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丹羽郡大口町秋田の田圃の中に鎮座する秋田 天神社。<br />秋田集落と西の御供所集落のほゞ中間に位置し、前回掲載した津島社社頭から移動時間は西に4分程。<br />尾張国内神名帳に正四位下 奈良志天神とあり、創建はかなり古いと思われます。<br />祭神は天神七代を祀る。

天神社 (丹羽郡大口町秋田)

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2024/01/26 - 2024/01/26

192位(同エリア194件中)

azusa55さん

丹羽郡大口町秋田の田圃の中に鎮座する秋田 天神社。
秋田集落と西の御供所集落のほゞ中間に位置し、前回掲載した津島社社頭から移動時間は西に4分程。
尾張国内神名帳に正四位下 奈良志天神とあり、創建はかなり古いと思われます。
祭神は天神七代を祀る。

旅行の満足度
2.5
観光
2.5
交通
2.0
同行者
カップル・夫婦(シニア)
交通手段
自家用車 徒歩
  • 丹羽郡大口町秋田1の津島社社頭から次の目的地は県道179号線を西に進みます。

    丹羽郡大口町秋田1の津島社社頭から次の目的地は県道179号線を西に進みます。

  • 県道沿いの右手に山神さまが見えてきたらその先で左に向かい南下します。

    県道沿いの右手に山神さまが見えてきたらその先で左に向かい南下します。

  • 上は目的地天神社と山神の位置を示したもので、天神社は明治24年当時既に記されている。<br />こうして見ると東の秋田集落と西の御供所集落のほゞ中間に位置し、当時の神社付近に集落はなかったようです。

    上は目的地天神社と山神の位置を示したもので、天神社は明治24年当時既に記されている。
    こうして見ると東の秋田集落と西の御供所集落のほゞ中間に位置し、当時の神社付近に集落はなかったようです。

  • 右手に見えている杜が今回の大口町秋田2の天神社で、津島社社頭から移動時間は西に4分程の場所になります。社頭はもう少し南下した西側になります。

    右手に見えている杜が今回の大口町秋田2の天神社で、津島社社頭から移動時間は西に4分程の場所になります。社頭はもう少し南下した西側になります。

  • 社頭から天神社の杜の全景。<br />杜の南側は一面田圃が広がり、田圃の中に社頭から杜に続く参道が伸びています。<br />社頭には「郷社 天神社」の社号標があり、先に進んだ右手方向に二つの鳥居を構えています。

    社頭から天神社の杜の全景。
    杜の南側は一面田圃が広がり、田圃の中に社頭から杜に続く参道が伸びています。
    社頭には「郷社 天神社」の社号標があり、先に進んだ右手方向に二つの鳥居を構えています。

  • 杜に続く参道に建てられた二つの神明鳥居。<br />田植えが終わった時期は緑溢れる光景を見せてくれるんだろう。

    杜に続く参道に建てられた二つの神明鳥居。
    田植えが終わった時期は緑溢れる光景を見せてくれるんだろう。

  • ニノ鳥居から鬱蒼とした杜に包まれた境内の眺め。

    ニノ鳥居から鬱蒼とした杜に包まれた境内の眺め。

  • 鳥居をくぐると明治の元号が刻まれた石灯籠があり、その後方には二つの山神さまが祀られています。

    鳥居をくぐると明治の元号が刻まれた石灯籠があり、その後方には二つの山神さまが祀られています。

  • 春になると山から山の神が降りてきて、田の神になり秋に実りをもたらし、再び山に戻るとされる。<br />食物を育てるためには労力と根気が伴って実りに結びつくが、プランターの野菜一つ満足に育てられない自分には到底無理な技術。<br />制御できない自然を相手にする農家にとって、山神さまは今も大切な存在なんだろう。<br />山神をよく見かけるのもこのあたりの土地柄を現している。

    春になると山から山の神が降りてきて、田の神になり秋に実りをもたらし、再び山に戻るとされる。
    食物を育てるためには労力と根気が伴って実りに結びつくが、プランターの野菜一つ満足に育てられない自分には到底無理な技術。
    制御できない自然を相手にする農家にとって、山神さまは今も大切な存在なんだろう。
    山神をよく見かけるのもこのあたりの土地柄を現している。

  • 境内左の手水舎。

    境内左の手水舎。

  • 天神社拝殿正面から社殿の眺め。<br />拝殿手前に一対の狛犬、入母屋瓦葺で妻入の拝殿、渡廊を経て祭文殿、本殿に繋がる。<br />現在の拝殿は大正7年(1918)に建替えられているようです。<br />境内の左には境内社が纏められています。

    天神社拝殿正面から社殿の眺め。
    拝殿手前に一対の狛犬、入母屋瓦葺で妻入の拝殿、渡廊を経て祭文殿、本殿に繋がる。
    現在の拝殿は大正7年(1918)に建替えられているようです。
    境内の左には境内社が纏められています。

  • 拝殿前を守護する狛犬は大正14年(1925)に寄進されたもの。<br />1世紀近い年月は風貌にも表れている。

    拝殿前を守護する狛犬は大正14年(1925)に寄進されたもの。
    1世紀近い年月は風貌にも表れている。

  • 拝殿妻壁に拝殿額は見られなかったが、写真の「湯の花神事」の解説が架けられています。<br />町指定文化財で、神事は別名「お湯立て」とも呼ばれ、往古から伝わる姿を今も伝えているという。<br />秋の豊年祭で行われ、この地方では珍しい神事だとか。<br />神域に竈門を作り、釜に水を満たし藁で作った蓋をしてに湯を沸かし神前に供えるもので、その湯を飲むと夏病みしないと伝えられていると云う。

    拝殿妻壁に拝殿額は見られなかったが、写真の「湯の花神事」の解説が架けられています。
    町指定文化財で、神事は別名「お湯立て」とも呼ばれ、往古から伝わる姿を今も伝えているという。
    秋の豊年祭で行われ、この地方では珍しい神事だとか。
    神域に竈門を作り、釜に水を満たし藁で作った蓋をしてに湯を沸かし神前に供えるもので、その湯を飲むと夏病みしないと伝えられていると云う。

  • 大口村誌の天神社解説は以下のようなもの。<br /><br />「郷社 天神社 大字秋田字宮前19番地。<br />奈良朝の古より12ケ郷の尊崇深く、老樹鬱蒼たる森深く高天原に千木高知りて神鎮まり給うは郷社天神社である。<br />尾張志に「奈良志社」長桜村郷家の西にありて天神と称す本国帳に丹羽郡從三位奈良志/天神とある是なり。<br />往古奈良の落人、小森山象この地に神霊を負い来てこの村を拓き、ここに社を建て天神七代を祀ったことに始まる。<br />その後この宮は長桜村、替地新田、宗雲新田、八佐工門新田、傳右工門新田、外坪村、大屋敷村、安艮村、御供所村、三右エ門新田、九郎右エ門新田、小折新田の12ケ村の共有するところとなり、明治4年(1871)に郷社に定められた」<br /><br />鎮座地についてふたつの説があるようです。<br />ひとつは尾張国内神名帳に正四位下 奈良志天神とあり。<br />江戸時代に書かれた本国神名帳集説(1707)、張州府志(1752)、尾張徇行記(1822)では中奈良村(江南市中奈良)が鎮座地と記される。<br />一方で尾張志(1822)では長桜村の天神社が奈良志天神とされるようです。<br /><br />天神社鎮座地の長桜村の西側は御供所村の奈良子集落と接しており、もともとは奈良子の本居神であったたが、長桜村を中心として発展したことから後に長桜村の本居神となったいう。<br />因みに現在の地図から江南市中奈良や近隣には天神社は見られません。<br />いずれにせよ平安時代・江戸時代の地史に記される長い歴史を持つ神社であることは揺るぎないようです。<br /><br />祭神は天神七代。<br />天地開闢の初めに現れた7代の神。<br />国常立尊、国狭槌尊、豊斟渟尊、(以下は対偶神。二神で1代と数える)埿土?尊・沙土?尊、大戸之道尊・大苫辺尊、面足尊・惶根尊、伊弉諾尊・伊弉冉尊の7代。<br />大正8年、春日社(武甕槌命、経津主命、天児屋根命、比売神)を合祀。<br />境内社は以下四社が境内西側に祀られています。<br />津島社(須佐之男命)、秋葉社(火之迦具土神)、稲荷社(倉稲魂神・猿田彦神・大宮比咩神)、御嶽社(国之常立神)何れも由緒は不明。

    大口村誌の天神社解説は以下のようなもの。

    「郷社 天神社 大字秋田字宮前19番地。
    奈良朝の古より12ケ郷の尊崇深く、老樹鬱蒼たる森深く高天原に千木高知りて神鎮まり給うは郷社天神社である。
    尾張志に「奈良志社」長桜村郷家の西にありて天神と称す本国帳に丹羽郡從三位奈良志/天神とある是なり。
    往古奈良の落人、小森山象この地に神霊を負い来てこの村を拓き、ここに社を建て天神七代を祀ったことに始まる。
    その後この宮は長桜村、替地新田、宗雲新田、八佐工門新田、傳右工門新田、外坪村、大屋敷村、安艮村、御供所村、三右エ門新田、九郎右エ門新田、小折新田の12ケ村の共有するところとなり、明治4年(1871)に郷社に定められた」

    鎮座地についてふたつの説があるようです。
    ひとつは尾張国内神名帳に正四位下 奈良志天神とあり。
    江戸時代に書かれた本国神名帳集説(1707)、張州府志(1752)、尾張徇行記(1822)では中奈良村(江南市中奈良)が鎮座地と記される。
    一方で尾張志(1822)では長桜村の天神社が奈良志天神とされるようです。

    天神社鎮座地の長桜村の西側は御供所村の奈良子集落と接しており、もともとは奈良子の本居神であったたが、長桜村を中心として発展したことから後に長桜村の本居神となったいう。
    因みに現在の地図から江南市中奈良や近隣には天神社は見られません。
    いずれにせよ平安時代・江戸時代の地史に記される長い歴史を持つ神社であることは揺るぎないようです。

    祭神は天神七代。
    天地開闢の初めに現れた7代の神。
    国常立尊、国狭槌尊、豊斟渟尊、(以下は対偶神。二神で1代と数える)埿土?尊・沙土?尊、大戸之道尊・大苫辺尊、面足尊・惶根尊、伊弉諾尊・伊弉冉尊の7代。
    大正8年、春日社(武甕槌命、経津主命、天児屋根命、比売神)を合祀。
    境内社は以下四社が境内西側に祀られています。
    津島社(須佐之男命)、秋葉社(火之迦具土神)、稲荷社(倉稲魂神・猿田彦神・大宮比咩神)、御嶽社(国之常立神)何れも由緒は不明。

  • 拝殿左から祭文殿・本殿域の眺め。<br />祭文殿は切妻瓦葺で両側に脇殿を持ち、築地塀が本殿域周囲を囲うので本殿域の様子は見通せない。

    拝殿左から祭文殿・本殿域の眺め。
    祭文殿は切妻瓦葺で両側に脇殿を持ち、築地塀が本殿域周囲を囲うので本殿域の様子は見通せない。

  • 拝殿と祭文殿は渡廊で結ばれています。

    拝殿と祭文殿は渡廊で結ばれています。

  • 本殿は銅葺の一間社流造のようで、本殿から祭文殿は渡殿で繋がれているようです。<br /><br />本殿は明治31年(1898)に建替えられているようで、こうして本殿・渡殿・祭文殿・拝殿を見る限り、その後も補修の手が入れられているようです。

    本殿は銅葺の一間社流造のようで、本殿から祭文殿は渡殿で繋がれているようです。

    本殿は明治31年(1898)に建替えられているようで、こうして本殿・渡殿・祭文殿・拝殿を見る限り、その後も補修の手が入れられているようです。

  • 境内左の境内社。

    境内左の境内社。

  • 手前から秋葉社、稲荷社、津島社、御嶽社と横一列に祀られています。

    手前から秋葉社、稲荷社、津島社、御嶽社と横一列に祀られています。

  • 拝殿から社頭の眺め。<br />少し前まで社頭の先は田畑が広がっていたが、その面積は随分と少なくなり住宅が迫ってきているようです。<br />しかし大口村史が書かれた当時とこの参道や境内は何ら変わる事はなく、唯一違うのは新たに建てられたニノ鳥居(1985)くらいだろうか。<br />堀尾趾公園から歩き始め以下の神社、天神社含め再び堀尾趾公園に戻ると一周約3.2㌔、?所要時間は44分?。<br />写真を撮りながら戻るまで2時間強でした。<br />次回は堀尾趾公園西側の神社を取り上げます。<br /><br /><br />天神社<br />創建 / 不明<br />祭神 / 天神七代<br />境内社 / 秋葉社、稲荷社、津島社、御嶽社<br />参拝日 / 2024/01/26<br />所在地 / 愛知県丹羽郡大口町秋田3-2<br />津島神社から天神社 / 津島社社頭から西に4分程

    拝殿から社頭の眺め。
    少し前まで社頭の先は田畑が広がっていたが、その面積は随分と少なくなり住宅が迫ってきているようです。
    しかし大口村史が書かれた当時とこの参道や境内は何ら変わる事はなく、唯一違うのは新たに建てられたニノ鳥居(1985)くらいだろうか。
    堀尾趾公園から歩き始め以下の神社、天神社含め再び堀尾趾公園に戻ると一周約3.2㌔、?所要時間は44分?。
    写真を撮りながら戻るまで2時間強でした。
    次回は堀尾趾公園西側の神社を取り上げます。


    天神社
    創建 / 不明
    祭神 / 天神七代
    境内社 / 秋葉社、稲荷社、津島社、御嶽社
    参拝日 / 2024/01/26
    所在地 / 愛知県丹羽郡大口町秋田3-2
    津島神社から天神社 / 津島社社頭から西に4分程

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