変化していたことを示しています。この時期にはRoyal cemetryは使われなくなっていきます。

    ジッグラト以外はあまり見るところがないというのが正直なところでしたが、シュメールの都市伝説好きとしては、ウルに来ることができ、感激です。

  • ウル遺跡の観光の後はナーシリーヤへ。<br />夕食はこの辺りで有名なお店へ。英語ではTURATH Restaurantとなるようです。

    ウル遺跡の観光の後はナーシリーヤへ。
    夕食はこの辺りで有名なお店へ。英語ではTURATH Restaurantとなるようです。

  • レストラン周辺

    レストラン周辺

  • バクダッドに比べてきれいな車が多く、建物も新しく、町も整然としている気がします。

    バクダッドに比べてきれいな車が多く、建物も新しく、町も整然としている気がします。

  • 店内の様子。

    店内の様子。

  • 大繁盛です。入店待ちで30分ほど待ちました。

    大繁盛です。入店待ちで30分ほど待ちました。

  • 前菜のマッシュルームスープ。これがおいしかった。

    前菜のマッシュルームスープ。これがおいしかった。

  • メイン<br />アラブの国ではあまり見かけませんが(僕が知らないだけかもしれませんが。。。)、やはりイラクでは鳥の丸焼きを食べるようです。<br />すごい量で、テーブルにのりきらないほどです。味はいいのですが、とても食べきれませんでした。<br /><br />明日は早朝からメソポタミア南部の湿地帯を訪れ、バグダッドに戻ります。

    メイン
    アラブの国ではあまり見かけませんが(僕が知らないだけかもしれませんが。。。)、やはりイラクでは鳥の丸焼きを食べるようです。
    すごい量で、テーブルにのりきらないほどです。味はいいのですが、とても食べきれませんでした。

    明日は早朝からメソポタミア南部の湿地帯を訪れ、バグダッドに戻ります。

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