2024/06/03 - 2024/06/08
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ブリッヂ・トレック(橋梁旅行)さん
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この旅行記スケジュールを元に
その3では、平成筑豊鉄道田川線を中心に観ていきます。この路線の前身は豊州鉄道で、田川郡の石炭運搬を主な目的として敷設され、海外向けは九州鐵道経由で門司港へ、国内向けは宇島港へ輸送していました。
この路線の最大の特徴は、将来の複線化を考慮した通称『下駄っ歯』と呼ばれる、独特な煉瓦積みの構造物が数多く残っている点です。
更に後半は開業まで18年も待たされ、近年の豪雨で被災してBRT路線に生まれ変わった日田彦山線も観ていきます。
その2はこちら⇒https://4travel.jp/travelogue/11918690
参考資料 ・くるまみち様HP
・歴史的鋼橋調査台帳/土木学会
・土木工学 第9巻第5号(1940)
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- レンタカー 自転車 新幹線 JR特急 JRローカル 徒歩
-
JR日田彦山線 【伊田架道橋】
1896年(明治29年)豊州鉄道が開業、槽状桁橋
下駄っ歯と言えばアーチ橋だと思っていましたが、桁橋の橋台にも!! -
JR日田彦山線・平成筑豊鉄道【田川伊田駅】
1895年(明治28年)豊州鉄道が開業
趣のあるホーム上屋。田川伊田駅 駅
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駅舎はホテルと一体になっていました。
勿論ここに泊まりました♪ -
ホテルからの眺め!
線路の向こうには三井田川鉱業所の竪坑櫓や煙突も見えます。 -
JR日田彦山線 【彦山川橋梁】
1895年(明治28年)豊州鉄道が開業、下路プラットトラス橋他 -
かつては上流側にもう1線あり、歴史的鋼橋調査台帳によると、遠賀川橋梁旧上り線から英国製トラス等が移設されたそうですが、撤去されてしまいました。
現在のトラスは1925年(大正14年)横河橋梁製作との事。
JRと平成筑豊鉄道は1種/2種でしょうか。 -
平成筑豊鉄道 【鷺巣川橋梁】
1895年(明治28年)豊州鉄道が開業、煉瓦積アーチ橋 -
複線化に備え片側の煉瓦を凹凸に積むも結局複線化されずに残った、所謂下駄っ歯のアーチ橋!
アーチ環の下駄っ歯は何故か切除されていました。
道路上に落下して歩行者等に当たるのを防止する為でしょうか。 -
落書きが酷かったのか、塗装されていました。
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平成筑豊鉄道 【小柳川橋梁】
1895年(明治28年)豊州鉄道が開業、煉瓦積アーチ橋 -
こちらもアーチ環の下駄っ歯が削り取られ、そこに古レールを固定、防護工として煉瓦を守っていました。
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レールはプレートに溶接しアンカーボルトで固定しています。
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イチオシ
平成筑豊鉄道田川線 【内田川橋梁】
1895年(明治28年)豊州鉄道が開業、煉瓦・石積アーチ橋
【登録有形文化財】 -
上流側橋脚下部は尖頭形、スパンドレルには水抜きも。
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煉瓦の出代は1/4位。石積基部も下駄っ歯です。
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平成筑豊鉄道 【第四今川橋梁】
1895年(明治28年)豊州鉄道が開業
石積の橋台が下駄っ歯になっているそうですが、全く見えませんでした… -
【ヨ9001】
1968年(昭和43年)汽車製造製
時速100kmの高速走行を目的として開発された、試作車掌車。
65km制限の黄色帯が塗られていたそうですが、塗装が劣化してこちらも全く見えません。赤村自然学習村 源じいの森キャンプ場 キャンプ場
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平成筑豊鉄道 【今枝川橋梁】
1895年(明治28年)豊州鉄道が開業
石・煉瓦積みの下部工が素敵な橋。
橋台上部に多数の窪み、当初木橋を受けていた名残かも… -
平成筑豊鉄道 【第三今川橋梁】
1895年(明治28年)豊州鉄道が開業
下部工は複線分。
この辺りの物件は入場料を払ってキャンプ場より撮りました。 -
イチオシ
平成筑豊鉄道 【第二隧道】(第二石坂トンネル)
1895年(明治28年)豊州鐵道が開業
馬蹄形複線断面、九州最古の鉄道トンネル!!
側壁の転びが大きい独特な馬蹄形断面です。
豊州鐵道の設計は全て技師長の野辺地久記氏。
【登録有形文化財】石坂トンネル 名所・史跡
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平成筑豊鉄道 【奥ヶ谷川橋梁】
1895年(明治28年)豊州鉄道が開業、煉瓦積アーチ橋 -
こちらも下駄っ歯。
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イチオシ
アーチ環は1/4づつずらして積んでいく、1/4オフセット長手積み!!!!
(1/4 offset stretcher bondの直訳です)
豊州鉄道の中でもここだけ、というか国内でも全く見聞きしたことがありません。
日本独自の別の呼び方があるのでしょうか。 -
スプリングラインから北側へずらして積んでいき、頂部はVの字に!
豊州鉄道と言えば、ドイツ人技師ヘルマン・ルムシュッテル氏の指導を仰いでいましたが、欧州では1/4、1/3オフセット等の長手積みもあるらしく、その影響を受けたものでしょうか。下駄っ歯の出代を1/4にすれば、1/4オフセットにより半丁以外に中途半端な加工が必要なくなるのは確かですが、その為に全体の積み方まで変えたのでしょうか。 -
焼過煉瓦を使った坑門の意匠。
1/4オフセットもあくまで装飾なのか…。美しく謎の多い積み方です。 -
パラペットには蛇腹の意匠。平成筑豊鉄道に残る下駄っ歯アーチ橋の中でも、実は最高傑作なのかも知れません。
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平成筑豊鉄道 【奥ヶ谷池架道橋】
1895年(明治28年)豊州鉄道が開業、煉瓦積アーチ橋
廃道っぽいが標識は残存…隣の奥ヶ谷川を暗渠、道路化した事により廃道になったのかもしれません。 -
こちらのパラペットには矢筈積み!
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南側のパラペットはこの橋だけ、下駄っ歯の出ている方とツライチでした!
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平成筑豊鉄道田川線 【喜多良川橋梁】
1895年(明治28年)豊州鉄道が開業、下路プラットトラス橋
下路とはいえ100ftで橋梁ガードなしは大丈夫なのか… -
淺野造船所はお馴染みですが、SEIHANBUは初めてかも…製鈑部でしょうか。
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平成筑豊鉄道田川線 【高屋川橋梁】
1895年(明治28年)豊州鉄道が開業、下路プラットトラス橋他
大正13年横河/鉄道省の銘板が付いていました。喜多良川橋梁と同一レシピです。
川の脇に架かる側径間は避溢橋でしょうか。 -
国鉄油須原線 【彦山川橋梁】
未成線となった油須原線の遺構が残っていました!!
油須原線は筑豊炭田の石炭輸送の為、漆生駅と油須原駅を結ぶ計画で、1957年に着工し漆生~豊前川崎駅間は1966年に部分開業しましたが、残る区間は結局開業に至らず未成線となりました。タイミングが悪かった路線ですね。 -
JR日田彦山線 【添田駅】
1915年(大正4年)小倉鉄道が開業
以前は「JR添田駅」との表示がありましたがそれも撤去され、JR九州バスの事務所等に利用されているようです。添田駅 駅
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添田駅では列車とバスが同一ホームで発着していました!
券売機等もこちらに。 -
平成29年7月九州北部豪雨で第二・第三彦山川橋梁等甚大な被害を受け、添田~夜明間はバスが専用道を走るBRTとして復旧しています。
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JR日田彦山線BRT 【彦山駅】
1942年(昭和17年)開業
BRT専用道ですが、旧ホームも一部残存していました。彦山駅 駅
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JR日田彦山線BRT 【第四彦山川橋梁】
1938年(昭和13年)竣工、充腹混凝土アーチ橋 -
南側にはかつて二又隧道があり、戦中は陸軍の火薬保管庫に。戦後GHQによる焼却処分の最中に大爆発、隧道は開削されてしまいました。対岸には慰霊碑も。
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斫石峠を越えて戦後開通区間へ。
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イチオシ
日田彦山線BRT 【釈迦岳隧道】
1956年(昭和31年)竣工
こちらも九州北部豪雨でBRT化された区間。
南側坑門脇の擁壁上部には同隧道工事で使われた、コンクリート混合機設置の為の構造物が残っていました! -
日田彦山線BRT 【栗木野橋梁】
1938年(昭和13年)竣工、1956年(昭和31年)開業、充腹混凝土アーチ橋
径間14m3連と10m2連の5連アーチ橋。
竣工から開業まで18年も待たされました。早期開業を阻んだのが難工事の釈迦岳隧道です。 -
イチオシ
日田彦山線BRT 【宝珠山橋梁】
1938年(昭和13年)竣工、1956年(昭和31年)開業、充腹混凝土アーチ橋
橋長79.2m、日田彦山線最大のアーチ橋。
添田~夜明間は元々宝珠山炭鉱の石炭運搬等を目的として建設。戦前は筑後大石駅までトラックで搬出していたそうです。 -
日田彦山線BRT 【第二大行司橋梁】
1938年(昭和13年)竣工、1956年(昭和31年)開業、充腹混凝土アーチ橋
径間14m4連のアーチ。 -
JR久大本線 【大肥川橋梁】
1932年(昭和7年)頃竣工、上路プレートガーダー橋 -
余り見かけない川崎車輌製、銘板が見えました。
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隣には石橋の旧大肥橋が保存されていました。
平成29年7月九州北部豪雨にも耐えましたが、石橋が大肥川の断面を狭め周辺に水が溢れる一因になったと判断され、撤去されました。
その4に続きます。⇒https://4travel.jp/travelogue/11921249
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