2022/08/01 - 2022/08/01
295位(同エリア396件中)
ちふゆさん
2022年8月1日(月)お昼の12時45分頃、えちぜん鉄道の勝山駅前から勝山市が運営するコミュニティバスに乗車し、越前大仏前で下車する(下の写真1)。
バス停は越前大仏のある清大寺のすぐ近くで、バス停から北方向に少し戻ったところを右手(東)に曲がると門前町の入口である大佛橋に出る。越前大仏がある清大寺は1987年に設立された寺院だが、当初は地元活性化のための観光目的で作られた。したがって、門前町も寺が出来て自然発生的に誕生したものではなく、当初から観光客目当てで計画的に作られたもの。
橋の先の石段を上がると表参道が続き、奥に五重塔が望める。両サイドに店が並んでいるが、残念ながら営業している店がない。かつては全ての店舗が埋まってたこともあったそうだが、残念ながら寺への参拝者数が伸び悩み、ほぼ全店が撤退したらしい。それでも、少し進んで大門前に右折すると空いてる店もあった。しかし、淋しい・・・
大門前ではカラフルな傘を空中につるして飾る「アンブレラスカイ」が行われていてなかなか綺麗だった(下の写真2)。ここで参拝券を購入して大門へ向かう。拝観料は当初大人3000円だったが、2500円、1000円と下がって現在は500円だった(JAF会員割引で450円)。これは決して金儲けのために高い金額にしたのではなく、勝山市の税収を増やしたかったからと云う。
この清大寺は上述したように、当初は宗教法人でなく、観光目的で設立された。設立したのは地元出身の実業家で、大阪府及び京都府でタクシーを運行する相互タクシーの創業者多田清氏。
1905年(明治38年)、勝山市で庄屋の子として生まれ、3歳の時に大阪に移り、小学校卒業後丁稚奉公や沖仲士を経て、タクシーの運転手となる。1931年(昭和6年)に大阪で相互タクシー自動車株式会社を創立。営業所システムを導入して成功し、大阪旅客自動車組合の理事長も務めた。1991年没。享年86歳。
その彼が生まれ故郷であり、多田家のルーツである勝山市に恩返しとして行ったのが、この寺院の設立だった。宗教法人にしなかったのも拝観料を高く設定したのも上述のように勝山市への税収を増やしたかったから。
しかし、その戦略は失敗。参詣者数は当初から伸び悩み、門前町の店もどんどん撤退する。創建から10年経たない1996年には納税が困難になり、2002年には臨済宗妙心寺派の寺院となり宗教法人となる。
2002年と2004年より土地、建物を勝山市が管理するようになり、大仏と大仏殿は清大寺が管理し、敷地内の土地や五重塔などの建物は公売に出されたが、2007年以降、計9回の公売がすべて不調に終わり、買い手は見つかっていない。
大門を潜って境内に入る。奈良の東大寺南大門を模して造られている。門内側の両側には中国から運ばれてきたという仁王像があり、それぞれの隣には中国の影響を感じさせる狛犬も置かれている。
大門を抜けると先に中門。大門と同じ楼門で大門よりは小さいがそれでも立派なもの。2つの門の間の広場の両サイドには回廊が伸びる。樹齢1500年以上の台湾桧(ひのき)が152本使われているそうで、どんだけ金掛けてんねんって感じ。
右(南)側の回廊の先の建物は百仏殿。水平性が強調された伸びやかな入母屋屋根にシックな深緑が沈む銅板瓦で、その下に壁の白と柱の深茶色が映える。内部には中国の北京で造られた白の大理石の中仏2体と小仏30体、同じく中国の天津で造られた黒の大理石の小仏32体、高松市で造られた花崗岩の中仏21体、京都で彫刻された青銅製の中仏22体が置かれているそうだが、入ってない。
中門を抜けると大仏殿前広場。こちらも回廊が両サイドにあり、仏像や狛犬が置かれてる。大仏殿はとにかくでかい。東大寺大仏殿を模して造られたもの。間口58m、奥行き48m、高さ52mの重層寄棟造り(外観は4階建)で、東大寺大仏殿より大きい。土地柄豪雪を考慮した構造になっており、窓を多くして殿内に自然光が入るように工夫されている。
大仏殿にはご本尊である越前大仏が鎮座している。出世大仏とも云われるが、正式には毘盧舎那如来(びるしゃなにょらい)像。奈良大仏を2mも上回る像高17mで、建物内にある鎮座している大仏では日本一大きい。2mの石台に3mの蓮台が重なって総高は28m。さらに背面にある光背は23mもある。とにかくすごいスケールで圧倒される。
この像は中国の洛陽市郊外の龍門石窟にある奉先寺の坐像をモデルに造られている。奉先寺は龍門最大の規模をほこる寺院。本尊である大仏は高さ17.14mで、向背まで含めると約20m。仏龕の東西の深さが38.7m、南北の広さが33.5m。碑記によれば675年に完成した。
毘慮舎那如来は大乗仏教における信仰対象である如来の一尊。密教においては大日如来と同一視される。サンスクリット語の「ヴァイローチャナ(Vairocana)」の音訳で太陽という意味。太陽のように常に宇宙の中心にあって全宇宙を照らし続けているのが毘慮舎那如来。奈良の大仏も毘慮舎那如来で、今はない方広寺の京の大仏も毘慮舎那如来だった。
脇侍仏として10大弟子に名を連ねる迦葉尊者・阿難尊者・普賢菩薩・文殊菩薩が両サイドに配置され、それらをぐるりと囲むように左右・背面の3壁面には1281体の石仏・金仏が隙間なく並べられている。まるで異世界に迷い込んだよう・・・
大仏殿の裏側には東門があり、その先から大師山への登山道が続いているようだが、そこには行かず大仏殿前広場の北側から五重塔へ続く回廊に進むと、回廊の右手に九龍殿が続く。九龍壁が格納されている建物。
九龍壁は中国の国宝第一号に指定された北京北海公園の九龍壁を再現したもの。九頭竜川に因んで設置された。中国政府の許可も受けている。北海公園の九龍壁は1756年に建てられたもので、大同の九龍壁、故宮の九龍壁と共に中国三大九龍壁とされている。
9匹の龍のレリーフが描かれた壁で、明・清代の中国で盛んに製作され、王宮や庭園の門の前に目隠し用の塀として建てられた。高さ7m、長さ20mで、七色の瑠璃瓦で造られ、両面に九頭の龍が宝玉に戯れている。瑠璃瓦は中国製で、8263枚が使われている。
その奥には日本で最も高い五重塔。京都東寺の五重塔が日本一高いと有名だが、これは木造建築としての話。ここの五重塔は東寺の五重塔の高さ55mを20m上回る75mの高さがある。
普通、五重塔は仏舎利を祀る建物なので参拝者が昇るように出来ていないものだが、このお寺は元々観光用に建てられたと云うことで、この五重塔は最上階の5階まで昇ることが出来、展望台にもなっている。おまけにエレベーターも設置されており、エレベーターや階段を使って各階を見学することが出来る。
まずはそのエレベーターで最上階の5階に。まずは展望台からの展望を満喫。九頭竜川右岸に広がる勝山の街を上流から下流まで見通すことが出来る。右手の先の橋(勝山大橋)の向こうがえちぜん鉄道の勝山駅。左手の清大寺境内の先には勝山城博物館の模擬天守も見える。素晴らしい景色だった。
ここからは各階に祀られた仏像を見ながら階段で降りた。最上階には阿弥陀如来、釈迦如来、薬師如来が安置されており、1階から4階までは11体の仏像の立体曼荼羅が安置されている。2階だけが白い像で、他は黒。
これで参拝を終わるが、新しく作られた寺ではあるものの、それぞれの造りはかなりしっかりしており、見応えがあった。昔の3000円はちょっとどうかとは思うが、この時の500円では十分に価値あるところだと感じた。なんで、あんなに観光客少ないの?
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.25760281813615166&type=1&l=223fe1adec
1時半、参拝を終えて大仏橋から東に進み、恐竜街道と呼ばれる国道157号線(岐阜市と金沢市を結ぶ)に出てお昼にする。事前に調べて行こうと思ってた蕎麦屋が閉店してて、アレっと思ったが、すぐ向かいのカフェでランチをやってて良かった。
Cafeいとかはこの約1年前にオープンしたカフェで、地元食材を使ったランチを提供している。「いとか」は漢字で書くと糸花で、ヒトとの繋がりが花開く明るい場所になるようにと想いが込められているそうだ。
この日のランチは夏野菜のキュシュをメインとしてサラダに小鉢、ライスにフォーまで付くセットで、デザートのアイスとドリンクも付いて950円って超お得だった。ごちそう様!
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.25760297486946932&type=1&l=223fe1adec
主目的の恐竜博物館に向かうが、続く
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