2023/07/30 - 2023/07/30
53位(同エリア81件中)
kojikojiさん
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「お行列」が終わると法螺貝が鳴り響き、審判席の上には審判員が奉行のような格好で居並びます。神職による祝詞が上げられ、総勢34人が6レースに分かれて「甲冑競馬」が始まります。公共競馬のようなゲートは無く、騎馬武者がスタート地点に揃ったタイミングで始まります。その駆け引きが面白く思えます。スタートした騎馬武者は審判席の前を駆け抜けて「雲雀ケ丘祭場地」を1周して再び審判席の前がゴールになります。旗印を背中に付けたままの姿はまさに戦国時代の騎馬そのもので、疾走する姿には感動すら覚えます。勝者は審判席で順位が確定すると本陣山を駆け上る姿がまたカッコいいです。観覧席から本陣山への坂の途中に場所を撮ってそこで写真撮影をすることにします。「甲冑競馬」の撮影には良い場所でしたが、次の「神旗争奪戦」では騎馬武者の群衆と電線が重なってしまいちょっと残念でした。ただ神旗を取れた騎馬武者は同じように本陣山を駆け上がるので他の場所に移るわけにもいきませんでした。「甲冑競馬」も「神旗争奪戦」も何回戦もあるので、そのうちにどうやればよい写真が撮れるかも分かってきます。「神旗争奪戦」は何度もありますが、バスへの集合時間は午後2時くらいに設定されているので早めに腰をあげないとなりません。駐車場へのバス乗り場は長大な列になっていました。この日の暑さは尋常ではなく、参加した361騎の内111頭が日射病になり、2頭の馬が熱中症で死んでしまったそうです。甲冑を着て走っている武者の方もものすごい暑さだと思います。観覧席で前の段に座っていた方の席に警察の方が来られて、置いてあった荷物を持っていかれました。多分具合が悪くなって救護所まで行って救急車で運ばれたのではないでしょうか。今年は11人が緊急搬送されたとニュースで知りました。そして来年度から5月に開催されると知りました。これは良い判断だと思いました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- グルメ
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 観光バス 新幹線 徒歩
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
- 利用旅行会社
- 阪急交通社
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螺役(かいやく)の法螺貝が響き渡った後は「甲冑競馬」に移ります。中央に設けられた審判席に審判の方々が上がり、横には螺役(かいやく)席もあります。
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右手奥にスタート地点があり、欠くかい燈前後の騎馬武者がレースに参加します。公共競馬のようなスタートゲートは無く、参加する馬がゲート前に揃ったタイミングでスタートします。これにはいろいろかけ引きがあるように見えます。
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この日は36頭の騎馬武者が6回に分かれてレースを行います。第1がスタートしました。
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まずは直線を審判席の前を駆け抜けます。馬場はダートコースのようで、完全に乾燥したクッション砂のようなので「良」のようです。
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いきなりものすごい迫力に圧倒されます。
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JRAの競馬は競馬新聞の枠の中を見ていると気持ち悪くなってくるのでほとんどやったことないし、レースを観に行ったこともありませんが、一度行ってみたくなりました。
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「雲雀ケ丘祭場地」を時計回りに1周します。
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1周して採集コーナーを周るところを望遠レンズで切り取ります。
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勝者は審判席に戻ってきて何かを受け取っています。
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そして本陣山を駆け上がって、上でお札を貰ってからまた戻ってきます。
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先頭を争っていた薄い黄色の陣羽織の騎馬武者が女性だと知って驚きました。
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第2レースはスマホで動画を撮ってみましたが、スマホが太陽光線でものすごい温度になっていて、爆発するのではないかと思いました。動画は砂嵐で禄が出来ていませんでした。第3レースはなかなかスタートが決まりません。
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一旦すべての馬をコースの後ろ向きに向けて、スタートの合図で正面を向いてスタートするなど、フライングのないようにスタートが切られます。
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3頭が先頭争いになりました。
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甲冑を着た武者を背中に乗せて、この暑さの中を走り抜ける馬も気の毒です。馬は元々暑さには弱い生き物です。このレースに出場した後は20日間は休ませないとならないそうです。
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甲冑競馬の馬場は周囲約1.3キロあるそうですが、あっという間に駆け抜けてしまいます。
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最終コーナーを回ってくるのが一番カッコいいです。30年以上前のことですが、イタリアのモンツァでF1の最終日を観に行った時の感動を思い出しました。マクラーレンにセナ、フェラーリにプロストとアレジ、中島もいて、優勝したのはマンセルでした。
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旗印をたなびかせながらゴールを駆け抜けていきます。兜を脱ぎ白鉢巻きを締めた若武者が、大坪流の手綱さばきのもと、先祖伝来の旗指し物をなびかせ、人馬一体となり風を切り疾走する姿は感動するほどに美しいです。
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その後を2着と3着が通過していきます。
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ゴールした後は3つの神社の神様のいる山頂を目指して観客席の間の急な坂を一気に駆け上がり、神前に報告に伺います。
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観客席のすぐ脇を通り抜ける際にはその順位の証を口にくわえてこの坂をあがってくる姿に大きな拍手が湧きます。
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第4レースが始まります。
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一団になってスタートしました。
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人馬一体となった姿が美しいです。
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第1コーナーを走り去っていきます。この日は乾燥した「良」馬場ですが、雨が降ったりすると後ろを走る騎馬は大変だそうです。JRAの競馬のようにゴーグルをするわけにはいきませんから。
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最終コーナーを回ってきました。
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1位は桔梗の旗印の武者でした。
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一団になって本陣山を駆け上ります。
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ベトナムのノンラーのような傘がどこかで売られているようです。フエの郊外で笠を作る真似をしたことがありますが、妻が上手に作るのに驚きました。その時買ったノンラーはミーソンの遺跡の休憩所に忘れてきてしまったのが残念です。
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第5レースは4頭立てのようです。
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最終コーナーではでムチが入ります。最後の追い上げです。
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「甲冑競馬」で勝つということはこの地域では名誉なことなのだと感じます。優勝した人はめちゃくちゃ嬉しそうです。
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2位から4位がそう後方に続きます。「甲冑競馬」はこの本陣山の坂の途中で写真を撮っていて良かったと思います。
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最後の第6レースです。
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2騎による一騎打ちです。
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襲歩はギャロップともいわれ、全速力の走り方です。襲歩にはさらに交叉襲歩と回転襲歩があり、通常は交叉襲歩を用いますが、走り始めてからある程度のスピードが出るまでは回転襲歩を用いて走ります。
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後方に砂を巻き上げて走り去っていきます。
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一騎打ちは最終コーナーまで続きました。
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鹿角(かづの)紋の抱き角の旗印の方が勝ちました。
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最高の笑顔で本陣山に駆け上がってきます。
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2着以降の方は残念そうな顔です。これで6レースがすべて終わりました。
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しばし休息時間があり、最後の「神旗争奪戦」の準備に入ります。この日に熱中症の疑いがあると診断された人は83人で、11人は救急車で病院に運ばれたそうです。我々の前の段に座っている人の姿が見えないと思っていたら、女性警察官の方が来られて、その荷物を持って行ったので、具合が悪くなったのではないかと思いました。
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このような場所なので日傘をさしていても周囲の方の見学の邪魔にはなりません。日傘なしの方々は半分くらいは席に着かずにどこかへ避難されていました。
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参加する騎馬武者が馬場に集まってきますが、何となく集団になっています。
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山頂の本陣から戦闘開始の陣螺(じんがい)が鳴り渡ると、騎馬武者たちが雲雀ヶ原一面に広がり、白い運動服を着た人たちが天中高く花火が打ち上げます。その位置によってどの辺りに旗が落ちてくれるのかが分かるようです。
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花火が頭上で炸裂すると旗が2本落ちてきます。
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その落ちてくる旗めがけて騎馬武者が移動します。
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神旗を取ることが出来た騎馬武者が場外に出てきます。
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そして本陣山を駆け上がってきます。
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すぐに次の回が始まります。今度は観客席から見て左側から打ち上げられるので、騎馬の一が右側に変わります。
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大体の目星をつけてその場所に集まってきます。
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2回目の勝者が水色と黄色の神旗を持って出てきます。
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神旗は野馬追で中心的な役割を果たす相馬三社(相馬太田神社・相馬小高神社・相馬中村神社)の社号が書かれた横35センチ×長さ150センチほどの布で、太田神社が赤色、小高神社が黄色、中村神社が青色と色分けされています。花火の玉の中に神旗が2本ずつ詰められ、合計40本が時間差で打ち上げられます。
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どんどん打ち上げられるので皆さん必死です。
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この回は女性の騎馬武者が取ったようです。赤色の旗には「相馬太田神社御神旗」と墨書きされています。
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男女が同じ土俵で競えるのはこの争奪戦の魅力だと思います。
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marumanのスケッチブックのような旗印に騎馬は黄色い「相馬小高神社御神旗」を持っています。
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神旗は最初はかなりの高さに打ち上げられるので肉眼では見つけるまで数秒かかります。
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落ちてくるまでには5秒から10秒くらいかかっているのだと思います。ほとんどまっすぐに落ちてきます。
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それぞれが竹の棒を持って神旗を引っ掛けているように見えます。
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冷静な顔をして本陣山を駆け上ってくる武者もいますが。
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大抵は皆さんガッツポーズに近い姿で嬉しそうです。
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奪い合いになるケースもあるようで、取られた騎馬武者が追いかけてきて怒鳴り合っている回もありました。
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40本の旗を20回に分けて争奪するのですが、最後まで見ている時間は無さそうです。添乗員さんが午後2時くらいには引き上げるようにと周ってきます。
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旗から見ていると騎馬が右往左往しているのが面白くも見えますが、参加している人は真剣です。
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また勝者が集団から抜け出してきます。なかには2本とる猛者もいると聞きました。
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だんだんとどのタイミングで花火が上がり、どの辺りに落ちてくるのかが分かってきます。そうすると実際に自分も参加しているような気になってきます。
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「相馬中村神社御神旗」があと数秒で落ちてきます。
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争奪戦が始まります。10回ほど見学して会場を後にします。妻はすでに隣の席のご夫婦とバス乗り場に向かってしまいました。
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出番が終わった馬が休憩しています。今年は111頭が日射病になって2頭が安楽死させられたと翌日のニュースで知りました。
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東武の「三尺皮」や胸の「胸懸(むねがい)」の房飾りがきれいですが暑そうです。
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送迎バスは長蛇の列で、妻たちの晩までかなり時間がかかりそうだったので1人で駐車場まで歩きました。途中にある自動販売機で冷たい飲み物を買いたかったのですが、500円玉が使えなくて買えませんでした。バスに戻ってから気が付きましたが、それは新しい500円玉だったので認識されなかったのかもしれません。次の休憩地まで飲み物が無いのはちょっと辛かったです。
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