2023年5月ベルギーからのドライブ旅行35 アンジー・ル・デュック(Anzy-le-Duc)

2023/05/03 - 2023/05/18

コロナ禍あけを待って4年ぶりとなるロマネスク紀行の復活はベルギーからスタートしました。今回も車でオランダ、ドイツ、フランスを巡りました。９日目（5月13日）。今回はシャロン＝シュル＝ソーヌ県のボジ(Baugy)、アンジー・ル・デュック(Anzy-le-Duc)、モンソー・レトワール(Montceaux-l'Étoile)のブリオネ地方の３つのロマネスク教会です。

エリア フランス

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: レンタカー
• 航空会社: ANA
• 旅行の手配内容: 個別手配

ボジ(Baugy)はスミュール・アン・ブリオネから西に8kmの距離にあります。

写真のサン・ポンズ教会(Eglise Saint-Pons)はロワール川の川岸近く建つ11世紀末から12世紀初頭にかけ建設されたブリオネー地方でも古い部類にはいる教会になります。

至ってシンプルなポータルですが、両脇にはロマネスクの柱頭が残っています。

こちらはブリオネーの他の教会でも見られる音楽を奏でる動物が彫られています。

身廊から見た教会の内部。単廊式の教会ですが、彩色が施されています。

後陣、クーポラの一部と聖歌隊席上部の眺め。

この教会も柱頭彫刻が見どころなので以下の写真は身廊、後陣等の柱頭を中心に撮っています。

次の教会はアンジー・ル・デュク(Anzy-le-Duc)の聖母被昇天教会(Eglise Notre-Dame-de-l’Assomption)。かっては聖トリニテ教会とも(Sainte-Trinité d'Anzy-le-Duc)呼ばれていました。
ボジから北東に5kmに位置します。

この教会の起源は修道院として設立された９世紀カロリング朝時代にまで遡りますが、現在の教会堂はボジ同様に11世紀から12世紀初頭にかけ建設された建物になります。

西側正面のポータル。タンパンは栄光のキリストです。

両サイドの柱はかなり風化が進んでいます。

12世紀サンチャゴ巡礼の中継地として栄えた巡礼教会でもあります。

人頭と動物のマスクが彫られています。この教会も柱頭が面白いですね。

これは三身廊のバシリカ様式の教会の南側袖廊の写真です。

シアポッドと呼ばれる古代ギリシアの小人が彫られていると言われています。

植物文様や獣等が彫られた柱頭。

天上の川と名付けられて柱頭。

北側の袖廊。

後陣、聖歌隊席です。フレスコ画があります。

戦う老人。

基礎壇の彫刻。

脇祭壇。

主祭壇。フレスコ画は12世紀のフレスコを元に復元された物になります。

アトランティスとあります。ただ後陣部分の柱頭は復元された物のようです。

地下祭室。

この教会では最も古い11世紀の物が残っています。

アクロバット。

ドラゴンと戦う聖ミカエル。

ライオンの穴のダニエル。

ライオンと戦うサムソン。

身廊のモディリオンの彫刻は写真では小さ過ぎてわかりませんね。

時間があれば奥側に廻って残りの扉口も見たかったのですが、切り上げました。

この写真はアンジー・ル・デュック(Anzy-le-Duc)から北に4kmの距離にあるモンソー・レトワール(Montceaux-l'Étoile)のサン・ピエールとサン・パウロ教会(Église Saint-Pierre-et-Saint-Paul)です。

12世紀の教会ですが、近年改修が施されていますが、身廊、鐘楼、聖歌隊席にロマネスクが残っています。

12世紀のレリーフが残されているポータル。

タンパンは栄光のキリストです。

柱頭にはドラゴンを倒す聖ミカエルがいます。

誰かははっきりしませんが聖人と天使。

天使像

基礎台の彫刻。

全体的にかなり傷んでいます。

鐘楼と持ち送り部分。

身廊の内部。構造はロマネスクですが装飾は後世の物になります。

聖歌隊席。

壁面に描かれたクリスモン。

ここまでで10件のブリオネー地方のロマネスクをご紹介しました。次の教会はブリオネーから出ますので紹介は以上になります。まだこの地方には沢山のロマネスク教会がありますが、今回の旅行ではここまでとなります。