2024/11/15 - 2024/11/17
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ノーーウォリーズさん
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カリマンタン(ボルネオ島南部のインドネシア側)を旅行しました。ボルネオ島はマレーシアとインドネシア2か国のジャングルに覆われた巨大な島ですが、特に南部のカリマンタンは観光地としてマイナーなので何があるのか探しに行きます。この地を選んだ理由は、4Travelで旅行記が33件しかない秘境(逆に言えば誰にも注目されない忘れられた地)だからです。
前回の旅行記では将来のインドネシア首都として開発中のヌサンタラへ行きましたが、他には秘境らしい野生動物オランウータンと先住民ダヤック族の文化がカリマンタン観光の見どころです。オランウータンは、ヒト科オランウータン属で非常に知能の高い動物です。オランウータンは現地の言葉で森の人の意味で、時に人間のような雰囲気を出しています。ボルネオ島(カリマンタン)とスマトラ島のみに生き残る貴重種で保護されています。
ダヤック族はかつての首狩り族として有名ですが、その習慣は100年以上前に一度消滅します。しかし2000年前後の民族闘争時に首狩り・人食いが復活したと言われて世界に衝撃を与えました。恐るべき首狩り族のダヤック族の現在を見に行きます。この旅行記で訪れたのは:
マングローブセンター Graha Indah
サンベアー保護公園 KWPLH BALIKPAPAN
サンボジャロッジ (オランウータン) Samboja Lestari
ダヤック族の長屋ロングハウス Desa Budaya Pampang
- 旅行の満足度
- 4.0
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まず最初に(少なくとも私にとって)とても残念なニュース。バックパッカーの聖書と呼ばれたガイドブックLonely Planetは、2023年版から大幅にリニューアルされて、かつて英語辞書のような旧版(左側)は薄くなり、新版は写真満載で読みやすくなりましたが情報量は激減します。本の著者は現地に行かずネットで調べた情報と写真でこの本を作成したとしか思えません。特に発展途上国や秘境では重要な情報だった現地の移動手段は「ホテルに相談して運転手を手配」とか、所要時間は「とても長い」とか、こんな情報では旅の計画を立てられません。
まあ実際に無理で、今回の旅で現地の移動は運転手付きハイヤーで観光となります。次回からは英国のRough Guideに乗り換えます。こちらはバックパッカー向けの情報が多いですが、カバーする国が少ないのが難点です。 -
カリマンタン島の南東部にある都市バリクパパン Balikpapanです。人口は約70万人で主要産業は石油です。そこから生み出される富のためインドネシアで最も活気のある町 Most Livable Cityの上位に選ばれています。
この海沿いのホテルも1泊6000円と非常に安いですが、南の島のリゾートの雰囲気はなくく普通の都市の眺め。沖には石油を採る船が沢山停泊しています。スイス ベルホテル バリクパパン ホテル
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中心街に特に観光スポットはありません。繁華街と思われる海沿いのレストランも静かに営業しています。短期滞在でインドネシア一番の活気は見えず、地味な地方都市といった感じです。これは町最大のモスク。
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空港にいたダヤック族。首狩り族という有名(悪名)を利用して今では観光の売りにしています。バリクパパンではダヤック族に会うことはできず、遠くサマリンダ郊外まで行く必要があります。ダヤック族の祭りはこの旅行記の後半で紹介します。
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バリクパパン観光の見どころは町の郊外にあります。外国人グループツアーはなく公共交通で行くのも難しいので、運転手付きのハイヤーを2日間借ります。インドネシアは物価が低く、ホテルや食事がとても安いです。しかし観光は未開発で観光客も少ないので、運転手付きハイヤーを貸し切りとなることが多く費用がかかります。今回の旅でのハイヤー料金(Toyota Innova)は、総額で1日目110㎞走行で9000円、2日目200㎞走行で15000円を払います。
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インドネシアでの運転手付きハイヤーは、TravelokaかTiketの英語のウェブサイトから、事前予約とクレジットカード決済ができます。その後はWhatsAppで英語で直接連絡します。事前に払う基本料金の他にガソリン代・運転手のランチ・区域外の場合上乗せ料金がかかります。出発前にこんな写真を撮った方が良いです。後でガソリン代過剰請求されたので、満タンでの出発でない事をこの写真で証明できました。
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1番目に向かったのはマングローブセンター Graha Indah、ここではマングローブの森でボートに乗りながら野生動物を探せるそうです。狙いは天狗ザルとワニです。
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マングローブの森です。ここはバリクパパンの町の外れですぐ近くには家が並んでいますが、川沿いの低地はこの様な湿地帯だった為に開発されず自然が残っています。
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ボート料金は船単位で3000円(300kルピア)、最大10人くらい乗れます。まずは狭い支流を出発します。少し下水臭くて大自然ではないです、街はずれで自然の真ん中ではないので。
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大きな本流と合流します。まだ野生動物は見れていません。
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マングローブの森の川下りです。
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大きな石炭運搬船が停まっています。時々住宅などが見えて、私の自宅周辺でも見れる様な半分ジャングル半分住宅地の景色です。
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この辺りは殆ど開発されており、わずかに残る森に天狗ザルがいるそうです。かわいそうに猿は開発で隅っこに追いやられているようです。対岸は大きな森なんで猿は自由に動けて見られないのでしょう。
この時は午前11時とかなり暑い、涼しい早朝によく猿が現れて朝6時ごろがお勧めなのだとか。1時間の川下りで結局野生動物を見ることはできず、私の自宅付近の森をクルーズした気分で終わります。 -
2番目の目的地はサンベアー保護公園 KWPLH BALIKPAPAN (Sun Bear Conservation)。ここではサンベアーが保護されております。入場無料で地元の学校の遠足で来ている生徒が沢山います。
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クマの保護区域に入ります。深い森に覆われており、ガイドはいなく、クマを自力で見つけることは難しそうです。
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餌やりの時間は毎日9時と15時、この時間に合わせて訪れれば餌をとりに来るクマを見られます。ちょうど餌やりの終りかけに到着します。
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3頭のクマが集まっています。
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ここでサンベアーについて学べます。インドンネシア語ですが。クマの住める場所は開発によって狭まっています。
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クマは無敵に見えますが、巨大アナコンダにクマが食べられた事があるそうです。一番の天敵は人間ですが現在は保護対象で、野生のクマが人間を襲うこともほぼ無いようです。
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先住民の長屋ロングハウスには環境アクティビスト系の過激なメッセージが。。
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3番目に向かったのは、サンボジャロッジ Samboja Lestari、ここではオランウータンを保護しています。カリマンタン(ボルネオ島南部のインドネシア側)でオランウータンを見れる数少ない場所です。マレーシア側のボルネオより、遥かにマイナーな観光地でしょう。
サンボジャ レスタリ サファリ・動物観察
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サンボジャロッジのウェブサイトには宿泊ホテルプランしか載っておらず、往復送迎を含めると1泊2日で4万円ほど(1名も2名も同じ料金)と結構高いです。しかしWhatsAppで直接問い合わせると半日ビジター訪問も可能で、その場合は一人6000円、別途ハイヤー代が往復110㎞で9000円かかりましたが。Grabで往復できるかは不明です。
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ホテルの雰囲気も良くジャングルのオアシスです。カリマンタンでは珍しい外国人観光客も見かけます、まあ半日ツアーでも現地人には高額でしょうから、外国人しか来れないのですが。
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ツアーに出発、まずはサンボジャロッジの歴史を学びます。33年前に創立された時は開墾された土地で、それから20年以上かけて元の自然のジャングルに戻したそうです。
オランウータンの子供は人間のベイビーと同じくらい手間がかかり、3時間ごとのお世話・木登りや食べ物の探し方などを人間が母親代わりで教えるそうです。オランウータンの子供はそれを見て忠実に真似るそう。そして大きくなると自然に返します。 -
展望台に登ると一面のジャングル。雷が鳴ります。カリマンタンでは気候変動で雨季と乾季の区別が曖昧になったそうです。この11月(雨季のはじめ)の旅行中は朝に晴れて午後に短時間のスコールのパターンが多かったです。
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次に向かったのはサンベアーが住む区画、ここではすぐ近くでクマを観察できます。日本で言うとツキノワグマ位のサイズ、クマは可愛いですが鋭そうな爪をしています。笑いながら襲ってくるのでしょうか。
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ちょうど餌やりの時間でクマが集まってきています。その餌を盗もうと猿も来ます。
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ココナッツ等を投げ入れると、クマはその鋭い爪でこじ開けて中身を食べます。凶暴さを感じます。
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一方でこんな無防備な姿勢でココナッツジュースを飲む姿も、警戒心ゼロ。ここには野生で怪我したクマとかつてペットだったクマが保護されていますが、後者が野生に自立することはできず一生ここで暮らします。
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次に向かったのはオランウータンが居るアイランドです。山の中のジャングルになぜアイランド?と思っていましたが、実際は幾つもの川で分離された狭い島をアイランドと呼び、各島にオランウータンが単独またはカップルで暮らしています。オランウータンは全く泳げず数メートルの川でも十分隔離できます。
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毎日決まった時間になると餌を貰いに川沿いに現れます。ツアーはこの時間に合わせているので100%オランウータンに会うことができます。
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餌を手渡しで受け取ります。しかしここに居るオランウータンはいずれ野生に戻り自立しなくてはいけないので、過度に人間が近づかない様にしています。
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餌をもらってうれしそう。
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満足して帰っていきます。赤い毛並みが美しい。カリマンタン島のオランウータンは赤色で短毛、スマトラ島は黒っぽく長毛だそうです。短毛でも十分長く見えますが。
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川沿いを歩いて、奥の方に進みます。オランウータンの住むアイランドは百メートル間隔で分かれており合計5組ほど見られます。
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仙人のようなオランウータン。何か祈っている様にも見えます。
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赤いマントを着た高齢者がカートを押す雰囲気。ちなみにオランウータンの子供はいませんでした。前回2012年マレーシア側のボルネオで見たときは子供ばかり見たのですが、そうすると子供は人間に慣れて野生に帰れなくなるので、今は人間と厳格に隔離しているそうです。ガイドも子供を見たことがないそうです。
ボルネオのジャングルで野生動物サファリ
https://4travel.jp/travelogue/10727606 -
続いてバスに2.5時間乗ってサマリンダ Samarindaの町へ移動します。人口は85万人とインドネシア側のカリマンタンでは最大都市。サマリンダ・バリクパパン・バンジェルマシンとか、カリマンタン島の町は格好良い名前です。この街の唯一の見どころはこのモスク、カリマンタンで最大のモスクです。
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サマリンダからタクシーで約1時間、空港の西側にあるダヤック族の村 Desa Budaya Pampangが4番目の最後の目的地。ここで毎週日曜日の14時から、ダヤック族のダンスが披露されます。山奥の秘境ではなく都市から車で1時間以内の便利な場所、観光スポットの少ないカリマンタン島では貴重な機会です。
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ダヤック族を象徴する長屋ロングハウス内部です。独特の模様が描かれています。ダヤック族とはカリマンタン島の先住民を総称する名前です。
ダヤック族はかつてアニミズムを信仰してジャングルの森の中で自給自足をしていましたが、外来人が来てキリスト教が伝わってからは、彼らの暮らしは大きく変わったようです。今ではイスラム教のインドネシア人と共存していますが、異文化が引き起こす民族紛争の歴史があるようで。。 -
柱にも独特の黒魔術の像が彫られています。ダヤック族はかつて首狩り族と呼ばれて恐れられました。戦闘などで敵の首を狩ったり結婚や出生祝いにも首が差し出されたそう。驚いたことに首狩りしていたのはずっと昔の話ではありません。100年以上前に首狩り習慣は一旦消滅したのですが、1997から2001年の間に隣の州の中央カリマンタンなどで紛争が起きて、ダヤック人がマドゥラ人を襲い千人以上のマドゥラ人が殺されて首を狩られたり人肉を食べられたのです。観光ガイドブックにははっきりそう書かれていますし、ネットで調べると本当かどうか怪しいですが生々しい話が出てきます。それから20年以上が経ちますが、ダヤック人の一般イメージはあまり良くなさそうです。
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ダヤック族は今では平和的な民族だということをアピールするために、こうして毎週ダンスを観光客に披露しています。この日も数百人の観客で満席です。観客の多くはかつて敵だったイスラム系のインドネシア人です。
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ダヤック族のダンスが開始します。すいません、今回の旅ではスマートフォンしか持っておらず、写真の質が悪いことご了承ください。暗い室内で動き回る被写体は、携帯のF1.8レンズでISOを上げてもうまく撮れません。AIで写真加工もできますが風紀が乱れるので、明るさ調整だけでそのまま載せます。
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男性による戦闘のダンス。狙いは相手の首。。
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音楽隊
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若い女性のグループ
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皆さん肌の色は薄いです。彼女らの祖先はカリマンタン島のジャングルで暮らしていましたが、彼女らにそんなワイルドな雰囲気は無く現代的です。
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ベテラン女性のダンス
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覆面を被った黒魔術師
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アニミズムの悪魔を演じます。悪魔を追う払うのがシャーマンで、神のような尊敬を受けます。
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2つの竹の棒の間をスキップするように踊りを披露します、アジアで広くみられる遊びです。
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1時間半ほどのダンスショーは大変盛り上がり終了します。
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ショーが終わると観客と撮影会、やはり子供達が一番人気。
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こんな感じで子供たちと悪魔の像に見送られます。村で産まれた子供は全員参加で、週一回の村の集まりなのでしょう。ダヤックの伝統は誇りをもって受け継がれている様です。
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ダヤック族の首長と撮影(掲載許可済み)、おじいさんの耳に注目。このような伝統的な耳飾りの人は今では大変少ないです。
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最後はお土産のショッピング。さあ帰ろうとGrabを開くも全くタクシーを捕まえられません。ほとんど誰もいなくなって困り果てていると、先ほど踊っていた女性が助けてくれます。この辺りではGrabではなくMaximを使うらしく、10分位でタクシーがやってきます。彼女たちはわざわざお見送りまでしてくれました。
優しく平和的なダヤック人なのに、首狩り族とか誹謗中傷して誠に申し訳ございません。サマリンダ周辺のダヤック人たちは2000年前後の事件と全く関係ないですし、はるか昔も北部のダヤック人(イバン族)に首を狙われる方だった様です。次回の旅行記ではマカハム川のボートクルーズで、ダヤック族がかつて支配していたカリマンタン島の奥地ジャングルを目指します。
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