2023/12/30 - 2024/01/07
12位(同エリア108件中)
Chamさん
ナポリでの狂気の一夜が明け、
気を取り直してソレントへ向かう。
しかしそこで待ち受けていたのは新たなる試練。
周遊鉄道は2時間待ち!?
イタリアで野宿の危機!?
冬に水風呂の覚悟!?
なぜかいつもイタリア旅行は波乱に満ちている…
しかし、苦難の先には麗しのソレントと光輝くカプリ島が待っていました。
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1/1 14:30
ヴェスビオ周遊鉄道
ナポリ観光を終え、一路ソレントへ向かう。
前情報によると、周遊鉄道といういかにも観光列車らしい名前だが、落書きだらけの古いローカル線らしい。期待はしないでおこう。
ナポリ中央駅地下のCircumvesuvianaチルクムヴェスヴィアーナの標識をたどりつつ、切符売場へ。
なーんだか、人がたくさんいるなぁ。
うなだれて床に座ったりリュックを枕に寝転ぶ人…
掲示板を見つめ途方に暮れる人々…
発車案内を見ると、なんと次は16:30発。
えー!うそでしょ。ローカル線とはいえ2時間も空くの?正月だから?
5つぐらいある窓口は電気も消え、営業終了の札がぶら下がり人もいない。自動券売機もない。
みんな切符売場が開くのを待っていたのだ。
昨日の地下鉄もそうだけどインフラがメタメタ。
とりあえず並んでみる。
と言ってもどの窓口が開くのかわからないからみんな並んでるような並んでないような。
16:10、ようやくおじいさんが1人来た!
いやむしろ1人しか来んのかーい、と全員各国の言葉でツッコみの嵐。
のんびり電気をつけ、窓の札を「営業中」にした。
やった!私達が並んでた列だ!と思ったのもつかの間、怒涛のように割り込まれもみくちゃに。その数80人ぐらいはいたろうか。
なんとかポジションを確保し少しずつ進むが1列に3~4人押すな押すなで、おじいさんが「バカモン!ちゃんと1列に並ばんか!窓口閉めるぞ!」的なイタリア語を放ち、発券の手を止める。
渋々みんな並ぶけど、いやいや明らかに窓口1人がおかしいじゃん。 -
なんとか切符を手にし、ギリギリ席にも座れた。
1時間の電車旅だが、なんだか物凄く疲れた…
最後までやってくれるね、ナポリは。
早くソレントに行ってゆっくりしたい。
美味しいものを食べて、ワイン飲みたい。 -
18:00
終点のソレント駅到着。
Expediaで予約した部屋に向かう。駅から近いB&Bで、部屋からは海が見えるらしい。ワクワク~!
Google Mapで目的地に着くと、それらしい建物や看板がない。
あれ?おかしいな。大きなスーツケース2個転がしつつ旦那さんと周囲をぐるぐる。
商店に聞き込みするも分からないとのこと。
どうやらマンションの1室にオフィスがあることは分かったがピンポンを押しても誰もいない。
電話番号をネットで調べて電話するも誰も出ない…
もう一度かけるも、誰も出ない…
え…?
え?
えーっと…コレはもしや、騙された?
今日から4日間、部屋なし?
あたりはもう暗い。僻地のリゾートは駅前にホテルがある感じではない。年始で閉まってる店も多い…
まさかソレントで野宿?マジか。
頭がパニックになりつつ、もう一度電話、…出ない。
諦めずにもう一度かける、
……「(イタリア語で)もしもし?」
出たーーー!あの私今日チェックイン予定で予約した※※です!あー電話繋がらなくて心配しましたよ。今ついたのですが部屋がわからなくて!
「予約した人?あなたの部屋はないです」と女性。
は?何言ってるかわからないです。いや予約してますし、もう部屋の前ですけど。
「うーんそしたらWhats Appはやってますか?そちらに電話番号と住所を送ります。連絡してそっちへ行ってください。そしてあなたはそちらに支払う必要があります」
は?え?もう払ってますけど?
いろいろ突っ込みたいけどパニックで英語がでてこない。
とりあえずWhats Appで住所をもらい、別の人とやりとりし、行ってみる。幸い遠くない。
どうやらこっちもレジデンスのよう。
不安なまま待つこと15分、強面でプロレスラーみたいに体格のデカい髭の男性とその子分みたいな男性が来た…
奥の暗くて狭いエレベーターに乗れと促される。
あぁもしかして今夜、私達ソレントの海に沈むのかな…
案内されたのは1LDKの広々して小綺麗なお部屋!!
特にお金を請求されることもなくHappyNewYear~!と帰っていった。
いろんな不安から開放され涙が出そうになった。
今後はちゃんとしたホテルでない場合、必ずコンファメーションしようと心に誓った。 -
彼らが帰り、夫と放心状態。
しばらくして、手を洗うも一向にお湯が出ない。
どうやら給湯器が壊れてる?
滞在中水風呂ですか…
いや、野宿に比べたら水でもありがたいけど。ソレントが温かいとはいえ、冬。
1日なら気合でやれるがさすがに4日間は…
正月の夜に申し訳ないがWhats Appでもう一度連絡してみる。今から行くから待ってろ、とのこと。
待つこと30分。
今度はさっきの2人に加えて、マフィアのドンみたいなおじいさんも来た。2人が一通り点検してるあいだ、ドンはソファーに深々腰掛け足を組みスマホからオペラを流し口ずさみ、余裕の振る舞い…
な、なんじゃこの状況…
なんとかお湯が出るようになり、ドンはチャオチャオ~とウィンクして2人を連れて引き上げていった。
ありがたい…いや、違う、そもそも色々おかしい。
でも彼らはいい人だったよな。
時はすでに21時… -
さて、外にくりだしてみよう。
マンションの猫が新参者を不思議そうに見つめる。 -
エントランス。
来た時はパニックで目に入らなかったが、Coroso Italiaコロソイタリアというメイン通りに面した古いけど瀟洒な建物だった。 -
ソレントの目抜き通り
わー!なんて美しい!!
街がキラキラしてるー!
自由が丘や横浜元町に似てる、いやそれらの10倍素敵な街~♪
みんな幸せそうだし、服や持ち物がいい。
ナポリではよさそうなものは身につけるなって感じだったが、ここではみんな毛皮やブランドバッグをサラリと持ってお洒落して、家族や友人と新年の夜を謳歌してる!
さっすが、リゾート地。 -
タッソ広場の巨大なクリスマスツリー
-
22時 ようやく夕食。
服もナポリの流れで着の身着のまま出てきたので、いい店に入るわけにもいかずピッツェリアへ。
ラザニアとコロッケに加えて、ソレントスペシャルみたいのを頼んだらそっちもコロッケの盛り合わせで、正月のディナーはコロッケづくしとなってしまった… -
1/2 08:50
今日は船でカプリ島へ行ってみる。
この道を下った先にマリーナがある。 -
階段を降り、坂道を下ってゆく。
帰りはここを登るのかと思ったが、マリーナと駅のシャトルバスがあり、それで楽々戻れた。 -
10分ほどでマリーナに到着。
チケットBOXがあり、2社ほどカプリ島行きの船が出ている模様。 -
9:55発、戻りは15:20発の船を予約。
23.5€+21€で、往復1人7,000円ほど。
まぁまぁ良いお値段。リゾートですもんね。
ソレント⇒カプリ島は20分程の乗船時間。
他にもナポリやアマルフィなど、ここから各所へ行ける。 -
いよいよ乗船。
港を出た船は波に逆らうように進むため、バウンドしぐわんぐわん大きく上下左右。
もともと酔いやすい私は強めの酔い止めを予め飲んでいたが、それでも途中で完璧に船酔い。
生唾を飲み込み冷や汗をかきつつなんとか耐えた。
20分と聞いていたのに35分もかかった… -
カプリ島のマリーナ・グランデに到着
-
フニコラーレ(ケーブルカー)で丘の上のカプリタウンを目指すが、乗り場とチケット売り場は離れているので要注意。
チケット売り場は船を降りて右手のBOX。 -
赤いフニコラーレでカプリタウンまで5分。
フニクリ、フニクラ~♪ -
遠くに雨柱。
こちらも雨パラパラ。 -
しばらすると雲が晴れ、島が輝く。
昔から来てみたいと思ったが、まさか本当にここに来れるとは感激。
サントリーニもそうだが、こういうリゾートアイランドは夏が定番だが人だらけ、激混みで値段も高い。
冬に来るメリットはのんびりゆったり景色や島の息づかいを垣間見れるところ。ただし、8割型店はお休みなのは覚悟。
ここは「青の洞窟」で有名だが、船酔いする私はそもそも行く気はなし。
ちなみに行きたい方は、マリーナ・グランデで小型船を予約し島の北西に向かう。そこで手漕ぎボートに乗り換えて洞窟へ入るそうだ。
満潮や高波では行けないので365日のうち100日くらいしか入れないらしい。 -
アウグスト庭園
ドイツの実業家クルップ氏の所有物として約100年ほど前に作られた庭園。
夏はお花が咲き乱れる。 -
膝の高さくらいにDog Barですってよ
可愛らしい。 -
ヴィアクルップというつづら折りの道。
海まで降りられるんだろうか。
それにしてもキレイな海…
ここはティレニア海っていうらしい。
エーゲ海とは色が違う。 -
CARTHUSIA〈カルトゥージア〉
カプリ島発祥のフレグランス専門店。
職人の手作りで世界的にも有名なんだそう。
あまり香水はつけないので、天然原料で作った石鹸をお土産に買ってみた。レモンのいい香り。
レモン系のお土産は下手するとトイレの芳香剤みたいな匂いがするが、ここは本当に天然アロマのいい香り。 -
13:00 Il Piccolo イルピッコロ
広場のピッツェリアでランチ
ひーっ!なんと!
シュエップスのレモネードが1本10€、1600円。
ジンジャーエールも1600円。
この旅で一番高額なソフトドリンク… -
家でも作れそうなサンドイッチ2,400円。
これで8,000円のランチかぁ。
リゾートアイランド、恐れ入りました。 -
小路を散策
静かで良い。 -
家々にレモンやオレンジの庭木
-
ソラーロ山の麓まで少し近づいてみる。
-
標識にソラーロ山まで徒歩2hrとある。
カプリ島は2つの隆起した丘にカプリタウンとアナカプリという2つの街からなる島。
アナカプリからフニコラーレでソラーロ山に登れる。
今回は時間も限られているのでアナカプリへは行かず、散歩したりベンチで景色見たりのんびり冬のアイランドの時間を過ごした。 -
帰りの船酔いを心配したが航路は全く揺れず、むしろ2人で超爆睡。
ナポリならスられてると思う。
ただいま!
あぁ、ソレントはやはり美しいな。 -
bar RITA リタというバールで
食べてみたかったデリツィアリモーネとティラミス
両方5€
デリツィアリモーネは、ソレント名物のリモンチェッロというレモンのお酒を使ったふわトロクリームがたっぷり入った甘酸っぱいデザート。
ソレントに来たら食べるべし!
めちゃめちゃ美味しかった!
ティラミスは安定の味。
逆になんでデリツィアリモーネが日本で流行ってないのかなぁ。 -
ソレントはレモンの産地。
大きさはグレープフルーツよりも大きく両手でも余るほど。大体7ヶ月でこの大きさになるそう。 -
街を散策するとレモンや魚モチーフのお皿や飾りが多い。
-
教会にもお邪魔した。
この地方名物のクリスマスのジオラマの展示。
キリスト生誕や街の風景。
毎年少しずつ増やしてくらしい。 -
タッソ広場。
ここは日暮れも美しい光景。 -
今夜は近くの商店でワインとハムとチーズを買い、
近所のピッツェリアでピザを買って部屋で頂きます。 -
Pizzeria da Franco
2人前50センチの長方形ピザ 11€ 1760円
すごく美味しかった!
薄いのにモチモチでサケサク。2人でペロリ。
商店で買った5€ 800円のスパークリングワインと、スライスしてもらったチーズとハムも絶品だった。
やはりホームは落ち着く~♪
家じゃないが、4日滞在するのでもはやホーム。
キッチンも家具も洗濯機も揃ってて、ホテルステイもいいがこういうレジデンスステイも悪くない。
昨日予約した部屋が無くてここになって、むしろB&Bに泊まるより結果としてはラッキーだったのかも。
ようやく落ち着いた旅になってきた。
明日からはポジターノ、アマルフィ、ポンペイ、ミラノと続きます。
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この旅行記へのコメント (4)
-
- パパさん 2024/02/18 19:44:22
- こんばんは。
- Chamさん
こんにちは。
イタリアは、食べるものが美味しいので大好きです。
2020年にイタリア旅行を予定していましたが、コロナでキャンセルになりました。
懐かしい景色でした。
アマルフィやポンペイ、ミラノも行かれたのですね。
旅行記を楽しみにしています。
パパさん
- Chamさん からの返信 2024/02/18 21:55:06
- Re: こんばんは。
- パパさん
ありがとうございます!
イタリアは本当に美味しいものに溢れていますね。普通のパンですら小麦の味がしっかりして美味しくて驚きました。
コロナで旅行の予定が3年ほどずれてしまいましたよね。
またみんな楽しい旅ができますように!
Cham
-
- tabinakanotaekoさん 2024/01/24 03:39:29
- いい旅をなさっていますね。
- Chamさん、
いい旅をなさっていますね、お若いので羨ましいしです。
私の東京編にいいねをありがとうございました。Chamさんのお名前に覚えがあり、(アイコンというのでしょうか)表札代わりの写真の女性の姿に見覚えがあります。でもその方はもっと年配の男性だった記憶がありますので、きっと私の記憶違いなのでしょう。
いい旅をなさっていると書いたのはトラブルを回避しての安堵感などに共鳴出来るからです。ナポリ編を日をあらためて訪問いたします。何が起こったんだろう?どうして切り抜けられたんだろうとワクワク。すべて順調にいった旅より数倍印象に残りますよね。
taeko
- Chamさん からの返信 2024/01/24 09:05:34
- Re: いい旅をなさっていますね。
- tabinakanotaekoさん
コメントありがとうございます!
tabinakanotaekoさんの旅行記のお写真が構図や撮り方などとても素敵だなぁと思いいいね!させて頂きました。
私のアイコンの写真は10年前に初めてマレーシアに行ったとき撮ったものです。もしかしたら文章が性別及び年齢不詳なので年配男性…とお感じになったのかもですね!(むしろそういうほうが嬉しいです)
旅の少しのトラブルは、その時その瞬間は絶望しますけど、後々になるとアレはあれで楽しかったなとやめられないスパイスのようになりますね。
またご訪問いたします。
Cham
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