四国八十八ヶ所霊場 ホンキの歩き遍路 ＜愛媛区切り打ち＞ 31日目 宇和～内子

2025/04/26 - 2025/05/06

けんいちの1人旅です。

四国八十八ヶ所霊場の区切り打ち歩き遍路を、2023年の秋に始めました。
これまで3回に分けて、合計26日間・約640キロを歩き、前回は高知県を打ち終え、愛媛県との県境に近い宿毛駅（土佐くろしお鉄道）まで到達しました。

歩き遍路は、全行程約1,300キロ、所要期間はおよそ45日間とされています。サラリーマンの私には、一度にすべてを巡る「通し打ち」は難しいですが、少しずつ区切りながら歩き続けたいと思います。

今回の遍路では、3県目となる愛媛県に入ります。愛媛は菩提の道場（煩悩を捨て去り悟りを得て極楽浄土に向かうこと）と言われます。全行程の半分を超えいよいよ後半戦へと進みます。
10日間で14の札所を巡り、最終目的地は松山市にある53番札所・圓明寺です。

2025年春 5日目（トータル31日目）です。[2025年4月30日]

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〈2025年春 5日目のお遍路歩行距離・歩数〉
32.8km・47,619歩

〈宿毛駅からの歩行距離・歩数〉
5日間　129.3km・191,364歩

〈1番札所霊山寺からのお遍路トータル歩行距離と歩数〉
31日間　771.9km ・1,110,628歩

エリア 大洲(愛媛)

おはようございます( ^ω^ )　5日目です。

2025年春前半の最終日となります。今日は内子のホテルをゴールにして歩き出します。朝から大浴場に入り、朝食をしっかり食べて歩き始めます。

宇和パークホテル

早朝には気温が4度まで下がり暖房を入れました。冷たい空気が周りを包むなか歩き出します。

今日は30キロ以上のアスファルト道を歩かなくてはいけません。ペース管理を行い、休憩をしっかり入れて行きます。蒲鉾店にてトイレ休憩させてもらいました。

「軽く炙ったアツアツのじゃこ天に大根おろしをたっぷりのせて召し上がれ」

なんて魅力的な文句なんでしょう(≧∀≦)

基本は松山まで繋がる国道56号線を歩くのですが、ときおり旧道に逸れて歩きます。昔はこちらがメインの道だったのでしょう。趣のある道があります。

雰囲気のある道だなぁと思い歩いていると、関所跡がありました。

国道56号線を黙々と歩きます。気温が少しずつ上がってきます。

イベント的な場所が近づいてきました。［トンネル内歩行者あり］の看板があります。

この先に［鳥坂トンネル］があるのですが、四国遍路中最も危険なトンネルと悪名高き場所があるのです(-_-)

トンネルの手前には、国土交通省の反射タスキ収納箱があります。国も認めた危険なトンネルなのです(^-^;

この危険なミッションに立ち向かいます。蛍光オレンジのザックカバーをリュックに被せ、青色のLEDライトを点滅させ、反射タスキを手に持ちます。

さあ！1.1キロの鳥坂トンネルに突入です！

歩道がありません。

できるだけ壁に沿うように歩きますが、すぐそばを車が結構なスピードで走り抜けて行きます。足元がぬかるんでいる土のところもあり、早くこのトンネルを抜け出したいと早足になります。

国道56号線は愛媛の大動脈のため交通量も多く、ひっきりなしにクルマがやってきます。

やっと出口だぁ(≧∀≦)

反射タスキ収納箱にタスキを返却をします。無事にトンネルを抜けたことに感謝して納め札を置いてきました。

鳥坂トンネルを抜けると大洲（おおず）市でした。

標高400メートルの場所から長い下りが続きました。

ずっと下りなのは足に負担がかかって辛いです(-_-)

山頂にツツジが咲く山の麓に肱川（ひじかわ）が流れます。

臥龍山荘（がりゅうさんそう）が見えました。20年ほど前に訪れています。

今回は素通りすることにします。

おはなはん通りという古い街並みがありました。20年前の記憶には無いものです。

ちょっと散策してみましょう。

あれ？？20年前にこんな街並みはあったのかな？？思いながら歩いてみます。

ポコペン横丁

昭和をテーマにした広場のようです。昨日4月29日は昭和の日でした。昭和100年を迎えましたね。

お昼ご飯にします。

大洲炉端　油屋

大洲の名物を調べたら［とんくりまぶし］という聞いたことが無い食べ物が出てきました。豚肉のすき焼きと栗の甘露煮を丼に乗せた郷土料理とのことです。

普通に食べると柔らかい豚肉とタレが美味しく、出汁をかけると主役が交代して、栗の甘みが感じられる味わいとなります(^-^)

おおず赤煉瓦館

大洲まちの駅　あさもや

リッチ果実バー　温州みかん

ベンチに座ってアイスを食べていました。すると92歳だという男性からお接待として1000円札をいただいたのです(@_@)
現金をお接待でもらうのは初めてです。お礼に納め札を渡すと、さらに大洲名物［志ぐれ］をわざわざ売店で買って、私に手渡してくれました。

私のような、バラエティ番組（水曜どうでしょう）を見て興味本位で始めたような人間にお接待をいただけるなんて申し訳なく思います。
「あんなヤツにお接待などやるんじゃなかった」と言われないよう、日頃から感謝の気持ちを持ち、他の人の助けになることをしていかないといけないと強く思いました。

ありがとうございましたm(_ _)m

今日のメインイベントである［十夜ヶ橋（とよがはし）］に到着です。

弘法大師が四国巡礼中にこの橋の下で野宿したという伝説があります。

この故事から、お遍路さんは「弘法大師が今も橋の下で休んでいるかもしれない」と考え、橋の上では杖を突かない習わしが生まれました。

クルマも通るコンクリートの橋は風情が全くありませんね(^-^;

弘法大師が寝ており、ふとんが掛けられています。

鯉の餌が50円で売られています。男性が餌をやろうとすると無数の鯉が集まり、どこからともなく鳩も多数飛んできました。

別格8番札所 十夜ヶ橋 永徳寺（えいとくじ）　

橋のたもとには、番外札所である永徳寺があります。境内の建物は大師堂を除き全て新しいです。平成30年に発生した水害のため今も復旧工事の真っ最中でした。

14時26分

大師堂

クルマと工事の音が響く中でお経を読みます。

納経

四国八十八ヶ所霊場の納経帳に、初めて別格20霊場の納経をいただきました。本家は昨年納経代を300円から500円に値上げしましたが、こちらは据え置きでした。また御詠歌のスタンプも押していただけます。

すでに約24キロを歩いています。しかし今日のホテルまであと8キロ歩く必要があります。国道58号線と並行に走る旧道を歩きます。いい雰囲気の街並みです。

新谷（にいや）

案内看板を読むと、ここ新谷は銀河鉄道999などの漫画家・松本零士さんの母親の実家があったところだそうです。戦時中に疎開してきていて幼少期を過ごしたという説明がありました。

999通り

新谷小学校

校舎がとても立派です。見ることはできませんがこの校舎内に松本零士さんが描いた大きな銀河鉄道999の壁画があるそうです。

校門横にはメーテルの石像がありました。

歩いた距離は30キロ近くになり、足が重く動かなくなってきました。日中日差しが暑かったため体力の消耗もあります。

内子の街中に入りあともう少しです。愛媛にはピンク一色でトンガリ帽子の店舗があるガソリンスタンドをチラホラ見かけます。ものすごく目立ちます(^-^;

今回の遍路初日から［オレンジロード］という看板をたびたび目にしてきました。現在地を示す矢印が最初は1番下にあったのが、とうとう1番上を指し示しています。こんなに歩いてきたんだと実感できます。

32.8キロを歩きホテルに到着です。疲れきりました(-_-)

HOTEL AZ 愛媛内子店
1泊2食付 シングル 5,620円

2食付いて5,620円は安いですね。

シャワーを浴びて洗濯をしたあと、ホテルのレストランでバイキングの夕ご飯です。飲み放題90分・990円でたくさんビールをいただきました(≧∀≦)
キムチと鴨肉のステーキを何度も取りにいき永遠に食べてました。〆にはコロッケカレーです。これだけ歩いていれば痩せそうなものですが、食べる量も多く逆に太っているように感じます(^-^;

今日も長く厳しい1日となりました。しかし、お接待をいただき、美味しいものを食べ、いろいろな見所を周り、たくさんのイベントがあった日になりました。
明日以降は海沿いの道を外れ久万高原方面に向かいます。今日までとは道の様子が変わってきます。体が労りながら行程後半も気をつけて歩いて行きたいと思います(^-^)

32日目に続く → → →