2023/03/11 - 2023/03/14
1319位(同エリア6076件中)
ひらしまさん
3月11日、ペナンの続きから。
〈1リンギ31円〉
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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この日の夕食はAu Jardinというフランス料理の店を予約していた。もっぱらこの地の歴史を振り返ることの多かった旅だが、今夜はミシュランの星がついたというこの店で、経済発展著しいマレーシアの今を味わってみよう。
車を降り、まるで工事現場の入り口みたいなところをはいるといろんな店が点在しているが、フランス料理店らしきものはどこにも見当たらない。近くの文具店で尋ねて、日本語のとても上手な店員さんが親切に表まで出て指さしてくれた先にあるのは、どう見ても廃屋にしか見えず、近くまで寄って初めてレストランと分かった。 -
2階の広い吹き抜けに面した席に通される。外観に比べればまともだけど、やはりユニークだ。ちなみにトイレのドアも廃屋風だった。
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まずアミューズが2品。見せ方からしてわくわくさせてくれる。オードブルも驚きがたくさん。
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突然、吹き抜けの鉄骨の上に野生動物が登場。店の人の話ではマングースだそう。さすがにこれは店の演出というわけではないようだ。
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デギュスタシオンなので1皿は少量でいろいろ味わうことができる。
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メインに妻が頼んだ看板料理らしい「コニャックと干し草の熟成アヒル」は、焼く前に見せに来てくれた。しかし、期待が高まったほどには、とくにおいしいというほどではないようだった。
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わたしの天然ハタはカリふわで申し分なし。
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アヒルの残りがお土産用にパックされて出てきたのには驚いた。次の日は移動なので辞退したが、それよりお茶がほしかったな。
ハコだけでなく料理もなかなか攻めてて十分楽しめたし、2人で総額35000円ほどという価格もすっかり貧しくなった日本人としてはうれしかった。雰囲気はカジュアルで、店のウェブサイトには「上着着用をおすすめします」なんてあったけれど中にはTシャツの客もいた。 -
帰りはもう涼しかったので歩いて帰る。今夜はジョージタウンのお祭りだとかで、表通りにはうきうき気分があふれていた。
宿に着くと例の番頭さんが祭りのパレードが通ってるから見に行けとおっしゃる。仰せに従い1ブロック先に行くと人垣ができている。
旗と小太鼓のマーチに続いて、こちらは旗のパフォーマンス。手前の男性が蹴り上げた旗を台上の男性が見事に頭上に受け止めていた。ただし2回目に。 -
蛇踊りもやってきた。とくに洗練されたものではないけれど、地域の仲間たちで準備して祭りを楽しんでる様子が伝わってくる。こういうのは万国共通だね。
その晩は深夜12時からの花火の音を聞きながら眠りについた。 -
3月12日。きょうはクアラルンプールへの移動日だ。
朝食後の街歩き。まずは昨日その前を通ったのに気づかなかったストリートアート「カンフー娘」。これもZacharevic作。 -
「インド人の舟乗り」に別れの挨拶。
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このあたりの裏通りはかつての賑わいを思わせる風情がある。
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道端の朝市で妻が買った生姜は、帰国してから豚肉生姜焼きにしたら風味がすばらしかった。日本の生姜とパワーが違う。
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表通りの角にあったこの由緒ありげな建物はいつも閉まっていたからこれも廃屋かと思っていたら、今朝は開いていた。
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地元の人向けの市場のようだ。
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宿の近くの大東酒楼は朝食をとる人で大賑わいだ。
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移動の途中の昼食をどうしようと考えて、ここで点心を買っていくことにした。
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クアラルンプールへは飛行機が簡単なんだけど、少しは地球環境を考えて、対岸のバタワースまでフェリーで渡り、そこから鉄道で行くことにしていた。
宿のCampbell HouseからGrabでフェリー乗り場に向かう。運転者は中国系女性。流れているラジオは中国語放送なのに、漢字は読めないと言う。そういうものなのか。
行き先はスマホの地図上で指定していたのだが、息子さんが日本に旅行したお話など聞いているうちに「バタワース行きのフェリーに乗るのか」と聞かれ、そうだと答えると、フェリー乗り場は移転したと言って車の進路を変更し、少し遠いクルーズ船専用乗り場だった所まで送り届けてくれた。実にありがたかった。
写真はフェリー乗り場の待合室。時刻表では11時30分発となっていたが、遅れて12時に出航。
ほぼ満席。窓が汚くて写真も撮れないけど、運賃無料なので文句はない。下船時、わたしが2つのスーツケースを懸命に運ぼうとしていたら船員が1つを手伝ってくれた。感激! -
バタワースの港から駅へは、途中にあるエレベータを見過ごしてちょっと迷ったがあとは道なりで、列車のホームまで10分少々。
写真は途中で振り返って見たフェリーとペナン島。 -
列車の中で大東酒楼の点心を食べて、そのおいしさにびっくりした。ペナンの朝食は宿でとらずにあの店の点心にすればよかったと深く後悔したものだった。
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マレー鉄道というと英国植民地時代の匂いを期待したくなるが、とっくに現代化されているKTMのETSという特急列車に乗る。バタワースからKLセントラルまで4時間15分。
情報通り冷房が強く、寒がりのわたしはオーバーパンツ、それほどでもない妻はレッグウォーマーで身を守る。ひとしきり眠った後、将棋などしているうちにKLセントラル駅に着いた。 -
クアラルンプールの宿はセントラル駅の南隣直結のAloft KL Sentral。安い低層の部屋で予約したのに高層の眺めのよい部屋にしてくれた。
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夕食は駅ビルのNUへ。ここは大規模で分かりづらく目当ての店を見つけられなかったので、ニョニャクエを買った店でわたしはミー。結構おいしかった。妻は辛いのに挑戦していた(写真)。
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3月13日。今日は一日クアラルンプール。
KTMコミューターで1駅のクアラルンプール駅へ。運賃は3リンギなのに5リンギするカードまで買わされた。コミューターって通勤用ってことか。
車内は日本以上にきれい。 -
20世紀初めにつくられたクアラルンプール駅はいかにも英国植民地風の様式だが、人影は少なくさびしい。
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駅から歩いて数分のイスラム美術館へ。
写真は11世紀ペルシャの本(模造)。多色印刷の見事さに驚いた。 -
19世紀インドの美しい花瓶。
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19世紀エジプトのランプ。アール・ヌーボーと言われたら信じてしまいそう。
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このペルシャのガラス器は11~13世紀のものだそうだ。
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この近くには食事できるところがなさそうなので、休憩をかねて館内のレストランで昼食。
高級感あるインテリアの中でゆっくり休むことができた。 -
企画展では19世紀から20世紀にかけてのマレー(今のマレーシアやインドネシアなど)各地の正装した男たちの写真を展示していて興味深かった。どの地域でもクリスとよばれる立派な短剣を腰に差しているのが共通していた。
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この地図はその短剣の文化のある地域を示したものだったと思う。
以前、マレーシアの飛び地が遠くボルネオ島にあるのはなぜだろうと疑問に思ったことがある。答えは簡単で、マレーのうち英国が支配していた土地がマレーシアとして独立し、オランダが支配していた土地はインドネシアとして独立した。
西洋の帝国同士が奪いあった結果を、そのまま自らの国家として受け入れるほかないという冷厳な事実がそこにあった。 -
イスラム美術館から歩いて織物博物館へ。展示内容はわたしにはよく分からなかったが、妻はバティックの染め方がくわしく説明されていてよかったと言っていた。
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隣のスルタンサマドビルは英国植民地時代の政府庁舎だった。ビクトリア様式(英国)とムーア様式(スペイン)、それにムガール様式(インド)を融合させたというデザインはたしかに美しいが、同時に植民地支配の象徴でもあった。
マスジドジャメとセントラルマーケットを回ってLRTでセントラルに戻り、駅ビルNUで夕食用に点心を買う。でもビールはないので、我慢できない妻は店員さんに教えてもらって外の店まで買いに行ってきた。
ホテルに預けていた荷物を引き取り、Grabで空港へ向かう。提示されていた70リンギに高速料金として7リンギを加算され、そのときは不審に思いながら渋々払ったけれど、調べてみると高速料金は別というシステムのようだった。この旅でGrabには本当にお世話になった。
最初の晩に泊まったSama Sama Hotel KLIAに最後も泊まる。 -
3月14日。5時起床。ANA便は定刻の8時に出発し、無事に成田に着いた。
当時はVisit Japanなるアプリをスマホに入れて、ワクチン接種証明などをそこに登録することが推奨されていた。そうすると検疫を早く通過できるという。
でも、接種証明書を見ればすむものをわざわざスマホに入れさせるなんて、まったく意味がないではないか。「デジタル化」それ自体が目的化しているとしか思えない。
去年のMySOSの経験を踏まえ、スマホ入力が苦手な我々としてはそんな無意味なことにつきあってられないのでVisit Japanはダウンロードもしなかった。「スマホ?持ってませんが何か?」というスタンスだ。
結果は、スマホのチェックを受ける皆さんの長い列の脇を先に進むと、接種証明書をもとに係員がパソコン入力して簡単な書類(写真)をつくってくれてパパッと終わった。 -
成田空港の京成駅で、困っている様子のネパール人3人姉妹に妻が声をかけ、同じ方向なので一緒に行くことになった。日本で働いて1年になるが、電車は普段乗らないのでよく分からないのだとか。
ネパールは、果物はぶどう、りんごだけでなく、バナナやマンゴーも採れるという話に驚いた。高地で寒いというイメージがあるけれど、聞けばこちらより暖かいのだという。わざわざネパールまで行かなくても、こうして電車の中で知らない世界を知ることができるなんてお得な話だ。
途中で乗り換える時、彼女たちの動作がとてもゆっくりなのにも驚いた。降りるときは随分せかしてどうにか間に合ったけれど、乗るときは結局わたしだけが乗って、妻と彼女たちはホームに残ってしまい、次の駅で再会することになった。急ぐことを知らない彼女たちが、効率追求の徹底した日本の職場で働いていくのは大変だろうな。
乗り換えの改札で、駅員が彼女たちに見下したような言い方をするのが気になった。彼女たちは我々にとてもなついてくれたが、それは日頃対等に扱われていない現実があるからではないだろうか。写真は、一番下の妹が妻に買ってくれた缶コーヒー。
高齢化が進む日本は、今後アジア各国からの移民労働者の支えなしには立ちゆかないのが確実だ。その時、我々が彼女たちに感じたような行動スタイルのギャップはきっとたくさん出てくるんだろう。
でも、マレーシアの人々は、時には衝突しながらも工夫して、多民族が共存する社会をつくってきた。そこから我々が学べることは多いのかもしれない。
彼女たちと別れた後は、ご両親を連れた日本語のとても上手なベトナム人学生に出会って生春巻の話などをして、旅の最後まで楽しい時間を過ごすことができた。
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この旅行記へのコメント (8)
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- mistralさん 2025/12/01 23:45:16
- マレーシアを目指して。
- ひらしまさん
こんばんは。
マレーシアの旅行記を参考にさせて頂こうと再読致しました。
なにぶんにもアジアに疎いものですから。
これからちょくちょくお邪魔させていただく事になりそうです。
お泊まりになったホテルも、そのまま真似して、予約サイトを覗いてみようかと思ったりしています。
実はインドにツアーで行って来ました。
間にこのツアーが入って来たので、マレーシアの方の準備はこれからになります。
アドバイスなど頂けましたら嬉しいです。
しばらく考えまして、また質問などさせて頂きます。
どうぞ宜しくお願い致します。
mistral
- ひらしまさん からの返信 2025/12/02 22:22:48
- えっ、インドに行ってらっしゃったんですか
- えっ、インドに行ってらっしゃったんですか。
9月に英国に行ってきたばかりで、2月にマレーシアへ行くのに、その間にインドにも行っちゃうって、mistralさん、旅に燃えてますね。
そのエネルギーが信じられません。
マレーシアまであと2ヶ月となると、結構忙しいですよね。
お手伝いできることがあればなんなりと。
頑張ってください。
旅行記も英国のがまだ残っているのに、次インドが来て、さらにマレーシアか。
読む方ものんびりしていられませんね。
ひらしま
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- mom Kさん 2023/11/09 11:52:29
- 生姜ですね
- 気が付きませんでした、ひらしまさん。いつもマレーのお気に入り食材&香辛料を持てるだけ持ち帰るのですが、次回からこれをリストに。素敵な情報ありがとうございます。
そうです。飲茶のレベルが高く、美味しいのは、ペナンとイポーです。うれしいです。
もしまだ召し上がっていなければ、次回は、フィッシュヘッドカレーとバクテーも。多民族国家の面目躍如は、レストランでも発揮されていますね。
暑さと辛さと激務に疲れたときは、KLでは小さな客家料理店へ私は出かけていました。歴史ある平和と学問を愛した民族の味わいです。
- ひらしまさん からの返信 2023/11/09 20:23:34
- Re: 生姜ですね
- mom Kさん、ご訪問ありがとうございます。
生姜がお役に立ってうれしいです。
僕は辛い料理がからきし駄目なので、マレーシアではもっぱら中国料理のお世話になっていました。それがまたおいしい。中国で食べたよりおいしかったなあ。
思い出すとまた食べに行きたくなります。
客家という文字は目にしてもどういう人たちなのか全然知らなかったので、ちょこっと調べてみましたが、中原出身で古代漢族の発音を維持していて、それが日本での漢字の発音と一致するという話がとても印象的でした。
客家料理はあまり辛くなさそうなので、mom Kさんの愛する“歴史ある平和と学問を愛した民族の味わい”をいつか僕も味わってみたいと思います。
ひらしま
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- sanaboさん 2023/06/23 23:29:48
- マングースの夕べ
- ひらしまさん、こんばんは
お夕食にいらしたフレンチレストランのユニークな外観や内装もさることながら
マングースの出現とは最上級のサプライズでしたね!
コメントを読み、目を凝らしてお写真の中を探してしまいました(笑)
クアラルンプールへは安易な飛行機移動ではなく鉄道を利用され
個人旅行ならではの冒険旅行的な楽しさを味わわれたのでは?
なるほど、世界史の知識に疎い私ですが、マレーシアとインドネシアは
かつて英国とオランダから独立を果たした歴史があり、当時の二国(英国と
オランダ)の力関係が少しだけ違っていたら、現在の国境も変わっていた
可能性がありますね。ウクライナとロシアの戦況を見守りながら、
複雑な思いでそのようなことを考えてしまいました。
成田到着後に奥様がご親切にネパール人姉妹にお声をかけられ
最後まで国際交流を果たされて、思い出深い旅の締めくくりとなりましたね。
また、それだけで終わらず、日本の将来を見据えたひらしまさんのご考察に
う~ん、と考えさせられました。
梅雨空の下、どうぞお元気でお過ごしくださいませ。 sanabo
- ひらしまさん からの返信 2023/06/24 20:50:06
- Re: マングースの夕べ
- sanaboさん、こんばんは。
ご訪問ありがとうございます。
そうなんです、マングースに会えるフランス料理店って、世界中にここだけかも。
あれは、東南アジアにあってヨーロッパの文化をとりこんで急成長するマレーシアを象徴していたのかもしれません。
植民地時代の押しつけられた枠組みのなかで民族対立を越えて新しい国家を築いてきたあの国を、今はちょっと尊敬しています。
日本もまた平和で豊かな立派な国をつくってきたと思いますが、これから先はアジア各国との強いつながりが大切なルックウェストの時代のように思えます。
そして、個人的には遠からず介護してもらう立場になるわけなので、介護労働者の待遇改善は当然として、おそらく有力な担い手になるであろうアジア諸国の若者に選んでもらえる日本であってほしいと、じつは自分本位に願っているひらしまでした。
-
- きなこさん 2023/05/31 17:01:48
- 最後までステキな旅
- ひらしまさんこんにちは
旅の終わりにこんなステキな出会いがあったんですね。
国々でいろいろと習慣があるのでギャップはありますよね
島国の日本は多民族国家のマレーシアのように生きていければいいですよね。
幼い頃に比べると「外人さん」を普通に街で見かける様になったので、壁も低くなって来た様に感じます。
お礼が最後になりましたが、glabとても便利に使えました。ありがとうごさいました。
きなこ
- ひらしまさん からの返信 2023/05/31 21:49:58
- Re: 最後までステキな旅
- きなこさん、お帰りなさい。
またまたアジアの少数民族の村めぐりだったんですね。
僕も行ってみたいけど体力的に無理だろうから、きなこさんの旅行記でゆっくり楽しませてもらいます。
僕の家の近くでも、東南アジア、南アジア系の人たちをほんとに普通に見かけるようになりました。
考えてみれば、僕らの祖先もそれぞれどこかの時点で朝鮮半島や南の島やサハリンなどから渡ってきて住み着いたんだもんね。
きなこさんの人との出会いを楽しむ旅のスタイルってすばらしいと思います。
それは旅にとどまらないんだろうな。
ひらしま
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