元祖高速通勤電車の空港鉄道で帰路へ【韓国首都圏もやもや街めぐり５】

2023/06/18 - 2023/06/18

　我が家では３ヶ月に一度 お互い認めている、夫婦それぞれの一人旅。2023年４～６月期の僕の行き先は、ソウルへ！ 我が子の闘病やコロナ禍のため遠のいていた韓国、実に６年ぶりに一人で訪韓しました。
　楽しかった２泊2.5日の旅も、いよいよ帰るのみ。すっかり日常の足に変貌した空港鉄道に乗り、久々の仁川空港をエンジョイしてみました。

エリア 仁川(韓国)

• 旅行の満足度: 5.0
• グルメ: 5.0
• ショッピング: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス 飛行機
• 旅行の手配内容: 個別手配

　金浦空港駅から、空港鉄道に乗りました。金浦～仁川の部分開業当初はガラガラで、あまりの赤字に鉄道公社の子会社化されてしまったのも今は昔。空港利用客だけではなく「速い通勤電車」として、仁川からソウルへの日常の足にもなっています。
　乗った電車も空港まで行かず、仁川市内の黔岩（コマム）止まり。空港行は混んでいることが多いので、とりあえず先行の黔岩行きに乗って、のんびり座ってきました。

黔岩駅 駅

　そして黔岩駅は以前、空港鉄道に乗り入れるKTX（高速鉄道）の停車駅だったこともある駅です。全国各地から仁川空港まで直行できるのは便利だったと思うのですが、長続きせず、廃止になってしまいました。
　KTXからの乗り入れ線路も、黔岩と空港駅のKTX用ホームも、結構な費用がかかったはずなんですけどね…

　黔岩から先は広大な干潟を見ながら、空港へひた走ります。異国にやって来て、いきなりこの車窓というのも、初見だとなかなかエキゾチックでしょうね。
　成田スカイアクセスの印旛沼と、いい勝負です。

　第１ターミナルに到着。２０１７年に延伸した第２ターミナルへ行ってみたかったけど、時間が足りずに諦めました。
　韓国の鉄道路線にすべて乗ってみたいという思いはあるけど、虫食い状に未乗路線がある上、どんどん新線ができてとても追えてません。

仁川空港第1ターミナル駅 駅

　空港鉄道（AREX）、いつの間にかマスコットが生まれてたんですね。

　賑わう仁川空港の出発ロビーに出てきました。この時点で出発２時間前を切ったところです。ウェブチェックインを済ませてから来たかったけど、なぜか最終段階でエラーが出て、受け付けてくれませんでした。
　往路のように自動チェックイン機を使えば余裕でしょ、と思ったら、何度パスポートを読み込ませてもエラーが出てしまいます。窓口へ…と案内されてしました。

仁川国際空港 (ICN) 空港

　やばい、ギリギリ間に合うとは思うけど、昼飯を食う余裕がなくなる！ここまでひたすら乗り歩きしてきたので、午後２時にしてまだ昼ごはんを食べていないのです。
　カウンタ―に行ってみたら、幸いガラガラ。４時の便ですと言ったら、ちょっと戸惑われるほどでした。

　保安検査も少し列ができていたけど、１５分程度で完了。出国は顔認証を使った無人審査で、空港駅到着から３０分で出国が完了しました。

　ショッピングモールのような仁川空港の搭乗待合エリア。路上ライブ的な公演があっていて、ぶらぶら歩くだけでも楽しいです。まぁ相応の空港施設利用料は払っていますので、楽しまねば損。
　お昼時からだいぶ時間が過ぎていたので、レストラン街はちょうど休憩に入る所でした。うげ。

　唯一開いていたフードコートは大混雑で、韓食は２０分待ちだとか。幸いスムーズな手続きのおかげで時間に余裕ができたので、生ビールを傾けながらゆっくり待ちました。
　帰ればまた育児と仕事の日々。こんな時間にも、千金の価値があります。

　順番が前後する呼び出し番号を凝視すること２０分。

　ユッケジャンが出てきました。空港とはいえ容赦ない辛さ。それとも韓国にずいぶん来れてなかったから、そう感じるだけなのか？ 汗をかきかき、完食しました。
　ビールと合わせて2,500円くらいの支払いになったけど、いろいろひっくるめて、投資した価値はありました。

　LCCの済州航空なので、搭乗ゲートはもっとも遠い５０番です。シャトルトレインに乗ったり、第２ターミナルに回ったりしたなくてもいいだけ、便利ではあります。
　途中には子ども向けの遊び場もあり、我が子を連れてくる際の予習にもなりました。

　子どもの顔を思い出し、免税店で「ちびっこバス・タヨ」のおもちゃに、つい手が伸びました。３千円、高い買い物です。ショッピングセンターにでも寄れれば、もっと安く手に入ったんだろうけど。
　到着便遅れのため、少し待つことに。所在なげに座っていたら政府機関の人にアンケートを求められたけど、日本人と答えると「さきほど他の日本人の方に聞いたので…」と退散されてしまいました。何人に見えたんだろ。

　帰路もオレンジ色のニクいやつ、済州航空です。週末は福岡へ、１５時３０分と１６時００分に２便雁行するダイヤで、需要の多さを物語ります。

　それでもほぼ満席に近くなり、隣の席が空いたままだったのはラッキーでした。
　搭乗が完了したのは１６時１５分頃。その後もしばらくは混雑のため待たされ、動き出したのは１６時３０分頃でした。

　さよなら仁川、アンニョンヒゲシプシヨ韓国。
　今回の訪韓で共通の後輩が婚約したことを知ることとなり、１年置かずして、また訪韓することになりそうです。

　韓国上空では極めて安定した飛行。天気もよくて、下界がばっちり見えました。
　福岡～羽田間だと、景色を見ればどのあたりかすぐ分かるようになったけど、韓国ではそうもいきません。フライトマップがほしいところですが、LCCにそこまで求めては酷というもの。

　安定したところで、機内販売「エアカフェ」がスタート。ビールに手を出したい欲求があるものの、変哲もない缶ビールに500円出すのか？ というツマラヌ天使に負けました。
　代わりに済州島の夏ミカンジュースを、我が子と、仕事の相手先へのお土産に購入。済州のみかんと、みかんジュースのウマさはよく知っているので、２００円×２は迷いなく出せました。

　摩天楼と巨大吊り橋が見えれば、さすがに釜山上空にいることは分かりました。いよいよ、本当に韓国を出国です。
　玄界灘上空に出た途端、かなりの揺れに。この日、大阪～大分の国内線に乗った友人曰く「ジェットコースター状態」だったとかで、こちらも急な気流に巻き込まれたようです。

　ヨメさんと我が子の顔を思い浮かべながら、恐怖に耐えること十数分、無事に福岡の上空まで誘われました。
　眼下には、白い軌跡を描き海上を跳ぶ水中翼船の雄姿。ビートルと思いたいけど、コロナ禍でジェットフォイルはすべて売却されました。壱岐対馬行きのビーナスだと思います。

九州郵船 ジェットフォイル 乗り物

　風向きの関係で、今日は空港の南側から着陸するようです。ぐるりと迂回する形になり、数分のロスになるので、いつもなら「ハズレ」と思うところです。
　しかし今日は、ご機嫌ナナメになりかねない我が子のいない気楽な一人旅。福博の街を見下ろし、気分は遊覧飛行です。

　のちほど乗ることになる西鉄電車の姿もハッキリ。

　着陸はスムーズで、無事に日本、九州、福岡の地を踏むことができました。入国審査も自動化ゲートのおかげでスムーズ。VisitJapanWEBの威力で、税関もスムーズにパスできました。
　今回、有人審査で時間を要したのは、韓国入国のみでした。あそこでも子連れならファストパスを使えるので、我が子を連れてのソウル旅行もスムーズに行けそう。次回は家族で行きたいです。

福岡空港 空港

　２０分ほどで出国完了。夕方のこの時間帯、各地からの到着便が輻輳する時間帯です。スムーズに出られてよかった。

　超満員の連接バスで国内線へ移動します。扉は内側に開くので、扉ギリギリに立っていると開くことができません。
　運転士さんが必死に呼びかけるも通じず、「お近くの方、伝えてあげてください」という呼びかけで、ようやく開くことができました。

福岡空港 国内線 国際線連絡バス 乗り物

　国内線Tには１８時前に到着。我が家の最寄りバス停まで直行の高速バスは、１８時半出発です。ラウンジでビールでも飲みながらゆっくり待ちなよと、悪魔がささやきます。
　地下鉄と西鉄電車とバスを乗り継げば、子どもをお風呂に入れられる時間に帰れるでしょ？ と囁く天使の声に従い、３度の乗り換えルートを選択。あくせく乗り換えることにはなったけど、おかげで笑顔の天使こと我が子と対面できました。

西鉄福岡(天神)駅 駅