2023/11/04 - 2023/11/04
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ドクターキムルさん
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秦野市蓑毛にある大日堂の仏像の特別公開はこれが二度目であるが、コロナ禍前に訪れた際には金剛王殿が人込みだったので、帰りに寄れば良いとスルーしたのであるが、仁王像や地蔵像、十王像などを拝んでいると、時間になり、金剛王殿の木造五智如来坐像はろくに見てはいなかったのだ。
今回、しっかり見てみると、中央の大日如来は丈六像であり、お顔や座る姿勢は馴染みがないが、他にも半丈六像で四躯も揃っている。それがどうして国指定重要文化財になっていないのか?
話では閻魔堂の中央に安置されている地蔵像が神奈川県の文化財に指定される運びのようだ。何故、焔魔堂(十王堂)の本尊が地蔵座像なのかは、日向薬師、大山寺との関連の言い伝えがあるのだという。
今回、再び大日堂を訪れて感じたことはこうした古刹の住職の跡継ぎ問題である。前住職が無くなってその娘が髪を降ろして住職を継いだのだという。しかし、TVでは尼さんが多く出演しているが、そうはいないのが現実である。
コロナ禍前にお世話になった鎌倉・壽福金剛禅寺のことが思い浮かんだ。当時、住職は高齢であったが、息子たちは跡を継がないというのだ。鎌倉一の由緒ある古刹でも跡継ぎ問題が深刻なのだ。
また、残念なことに、大日堂には毎年公開期間中は多くのボランティアの人たちが集まっている。しかし、如何せん田舎の山の中である。お寺のお堂に安置されている仏像がどれほど価値が高いかが知らされてはいないことだ。
京都や奈良であれば、そこそこの由緒の仏像は国指定重要文化財になっている。しかし、こうした田舎のお寺ではどんなに立派な仏像でも国指定重要文化財にはなっていないことが多く見受けられる。
仏像の専門家が訪れないことには国指定重要文化財になることはないのであろう。
田舎の町や村の教育委員会の文化財を担当している職員で、こうした国指定重要文化財の申請手続きを行ったことがある人など皆無であろう。職員は定年で退職して行くが、いつまで経ってもこうした手続きが出来ないのである。
例えば、鎌倉市では世界遺産の暫定リストに掲載されてから30年が経つがその間に国指定重要文化財になった寺社は2つぐらいか?おそらくは、鶴岡八幡宮の社殿と英勝寺の伽藍くらいしか思い当たらない。
ルーキーも30年も務めると定年である。人の人生と文化財とでは時間の進み方が全く違うのだ。猫や犬などのペットと人間のそれとの違いに例えることが出来ようか。
(表紙写真は金剛王殿)
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