2024/11/18 - 2024/11/21
4位(同エリア35件中)
ノーーウォリーズさん
- ノーーウォリーズさんTOP
- 旅行記230冊
- クチコミ16件
- Q&A回答114件
- 581,771アクセス
- フォロワー89人
世界三大熱帯雨林のひとつカリマンタン島のマハカム川リバークルーズで島の奥地まで行ってきました。他の三大熱帯雨林はブラジルとコンゴにありますが非常に遠かったり危険だったりするので、カリマンタンは最も気軽に行ける広大なジャングルです。観光船でないローカルの船旅ができる場所も世界で限られていて、有名なのはブラジルのアマゾン川やラオスのメコン川がありますが、カリマンタンはマイナーな行先でしょう。地元民と一緒にゆっくり進む船に乗ってぼんやりしながら片道32時間6500円の船旅。大自然に野生動物やカブトムシがいたり昔ながらの先住民が暮らしている秘境なのでしょうか。熱帯雨林のジャングルに囲まれたカリマンタンの奥地に何があるのかを探検します。
- 旅行の満足度
- 3.5
-
出発前夜、港の近くのホテルに泊まり近くのショッピングモール SOGOで長旅に備えて食料を買い溜めします。日本人が殆ど知らないインドネシアの地方都市サマリンダ Samarindaの町にも日系デパートSOGOがあり、吉野家で牛丼を食べれます。結果的には食料の買い溜めは一切不要です。
フゴホテル サマリンダ(ビッグモール) ホテル
-
船の出発は7時なので朝6時に港へ着きます。静かな港には殆ど誰もいません。左側の警察看板はすぐ隣に警察署があるからです。
-
これが乗り込む船(カパル)です。毎朝7時に2便の船が出発します。ひとつはロングバグン Long Bagun行きの急行、もうひとつはメラック Melak止まりの各駅停車です。目的地はロングバグンですが、ずっと船で行くと時間がかかりすぎるので、途中のテリンでスピードボートに乗り換えます。テリンまでの船代が250kルピア、スピードボート代が400kです。両方合わせて日本円で6500円、片道合計32時間の船旅です。
-
出発1時間前に行けば余裕と思っていましたが、船内に入って驚き。長距離向けの2階はもうすでにほぼ満席状態。何とかスペースを見つけて確保することができます。リバークルーズと書くと優雅なイメージがあるかもしれません。しかし実際は現地人が移動で使う公共交通の船なので雑然としています。
観光客向けのクルーズ船も不定期に出航している様ですが、似た感じの雰囲気で豪華さはなさそうです。 -
定刻の7時に出発です。東から太陽が昇ってきて霧に包まれるマハカム川の様子が幻想的。町に高い建物がなく、空は広々としています。マハカム川は全長980Kmでカリマンタン島で一番大きな川を上り、最奥のロングバガンを目指します。
-
船内では寝転んだり携帯電話をいじって過ごす人たち、扇風機の下にソケットがあり充電できます。またベッドの下には個別のロッカーとなっています。強力な殺虫剤を撒いているのか虫はいません。マットレスにダニがいないか不安ですが、まあ大丈夫でしょう。
-
船2階の先頭のスペースには5人ほど座れます。インドネシア人には外より内の方が良いらしく、いつ行っても外に座れます。川の景色は彼らにとって単調なのでしょう。私は大部分の時間をここで過ごします。近くにいた子供と言葉は通じませんが仲良くなります。
-
サマリンダの町の真ん中を流れるマハカム川にはアーチ形の橋があります。かつてここには別の吊橋があったのですが、驚くことに2011年に突然崩壊して死者が20名ほどでたようです。
-
途中のテンガロン Tenggarong町の近くで反対方向から来る船とすれ違います。帰りの船のサマリンダ到着は昼頃の様です。
-
テンガロンで初めての寄港。乗客と物売りが入ってきます。
-
物売りからナシゴレンを買ってランチ。ご飯はバナナの葉に巻かれており、食べ終わったらそのまま川に捨てても問題なし。地元の人はプラスチックだろうと何でも川に捨てていますが、ゴミ箱も使われているので環境に意識がある人もいます。
-
石炭運搬船と頻繁にすれ違います。後ろは火力発電所でしょうか。
-
石炭の積出港です。マハカム川は手つかずの大自然というより石炭や金の鉱山で汚染された川です。鉱山からの廃棄物や人間がだすゴミやトイレの下水もすべてこの川に流されます。船のトイレも穴の先に見えるのは川の水面。まあ数少ない人間の出す排泄物は川の巨大さと比べると極々僅かですが、鉱山の方は無視できない規模の公害です。
-
ジャングルに注意深く野生動物がいないか探します。しかし全く見かけない、普通の動物や鳥もいません。漁師もいないので魚は取れないのでしょう、または汚染されていて食べられない?この辺りに川イルカが住んでいるそうですが、最近は滅多に見かけないそうです。
-
昼過ぎに天候が変わり突然スコールが降り始めます。
-
スコール地帯を後ろから振り返ると、空にすごい雨雲。11月は雨期の始まりですが、近年では雨季と乾季の違いは少ないようです。少し前まで乾季でしたが川の水量は多いです。
-
午後4時から船内で食事サービスが始まります。この時間帯には寄港がなく、陸地の物売りからご飯を買えません。少なくとも調理では飲料水が使われています。しかし食器洗いは汚染された川の水と石鹼を使っています。これが衛生的にダメな人は食料を持参してください。というか、この地域の旅行自体が無理なのでは。
-
船の運転席、ハイテク設備は全くありません。全ての舵取りは船長の判断なのか。
-
日産ディーゼル製の巨大エンジンが船を動かします。川上行きでも思ったより船のスピードは速いですが音も爆音で振動もすごい。できるだけエンジンから離れた船の先端に席をとるのが良いです。
-
ムアラムンタイ Muara Muntai町の辺りで午後6時となり、日が暮れてきます。ここで久しぶりの停泊。時間が短いのか物売りは来ません。
-
夜の運転席からはライトがあっても全く何も見えないのですが、どうやって船長は舵をとっているのでしょう。
-
夜はすることもないので寝る時間です。寝るスペースは幅70センチほどで仕切りがない雑魚寝スタイル。日本では今や珍しいですが、富士山の山小屋やサンライズ鉄道のノビノビシートに似ています。周りの男2人に囲まれてどちらを向いても相手の顔が目の前にあります。オレンジの寝袋に包まって周りが見えないようにして寝ます。なおベッドの下には個人用ロッカーがあって、そこに荷物を入れればまず盗まれないでしょう。
深夜2時にメラック Melakに停泊して大量に荷物を降ろしたり物売りが入ってきますが、熟睡しておりそのまま寝ます。こんなジャングルの辺境で心配なのはマラリアですが、夜に蚊は出てきませんでした。特にネットなどで防御しなくても大丈夫です(他の季節は分かりませんが)。ムラッ 散歩・街歩き
-
2日目の朝、目を覚ますと霧に囲まれており、まるで大きな湖の真ん中にいるような雰囲気で幻想的です。本日も朝から景色を見ながらひたすらボンヤリします。町の近くでないとネットも繋がりません。忙しい日常を離れ、何もしない贅沢な時間の使い方です。
-
1階の荷物室の片隅には短距離客向けのスペースがあります。ここも大混雑。
-
テリン Tringの町に朝10時に到着、出発地点のサマリンダから27時間かかります。この先も船は終点ロングバグンまで進みますが、時間が無いのでスピードボートに乗り換えます。大型船の旅は250kルピアでした。乾季の水量の少ない時期には大型船はここまでで、この先はスピードボートしか選択肢はないです。11月のマハカム川の水量は十分で大型船かスピードボートの2通りの手段でロングバグンへ行けます。テリンからロングバグンまで船で所要14時間、スピードボートで5時間です。
-
赤道上のムランイラム村を通過、赤道を示す印は何も見つからなかったですが。
-
先を急ぐ人は結構いて20人位の満員で出発、スピードボートは快速に飛ばします。料金は400kルピア。
-
スピードボートで爆走すること5時間。目的地到着のすぐ前には、ご覧の山の絶壁が現れます。今まで殆ど平地だったので、カリマンタンの奥地まで到着したのを感じます。カリマンタン奥地の山々は標高1000mを超えています。
-
昼3時スピードボートの終点に着きます。ロングバグンには川を挟んで2つの町があり、まずは東側のバトゥマジャン Batu Majangへ行きます。こちらの方が静かな町です。トーテムポールの門に迎えられます。
-
長屋ロングハウスです。ここでもダヤック族の伝統模様が描かれています。
-
長屋の内部の様子、閉まっていたので隙間から撮った写真です。
-
この大きな屋根もこの地域独特の建築です。左側に写っている4階建ての見張り台もこの辺りによくある建築、敵の侵入を見張っているのでしょう。
-
別の長屋というか家の模様。かつて首狩り族と呼ばれたダヤック人の文化は残っています。昔は柱に狩った首をぶら下げていたようです。今では首を狩られる心配なく旅行できます。
-
バトゥマジャン町の様子。この写真には人は写っていませんが、実際は家の前で遊ぶ子供達や椅子で寛ぐ大人が沢山いて、日本のアニメに出てくる昔の日本の日常生活を思い出します。
彼らの前を通り過ぎる時、どう振舞えばよいのか迷います。とりあえずハローと挨拶して怪しい者ではないとアピールしますが、地元民からの返事はなく。彼らは警戒しているのか、観光客に慣れすぎているのかは分かりません。歓迎されていないことは分かります。 -
渡し船で西側のロングバグン Long Bagunの町へ行きます。小さな船だとマハカム川の急流を横切り不安定です、転覆しない様に体を動かさず固定します。
-
ロングバグンの町の入口。一応今でもここがマハカム川の最奥の町です。32時間の船旅でわざわざ訪れる、その価値があるかは微妙です。北極圏や砂漠の真ん中は地球の果て感があるのですが、熱帯雨林の島の真ん中はあまり秘境感を感じません。
この先はチャーター船でしか行けず、カリマンタン島のど真ん中ミューラー山地を徒歩2週間で東西横断する冒険旅が待っています。ここまで行かないと本当に未開発の秘境は見れない様です。子供の頃の私なら、ボルネオ島のカブトムシ・クワガタを探しているでしょう。 -
2024年のロングバグンの町は秘境の感じは全くなく、インドネシアの典型的な田舎です。10年以上前に訪れた人の旅行記ではロングバグンには車は走っておらず子供たちは観光客に興味津々という感じなのですが。今では未舗装道路ですが外に繋がっており四駆なら陸路で来ることが出来る様です。普通車も船で輸送されているようで沢山町を走っています。
-
昔の旅行記では、ロングバグンの見どころは純粋な子供たちですが、それはもう過去の話です。今では子供に声かけたら不審者扱いでしょう。船に乗っている時に私と仲良くなった子供がいたのですが、写真だけは徹底拒否。過去に何か大きなトラブルがあったのでしょう。町の至る所で多くの子供たちが遊んでいます。昭和時代の日本もこんな感じだったのかと想像してみます。
-
ロングバグンの教会、大きな教会を建築中です。むしろ古くて小さい黒い木造教会が見たかった。ダヤック族はアニミズムからキリスト教に改宗した人が多いです。もちろんモスクもあります。
-
ロングバグンの長屋ロングハウス Kampung Lung Bagun Hudik Kecamatan。インドネシア語はアルファベットで分かりやすいです、タイやラオスではこうは行きません。
-
長屋の内部の様子。写真には写っていませんが、昼間から地元女性グループがカラオケしていてとても煩い。
-
この長い棒の用途は不明。。
-
長屋の向かいにあるホテル Penginapan Polewaliに宿泊します。このカラオケがすぐ終わることを願って。。ちなみにマカハム川の船旅で事前予約は一切してなく、すべて現地手配です。
-
ホテルのキッチンでは大量の料理を調理中、調理担当はすべて女性たちです。この写真の後ろでは女性たちがおしゃべりしながら野菜の皮を剥いています。一人の男性がそれを見張っていますが何の役にも立っていません。
カリマンタンの奥地で発見したのは昭和の日本のアニメのような光景。沢山の子供達が外で遊び・女性が台所で調理・男性はただ見ているだけ。その後、この料理は向かいの長屋に運ばれて深夜までカラオケ、どうも政治的な集会みたいです。煩くて眠れなかったです。 -
3日目の早朝8時、殆ど眠れないまま帰路につきます。僅か滞在16時間ですが、これより奥地に行かないなら他にすることがないです。ロングバグンに観光スポットはありません。帰りのスピードボートは予約制で、港前の店の人に電話してもらってロングバグンに呼び寄せます。全く店の利益にならないのに、ありがとうございます。
-
ロングバグン出発地点で他に乗客はいなく、プライベートクルーズの気分。この雰囲気から贅沢さは感じませんが、250馬力のスピードボートの燃費は1km/L未満と考えると、ボートを独占出来て贅沢な気分です。
-
250馬力エンジンのスピードボートは暴力的に速い。昨日は20人乗せても車並みに速かったですが、今日は重量が軽く全力疾走で水の上を飛ぶ様に走ります。
-
途中で見かけた典型的な集落。ボート乗り場と木造の小屋と背の高い見張り台。途中から乗船するには港で待機して、スピードボートが近づいたら手を上げて合図して停めます。時刻表はなく朝10時ごろとかそんな感じです。
-
乗客は徐々に増えてボートの重量は増えると、他の船とすれ違う時にこの様なスプラッシュを楽しめます。まるでスプラッシュ・マウンテンです。
-
テリン Tringの町まで戻ってきます。この町から舗装道路が外に繋がっているのでシェアタクシーでタンジュンイスイへ向かう計画ですが、他にシェアする乗客がいません。マンコン Mancongとタンジュンイスイ Tanjung Isuyはこの地域一番のダヤック族の長屋ロングハウスがあるので是非行きたいのです。シェアタクシーで実際にシェアできるのは朝出発のみで昼過ぎでは難しいです。貸し切りで700K・シェアで400kと言われますが、キャッシュが尽きかけているので貸し切りは無理です。明日中にサマリンダに帰れるのかの不安もあります。
-
あと2人サマリンダへ行く人が集まったらシェアで出発と言われますが、集まる気配は皆無。暇を持て余したのでマハカム川を渡って北岸へ行きます。テリン北岸はダヤック族が住む集落です。運の悪いことに到着すると同時にスコール、5分前までは晴れていたのに。。
-
大雨の中、何とかダヤック族の長屋ロングハウスに辿り着きますが、内部は特に素晴らしい装飾はなく。あと10分歩けば有名な黒い木造教会があるのですが、そこまでは行けず。。
-
シェアタクシーは結局あと2名は集まらなかったので、タンジュンイスイ行きは断念。。17時出発の船に乗ってサマリンダへ戻ります。ロングバグンを朝7時に出発した船で、結果的にスピードボートで急いだ意味がなくなります。まあ明日中にサマリンダに着けば文句はありません。
-
行きの乗車率はほぼ100%でしたが帰りは50%以下、両隣には誰もいなく快適な旅かと思いましたが、夜になって右隣に乗客が。。他にも空いているスペースは沢山あるのですが、煩いエンジンの上を避けてこちらに来た様です。
-
4日目の早朝、この日も川に例外なく霧が出てきて幻想的です。マハカム川の景色自体は単調ですが、早朝は霧・午前は晴れ・午後にはスコールと天気はいつも変わって飽きることがありません。
-
4日目の昼頃にサマリンダへ戻ってきます。帰りは1階の荷物スペースが大きく空いていて乗客も少なめ。重い荷物なしで川の下流側に進むので所要時間は行きより遥かに速いです。マハカム川のサマリンダからテリンまで上流へは27時間かかりましたが、下流へは僅か18時間。下流行きはエンジンの轟音もなく比較的に静かです。もう着いたのという意外な感じです。
4日間でサマリンダからロングバグンへ船で往復しました。旅を終えてカリマンタン島の奥地で発見したのは、未開発の大自然や獰猛なダヤック族ではなく、昭和の日本を思い出す人々の古き良き生活でした。かなり奥地まで道路が繋がってきて陸上で物資の輸送ができれば、もう船旅は出来なくなるかも知れません。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
旅行記グループ
2023- 3番目の故郷? インドネシアへの旅
-
ジャカルタ備忘記 [インドネシア高速鉄道に乗る・コブラの生き血を飲む・携帯電話を盗られる etc] (Jak...
2023/11/04~
ジャカルタ
-
インドネシア新首都ヌサンタラを視察 (Visiting new Indonesian capital, Nu...
2024/11/13~
カリマンタン
-
秘境カリマンタンで出会った森の人オランウータンと首狩り族ダヤック族 (Orang-Utan and Daya...
2024/11/15~
カリマンタン
-
カリマンタン島の最奥へマハカム川リバークルーズで向かう (River cruise in Kalimanta...
2024/11/18~
カリマンタン
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
この旅行で行ったホテル
-
フゴホテル サマリンダ(ビッグモール)
評価なし
この旅行で行ったスポット
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
カリマンタン(インドネシア) の人気ホテル
インドネシアで使うWi-Fiはレンタルしましたか?
フォートラベル GLOBAL WiFiなら
インドネシア最安
294円/日~
- 空港で受取・返却可能
- お得なポイントがたまる
旅行記グループ 2023- 3番目の故郷? インドネシアへの旅
0
56