グラバー園は、長崎県長崎市南山手町8-1にある観光施設。<br />長崎に来住したイギリス人商人グラバー、リンガー、オルトの旧邸があった敷地に、長崎市内に残っていた歴史的建造物を移築し、野外博物館の状態を呈している。<br /><br />世界遺産「明治日本の産業革命遺産製鉄・製鋼、造船、石炭産業」（全23資産）の構成資産である旧グラバー住宅などの洋風建築がある。<br /><br />旧三菱第2ドックハウス<br />1896年（明治29年）に、三菱重工業長崎造船所第2ドックのそばに船員の休憩宿泊施設として建てられた建物。園内で最も高いところにある。内部には、船の模型や写真の展示などがある。<br /><br />旧ウォーカー住宅<br />ウォーカー商会を設立したロバート・ネール・ウォーカーJrの旧邸。4つの部屋がある。もとは大浦天主堂のそばに建てられていた。<br /><br />旧リンガー住宅<br />木造、平屋建、屋根は寄棟造、桟瓦葺き、建築面積385.0平方メートル。居住者のフレデリック・リンガー（Frederic Ringer, 1838年 - 1907年）はグラバー商会の幹部として元治元年（1864年）頃に長崎に来訪。<br />明治元年（1868年）には大浦にホーム・リンガー商会を設立。茶の製造と輸出、アメリカからの木材の輸入などを手がけた。<br /><br />昭和40年（1965年）、住宅は長崎市の所有となった。昭和48年度（1973年）に修理が完了し、明治期の姿に復元されている。<br />1966年（昭和41年）6月11日、国の重要文化財に指定。<br /><br />建物は西を正面とする。正面中央の玄関とその奥の廊下を挟んで南北に部屋を配置する。西側（手前）の部屋は北が応接室、南が居間。その奥は北が寝室、南が食堂である。<br />西洋建築のスタイルを取り入れつつも、小屋組は和小屋とするなど、和風の要素が強い。<br /><br />旧オルト住宅<br />木造、平屋建、屋根は寄棟造、桟瓦葺き、建築面積494.4平方メートル。ウィリアム・オルト（William J. Alt）は安政年間（1859年頃）に長崎に来訪したイギリス人商人で、文久年間から慶応年間（1860年代）にかけて、南山手と大浦に製茶所をもっていた。<br />太平洋戦争後の昭和45年（1970年）、長崎市の所有となった。昭和53年度（1978年）に修理が完了し、明治期の姿に復元されている。<br /><br />建物は西を正面とする。平面は南北に長い長方形をなし、南北に通る廊下を挟んで東西に部屋を配置する。西列の部屋は北から応接室、玄関ホール、食堂があり、その南は夫人室（寝室、居間、浴室からなる）である。<br />外壁は天草石張りとする。<br />1972年（昭和47年）5月15日、主屋・付属屋・倉庫が国の重要文化財に指定。噴水1基が重要文化財の附（つけたり）指定となっている。<br /><br /><br />

長崎28　グラバー園　旧ドッグハウス・旧リンガー住宅　☆夕陽の景・閉園延長

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2023/07/20 - 2023/07/20

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マキタン２さん

グラバー園は、長崎県長崎市南山手町8-1にある観光施設。
長崎に来住したイギリス人商人グラバー、リンガー、オルトの旧邸があった敷地に、長崎市内に残っていた歴史的建造物を移築し、野外博物館の状態を呈している。

世界遺産「明治日本の産業革命遺産製鉄・製鋼、造船、石炭産業」（全23資産）の構成資産である旧グラバー住宅などの洋風建築がある。

旧三菱第2ドックハウス
1896年（明治29年）に、三菱重工業長崎造船所第2ドックのそばに船員の休憩宿泊施設として建てられた建物。園内で最も高いところにある。内部には、船の模型や写真の展示などがある。

旧ウォーカー住宅
ウォーカー商会を設立したロバート・ネール・ウォーカーJrの旧邸。4つの部屋がある。もとは大浦天主堂のそばに建てられていた。

旧リンガー住宅
木造、平屋建、屋根は寄棟造、桟瓦葺き、建築面積385.0平方メートル。居住者のフレデリック・リンガー（Frederic Ringer, 1838年 - 1907年）はグラバー商会の幹部として元治元年（1864年）頃に長崎に来訪。
明治元年（1868年）には大浦にホーム・リンガー商会を設立。茶の製造と輸出、アメリカからの木材の輸入などを手がけた。

昭和40年（1965年）、住宅は長崎市の所有となった。昭和48年度（1973年）に修理が完了し、明治期の姿に復元されている。
1966年（昭和41年）6月11日、国の重要文化財に指定。

建物は西を正面とする。正面中央の玄関とその奥の廊下を挟んで南北に部屋を配置する。西側（手前）の部屋は北が応接室、南が居間。その奥は北が寝室、南が食堂である。
西洋建築のスタイルを取り入れつつも、小屋組は和小屋とするなど、和風の要素が強い。

旧オルト住宅
木造、平屋建、屋根は寄棟造、桟瓦葺き、建築面積494.4平方メートル。ウィリアム・オルト（William J. Alt）は安政年間（1859年頃）に長崎に来訪したイギリス人商人で、文久年間から慶応年間（1860年代）にかけて、南山手と大浦に製茶所をもっていた。
太平洋戦争後の昭和45年（1970年）、長崎市の所有となった。昭和53年度（1978年）に修理が完了し、明治期の姿に復元されている。

建物は西を正面とする。平面は南北に長い長方形をなし、南北に通る廊下を挟んで東西に部屋を配置する。西列の部屋は北から応接室、玄関ホール、食堂があり、その南は夫人室（寝室、居間、浴室からなる）である。
外壁は天草石張りとする。
1972年（昭和47年）5月15日、主屋・付属屋・倉庫が国の重要文化財に指定。噴水1基が重要文化財の附（つけたり）指定となっている。