仏西2023夏　後編　スペイン巡礼　その12巡礼後③ ケルトの遺跡と聖地再び

2023/09/23 - 2023/09/23

風光明媚なリアス・バイシャスを走り、ケルト時代の遺跡・カストロ・デ・バローナへ。一路サンチャゴデコンポステラに戻る。スペイン最後の夜、有名な香炉スウィングは見れるのか？

エリア サンティアゴ・デ・コンポステーラ(スペイン)

朝食のヨーグルト。酸味が少なく、ねっとりクリーミー、美味。この他、トーストやコーヒーを宿のおじさんがお世話してくれた。奥様もやってきて、この宿は25年くらい前から、客は8月が多い、昨日のご老人はお父さんで92歳、などなどスペイン語でおしゃべり。で、朝食後チェックアウトしようとしたら、Wi-Fiご不良なのか、クレカ端末が動かない…。道理で我々もWi-Fi使えなかったわけだ。現金で払えたからいいけど、この宿大丈夫？？

1時間ほどドライブ。途中、丘陵地の尾根全体に、すごい数の風力発電が。少なくとも2、300基はあった。こんなにたくさん見たの初めて。スペインは資源は少ないらしいし、この辺りは雨が多いからソラーより風力？

カストロ・ダ・バローナ
ここから遺跡に歩く

見えたー！
海に突き出た岩礁の上に、紀元前1～紀元後1世紀の集落跡が広がる
砂地部分の手前に防衛壁、そして見事な城壁
この辺りはリアス・バイシャスと言って、リアス式海岸の語源ともなった、入り組んで美しい海岸線が続く

石の円形が住居跡　とても印象的な光景

ケルトの精緻な石積み

花が

城壁も2mくらいはある

解説版の全体写真。都市です。すごすぎ。
ガリシア州観光局のホームページで写真見て、絶対来たい！って思って。この目で見れて大満足。

近くのビーチ。ガリシア州の海岸には小さな美しいビーチがたくさん

車で帰ってきた、サンチャゴ・デ・ゴンポステラ。旅の最後の宿はこちら、パラドール。1499 年にカトリック両王が巡礼者のために建てた病院兼宿泊所。1970年代までは巡礼者が泊まる簡易宿泊所だったそうで、その昔は、巡礼を完遂した証明書があれば無料で3日泊まれたそう。今は国営高級ホテル。巡礼者割引ありw。行かなかったけど、レストランも有名

お部屋も重厚で素敵。

バスルームなど設備も快適

ゴシックの回廊が四つあり、真ん中にチャペル。夜は盛大なレセプションが開かれてた。どこを歩いても素敵な空間で、宿泊者だけが味わえる

一階のカフェで正統派ホットチョコレート。とても美味しい。おまけのケーキとチョコレートも美味しゅうございました

この日は聖堂前広場に懐かしの車が大集結。ガリシア州カーオーナーズクラブ？の会合らしく、自慢の車がずらり
背景の右手が宿泊したパラドール、左は市庁舎

かっこいー

トヨタセリカ！背景は大聖堂！

ニッサンシルビア！
日本車はこの2台かな？

ついでに今回のレンタカー、フィアット。旧市街のど真ん中に乗り入れるの、かなり大変でした…

レンタカー返してからお昼食べに

エビとキノコの卵炒め　優しい味

マテ貝のガーリック焼　美味しい

そしてフラン！スペインと言えばフラン！正統派オーソドックス焼きプリン、大変美味しゅうございました。

大聖堂美術館へ。宝物やら聖像やらコッテリ。
おなじみ聖セバスチャンもここまで来ると笑える。おでこの矢が。

大天使ミカエルさま。秤で魂の正邪が計られちゃう。私は…自信なし…クリスチャンじゃないし…巡礼したけど聖堂では般若心経唱えてるし…

印象的だった祭壇。全体が飾り棚みたいで

回廊。ゴシック天井の美しいこと

外の喧騒が嘘のよう

回廊には聖堂の司祭の墓がずらり、最新は今年の7月、享年88歳。聖職者は死ぬまでお勤めかしら。この墓は足りなくなると合葬してスペースを開けるらしく、何人かの名前が纏まってる墓石も

巡礼博物館。新しい建物に、大聖堂や都市の変遷、巡礼の歴史、世界の巡礼など、色んな資料や映像があって、とても面白かった。

伝説によると、ヤコブイエスの死後、イベリア半島で宣教を行った後、ユダヤの地に帰国するとユダヤ統治者アグリッパ１世に捕縛され、西暦43年頃にエルサレムで処刑された。弟子たちはヤコブの棺をイベリア半島のガリシアに送って埋葬したが、イスラム教勢力の支配を受けていつしか忘れ去られた。814年頃のある夜、ペラギウスという隠者がリブレドンと呼ばれる森の上で星が輝いているのを見つけ、神秘的な光に照らされた荒れ果てたローマ時代の墓を発見。司教テオドミロがヤコブのものであるとし、アストゥリアス王アルフォンソ２世に報告。アルフォンソ２世は聖堂の建設を命じ、818年頃に完成すると最初の巡礼者になったという（以上の伝説には異説も多いそうだが）。
アルフォンソ２世はサンティアゴ・デ・コンポステーラ聖堂の聖地化と巡礼路・プリミティーボの道の整備を進めた。
次のラミロ１世の時代、844年にムーア人との間で起こったクラビホの戦いにおいて、白馬に乗ったヤコブが現れてムーア人を一掃して勝利に導いたといい、この「ムーア殺し」ヤコブ伝説が広がるほどにヤコブ信仰とサンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼は活発化し、レコンキスタを支えるキリスト教の象徴となった。
アルフォンソ３世の時代に巡礼者が急増したため、９世紀末にサンティアゴ・デ・コンポステーラ聖堂はアストゥリアス様式の教会堂に建て替えられた。

写真がこの時の聖堂。聖堂。アストゥリアス様式はアストゥリアス地方に特有の初期ロマネスク建築で、これも素敵だったろうなぁ。

997年に後ウマイヤ朝の攻撃を受けて町が破壊され、聖堂も損傷を受けた。再建はアストゥリアス王国やレオン王国を引き継いだカスティリャ＝レオン王国のアルフォンソ６世によって1075年に開始された。この年、サンティアゴ・デ・コンポステーラは司教区となり、教会堂は司教座が置かれた大聖堂となった。
再建のモデルとなったのはフランス屈指のロマネスク建築であるトゥールーズのサン＝セルナン・バシリカ（！！）で、12世紀を通して建設が進められ、1211年にアルフォンソ９世によって奉献された。この後もルネサンス、バロック、新古典主義など時代時代の様式で増築・改修を受けた。

この模型はバロックのファサードができる前。これも素敵だなぁ。お？栄光の門が外にあったのか？

世界の巡礼、のコーナーに、西国三十三観音の掛け軸が。私の祖母もこれ持ってて自慢だった。映像では熊野が紹介されてた

夜のミサに。始まる前にきた若い女性が友達に、今夜はポタフメイロやらないよ～週末の夜はやらないんだって～明日の朝やるってよーと。色んな説が飛び交うのだろう。果たして、ポタフメイロは無し。明日は観れるのか…

夕焼け。明日はガリシアとお別れ

食事は再びここ

マテ貝と、イカ墨パエリア。美味しー

市役所のライトアップ

夜のパラドール。おやすみなさい