双岳の赤富士

2023/02/27 - 2023/02/28

冬の北海道の景色は雪。
特に、峰々を覆った雪は山容を艶めかしく化粧し、夕日に赤く染まれば言葉を失う美しさ。
釧路から函館に、一気に汽車旅をしました～。

エリア 大沼・駒ケ岳(北海道)

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: JR特急

釧路発午前8時19分発の特急おおぞら４号で我が家のある札幌へ……
帰ると見せかけて、まさかの函館。
6日周遊券がまだ二日残ってるので、豊臣秀吉の大返し。

先日、北海道の農民画家坂本直行さんの特集をNHK(札幌)で見て、彼がこの景色を深く愛したことを知りました。
六花亭の包み紙の人、というイメージと、坂本龍馬の縁筋の人ということくらいしか知りませんでしたので。
苦節と不屈と反骨精神の人だったんですね。
自分のもとに来るすべての人を受け入れる、フトコロの大きな人だったんですね。
奥さんが偉かったんですね。

帯広市街地の背景に、美しい峰々が聳えている。

帯広駅 駅

改めて見る十勝連峰。
十勝平野は、晴れることが多い印象ですが、なぜかここまで山がきれいに見えた記憶はないです。
街を受け止めるように鎮座している。

市街地を過ぎると、山々が迫ってくる。

列車は、どんどん山の中に入ってゆきます。

新得駅のホームの観光案内に、スキー場と書かれていました。
新得駅を過ぎると、すぐにありました。
線路わきにある感じです。
初心者向けの感じがいいなあ。

新得山スキー場 スキー場

函館へ行くには、南千歳で乗り換えなのですが、札幌でしたいことがあるので札幌駅にいったん行っちゃいます。
北広島のエスコンフィールドが見えた！
今年は盛り上がりそうです。

北広島駅 駅

札幌でちょっとした買い物をし、北斗14号で函館へ。

列車に乗って、流れゆく車窓の風景を肴に缶ビールとじゃがバターチップス！
南千歳で乗り換えれば、12号に乗れましたね。
でもそんなの関係ない！
乗り放題のパスですから。

ところが、ビールを飲んだ後の記憶が飛び、目ざめると青い海。
だいぶぶっ飛ばしたらしい。

ほどなく有珠山と昭和新山が見えましたから、そうとうワープしたみたい。
妻に確認すると
「ぴーぷー寝てたよ」
と、どことなくトゲのある言い方。
ぴーぷーか、……旅の疲れが出たか。
「いいんでない、ゆっくりすれば」
ちょっと反省してると今度は、少しトーンが和らぐ。

有珠山 自然・景勝地

昭和新山は、まだ山肌が温いので雪は融けるんですね。

昭和新山 自然・景勝地

噴火湾沿いは海岸線が美しい。

長万部を過ぎると、しだいに傾く陽光に赤く染まった駒ケ岳が海上に浮かぶ。
虻田とかのあたりから、海の上にうっすらと浮かんで見えていましたが、空気の関係で、今日はここまで近づかないと見えづらい。

森駅を過ぎると、赤く染まった駒ケ岳が迫ってきます。
美しい山です。

北海道駒ヶ岳 自然・景勝地

函館には10分ほど遅れて17：28到着。

明日の札幌行きの指定席を取っておこうとみどりの窓口に寄ると、私たちの前に小柄なお父さんがいて、
「一万二千円の乗り放題の切符が欲しいんですが」
と、小さな声でおっしゃいました。
「ああー、それもう売り切れちゃったんです」
「え？」
ゴム長にジャンパー姿のお父さんは、事情が呑み込めずきょとんとしている。
この北海道6日間周遊券の仕組みは、全国旅行支援制度を活用してますので、予算が切れると販売を終了しちゃうんですね。
それが周知されつつあり、今回も二ヶ月販売予定が、二週間ちょっとで売り切れ。
みどりの窓口の男性は、それを一生懸命にわかるように説明してます。
「ああ、もうないんですね。分かりました。済みません、お手数おかけしました」
ちょこんと頭を下げて帰って行かれました。
「なんか、気の毒だねえ」
と、妻はしきりに気遣っていました。

函館駅 駅

帰りの便は13：31発の北斗13号ですが、この路線はけっこう埋まっていて、希望の席があるなら早めに予約する必要があります。
夕暮れの迫ったルートイングランティア函館駅前にチェックイン。

函館天然温泉ルートイングランティア函館駅前 宿・ホテル

1202号室セミダブル。
設備は十分ですが、狭い！
まあ、セミダブルですけどね。
でも、狭い。

温泉付きなので、そうそうに浸かりたいですが、お食事を先に済ませようということで、豪華海鮮料理など……

……違いますな。
このサイケデリックなインテリアは。

ラッキーピエロ 函館駅前店 グルメ・レストラン

ラッキーピエロと、読めますね。

朝市にあるラッキーピエロに来たんですな。

そして、チャイチキですな。
しかも、単品。

もう一人は、ラッキーチーズバーガーですな。
〆て千円弱ですな。

そして、おとなしく帰ってゆく。
こんなもんです、我々の旅は。

この時期、函館はホワイトイルミネーション。
駅前も、きらびやかです。

なかなかセンスがいいと思いました。

今日は気温もそこそこ高く、函館山も良いなと思いましたが、冬場は山頂直行のバスもありません。

朝市周辺をブラっとして……

頑張って元町方面まで足を延ばそうと思いましたが、温泉の誘惑断ちがたく、宿に戻って、どっぶーん。
7時ころというのは、温泉に入る人が少なく、リラックスするのに最高です。
褐色の塩泉の香りがとてもいい。

その後は、サッポロクラッシックで盛り上がる。
この旅で、改めてこの北海道限定ビールの美味しさを再認識しました。
北海道に来たら、ぜひこのビールをお飲みください。